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ポトスの水耕栽培での育て方|初心者向けに必要なものと始め方を解説!

ポトスの水耕栽培での育て方|初心者向けに必要なものと始め方を解説!

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観葉植物として人気のポトスをお家で育ててみませんか。ポトスは水耕栽培で簡単に育てることが可能で、夏場は涼しげな容器に入れて楽しめます。また、丈夫で育てやすく繁殖力も高いため、一度育てれば簡単に増やせます。本記事では、ポトスの水耕栽培で必要なものと育て方の注意点について解説します。

ポトスの基本情報

ポトスの基本情報
まずは、ポトスの基本情報を確認していきましょう。

科名 サトイモ科
属名 ハブカズラ属(エピプレムヌム属)
和名 黄金葛(おうごんかずら)
英名 Pothos
学名 Epipremnum pinnatum ‘Aureum’(E. aureum)
原産地 ソロモン諸島
分類 多年草
販売時期 通年
開花時期 4~10月
耐暑性 強い
耐寒性 弱い

主な特徴

ポトスはソロモン諸島の熱帯雨林に生息する、つる性の着生植物です。野生のポトスは大きな木につるを這わせるようにして成長します。
暑さに強く日光を好みますが、耐陰性があるため、ある程度の明るさのある室内であれば十分育ちます。
丈夫で成長のスピードが早く、初心者におすすめの観葉植物です。

歴史・主な品種

ポトスは明治以降に日本に入ってきたといわれていますが、栽培が盛んになったのは、昭和50年代頃から。
現在国内では約20種ほどが流通しており、黄色の班が綺麗な人気品種「ゴールデンポトス」をはじめ、ライムのような鮮やかな緑が特徴の「ポトス・ライム」、緑と白のコントラストが美しい「ポトス・マーブルクイーン」などがあります。
ハート型の丸い葉を持つポトスは、風水において恋愛運や金運がアップするといわれています。

ポトスは水耕栽培できる?

ポトスは水耕栽培できる?
「水耕栽培(水栽培)」とは、土を使わず植物を水と養液で育てる方法です。ポトスは観葉植物のなかでも水を好む性質をもち、水耕栽培が可能です。丈夫で育て方も簡単なため、初心者の方でも挑戦しやすいでしょう。

水耕栽培には、土で手が汚れることがなく、扱いやすいメリットがあります。土植えと比べて、害虫発生のリスクが少ない点も魅力です。

好みにあわせてハイドロボールやジェリーボールなどを使用すれば、さまざまなアレンジを楽しめます。また、室内で育てられる水耕栽培は、アパートやマンションにお住まいの方にもおすすめです。

ポトスの水耕栽培に必要なもの

ポトスの水耕栽培に必要なもの
ポトスの水耕栽培に最低限必要なものと、あると便利なものをご紹介します。どれも100円ショップやホームセンターなどで購入可能です。

最低限用意したいもの

ポトスは、ハイドロカルチャーを使わないシンプルな水耕栽培がおすすめです。

ポトス

ポトス
ポトスはホームセンターなどで販売されている通常の株で問題ありません。

容器

容器
容器は遮光されない透明のタイプがおすすめ。

あると便利なもの

そのほか、ポトスの水耕栽培にあると便利なものは以下のとおりです。

液体肥料

液体肥料
液体肥料はポトスの育ちが悪かったり、元気がなかったりするときにあると便利です。

根腐れ防止剤

根腐れ防止剤
根腐れ防止剤は、頻繁にお手入れをおこなうのが難しい場合に用意しておくと安心です。

ハイドロカルチャー

ハイドロカルチャー
ハイドロカルチャーを使用するとおしゃれな雰囲気になります。見た目にこだわりたい方は、ぜひ使用してみてください。また、ハイドロカルチャーは、ポトスを固定する役割も担ってくれます。

