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培養土とは?家庭菜園・ガーデニング初心者におすすめな選び方や使い方を解説

培養土とは?家庭菜園・ガーデニング初心者におすすめな選び方や使い方を解説

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花や野菜を元気に成長させるために役立つ「培養土」。

ガーデニング用の土である基本用土と改良用土(補助用土)を混ぜ合わせたモノで、育てる植物に合わせて多様な種類が発売されています。

培養土を使ってガーデニングを行うためには、適切な選び方と使い方を知ることが大切です。

培養土の知識を深めて、よりガーデニングを楽しんでみてください。

培養土とは?

培養土とは?
培養土は、基本用土と改良用土(補助用土)を混ぜた土です。
そもそも「用土」とは、園芸やガーデニングなどで用いられる土で、環境や育てる植物に応じて多様な種類を配合して使うのが基本になります。

ホームセンターなどで販売されている培養土は、あらかじめ「花用」「野菜用」「観葉植物用」など用途に応じて配合されており、育てたい植物に適した土を手軽に用意できるのが魅力です。
肥料もあわせて混ぜ込んである「元肥入り」の培養土を使えば、はじめは肥料を足さずに使用することができます。

ここでは培養土の元となる基本用土と改良用土(補助用土)についても詳しく解説するので、ぜひ土づくりに対する理解を深めてください。

基本用土と改良用土の一覧表

基本用土と改良用土(補助用土)の関連商品を見てみる

基本用土

基本用土とは、ガーデニングや園芸の土づくりにおいて、ベースとなる土のことです。

種類によって通気性、排水性(水はけ)、保水性(水もち)、保肥性(肥料もち)が異なり、肥料分は含んでいないのが特徴。具体的には、赤玉土・鹿沼土・日向土・荒木田土・黒土などが用いられます。

多様な種類の土を配合して使用する場合は、基本用土に足りない成分を改良用土で補うように土づくりを行うのがポイントです。

赤玉土(あかだまつち)

赤玉土

赤玉土は名前の通りやや赤みがかったpH5.5~6.5の弱酸性の土です。通気性、排水性、保水性、保肥性いずれも優れており、様々な植物の栽培に適しています。大粒、中粒、小粒、細粒があり、粒が大きいほど通気性と排水性が高まり、粒が小さいほど保水性と保肥性が高まるという特徴があります。粒が崩れやすいため、鹿沼土と混ぜ合わせて使うことで、排水性を維持したり、土壌酸度を調整することができます。

鹿沼土(かぬまつち)

鹿沼土

鹿沼土は火山から噴出した軽石が風化してできた硬い粒状の土です。赤玉土と同様、大粒、中粒、小粒、細粒と大きさが分かれますが、pH5.0~6.0と赤玉土よりも酸性寄りです。ブルーベリーやアジサイ、多肉植物と相性が良いです。乾燥した状態では白っぽい色で水を含むと黄色に変化するので、水やりのタイミングが分かりやすいです。通気性、排水性、保水性、保肥性いずれもに優れています。

日向土(ひゅうがつち)

日向土
日向土は鹿沼土と同様、火山活動でできた軽石が風化した硬い粒状の土です。見た目も鹿沼土とよく似ていますが、pH5.5~6.0と中性に近い弱酸性です。鹿沼土よりもさらに硬く多孔質のため、通気性と排水性が非常に高いです。

荒木田土(あらきだつち)

荒木田土
荒木田土は荒川沿岸で採れる粘土質の土です。酸度はpH5.5~6.5の弱酸性で有機物が豊富です。保水性と保肥性に優れているため、水生植物の生育に適しています。

黒土(くろつち)

黒土
黒土は風化した火山灰土に有機物が堆積してできた柔らかい土です。酸度はpH5.5~6.0の弱酸性で、高い保水性と保肥性が特徴です。植物が必要とする成分のリン酸を吸着してしまう性質があるため、有機物が多い堆肥や腐葉土と混ぜて使用すると良いでしょう。根菜類や球根類の生育に最適です。

Tips
基本用土には植物の生育に必要なチッ素、リン酸、カリウムがほとんど含まれていないため、植え付けの際はそれらの栄養素が入った肥料を与えましょう。

 

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改良用土(補助用土)

