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電池の種類と適した用途を完全ガイド!正しい使い方や保管・処分方法も紹介

電池の種類と適した用途を完全ガイド!正しい使い方や保管・処分方法も紹介

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私たちの生活に欠かせない電池。スマホからリモコン、おもちゃまで様々な機器で使われていますが、適切な種類を選べていますか?この記事では、電池の種類と特徴を詳しく解説し、最適な選び方をご紹介します。

電池の基本分類と種類

並べられた電池

電池は大きく分けると「一次電池」と「二次電池」の2種類に分類されます。

一次電池は使い切りタイプの電池です。一度使うと充電して再利用することができません。乾電池やボタン電池などがこれに当たります。日常生活でよく目にする電池はこのタイプです。

二次電池は充電式の電池で、繰り返し使用することができます。スマートフォンやノートパソコンなどに使われているリチウムイオン電池や、充電式のニッケル水素電池などが二次電池です。

区分 種類
一次電池(使い切り) アルカリ乾電池
マンガン乾電池
リチウム乾電池
二次電池(充電式) ニッケル水素電池
リチウムイオン電池

以下では、それぞれの電池の特徴や適した用途について詳しく解説していきます。

一次電池(使い切り電池)の種類と特徴

並べられた単三電池
一次電池は使い切りタイプの電池で、日常生活でよく使われる乾電池はこの一次電池に分類されます。主に「アルカリ乾電池」「マンガン乾電池」「リチウム乾電池」の3種類です。
それぞれに特徴があり、用途によって最適な選択が異なります。以下の表で主な違いを比較してみましょう。

一次電池の種類 相対価格 持続時間 特徴 主な用途
アルカリ乾電池 中程度 長い
(マンガンの3~5倍)
  • パワーが強い
  • 長持ち
  • 長期保存可能
  • おもちゃ
  • LED懐中電灯
  • ポータブルオーディオ
マンガン乾電池 安価 短い
  • 休ませると回復
  • パワーが弱い
  • リモコン
  • 時計
  • キッチンタイマー
リチウム乾電池 高価 非常に長い
(アルカリの2~3倍)
  • 長期保存に優れる
  • 耐寒性が高い
  • 軽量
  • デジタルカメラ
  • 冬のアウトドア用品
  • 医療機器

電池を選ぶ際は、使用する機器の消費電力、使用頻度、使用環境、予算などを考慮して最適なものを選びましょう。それぞれ詳しく解説していきます。

アルカリ乾電池の特徴と用途

アルカリ乾電池は、パワーが強く長持ちする電池です。電解液にアルカリ性の液体を使用しているため、この名前がついています。

アルカリ乾電池の主な特徴は以下の通りです。

  • マンガン乾電池よりも3~5倍長持ちする
  • 大きな電流を流すことができ、パワーが必要な機器に適している
  • 自己放電(使用していなくても徐々に電力が減少すること)が少なく、長期保存が可能(未使用で約7年)
  • 価格はマンガン乾電池より高いが、コストパフォーマンスは良好

アルカリ乾電池は、消費電力の大きい電動おもちゃ、LED懐中電灯、携帯ラジオ、CDプレーヤー、ゲーム機のコントローラーなどに適しています。

特に長時間の使用や高出力が必要な機器に使われる電池は、ほとんどがアルカリ乾電池です。また、災害用の備蓄電池としても適しているでしょう。

 

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マンガン乾電池の特徴と用途

マンガン乾電池は、適度な間隔を空けて使うと電圧が回復するという特徴を持ちます。価格が安く、経済的なのが魅力です。

マンガン乾電池の主な特徴は以下の通りです。

  • 価格が安く、コストを抑えたい場合に適している
  • 休ませると電圧が回復するため、断続的に使用する機器に向いている
  • アルカリ乾電池より出力が小さく、大きな電力を必要としない機器向き
  • 寿命はアルカリ乾電池より短いが、安価に抑えられる

マンガン乾電池は、リモコン、壁掛け時計、キッチンタイマー、豆球懐中電灯など、消費電力が小さく、頻繁にオン・オフを繰り返す機器に最適です。

常時使用する機器よりも、断続的に使用する機器で使用されます。価格を重視する場合や、あまり使用頻度が高くない機器にはマンガン乾電池が経済的でしょう。

リチウム乾電池の特徴と用途

リチウム乾電池は、耐寒性に優れ、アルカリ乾電池より長持ちする高性能な乾電池です。有機系の電解液を使用しているため、低温環境でも優れた性能を発揮します。

リチウム乾電池の主な特徴は以下の通りです。

  • 非常に長持ちし、アルカリ乾電池の2~3倍の寿命がある
  • -40℃の低温環境でも使用可能な優れた耐寒性
  • 同サイズの他の乾電池より約40%軽い
  • 自己放電が極めて少なく、長期保存が可能(未使用で約10年)
  • 価格は他の乾電池より高い

リチウム乾電池は、デジタルカメラ、GPS機器、ヘッドライト、医療機器など高性能を要求される機器や、冬季のアウトドア活動、寒冷地での使用に適しています。

価格は高めですが、長寿命で信頼性が高いため、重要な機器や過酷な環境で使用する場合に真価を発揮する電池です。

二次電池(充電池)の種類と特徴

電池の残量を計測

二次電池は充電して繰り返し使用できる電池です。環境への負荷が少なく、長期的にはコスト削減にもつながります。代表的なものは、「ニッケル水素電池」「リチウムイオン電池」などです。

