コーナンTips 園芸 リトープスの育て方を初心者向けに解説!脱皮の時期や水やりで枯らさないコツとは? リトープスの育て方を初心者向けに解説!脱皮の時期や水やりで枯らさないコツとは? 園芸 クリップボードにコピーしました リトープスの育て方を初心者向けに解説!脱皮の時期や水やりで枯らさないコツとは? この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました 石ころそっくりの不思議な見た目から、「生ける宝石」とも呼ばれる多肉植物、リトープス。そのユニークな姿と、年に一度「脱皮」して新しい姿を見せてくれるユニークな生態が人気を集めています。しかし、育て方が少し特殊なため、挑戦してみたいけれど「溶かしてしまいそう」と不安に思う初心者の方も多いのではないでしょうか。 リトープスは、その生態を正しく理解すれば、決して育てるのが難しい植物ではありません。この記事では、リトープスの育て方の基本から、初心者の方がつまずきやすい水やりのコツ、脱皮の時期の管理方法まで、詳しく解説していきます。ポイントを押さえて、生ける宝石の栽培を楽しみましょう。 目次 リトープスの基本情報主な品種日輪玉(にちりんぎょく) 紫勲(しくん) 麗虹玉(れいこうぎょく)トップレッドリトープスを育てるために必要なものリトープスの栽培時期(年間カレンダー)生育期:9月下旬~4月植え替え:9月~11月 開花:10月~1月脱皮:3月~5月休眠期:6月~9月上旬リトープスの育て方日当たり・置き場所・温度植え付け方水やりの仕方肥料のやり方脱皮後の手入れの仕方(剪定は不要)リトープスを育てるときの注意点脱皮中の水やりは絶対にNG夏の休眠期は断水する本体がシワシワになる原因と見分け方溶かさないための育て方のコツリトープスの病害虫対策根腐れネコブセンチュウカイガラムシ生ける宝石リトープスの成長を楽しもう リトープスの基本情報 まずは、リトープスがどのような植物なのか、基本的な情報を知ることから始めましょう。原産地の厳しい環境を生き抜くために進化した、そのユニークな特徴を理解することが、上手に育てるための第一歩です。 項目 内容 科名 ハマミズナ科 属名 リトープス属 和名 イシコロギク、イシゴロモ 英名 Living stones 学名 Lithops 原産地 南アフリカ、ナミビアなど 分類 多肉植物(冬型) 販売時期 主に周年(苗) 開花時期 10月~1月 草丈 2~5cm 耐暑性 弱い 耐寒性 普通 主な品種 リトープスには非常に多くの種類があり、色や模様も様々です。ここでは、その中から特に人気が高く、コレクションの第一歩としておすすめの代表的な品種をご紹介します。 日輪玉(にちりんぎょく) リトープスといえばまず名前が挙がる、茶褐色の体に赤い模様が特徴的な代表種です。丈夫で育てやすく、ぷっくりとした姿が可愛らしいため、初めてリトープスを育てる方にぴったりです。 紫勲(しくん) 紫色の美しい模様が入る、非常に人気の高い品種です。個体差や園芸品種が非常に多く、コレクション性が高いのが魅力です。「紫」という名前ですが、緑色や茶色の個体もあり、多様な表情を楽しめます。 麗虹玉(れいこうぎょく) 葉の上面にある「窓」と呼ばれる部分の透明感が高く、そこから光を取り込むのが特徴です。窓の模様も様々で、キラキラと輝くような見た目が美しく、多くの愛好家を魅了しています。 トップレッド その名の通り、体の頭頂部が真っ赤に染まる姿が印象的な人気品種です。その鮮やかな色彩は、コレクションの中でもひときわ目を引く存在になるでしょう。 リトープスを育てるために必要なもの リトープスの栽培を始める前に、基本的な道具や資材を揃えておきましょう。特に、水はけのよい土と、リトープスの根の特性に合った鉢を選ぶことが重要です。 必要なもの 備考 リトープスの苗 好みの品種を選びます。 鉢 深さのあるもの(駄温鉢やテラコッタ鉢など) 培養土 市販の「サボテン・多肉植物用の土」 鉢底石・鉢底ネット 鉢の底に敷き、水はけを良くします。 