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ネオンテトラの寿命は何年?長生きさせる飼育のポイントと注意点

ネオンテトラの寿命は何年?長生きさせる飼育のポイントと注意点

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見た目の美しさやかわいらしさはもちろん、お世話のしやすさが魅力の「ネオンテトラ」。これから熱帯魚の飼育に挑戦する初心者の方にもおすすめの魚種です。

実際に家族としてお迎えするのであれば、やはり一日でも長い時間を一緒に過ごしたいと思う方が多いでしょう。

本記事では、ネオンテトラの平均的な寿命や、長生きさせるためのポイントなどを解説します。適切な飼育方法や気をつけるべき点をしっかりと理解して、いつまでも元気で健康なネオンテトラを育ててあげてください。

ネオンテトラの寿命は2~3年

ネオンテトラの寿命は2~3年
ネオンテトラの寿命は約2~3年です。熱帯魚や観賞魚のなかでも、とくに寿命が短い魚種であるため、飼育や成長を楽しめる時間は限られています。

しかし、2〜3年という数値はあくまでも平均のため、育て方や工夫次第ではより長い時間を一緒に過ごすことが可能です。なかには、10年前後生きたネオンテトラもいるといわれています。

熱帯魚の寿命は一般的に数年ほどと短く、何十年も長生きができる品種は多くありません。

生き物を家族としてお迎えする際は、平均的な寿命がどれくらいであるのかを知り、一緒に歩んでいく時間の過ごし方を考えてみてください。

寿命を迎える前のサイン

ネオンテトラをはじめとした熱帯魚が寿命を迎える際には、自分の寿命が近くて死にそうであることを伝える「サイン」が見られます。

たとえば、水槽の中であまり動かずにじっとしていることが増えたら、体力が落ちて死を迎える準備をしている証拠です。

また、エサを食べなくなったり、急激に体が痩せたりした場合は、死期が近い可能性が高いため注意してください。
体の色がくすむ、目が白く濁るといった「見た目の変化」も、寿命を迎えるわかりやすいサインの一つです。

ほかにも、背中が曲がったり、うろこの剥がれやヒレの裂けが見られたりと、老化とともに徐々に弱った体にはさまざまな変化が現れます。

ネオンテトラの寿命を延ばす飼育ポイント

ネオンテトラの寿命を延ばす飼育ポイント
適切な飼育環境を整え、ていねいにお世話すれば、ネオンテトラが長く健康に生きられる可能性が高くなるでしょう。

個体選びや毎日のお世話の内容など、とくに重要なポイントを4つご紹介します。

ポイントその1:元気な個体を選ぶ

家族としてお迎えするネオンテトラには、やはり「元気な個体」を選ぶことが大切です。

ショップのネオンテトラの様子を一匹ずつしっかりと観察して、見た目や動きに気になる点がないかどうか、活発であるかなどをチェックしましょう。

体を確認する際には、主に「ヒレ」「目」「うろこ」の状態を見てください。色の濁りや傷などがある場合、すでに病気になっていたり、怪我をしていたりする可能性があります。

泳ぐ姿やエサを食べる様子なども観察できると、より確実に元気な個体を見極めることが可能です。

ポイントその2:水温や水質を適切にする

水槽内の「水温」は、ネオンテトラにとって快適とされている25℃前後を保ちましょう。季節に応じて室内のエアコン、水槽用の冷却ファンやヒーターなどを使用して、水温の急激な変化を防ぐことが大切です。

また、水温と一緒に「水質」もしっかりと管理する必要があります。良好な水質を維持するためには、水槽内を掃除したり、水を交換したりと定期的なメンテナンスが欠かせません。排泄物や食べかすなどで汚れたままの水で飼育を続けると、ネオンテトラが弱って病気になってしまう危険性があります。

水槽にはカルキを抜いた水道水を使用し、水草やろ過フィルターを導入しながら弱酸性~中性の状態を目指しましょう。

ポイントその3:過密な状態にしない

ネオンテトラは、複数の個体を同時に飼育可能です。しかし、水槽内が過密な状態はストレスとなり、病気を引き起こすおそれがあります。また、ストレスを感じた個体同士が喧嘩をして怪我をすることもあるため、過密状態は避けるようにしましょう。

一方で、仲間がほとんど居ない状態も、孤独さからストレスを感じやすくなります。水1リットルにつき1匹程度を目安にして、水槽のサイズや飼育する数を調整してください。

水槽のサイズは、多くの専門店やホームセンターなどで取り扱っている45~60cmほどの規格水槽がおすすめです。

ポイントその4:バランス良くエサをあげる

エサやりは、一日のなかで2~3回に分けて実施します。ネオンテトラの食べる様子を観察しながら、毎回食べきれる量のみを与えましょう。

量が多すぎると消化不良を起こす原因となるほか、食べ残しによって水質が悪化するおそれもあります。一方、エサの量が少ないと餓死につながりかねません。エサやりの際は、飼育するネオンテトラ全体にバランス良くエサがいきわたるように与えましょう。