改良用土(補助用土)は基本用土と混ぜ合わせて土壌の性質を改良する際に使用する土です。
基本用土と上手く組み合わせることで通気性、排水性、保水性、保肥性を高め、育てる植物に適した土を作り出せます。
多様な種類の土を配合して使用する場合は、基本用土に足りない性質を改良用土(補助用土)で補うように土づくりを行うのがポイントです。
改良用土(補助用土)には腐葉土・堆肥・ピートモス・パーライト・バーミキュライト・ゼオライトなどがあります。

腐葉土

腐葉土
腐葉土は堆積した落ち葉がミミズなどの虫や微生物によって長い時間をかけて分解され土状になったものです。酸度はpH6.0~7.0と中性に近く、通気性、保水性、保肥性に優れています。肥料分は少ないですが、微生物を活性化させる炭素を多く含んでいるため、土壌改良に適しています。

 

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堆肥

堆肥
堆肥は動植物の有機物を人為的に発酵させて作られたものです。牛や鶏などの家畜の糞尿から作る動物性堆肥と、落ち葉や樹木の皮、もみ殻から作る植物性堆肥があります。通気性、排水性、保水性、保肥性のバランスがいいです。酸度はバーク堆肥でpH5.5~8.0、鶏ふんでpH9.0~9.8と原料によって異なります。動物性堆肥はチッ素、リン酸、カリウムも豊富で肥料としても使用できます。

ピートモス

ピートモス
ピートモスは寒冷の湿地帯に生息する水苔や柳、シダが堆積し腐植化した泥炭(ピート)を乾かして作られたものです。pH4.0~5.0と強い酸性ですが、酸度を調整したものもあります。肥料分はありませんが繊維質を多く含んでおり、保水性と保肥性に優れています。

パーライト

パーライト
パーライトは真珠岩というガラス質の火山岩を高温で焼き、細かく砕いてできたものです。多孔質で非常に軽いという特徴があり肥料分は含まれていません。酸度はpH7.0~8.0の弱アルカリ性で、通気性と排水性に優れています。

バーミキュライト

バーミキュライト

バーミキュライトは黒雲母(くろうんも)という鉱物が風化してできた苔土蛭石(くどひるいし)を高温で加工して作られたものです。多孔質で非常に軽く、pH6.0~7.0の中性に近い酸度です。通気性、排水性、保水性、保肥性のバランスが取れています。

ゼオライト

ゼオライト

ゼオライトは日本語では沸石(ふっせき)と呼ばれる鉱物で、酸度はpH5.0~7.0の弱酸性~中性です。保水性はないものの、保肥性が非常に優れているという特徴があります。

培養土と腐葉土の違い

培養土と腐葉土はよく混同されがちですが、培養土は基本用土と改良用土(補助用土)を混ぜ合わせたもの、腐葉土は改良用土(補助用土)の一種です。

腐葉土だけでは植物を栽培できないので、初めて土づくりをする方は間違えないように気を付けてください。

開けてすぐに使える園芸用の土が欲しいという方は、培養土を購入するのがおすすめです。

培養土の種類一覧

培養土とひと口にいっても、種類は多様です。広範な植物に対して使える汎用タイプは、野菜から花まで、さまざまな植物を育てたい方にぴったりです。

製品やメーカーによって肥料の割合や入っている土壌改良剤の種類は異なります。

粒状に処理された「粒状培養土」は植物が根を張りやすい土で、排水性のよさが魅力です。

「種まき・挿し木用培養土」は粒の細かさが特徴で、保水性に富んだピートモスなどを配合しており、種まきや挿し木の際に活躍します。

「有機培養土」は油粕・魚粉・鶏糞・カキ殻といった有機質肥料が混ぜられた培養土です。化学肥料を用いたモノと比べると、肥料がゆっくりと効果を発揮するのがポイントで、長期スパンで栽培する果樹などに適しています。

一般的には甘みの強い作物が育つと考えられている培養土です。特定のシチュエーションで役立つ培養土も多く、製品によっても配合が異なるため、目的に応じた培養土を選ぶようにしてみてください。

