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ミーアキャットの飼育方法|飼うための6つのポイントと注意点

ミーアキャットの飼育方法|飼うための6つのポイントと注意点

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動物園でよく見かけるミーアキャットですが、実は自宅でも飼育できることをご存じでしょうか。後ろ足と尻尾を使って器用に立つ姿は、とても可愛らしいですよね。

しかし、ミーアキャットは犬や猫とは飼育方法が大きく異なるため注意が必要です。
野生の血が濃いため、「なかなか慣れてくれなくて困っている」と飼育にお悩みの方もいるかもしれません。

そこで本記事では、ミーアキャットを上手に飼うための6つのポイントを解説していきます。ミーアキャットの基礎知識や必要なアイテム、注意点など飼育に役立つさまざまな情報もまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

ミーアキャットを飼育するための基礎知識

ミーアキャットを飼育するための基礎知識
まずは、ミーアキャットを飼育するために知っておきたい基礎知識を、以下4つの項目に分けてご紹介します。

  • 特徴
  • 性格
  • 鳴き声
  • 体臭

ミーアキャットを詳しく知りたい方や、飼ってから後悔したくない方はぜひ参考にしてください。

その1:特徴

分類 食肉目マングース科ミーアキャット属
分布 南アフリカ共和国
大きさ 体長:25~30cm
体重:0.6~1kg
寿命 5~10年

野生のミーアキャットは、2〜40頭ほどの群れで生活するのが特徴です。小柄な体型で過酷な環境のサバンナを生き抜くため、群れで生活することで命を落とすリスクを下げているとされています。

前足を上げて後ろ足と尻尾で立ち、周りを見渡す姿が印象的ですが、これは外敵を監視するほか、日光浴をする目的もあります。
日光浴をする理由は、生息地の砂漠では夜に気温が急激に下がるためです。

また、ミーアキャットはワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動物の種の国際取引)の規制対象外となっており、日本でも販売されています。

飼育時は、床を掘り起こされたり、ほかのペットと喧嘩したりするリスクがあるため、基本的には小動物用のゲージやサークルを置いて十分な広さを確保する必要があります。

平均寿命は5~10年ですが、家庭で飼育されているミーアキャットの平均寿命は約10~15年です。

その2:性格

ミーアキャットは野生の血が強く、臆病で警戒心が強い性格をしています。そのため、犬や猫を飼ったことがある方からすると、懐くまでに時間がかかると感じてしまうかもしれません。

一方で、集団行動をする動物でもあるため、社会性や協調性が見られます。長い時間一緒に過ごすことで、飼い主さんにも慣れてくれるでしょう。

一度懐くと甘えん坊な性格になり、ヤキモチを焼く性格の子もいます。そのため、多頭飼いに向いていると一概にはいえません。

また、ミーアキャットは鋭い爪と牙を持っています。飼い初めの頃は凶暴な一面を垣間見ることがあるため、怪我をしないように注意してください。根気よく向き合っていけば、可愛らしい姿を見せてくれますよ。

その3:鳴き声

ミーアキャットはあまり鳴くことがありませんが、危険を察知すると鳴き声を出します。

警戒しているときは「ワン」という犬に似た声を出すのが特徴です。また、甘えるときに「クゥ」「ニャウ」などの声を出すこともあります。

「ギャッギャッ」といった声が出るのは、仲間同士でくつろいでいるときです。

天敵がいない環境では、あまり大きな声で鳴くことはありません。ただし、嫌なことがあったり、かまってほしかったり、お腹が空いていたりするときは大きな声を出す場合があります。騒音トラブルの原因となる可能性があることを理解しておきましょう。

その4:体臭

ミーアキャットは肉食に近い雑食であるため、排泄物のニオイが気になることがあります。また、体臭も独特なニオイがし、けもの臭がすると感じる人が多いようです。

頬と肛門近くに臭腺があり、オスは発情期を迎えるとマーキングをおこなうため、ニオイが気になる可能性があります。頬にある臭腺は、ほかのミーアキャットを見分けるために使われ、コミュニケーションの一つともいわれています。

こまめにトイレを掃除したり、エサをドッグフードやキャットフードに変えたりして、ニオイ対策をおこないましょう。臭腺除去手術や去勢手術でもニオイの軽減が可能です。

ミーアキャットの飼育に必要なもの

ミーアキャットの飼育に必要なもの
ミーアキャットの飼育に必要なものは以下のとおりです。

  • ケージ
  • ヒーター
  • 寝具
  • ウッドチップ
  • エサ入れと給水ボトル
  • 砂遊び容器

各アイテムの選び方や注意点について詳しく解説していきます。

ケージ

野生のミーアキャットは地面を掘って巣穴を作りますが、自宅で飼育する場合は小動物用のケージで問題ありません。
巣穴を掘る場合は5〜10mほどの深さを作るため、ケージも広めのものを選びましょう。大きければ大きいほどいいといわれていますが、目安は幅70〜80cm以上です。

ミーアキャット用のケージもありますが、犬用やフェレット用のものでも代用できます。また、ケージの中にハンモックを釣るしてあげると、お昼寝場所として使ってくれる子が多いです。