上記以外に、肥料成分を含み、水質を浄化するイオン交換樹脂栄養剤などもあります。用途に合わせて使いやすいものを取り入れましょう。

ポトスの水耕栽培での育て方

ポトスの水耕栽培での育て方
ポトスの水耕栽培での育て方について、以下4つの項目に分けて解説します。

  • 日当たり・置き場所・温度
  • 水やりの仕方
  • 肥料のやり方
  • 水耕栽培を始める時期

日当たり・置き場所・温度

まずは、ポトスが育ちやすい環境を整えましょう。

栽培に適した環境は、以下のとおりです。

  • 置き場所:日当たりの良い窓際
  • 温度:生育適温15℃以上

ポトスは明るい場所を好むため、直射日光を避けてレースカーテン越しで管理します。また、日陰にも耐性があり、蛍光灯の明かりだけで育てることも可能です。

ポトスは、気温が下がると樹液の濃度を高めて耐寒性を上げることができます。ただし、10℃前後(品種によっては5℃前後)までしか耐性がありません。気温が8〜10℃を下回らない環境で育ててください。冬場の夜間は窓辺付近の温度が下がるため、暖かい場所へと移動させましょう。

水やりの仕方

水耕栽培の場合は、毎日水を取り替えます。夏場は気温が25℃を超えると、水中に雑菌が湧きやすくなるため注意してください。対策として、ゼオライトを入れておくのがおすすめです。

冬場は冷えた水道水をそのまま使用するとポトスが冷害で枯れるおそれがあるため、常温(15〜20℃程度)に戻してください。水温は気温のプラス5℃が目安です。

肥料のやり方

水耕栽培では、液体肥料を規定量に薄めて与えます。ほかの種類の肥料もありますが、初心者の方は水耕栽培用の液体肥料がおすすめです。1週間~10日に1回の頻度で与えてください。ハイドロカルチャーを使用して水耕栽培をおこなう場合は、専用の肥料を用意しましょう。

基本的に肥料を与える期間は4〜9月です。室温が20℃前後であれば、通年与えて問題ありません。ポトスに元気がなかったり育ちが悪かったりしたら与えましょう。ただし、冬場は成長が緩やかになる時期のため、肥料は控えめにしてください。

水耕栽培を始める時期

ポトスの水耕栽培は、5〜7月ごろに始めるのがおすすめです。この期間はポトスの成長期にあたるため、株が新しい環境に慣れやすく、安定して成長します。

秋や冬のシーズンから始めると、ポトスがうまく適応できずに枯れてしまうおそれがあります。

ポトスの水耕栽培の始め方

ポトスの水耕栽培の始め方
初心者の方がポトスの水耕栽培を始める際は、以下の2つの方法がおすすめです。

  1. 水耕栽培の苗を使用する
  2. 水挿しで増やす

それぞれ詳しく解説します。

1.水耕栽培の苗を使用する

土で育てていたポトスを水耕栽培として利用することは難しいため、水耕栽培用を使用するのがおすすめです。

仮に土で栽培した苗を使用する際は、土が残っているとポトスを弱らせる原因となるため、根っこの土をしっかりと洗い落としてから水に挿してください。

2.水挿しで増やす

ポトスを増やすうえで、もっとも手軽な方法は水挿しです。切った茎を水に入れ、発根させて増やします。土栽培で育てたポトスをいきなり水に入れると根腐れで枯れるおそれがあるため、水挿しで根を発根させるのがおすすめです。

用意しておくものは以下のとおりです。

  • ハサミ(清潔な状態にしておく)
  • コップ

水挿しで増やす手順は以下のとおりです。

  1. 親株から元気な葉っぱと茎のものを探す
  2. ハサミで茎先の10〜15cmを目安に節が2〜3か所含まれるよう、節の下か気根(植物の地上部分の空気中に露出している根)をカットする
  3. 上の葉を2枚程度残してあとは取り除く
  4. 節や気根までつかる量の水をコップに入れて、切り口を下にして挿す
  5. 本来の長さより気根が2〜3倍伸びるまで(もしくは気根が節から10cm程度伸びてくるまで)毎日水を与えて明るい日陰に置く
  6. 気根や根がしっかりと伸びてきたら新たな鉢に植え替えるか、水耕栽培のまま育てる

水挿しのポイントは、気根の下(約1cmあたり)で茎をカットすることです。また、水耕栽培用の液体肥料を併用すると、成長が早まります。

水耕栽培のポトスを土に植え替える方法

水耕栽培のポトスを土に植え替える方法
水耕栽培と土栽培では根の性質が異なるため、成長した水耕栽培のポトスであれば土へ植え替えることも可能です。ただし、新芽が出るまでは水やりの頻度を増やしてください。