ネオンテトラのエサは、市販されている「小型熱帯魚用」がベストです。粒状やフレーク状のタイプを選び、食べ残しの量を見ながら種類や量を調整してください。

ネオンテトラの飼育で気をつけたい病気

ネオンテトラの飼育で気をつけたい病気
ネオンテトラがかかりやすい代表的な病気を3つご紹介します。生き物を飼育している以上、どれだけ適切な環境を維持していても、病気にかかってしまうリスクはゼロではありません。

いざというときに安心して対処できるよう、病気の種類や症状をよく理解しておくことが大切です。

ネオン病

体の表面が白く色あせたり、内出血による出血斑が現れたり、ひれが溶けたりといった症状が見られたら「ネオン病」を疑いましょう。名前のとおりネオンテトラにかかりやすく、感染力が非常に強い厄介な病気です。

感染したネオンテトラを見つけたら、すぐに別の場所に隔離して健康な個体と同じ空間で過ごさせないようにします。症状が進行するとやがて死に至る可能性が高く、水槽内のネオンテトラが全滅してしまうおそれもあるため注意が必要です。

魚病薬を使用して治療をおこないますが、完治は難しいとされています。被害を最小限に抑えるためにも、何より早めの隔離が重要であることを覚えておきましょう。

ネオン病は、主に水質の悪化が原因で発生する病気です。日頃から水槽内の水温や水質の管理に力を入れて、適切な管理をしながらネオンテトラの健康を守ってください。

尾ぐされ病

尾びれが裂けたり、溶けたりしている症状が目立つときは「尾ぐされ病」の可能性があります。水質の悪化によって発生した細菌が、ネオンテトラの体の傷から侵入することで発症する病気です。

病原菌が増殖したり水カビが二次感染したりとリスクが大きいため、ネオン病と同じく早めに対処する必要があります。

治療の際には個体を隔離して魚病薬を使用しながら様子を見てください。定期的に水槽内やフィルターの掃除、水の交換などを実施して良好な水質を保ち、細菌の発生を防ぐように努めましょう。

白点病

「白点病」は、ネオンテトラをはじめとした多くの観賞魚に見られる代表的な病気です。ハクテンチュウに寄生されることで発症します。

主にストレスを感じているタイミングでかかりやすいため、水槽の導入時や掃除の時間などはとくに注意が必要です。全身に白色の斑点があるネオンテトラを見つけたら、白点病を疑いましょう。

また、体を擦りつけるようにして泳ぐ様子も見られるため、日々の健康チェックを通して気づける可能性があります。白点病にかかったら、魚病薬で薬浴をおこなってください。

ネオンテトラを寿命まで飼うための注意点

ネオンテトラを寿命まで飼うための注意点
ネオンテトラを最期までしっかりと飼育するためには、お世話の内容以外にも注意すべきポイントがあります。

思わぬトラブルや事故でネオンテトラとのお別れを迎えてしまわないためにも、しっかりと注意点を押さえておきましょう。

飛び出し

水の中で生きるネオンテトラにとって、水槽内からの「飛び出し」は非常に危険です。可能であれば水槽には蓋をつけて、掃除や水の交換をおこなう際は細心の注意を払いましょう。

また、体が小さいネオンテトラは、水槽の入口以外にもさまざまな場所から飛び出したり脱出したりする可能性があります。エアホースやフィルターのパイプといった隙間からも外に出ることがあるため、穴があいた飼育アイテムの取り扱いには気をつけてください。

混泳によるケンカ

ネオンテトラは温和な性格をした個体が多いため、ほかの熱帯魚との混泳にも向いています。しかし、自分よりもサイズが大きい個体や攻撃的な魚との混泳は、トラブルにつながりやすいため避けてください。

魚同士のケンカにより命を落としたり、怪我をしたりしないよう、混泳をさせる場合は相性を考えて種類を選びましょう。とくにおすすめなのは、体の大きさや性格がネオンテトラと似ているメダカやグッピーです。また、エビ類も混泳させるのに適しています。

ネオンテトラを寿命まで大切に飼育しよう

ネオンテトラを寿命まで大切に飼育しよう
ネオンテトラにとって、快適で元気に生活できる環境づくりと適切な飼育を続ければ、きっと長い時間を一緒に過ごせます。適切な水温や水質管理を心がけたり、エサの量に注意したりと、毎日のお世話にひと工夫加えるだけのため、現在ネオンテトラを飼育している方は早速取り組んでみましょう。

これからネオンテトラをお迎えしようと考えている方は、ぜひ本記事の内容を個体選びやお世話の参考にしてみてください。

この記事を監修した人

小松 智彦

小松 智彦

獣医師。北海道大学大学院獣医学研究科卒。
20年以上獣医師・研究者として勤務する傍ら、学術論文や業界誌への執筆も多数経験。また幼少期からたくさんの動物を飼育してきたことから飼い主に寄り添える動物博士として活躍中。

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