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合板とは?ベニヤ板との違い・特徴・規格・種類を詳しく解説

合板とは?ベニヤ板との違い・特徴・規格・種類を詳しく解説

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合板(ごうはん)は、これからDIYを始めようと考えている初心者におすすめの木材です。
サイズ展開が豊富なほか、耐久性に優れているため利用用途が広く、DIYの素材として適しています。

本記事では、合板の特徴や規格、種類について詳しく解説します。

また、合板以外のDIY用木材については以下の記事で解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
DIYで使う木材はどう選ぶ?種類ごとのメリット・デメリットと選び方

合板とは?簡単に説明

合板とは?
合板とは、原木を大根の桂むきのように薄くむいた単板を、乾燥させて接着剤で貼り合わせたものです。

単板の繊維方向(木目方向)を1枚ごとに直交させ、接着剤を塗布して複数枚を積み重ねて貼り合わせることで、縞模様の断面を持つ優れた木材となります。

単板の積み重ね枚数をプライ数と呼びます。プライ数は製造時の生産性等の都合により、3プライ、5プライ、7プライ、9プライと、基本的に奇数になります。

合板は伸縮しにくく、耐久性が高い点が特徴です。
幅の広い板を製造することも比較的容易であり、1本の丸太から多量の材料を得られるため、コストが低いメリットもあります。
これらの特性から、建築や家具、DIYなどさまざまな用途で利用されています。

ベニヤ板との違い

実はベニヤ板は和製英語で、ベニヤは英語で「veneer」と呼び「薄い板」を意味します。一方、ホームセンターで見かける板は「合板」と呼ばれ、薄い板を重ねて作られた厚みのある板です。
つまり、1枚の板がベニヤ板(単板)で、ベニヤ板を複数貼り合わせたものが合板です。

また、「コンパネ(コンクリートパネル)」と呼ばれる板もありますが、コンパネは住宅基礎工事の際に使われる、コンクリートを打ち込むための型枠となる木材で、合板の一種です。

合板の特徴は?

合板の特徴
一枚板や集成材と比べた、合板の特徴を見ていきましょう。

主な特徴

  • 軽量なのに強度がある
  • 低コストで手に入る
  • 収縮や変形が少ない

その他の特徴

  1. 広い面積の板が得られる
  2. 切断やくぎ打ちなどの加工が容易
  3. 面としての強度が高い
  4. 音や機械振動を吸収する

軽量なのに強度がある

合板は、複数の薄い木のシートを交互に重ね合わせる構造により、各層の木目の方向が異なるため、全体としての強度が強い木材です。

このように、合板は軽量でありながら、強度に優れている点がメリットです。

低コストで手に入る

合板は複数の薄い板を組み合わせることで大量生産が可能です。一本の丸太から得られる材料の量が多いため、無垢材と比べて低コストで購入できます。

無垢材はサイズや量に制限がありますが、合板は複数の薄い板を組み合わせればさまざまなサイズに対応できます。結果として、コストを大きく抑えられます。

これらの特徴により、合板は家具製造や建築材料として広く利用されており、コストパフォーマンスの良さが評価されています。

収縮や変形が少ない

無垢材は湿度の変化で収縮膨張したり、反りやねじれが生じたりして、変形することがあります。
一方で、合板は湿度の変化による収縮や膨張が少なく、反りやねじれもあまり発生しません

これは、合板の特徴である多層構造が変形を抑制し、木材の自然な収縮や膨張を最小限に抑える役割を果たしているためです。
収縮や変形が少ないため、湿度の変動が激しい場所や、長期間の使用が求められる場所での利用に適しています。

合板の規格

合板の規格

品質基準

合板は、JAS(日本農林規格)によって用途や品質基準からいくつかの規格に分けられています。

品質基準による分類

【〇類】
接着剤の種類と強度を示すマークで、特類、1類、2類、3類の4種類に分かれています。
特類がもっとも耐水性に優れ、3類に近づくほど耐水性に劣り、3類はほとんど使われません。