水耕栽培のポトスを土へ植え替える方法は、以下のとおりです。

  1. ポトスを取り出し、根回りについた資材などを落とす
  2. 鉢に鉢底石と鉢底ネットを敷く
  3. 観葉植物用の土を3分の1程度入れる
  4. ポトスを中心にして隙間を土で埋める
  5. たっぷりと水を与える
  6. 新芽が出るまで明るい日陰に置き、水やりの頻度を増やして土が乾燥しないようにする

ポトスの水耕栽培についてのよくある質問

ポトスの水耕栽培についてのよくある質問
ポトスの水耕栽培について、よくある質問をまとめました。また、考えられる原因と対処法についても解説します。

ポトスは水挿しでずっと育てられる?

ポトスは水挿しで簡単に発芽します。しかし、そのまま育てると水が腐りやすく、元気に育たなくなるおそれがあります。したがって、ある程度成長したら土に植え替えてください。

そのほか、ハイドロボールを利用してハイドロカルチャー仕立てにする方法もおすすめです。その際は、根腐れ防止効果のある専用のセラミックボールやゼオライトを入れるといいでしょう。

水耕栽培のポトスに元気がない原因は?

水耕栽培のポトスに元気がない原因として、以下が考えられます。

  1. 日光が当たらない暗い場所に置いている
  2. 直射日光で葉焼けしている
  3. ツルが伸びているのに平らな場所に置いている
  4. 病害虫の影響を受けている
  5. 温度が低すぎる環境で育てている
  6. 肥料を与えすぎている

対処法は以下のとおりです。

  1. 直射日光を避けてレースカーテン越しに管理する
  2. ツルが伸びたら剪定する
  3. 変色している葉を見つけたら取り除く
  4. 冬場は気温が8〜10℃を下回らない環境で育てる
  5. 肥料を与える規定量と濃度を守る

ポトスの増やし方は?挿し木、水挿し、株分けの違い

「挿し木」とは、植物から茎や根のない箇所を一部切り取り、不定根・不定芽を発生させる栄養繁殖方法のことを指します。剪定の機会が多いつる性植物にオススメの増やし方です。土に挿す場合は「土挿し」、水に挿す場合は「水挿し」と言います。土挿しでも水挿しでも切る場所は同じです。
ポトスは群生の性質も持ち合わせていますが、一般的にはつる性植物に分類されるため、挿し木で増やすと良いでしょう。水耕栽培の場合は土なしで手軽にできる水挿しがオススメです。
挿し木をする際は、以下の点に注意して茎を切りましょう。

  • 茎を切る場所は、節のすぐ上
  • 最低でも1節は残す
  • 気根のある茎を選ぶ

茎をカットする位置は、節のすぐ上です。このとき、できるだけ節に近い位置で切りましょう。なお、先端がある茎からカットする場合と、茎の途中からカットする場合では切る場所が異なります。

【先端がある茎からカットする場合】

先端から2~3節を残して4番目の節の上でカットする
挿し木をする茎(挿し穂)を増やしたい場合は、最低1節は残す

【茎の途中からカットする場合】

先端がない部分を先端と想定し、2〜3節(もしくは1〜2節)を残して3節目でカットする

ポトスは節から根が出るため、挿し木をする際は節のすぐ上でカットします。あらかじめ気根や気根の元が少しでも出ているか確認してみましょう。
一方「株分け」とは根がついたまま株を分けることを指し、主に群生植物に適した繁殖方法です。繁殖のほか、株を若返らせる目的でおこないます。群生の性質も併せ持つポトスは株分けでも増やすことはできますが、挿し木と比べると手間がかかり、根へのダメージも大きいです。初心者の方は挿し木(水挿し)での繁殖がオススメです。

ポトスを水耕栽培で育ててみよう!

ポトスを水耕栽培で育ててみよう!
ポトスの水耕栽培での育て方について解説しました。水耕栽培のなかでもポトスは丈夫で育てやすく、気軽に挑戦できる植物です。

ただし、極度の寒さには弱いため、冬場は温度管理に十分注意して育ててください。好みの容器や資材を用いて、おしゃれなポトスの水耕栽培を楽しみましょう。

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