培養土の選び方

培養土の選び方
培養土を選ぶ際は、以下のようなポイントに注意して選ぶのがおすすめです。

  • 育てたい植物・作物に合わせる
  • 肥料が配合されているか確認する
  • 必要な容量を考慮する

使用されている基本用土や改良用土(補助用土)、肥料の種類などは袋に記載されているので、チェックするようにしてみてください。

培養土は育てたい植物・作物に合わせて使う

培養土は育てる植物によって向き・不向きがあるため、基本は対象の植物に合わせて選びます。

たとえば、種まきや挿し木で育てるなら「種まき・挿し木用培養土」。観葉植物や多肉植物を育てるなら、それぞれ「観葉植物用培養土」、「多肉植物用培養土」を選びます。

花や野菜、植物全般を育てるなら「花・野菜用培養土」がおすすめです。特定の植物を栽培するのに適した「専用培養土」も存在します。難易度の高い植物にはじめて挑戦する際にはぜひチェックしてみてください。

pHを確認する

一般的な植物は弱酸性の土壌を好むため、製品化されている培養土の多くはpH調整しています。

pH6.5以下~が酸性、pH6.6~7.2が中性、pH7.3以上が弱アルカリ性です。野菜はpH5.5~7.0前後の弱酸性~中性くらい、果樹はpH5.0~6.5の弱酸性くらいが適しているとされています。

一度使用した土を再利用する場合は、土壌のpHが変化している場合があるので、改良用土(補助用土)による調整が必要です。

培養土を新しく購入して使う場合は、それぞれの植物に適した調整があらかじめ施されているので、そのまま使用することができます。

肥料配合済みの培養土もおすすめ

培養土を選ぶ際は、肥料が配合されている製品がおすすめです。製品によっては、肥料が配合されていないタイプも存在します。

肥料が配合されていない場合は、別途肥料を購入し自分で配合する必要があります。

どの肥料をどの程度配合するのか判断する必要があるため、初心者は肥料配合済みの培養土を選んでみてください。また、配合されている肥料は、メーカーによって異なるのもポイント。

堆肥・腐葉土・油粕などから、化成肥料まで幅広い肥料が用いられるので、どのような肥料が使われているのかチェックすることも大切です。

用途別の必要容量

培養土を選ぶ際は、用途別に使用する容量の目安を把握しておくのがおすすめです。無駄に大きなサイズを購入してしまうと、余った培養土の置き場所や処理に困ってしまいます。

使用する容量の目安は、鉢植えやプランターのような狭い範囲に使う場合で5~15L程度。家庭菜園で使うなら25L~40L程度がおすすめです。

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培養土の扱い方・コツをチェック

培養土の扱い方とコツ
市販の培養土は肥料入りでそのまま使える製品も多く、扱い方は非常に簡単です。

  • 培養土を鉢やプランターに投入する
  • 培養土に十分水を含ませる
  • 培養土と水が馴染んだら、種をまいたり苗を植え付けたりする

肥料が入っていない培養土を選んだ場合は、鉢やプランターに入れる際に肥料を一緒に投入します。

肥料は種をまいたり苗を植えつけたりする1週間前に済ませ、肥料を土に馴染ませておくのがポイントです。

培養土を再利用する場合は土中の微生物が少なくなっているため、事前に繁殖させる必要があります。古い根や異物を取り除き、市販の再生材と混ぜ合わせ、使用する1ヵ月前に土を水で湿らせて通気性のよい場所に放置するなどして、微生物が活動しやすい環境を作っておくのがコツです。

培養土はなるべく余らないように使い切る

培養土はなるべく余らないように使い切ることが大切です。市販されている培養土には基本的に使用期限は定められていませんが、時間の経過とともに土の質は低下してしまいます。そのため、余った培養土を次のシーズンに使うのはおすすめしません。

余った培養土を再利用したい場合は、専用のリサイクル材を用いるなど特別な処理を施す必要があります。

Tips
もし余ってしまった土を保管する場合は、袋の口をしっかり閉じ、雨や直射日光があたらない場所で保管しましょう。培養土の袋には、微生物の働きで発生するガスを逃がすために、とても小さい穴が空いています。雨ざらしにすると、この穴から水分が入り込み、配合されている腐葉土等の有機物が腐敗する原因になります。反対に過乾燥も用土が水を弾き易くなる原因になります。乾燥してしまった際は袋の中の用土に対して3割ほど水を入れて掻き混ぜ、袋の口を閉じて数日置いて用土にじっくりと水を含ませることで、植え付けに使用できます。

まとめ

培養土は植物の栽培にそのまま使用できる、ガーデニングや園芸の初心者にも扱いやすい土です。花や野菜など広範な野菜に使えるものから、特定の植物専用に配合されたものまでさまざまな種類があります。

市販の製品を購入する際は、育てる植物に合わせた培養土をチョイスしてみてください。

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