コーナンTips 園芸 トマトの支柱の高さや立て方は?プランターでも倒れない固定のコツを紹介 トマトの支柱の高さや立て方は?プランターでも倒れない固定のコツを紹介 園芸 クリップボードにコピーしました トマトの支柱の高さや立て方は?プランターでも倒れない固定のコツを紹介 この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました 家庭菜園で人気のトマトですが、栽培において最も重要な工程の一つが「支柱立て」です。トマトは成長すると高さが出るため、適切な支えがないと自重や風で倒れてしまうことがあります。「せっかく育ったトマトが折れてしまった」という失敗を防ぐためにも、正しい支柱の選び方と立て方をマスターしましょう。ここでは、プランター栽培でも実践できる、倒れないための固定のコツを分かりやすく解説します。 目次 トマト栽培に支柱が必要な理由とは?茎の倒伏や折れるのを防ぐ日当たりと風通しを良くする失敗しないトマト用支柱の選び方成長に合わせて長さを決める安定感のある太さを確認する栽培場所に合う種類を選ぶシチュエーション別に見る支柱の立て方最もシンプルで基本となる直立式強風に強い合掌式安定性の高いピラミッド式コンパクトなあんどん式初心者向け直立式の支柱立て手順手順1:苗の植え付けと位置決め手順2:支柱を土深くに差し込む手順3:茎と支柱を紐で誘引する茎を支柱に固定する誘引のやり方茎と支柱を8の字で緩く結ぶ成長に合わせてこまめに位置を変える支柱立てで失敗しないための注意点根を傷つけない位置に差す強風対策でクロス補強を行う倒れた時の応急処置を知るまとめ トマト栽培に支柱が必要な理由とは? トマト栽培を成功させるためには、なぜ支柱が必要なのかを理解しておくことが大切です。トマトは本来、地面を這うように成長する植物ですが、日本の高温多湿な環境や限られたスペースでの栽培では、支柱を使って上に伸ばす栽培方法が一般的です。支柱を立てる主な目的とメリットを確認しておきましょう。 関連記事 トマトの栽培方法|水やりの頻度や摘芯・芽かきのコツを初心者向けに解説 | コーナンTips 関連記事 ミニトマトの育て方!プランター栽培のコツや収穫のタイミングを初心者向けに解説 | コーナンTips 茎の倒伏や折れるのを防ぐ トマトは成長に伴い、果実が実り始めるとその重さで茎に大きな負担がかかります。特に大玉トマトや実つきの良いミニトマトは、支えがないと簡単に茎が曲がったり、最悪の場合は折れてしまったりします。また、台風や突風などの自然災害からも株を守るために、頑丈な支柱で物理的に支えることが不可欠です。しっかりと固定することで、収穫期まで安定した状態で育てることができます。 日当たりと風通しを良くする 支柱を使って茎を垂直方向に誘引(ゆういん)することで、葉や実が重ならず、株全体にまんべんなく日光が当たるようになります。日光を十分に浴びたトマトは甘みが増し、赤く色づきやすくなります。さらに、地面から離して育てることで風通しが良くなり、湿気を好む病気の予防にもつながります。限られたスペースであるベランダ栽培などでは、空間を縦に有効活用できる点も大きなメリットです。 失敗しないトマト用支柱の選び方 ホームセンターや園芸店には多種多様な支柱が並んでおり、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いでしょう。トマトの品種や栽培環境(地植えかプランターか)によって、最適な支柱は異なります。ここでは、失敗しないための支柱選びのポイントを3つの観点からご紹介します。 選び方のポイント 目安となる基準 長さ(高さ) ミニトマトなら150cm〜、大玉なら180cm〜210cm 太さ(直径) 16mm以上推奨(細すぎると強度が不足する) 種類 園芸用イボ竹、らせん支柱、リング支柱など 成長に合わせて長さを決める 支柱の長さは、トマトが最終的にどのくらいの高さまで成長するかを予測して選びます。一般的に、ミニトマトや中玉トマトであっても、放任すれば2メートル近くまで伸びることがあります。プランター栽培の場合は、土に埋める部分(約30cm)を考慮し、長さ150cm〜180cmのものを選ぶと安心です。大玉トマトの場合はさらに高さが必要になるため、180cm〜210cm程度の長い支柱を用意しましょう。 安定感のある太さを確認する 長さだけでなく、支柱の「太さ」も重要です。