【F☆】
ホルムアルデヒドの放散量を示すマークです。
☆の数が多いほど放散量が少ないとされており、「F☆☆☆☆」が最高等級です。

2003年の改正建築基準法により、住宅で使用される構造用合板は「F☆☆☆☆」のものを使わなければなりません。

【等級】
合板の品質や強度を示す基準値です。
構造用合板では1級と2級があり、1級のほうが強度に優れています。
一般的な用途であれば2級品でも問題なく使用可能です。

サイズ

合板はさまざまなサイズで販売されており、厚さや幅、長さが異なります。
普通合板の主な厚さは2.3mmから24mmまであるので、用途に適したサイズを選びましょう。

幅と長さには、910×1,820mm(サブロク)、910×2,430mm(サンパチ)、1,220×2,440mm(シハチ)など、日本の伝統的な尺貫法に基づいたサイズがあります。
ホームセンターなどで手に入りやすい、もっとも一般的なサイズは910×1,820mm(サブロク)です。
また、普通合板が尺貫法によるサイズで製造されるのに対し、コンパネは900mm×1800mmや600mm×1800mmサイズで製造されます。

Tips
ホームセンターで合板を購入する際、必要な大きさが決まっている場合は、店内でカットしてもらうと便利です。
自分で切ると時間がかかり、綺麗に切るのも大変ですが、店内の大型機械を使用すれば迅速にカットでき、料金も安価です。

合板の種類と特徴

合板の種類と特徴
合板はDIYや建築など、さまざまな場面で利用される便利な材料です。
その種類は多岐にわたり、「ラワン合板」「シナ合板」「針葉樹合板」「OSB合板」が主なものとして挙げられます。

合板の主な種類と特徴について詳しく解説していきます。

ラワン合板

ラワン合板

ラワン合板は、東南アジア原産の常緑樹「ラワン」から作られる合板で、一般的にベニヤ板の材料として知られています。

ラワン合板の最大の特徴は、その柔らかい木質です。
表面はざらつきがあり、木目はあまりはっきりとしていません。
しかし、強度は非常に高く、加工も容易であるため、多くのDIYや建築現場で利用されています。

ラワン合板の主なメリットは、強度が高く加工しやすい点です。
一方、ざらついた表面がささくれやすく、塗装しても美しい仕上がりにはなりにくいデメリットがあります。

シナ合板

シナ合板

シナ合板は、広葉樹であるシナノキを原材料として作られています。
最大の特徴は、白に近い色調を持ちながらも、非常に滑らかで美しい表面を持つことです。
シナ合板は軽量でありながらも、曲げに対する強度が高い特性を持っています。

加工がしやすく、多様な用途で使用できるメリットがあり、見た目の美しさを活かしたインテリアや家具制作に適しています。

針葉樹合板

針葉樹合板は、ヒノキや杉、カラマツなどの針葉樹を原材料としており、表面がざらつきやすく木目が粗い点が特徴です。
そのため、手で触れる部分や見える部分に使用する場合、表面の仕上げとしてヤスリ掛けが必要です。

針葉樹合板の主なメリットとして、針葉樹は成長速度が速いため供給が安定しており、さまざまな用途で利用できる点が挙げられます。
一方、表面のざらつきや木目の粗さから、仕上げ作業の手間が発生する点はデメリットといえるでしょう。

OSB合板

OSB合板

OSB合板は「Oriented Strand Board」の略称で、とくにアメリカでの2×4建築の壁などに使用されます。
ほかの合板とは異なり、単板を積層するのではなく、薄い木片を互い違いに重ねて積層した合板です。

この特徴的な製法により独特の模様が生まれ、アメリカンな雰囲気を持つインテリア材としても人気です。

建物の構造材として使用できる耐久性や気密性、防虫性にも優れている点がメリットで、そのおしゃれな質感から内装材としての活用も増えています。

合板をDIYに取り入れよう!

合板をDIYに取り入れよう!
合板はコストパフォーマンスが高く、初心者のDIYにも最適な木材です。
ラワン合板は加工しやすく、シナ合板は滑らかな表面が特徴で、高級感のある家具作りに適しています。
また、OSB合板は倉庫の壁やテーブルなどに使うとおしゃれな空間になると人気です。

このように、合板は種類が豊富で、耐久性やデザインもさまざまなため幅広い用途で利用できます。
合板の特性を活かし、自分だけの作品を製作することで、DIYの世界がさらに広がるでしょう。

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