ヒーター

南アフリカ共和国に生息しているミーアキャットは、寒さに強くありません。気温が下がる夜は、群れで重なるようにして寝ます。

そのため、寒さ対策としてペットヒーターを導入しましょう。ペット用ヒーターのコードは、噛まないようにカバーをしてあげてください。

寝具

ミーアキャットは巣穴で寝るため、体を包み込んでくれるような形の寝具が理想です。ドーム型や、掛布団と敷布団が一体型になった猫用ベッドを選ぶといいでしょう。

また、フェレット用の寝具として売られているハンモックも使用できます。

ウッドチップ

穴を掘る習性を持つミーアキャットには、床材としてウッドチップを用意してあげると喜んでくれます。

ウッドチップを用意できなかった場合は、布切れでも問題ありません。床材にはウッドチップのほか、砂やコーンチップ、干し草も使用できます。

エサ入れと給水ボトル

ミーアキャットのエサ入れは、一般的に売られているもので問題ありません。ただし、水に関してはお皿ではなく給水ボトルを用意してください。

吸水ボトルは犬用のマズル式を設置し、中に入れる水はミネラルウォーターではなく水道水にしましょう。

エサがドライフードになると水分不足になりやすいため、ボトル内の水がなくなる前に補充することが大切です。

砂遊び容器

ケージでは巣穴を掘ることはできませんが、小さな砂場を作ってあげると砂遊びを楽しんでくれます。

砂遊び用の容器は、小動物用の小さめの容器でも問題ありませんが、衣装ケースのような大きめのものを選んであげると自由に遊べるためおすすめです。
砂遊びはミーアキャットのストレス発散につながるほか、毛についた油分やゴミを落とす効果もあります。ミーアキャットはお風呂があまり得意ではないため、存分に砂遊びをさせてあげましょう。

砂遊びに使用する砂は、体から落ちやすいチンチラ用の砂がおすすめです。

ミーアキャットの飼育に役立つ6つのポイント

ミーアキャットの飼育に役立つ6つのポイント
ミーアキャットを飼育するときに押さえておきたいポイントについて、以下6つの項目に分けて解説します。

  • エサのあげ方
  • 温度管理の仕方
  • トイレの置き場所
  • お手入れの方法
  • 日光浴をさせる
  • お散歩の方法

飼い方のポイントを把握して、快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。

ポイントその1:エサのあげ方

ミーアキャットは雑食なので、植物性と動物性の2種類から栄養を取れるようにエサを与えましょう。

植物性のエサは、リンゴやバナナ、さつまいも、小松菜がおすすめです。動物性のエサには、ドッグフードやキャットフード、鶏肉などを選ぶといいでしょう。ドッグフードやキャットフードは栄養バランスが整っているため、安心して与えられます。

また、ミーアキャットはサソリが大好物です。ほかにもヘビや昆虫、爬虫類や鳥類など何でも食べることから、サバンナのギャングとも呼ばれています。サソリなどは簡単に用意できないため、昆虫を原材料に使用したミーアキャット専用のフードを与えると喜んでくれるでしょう。

雑食で何でも食べるミーアキャットですが、与えてはいけない食べ物もあります。
基本的に、犬や猫に与えてはいけないものはミーアキャットにもNGだと覚えておいてください。

具体的には、ニンニクや玉ねぎなどのネギ類、チョコレートなどです。これらの食べ物は、誤って食べると命に関わる危険性があるため、絶対に与えないようにしてください。

ポイントその2:温度管理の仕方

暖かい地域で生息しているミーアキャットは、25〜28℃が適温とされています。常に適温が保たれるように、ペットヒーターを使用してください。

また、温度管理においてはエアコンや暖房器具の使用もおすすめです。とくに、日本の冬はミーアキャットにとって寒すぎるため、温度計を設置して温度管理をしっかりとおこないましょう。

ポイントその3:トイレの置き場所

ミーアキャットは、基本的にトイレを覚えることができません。しかし、同じ場所でトイレをする習性があるため、ミーアキャットが好んで排泄をする場所にトイレを設置してあげるといいでしょう。

ミーアキャットのトイレは、十分な大きさがあればうさぎ用のものなどで代用できます。

ただし、ミーアキャットのオスは発情期になるとマーキングをおこなうため、お気に入りの場所が定まりません。一つの場所をトイレとして固定するのが難しいことを覚えておきましょう。

去勢手術でマーキング防止は可能ですが、手術に関しては獣医やペットショップの人と相談して決めるようにしてください。

ポイントその4:お手入れの方法

ミーアキャットは、基本的に砂浴びで体についた汚れを取り除きます。砂浴びでは十分な広さを確保してあげる必要がありますが、お風呂場として「たらい」や「バケツ」などを使用してもいいでしょう。