細い支柱は安価ですが、実の重みや風でしなりやすく、安定性に欠ける場合があります。トマト栽培では、直径16mm(1.6cm)以上の太さがあるものを選ぶのが基本です。特に風の影響を受けやすいベランダや、大型のプランターで大きく育てたい場合は、20mm程度の太い支柱を選ぶと、よりどっしりとした安定感を得られます。 栽培場所に合う種類を選ぶ 支柱にはいくつかの種類があります。最も一般的なのは、表面に滑り止めの凹凸がついた「イボ竹(いぼだけ)」と呼ばれる園芸用支柱です。これは汎用性が高く、様々な立て方に対応できます。プランター栽培で手軽に済ませたい場合は、最初から3本の支柱がセットになった「ピラミッド式」のセット商品や、リングが付属した「あんどん支柱」も便利です。設置場所の広さや、自分がやりたい仕立て方に合わせて選びましょう。 ▶園芸支柱|ホームセンターコーナンの通販サイト シチュエーション別に見る支柱の立て方 支柱の立て方には、直立式や合掌式などいくつかの型があります。これらは単に好みで選ぶのではなく、地植えなのか鉢植え(プランター栽培)なのかといった「栽培方法」と、脇芽を摘んで1本にするのか枝を広げるのかといった「植物の仕立て方」を考慮して決めることが重要です。それぞれの特徴を理解し、自分の環境に最適な方法を選びましょう。 立て方 特徴・メリット 適した栽培方法 適した仕立て方 (トマトの場合) 直立式 シンプルで場所を取らない。基本形。 ・地植え(1列植え) ・鉢植え ・1本仕立て ・2本仕立て 合掌式 強度が非常に高い。強風に強い。 ・地植え(2列植え) ・鉢植え ・1本仕立て ピラミッド式 3~4本の支柱で支えるため安定する。 ・地植え ・鉢植え ・2本仕立て あんどん式 高さを抑えられる。コンパクトにまとまる。 ・鉢植え ・2本仕立て 最もシンプルで基本となる直立式 直立式は、トマト1株ごとに1本の支柱を垂直に立てる、最も基本的でシンプルな方法です。必要な資材が少なく、狭いスペースでも設置できるため、プランター栽培の初心者におすすめです。 ただし、1本だけでは強風に弱いという弱点があります。もし複数の株を並べて育てる場合は、個々の支柱を立てた後、横に別の支柱を渡して連結させ、横からの力に強くなるよう補強するのが成功のコツです。こうすることで、全体が一体となり倒れにくくなります。 Tips トマトを直立式で2本仕立てで栽培する場合は、株の両側に支柱を立てましょう。 強風に強い合掌式 合掌式は、2本の支柱を上部で交差させ(合掌させ)、横に渡した支柱で連結する方法です。三角形の構造を作るため非常に頑丈で、台風などの強風でも倒れにくいのが最大のメリットです。地植えで複数の株を2列に並べて育てる場合に適しています。設置にはある程度のスペースと手間が必要ですが、安定感は抜群です。 安定性の高いピラミッド式 ピラミッド式(やぐら組み、ティピー式)は、3本または4本の支柱を株を囲むように斜めに立て、上部をまとめて縛る方法です。底面が広がっているため重心が低く安定し、鉢植えでも倒れにくい構造を作れるため、1つの株を大きく育てたいときに最適です。市販の「支柱留め具」を使うと、簡単に組み立てることができます。 ▶支柱留め具|ホームセンターコーナンの通販サイト コンパクトなあんどん式 あんどん式は、3〜4本の支柱に複数のリング(輪)が取り付けられた専用の支柱セットを使用する方法です。朝顔の栽培などでよく見られる形ですが、鉢植えのトマトにも有効です。茎をリングに沿ってらせん状に誘引することで、高さを抑えながらコンパクトに育てることができます。天井が低いベランダや、風の影響を極力受けたくない場合に非常に有効な立て方です。 ▶リング支柱|ホームセンターコーナンの通販サイト 初心者向け直立式の支柱立て手順 ここからは、最も一般的で初心者の方でも取り組みやすい「直立式」の支柱立ての手順を詳しく解説します。プランターでの作業を想定していますが、地植えでも基本は同じです。タイミングとしては、苗の植え付けと同時に行うのがベストです。 手順 作業内容 ポイント 1 苗の植え付けと位置決め 支柱を立てるスペースを確保しておく 2 支柱の差し込み 底に当たるまで深く差す 3 誘引(仮固定) 茎と支柱を紐で結ぶ 手順1:苗の植え付けと位置決め まず、プランターに培養土を入れ、トマトの苗を植え付けます。