肥料 基本的に不要ですが、与えるなら液体肥料を薄めたもの。 ピンセットや割り箸 植え付けや、脱皮後の古い皮を取り除く際に便利です。 ジョウロ 水やりに使用します。 お近くの店舗を見てみる リトープスの栽培時期(年間カレンダー) リトープスの育て方で最も重要なのが、季節ごとの生育サイクルを理解することです。リトープスは秋から春にかけて成長し、夏は休眠するという「冬型」の生育パターンを持ちます。年間の作業スケジュールを把握し、適切な管理を心がけましょう。 栽培サイクル 時期(目安) イベント/作業内容 生育期(秋~春) 9月~4月 【全体の管理】 涼しくなり成長が活発になる時期。水やりや施肥など、基本的な手入れを行います。 9月~11月 【植え替え】 生育が始まる秋が植え替えのベストシーズン。根を整理し、生育環境をリフレッシュさせます。 10月~1月 【開花】 生育が本格化すると、成熟した株が美しい花を咲かせます。 3月~5月 【脱皮】 生育期の終盤に、古い葉が割れて中から新しい葉が現れます。この時期の水やりは特に慎重に行います。 休眠期(夏) 6月~8月 【全体の管理】 高温多湿の夏は成長を停止します。水やりを極力控え、風通しの良い場所で夏越しさせることが根腐れを防ぐ鍵です。 生育期:9月下旬~4月 気温が涼しくなる秋から春にかけてが、リトープスの成長期です。この時期に、水分や養分を吸収して体を大きくし、花を咲かせ、次の脱皮へのエネルギーを蓄えます。水やりなどの主な手入れは、この生育期に行います。 植え替え:9月~11月 植え替えの適期は、生育期が始まる9月から11月頃です。鉢が窮屈になったり、土が古くなったりしたら、新しい土に植え替えてあげましょう。根を整理し、生育環境をリフレッシュさせる重要な作業です。 開花:10月~1月 生育期が本格化する秋から冬にかけて、成熟した株は美しい花を咲かせます。体の割れ目から、キクのような形の白や黄色の可憐な花を咲かせる姿は、まさに生ける宝石のようです。 脱皮:3月~5月 春になり、生育期の終わりが近づくと、リトープス最大の見せ場である「脱皮」が始まります。古い葉(旧葉)が割れ、その中から新しい葉(新葉)が現れる神秘的な姿は、多くの栽培者を魅了します。 休眠期:6月~9月上旬 気温と湿度が高くなる日本の夏は、リトープスにとって苦手な季節です。この時期は成長を止め、じっと動かずに暑さを乗り切る「休眠期」に入ります。休眠期には、育て方も大きく変わるため注意が必要です。 リトープスの育て方 ここからは、日々の管理作業について、具体的な育て方を項目別に解説します。特に、置き場所と水やりが、リトープスを元気に育てるための重要な鍵となります。 日当たり・置き場所・温度 リトープスは日光を好みますが、強すぎる直射日光は葉焼けの原因になります。秋から春の生育期は日当たりの良い窓辺などで管理し、夏の休眠期は直射日光を避けた風通しの良い半日陰に移動させましょう。蒸れに非常に弱いため、一年を通して風通しを確保することが大切です。 季節 置き場所 生育期(秋~春) 日当たりの良い場所(窓辺など) 休眠期(夏) 直射日光を避けた、風通しの良い明るい日陰 植え付け方 リトープスは、見た目以上に長い「直根」と呼ばれる太い根を持っています。この根を傷つけないよう、深さのある鉢に植え付けるのがコツです。鉢底石を敷き、多肉植物用の土を入れ、中心にリトープスを置いたら、根を傷つけないように優しく土を入れて固定します。 関連記事 サボテンや多肉植物の寄せ植えのやり方|育て方・水やりのタイミング・植え替えなどを解説 | コーナンTips 水やりの仕方 リトープスの育て方で最も重要かつ、初心者が失敗しやすいのが水やりです。季節ごとの生育サイクルに合わせた、メリハリのある水やりが最大のポイントになります。生育期には、土が完全に乾いてから数日後、鉢底から水が流れるくらいたっぷりと与えます。頻度の目安は、秋と春は2週間に1回程度、冬は月に1回程度です。 肥料のやり方 基本的に、リトープスに肥料はほとんど必要ありません。頻繁に与えると、形が崩れたり、根が傷んだりする原因になります。