しかし、砂浴びだけではすべての汚れが落ちないこともあります。排泄物が気になる場合は、ときどきシャンプーをしてあげてください。

ミーアキャットは春先や秋口に換毛期を迎えます。皮膚の感染症を予防するためにも、シャンプーの際は優しく抜け毛を取り除くように洗ってあげることが大切です。

また、ミーアキャットは前足の爪が伸びるスピードが早いため、月に一度、1~2mm程度切りましょう。後ろ足の爪切りは1~2カ月に一度が目安です。

根元には血管が通っているため、深爪をしないように注意してください。慣れない間は、少しずつ切るようにしましょう。ミーアキャットの爪は黒色でわかりづらいため、1日に1本ずつ切る方法でも問題ありません。

爪切りには、引っかかれたときの怪我を避けるほか、ミーアキャット自身の怪我を防止する目的もあります。

ポイントその5:日光浴をさせる

先述したとおり、ミーアキャットは日光浴をする習性があります。日光浴は体温調節だけでなく、免疫力の向上や新陳代謝の促進にも有効です。

そのため、いくらペットヒーターやエアコンで温度調節をおこなっていたとしても、必ず日光浴を取り入れてあげてください。もっとも簡単なのが、ケージを窓際に置いて、好きなときに日光浴できるようにする方法です。

また、ケージに小動物用のランプを取り付けてもいいでしょう。天候や時間を気にせずに日光浴をおこなえます。

ただし、小動物用のランプは温度が上がりすぎたり、火傷したりする危険性があります。安全にミーアキャットを飼育するためにも、カバー付きのものを選ぶか、サーモスタットで温度管理をおこなってください。

ポイントその6:お散歩の方法

ミーアキャットは、懐いてきたらお散歩をすることが可能です。お散歩へ出かけるのは、体力や対抗力がついてくる生後3カ月以降がいいでしょう。

ミーアキャットをお散歩へ連れて行く際は、フィラリア症の予防と、ノミやダニ対策を必ずおこなってください。ミーアキャット専用のワクチンはありませんが、犬猫用の予防薬を処方してくれる病院があります。

また、ミーアキャットは体が小さいため、車の運転席からはよく見えません。事故を起こさないためにも、車があまり通らない道を選んでお散歩しましょう。

さらに、ほかの動物へ危害を加えないよう、リードやハーネスを必ずつけてください。

ミーアキャットを飼育するうえでの注意点

ミーアキャットを飼育するうえでの注意点
最後に、ミーアキャットを飼育する際の注意点をご紹介します。

  • 動物病院を探しておく
  • 気長に見守る
  • 部屋に対策が必要
  • 発情期に気性が荒くなる

飼育を始めて後悔しないよう、注意点をしっかりと確認しておきましょう。

注意点その1:動物病院を探しておく

ミーアキャットは平均寿命が長く、ペットとしても人気が高まっています。しかし、まだ飼っている人は少ないため、専門医が多く存在しません。

病気にかかったときや怪我をしたときにすぐ駆け込めるよう、ミーアキャットを診てくれる動物病院を探しておきましょう。

自分で探すことが難しい場合は、購入したペットショップに相談してみてください。

注意点その2:気長に見守る

ミーアキャットは警戒心が非常に強いため、家に迎えたばかりの頃はそっとしておきましょう。

慣れてきたら少しずつスキンシップをおこなえますが、心を許してくれるまでは気長に見守ってください。

過度なスキンシップはミーアキャットのストレスとなるため、環境の変化に慣れるまで待ってあげる必要があります。ゲージの外に出して遊ばせたり、散歩に連れて行ったりして、ストレスを与えないように工夫しましょう。

注意点その3:部屋に対策が必要

外の環境に慣れないうちは、室内でお散歩をする方が多いでしょう。室内でのお散歩にはストレス解消の効果がありますが、ミーアキャットは活発な性格なので、床や壁、家具を傷つけてしまうおそれがあります。

室内でお散歩をさせる場合は、猫用の傷防止シートを貼るなどの対策をおこないましょう。

また、ミーアキャットはトイレを覚えられないため、ケージから出すとあらゆる場所でトイレをしてしまうかもしれません。室内でお散歩をする際は、掃除がしやすい部屋を選ぶのがおすすめです。

さらに、窓際でトイレをする子が多いため、窓際にシートを敷いておくといいでしょう。

注意点その4:発情期に気性が荒くなる

ミーアキャットの飼育でもっとも気をつけたいのが発情期です。

発情期になると、どれだけ慣れていたとしても噛みつかれることがあります。発情期の気性の荒さは個体によって異なりますが、ほとんどの飼い主さんが噛みつかれた経験をもつようです。

そのため、発情期にはストレスをためない程度に、ケージで隔離するなどの対策をおこないましょう。

ミーアキャットは飼い方のポイントを理解してから迎えよう

ミーアキャットは飼い方のポイントを理解してから迎えよう
ミーアキャットの基礎知識や飼い方のポイント、必要なものをご紹介しました。

近年ペットとしてお迎えする人が増えているミーアキャットですが、まだ飼育の事例は多くありません。また、気性が荒いことから、犬や猫に比べて飼育の難易度が高いといわれています。

ミーアキャットを飼育する際は、本記事でご紹介した注意点を押さえて、適切な環境を整えてあげてください。

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