この時、苗をプランターのど真ん中に植えるのではなく、支柱を立てるスペースを考慮して配置します。直立式の場合は、苗の茎から約5cm〜10cmほど離れた位置(仮置きして確認しましょう)に支柱を立てることをイメージして、苗の向きや位置を微調整してください。 手順2:支柱を土深くに差し込む 苗の位置が決まったら、実際に支柱を立てます。選んでおいた支柱(長さ150cm以上推奨)を、苗の根元から5〜10cm離れた場所に垂直に差し込みます。この時、プランターの底にコツンと当たる感触があるまで、しっかりと深く差し込むのが倒れないための最大のコツです。浅いとトマトの重みでグラグラしてしまうため、遠慮せず深く差してください。 手順3:茎と支柱を紐で誘引する 支柱が立ったら、風で苗が揺れないように、茎と支柱を紐で結びます。これを「誘引(ゆういん)」と呼びます。最初の誘引は、苗がまだ小さいので慎重に行いましょう。地面から一番近い位置にある太い茎の部分と支柱を結びます。紐は麻紐(あさひも)やビニールタイ、園芸用のクリップなどを使用します。強く締め付けすぎないように注意が必要です。 ▶誘引紐|ホームセンターコーナンの通販サイト 茎を支柱に固定する誘引のやり方 支柱を立てただけではトマトは安定しません。成長に合わせて茎を支柱に結びつける「誘引」作業が欠かせません。ここでは、茎を傷めずにしっかりと支えるための正しい結び方を紹介します。 茎と支柱を8の字で緩く結ぶ 誘引の基本テクニックは「8の字結び」です。まず紐を茎にかけ、支柱との間で紐を一度交差させて(ねじって)から、支柱側で固結びをします。上から見ると数字の「8」の字に見えることからこう呼ばれます。 ポイントは、「茎側は指が1本入るくらい緩く、支柱側は動かないようにしっかり結ぶ」ことです。トマトの茎は成長すると太くなるため、茎側をきつく縛ってしまうと食い込んで養分が流れなくなってしまいます。余裕を持たせて空間を作ることが大切です。 成長に合わせてこまめに位置を変える トマトは春から夏にかけてぐんぐん成長します。一度誘引したら終わりではなく、茎が20〜30cm伸びるたびに、新しい位置で誘引を追加していきましょう。また、実がつき始めると重さで茎が下がりやすくなるため、実がついている房のすぐ上(または直下の丈夫な茎)を支柱に固定すると安定します。週に一度は様子を見て、必要であれば結び直したり追加したりする習慣をつけると良いでしょう。 支柱立てで失敗しないための注意点 最後に、支柱立てで失敗しないための重要な注意点と、トラブル時の応急処置についてお伝えします。 根を傷つけない位置に差す 最も注意したいのが、支柱を差す際にトマトの根を傷つけてしまうことです。苗が成長してから支柱を立てようとすると、地中で広がった根を断ち切ってしまう恐れがあります。そのため、「支柱は苗の植え付け時、またはその直後に立てる」のが鉄則です。もし後から立てる場合は、株元から少し離れた位置(10cm以上)に慎重に差し込むようにしましょう。 強風対策でクロス補強を行う 台風シーズンや風の強い地域では、直立式の1本支柱だけでは耐えられないことがあります。その場合は、斜めにもう1本支柱を追加して「X(クロス)」状に組んだり、横に短い支柱を渡して補強したりすることをおすすめします。プランター自体が軽くて倒れそうな場合は、プランターの四隅に穴を開けて紐を通し、ベランダの手すりなどに固定する等の対策も有効です。 倒れた時の応急処置を知る 万が一、強風などで支柱ごとトマトが倒れてしまった場合、慌てて無理やり引き起こすと茎が折れてしまうことがあります。茎が折れていなければ、まずは支柱を立て直し、優しく誘引し直します。もし茎が一部折れて皮だけで繋がっているような状態でも、テープで補強すれば修復できる可能性があります。完全に折れてしまった場合も、わき芽を伸ばして新しい主枝として育てることでリカバリー可能です。諦めずにケアしてあげましょう。 まとめ トマト栽培の成功は、適切な支柱選びと丁寧な誘引作業にかかっています。環境に合わせた立て方を実践し、成長に合わせてこまめに固定位置を調整すれば、強風にも負けずたくさんの実を収穫できるでしょう。まずは基本の直立式から始めて、安定した栽培を楽しんでください。 トマト栽培の関連商品|ホームセンターコーナンの通販サイト
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