もし与える場合は、生育期の秋に、ごく薄めた液体肥料を水やり代わりに一度与える程度で十分です。 ▶肥料|ホームセンターコーナンの通販サイト 脱皮後の手入れの仕方(剪定は不要) 脱皮が終わり、新葉が完全に姿を現すと、旧葉は乾燥してカサカサになります。この旧葉は、湿気を含むとカビの原因になることがあるため、ピンセットなどで優しく取り除きましょう。完全に乾燥し、自然に剥がれ落ちそうになるまで待つのがコツです。 リトープスを育てるときの注意点 リトープスを「溶かさない」ために、初心者が特に気をつけたい栽培のポイントを解説します。リトープス特有のルールを守ることが、成功への近道です。 脱皮中の水やりは絶対にNG リトープスの栽培で最も重要な禁止事項が、脱皮中の水やりです。脱皮の際、新しい葉は古い葉から水分と栄養分を吸収して成長します。この時期に水を与えてしまうと、新旧両方の葉が水分を過剰に含み、株が内側から腐って「溶ける」原因になります。旧葉がシワシワになっても、それは正常なサインなので心配いりません。 夏の休眠期は断水する 成長を止める夏の休眠期には、水やりを完全にストップする「断水」が基本です。休眠中のリトープスは水を吸い上げることができず、土が湿ったままだと高温多湿の環境で根腐れを起こしやすくなります。6月から9月上旬頃までは、水を一切与えずに管理しましょう。 本体がシワシワになる原因と見分け方 リトープスの本体がシワシワになるのには、複数の原因があります。脱皮の過程で旧葉がシワシワになるのは、新葉に水分を譲っている正常な現象です。一方で、生育期に株全体に細かいシワが寄っている場合は、水切れのサインです。この場合は水やりをしましょう。見分けが難しいですが、季節と株の状態をよく観察することが大切です。 溶かさないための育て方のコツ リトープスが溶ける(腐る)原因のほとんどは、水のやりすぎと蒸れです。これを防ぐためには、「風通しの良い場所に置くこと」と、「季節に合わせた水やり管理を徹底すること」が最も重要です。特に、脱皮中と夏の休眠期の水やりは厳禁、と覚えておきましょう。 リトープスの病害虫対策 適切な環境で育てていれば病害虫の心配は少ないですが、念のため代表的なトラブルを知っておきましょう。早期発見・早期対処が大切です。 病害虫 主な症状・被害 対策 根腐れ 株元がぶよぶよになり、溶けるように腐る。 水やり管理の徹底、風通しの確保。 ネコブセンチュウ 根にコブができ、生育不良になる。 清潔な土を使う、植え替え時に根を確認する。 カイガラムシ 株元などに白い綿のような虫が付着し、樹液を吸う。 歯ブラシやピンセットで物理的に除去する。 根腐れ 根腐れは病気というよりも、水のやりすぎや蒸れが原因で起こる生理障害です。一度溶け始めてしまうと、残念ながら元に戻すことは困難です。予防が何よりも大切なので、水はけの良い土を使い、水やりのルールをしっかり守りましょう。 ネコブセンチュウ 土の中に潜む微小な害虫で、根に寄生してコブを作ります。生育が著しく悪くなったら、この害虫を疑ってみましょう。植え替えの際に、清潔な新しい土を使うことが一番の予防になります。もし発生してしまったら、被害にあった株と土は処分するのが安全です。 カイガラムシ 風通しが悪いと発生しやすい害虫です。株元や葉の間に白い綿のような塊を見つけたら、カイガラムシの可能性があります。数が少なければ、歯ブラシでこすり落としたり、ピンセットで取り除いたりして駆除しましょう。 生ける宝石リトープスの成長を楽しもう リトープスは、一般的な植物とは少し違った育て方のコツが必要ですが、そのルールさえ守れば、たくましく成長する姿を見せてくれます。年に一度の脱皮を経て新しい姿に生まれ変わる様子は、時間をかけて育てるからこそ味わえる感動があります。この記事を参考に、あなただけの「生ける宝石」を、じっくりと育ててみてはいかがでしょうか。 観葉植物の関連商品を見てみる
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