主な違いは下記表のとおりです。

二次電池の種類 充放電サイクル目安 使用年数目安 特徴 主な用途
ニッケル水素電池 約500~2,000回  ※種類や環境による 約5~7年
※種類や環境による
 

  • 乾電池と互換性がある
  • 継ぎ足し充電に比較的強い
  • 自己放電が少ない
  • 環境にやさしい
  • リモコン
  • おもちゃ
  • 家電製品
リチウムイオン電池 約300~3,500回
※種類や環境による
約2~10年
※種類や環境による
  • 高密度で大容量
  • 急速充電が可能
  • 継ぎ足し充電に強い
  • 自己放電が少ない
  • スマートフォン
  • ノートパソコン
  • ポータブル電源
Tips
充放電サイクル(繰り返し充放電できる回数)や使用年数は、メーカーや規格(容量等)、使用環境によって大きく異なるため、あくまでも目安としてください。

ニッケル水素電池の特徴と用途

ニッケル水素電池は、ニッケル酸化物と水素吸蔵合金(水素を貯蔵したら放出したりする合金)という物質を使った充電式電池です。一般的な乾電池のサイズで販売されており、基本的には乾電池と互換性があります。

ニッケル水素電池の主な特徴は以下の通りです。

  • メモリー効果(完全に放電する前に充電すると電池容量が低下する現象)が発生しにくいため、継ぎ足し充電に適している
  • 自己放電が少ないため、長時間放置しても使用できる
  • 有害な物質(鉛、カドミウムなど)を含まず、環境にやさしい
  • 初期投資は乾電池より高いが、長期的にはコスト削減になる
  • 電圧は1.2Vと、乾電池の1.5Vより低い

ニッケル水素電池は、デジタルカメラ、リモコン、おもちゃ、家電製品など、幅広い用途に使用できる電池です。特に頻繁に電池交換が必要な機器では、乾電池を使用するよりもコスト面でメリットが大きくなります

ただし、機器によっては電圧の違い(乾電池の1.5Vに対してニッケル水素電池は1.2V)により、十分な性能を発揮できない場合があるので注意が必要です。

リチウムイオン電池の特徴と用途

リチウムイオン電池は、リチウムイオンが電池の正極と負極を往復することで充放電が行われる高性能な充電池です。モバイル機器の普及とともに広く使われるようになりました。

リチウムイオン電池の主な特徴は以下の通りです。

  • 高いエネルギー密度(単位体積・重量あたりの蓄えられるエネルギー量)を持ち、小型軽量でも大きなパワーを出力できる
  • メモリー効果がないため継ぎ足し充電ができる
  • 自己放電が少なく、長期間使用しなくても充電状態を保持できる
  • 急速充電が可能
  • 過充電や高温下での放置は発火や爆発のリスクがある

リチウムイオン電池は、スマートフォン、ノートパソコン、タブレット、電気シェーバー、デジタルカメラ、電動工具、電動自転車、ポータブル電源など、さまざまな電子機器に使用されています。

高性能ですが、安全性に課題があり、取り扱いには注意が必要です。製造元が明確で、安全性が確認された製品を選びましょう。

Tips
安全性が確認された製品であっても、過充電や高温下での放置は、発火や爆発といった重大な事故につながるリスクがあるため、十分注意しましょう。

乾電池と充電池の使い分け

乾電池(一次電池)と充電池(二次電池)は、それぞれに長所と短所があります。以下の表を参考に、用途や状況に応じて適切に使い分け、最適なパフォーマンスとコスト効率を実現しましょう。

項目 乾電池(一次電池) 充電池(二次電池)
初期コスト 〇:比較的安価 △:電池本体の他に充電器が必要
長期的なコスト △:使い切りのため、使用頻度が高いとコスト大 〇:充放電サイクルに限りはあるが、長期間繰り返し使えるため、コスト少
利便性 〇:すぐに使用可 △:使用前に充電が必要な場合がある
自己放電
(自然放電)
〇:充電池と比べて少なく、長期保存に適している △:乾電池と比べて多く、使用前に充電する必要がある
環境負荷 ✕:使い切りのため廃棄量が多い 〇:繰り返し使えるため、廃棄頻度が少なく環境にやさしい
電圧の安定性 △:使用に伴い徐々に電圧が低下する 〇:使用中も比較的安定している
適した用途・状況
  • 電池交換の頻度が少ない機器
  • 非常用や防災用など長期保存する場合
  • 急に使用する必要がある場合
  • 初期コストを抑えたい場合
  • 電池交換の頻度が高い機器
  • 安定した電圧が必要な機器
  • 環境への配慮を重視する場合
  • 長期的なコストを抑えたい場合

ボタン電池(小型電池)の種類と特徴

瓶の中に入ったボタン電池

ボタン電池は、直径よりも高さが小さい小型の電池です。腕時計や補聴器、電卓、小型のリモコンなど、様々な小型機器に使用されています。主なボタン電池は、「酸化銀電池」「アルカリボタン電池」「リチウムコイン電池」などです。

ボタン電池の種類 型番表記 相対的コスト 特徴 主な用途
酸化銀電池 SR 高価
  • 電圧が安定している
  • 容量が大きく長持ち
  • 長期保存が可能
  • 腕時計
  • 血圧計
  • 体温計
アルカリボタン電池 LR 安価
  • コスパが良い
  • 電圧が安定しない
  • 低温環境に弱い
  • 比較的寿命が短い
  • 電卓
  • 歩数計
  • キッチンタイマー
リチウムコイン電池 CR 中程度
  • 比較的電圧が高い
  • 広範囲の温度で使用可能
  • 容量が大きく長持ち
  • 長期間保存が可能
  • カーキーレス
  • LEDライト
  • 電子手帳
Tips
ボタン電池は一部(充電式のリチウムコイン電池など)を除き、ほとんどが使い切りの一次電池です。

酸化銀電池の特徴と用途

酸化銀電池は、大容量でギリギリまで一定の電圧を保てるボタン電池です。安定した電圧が特徴で、高精度が求められる機器に適しています

酸化銀電池の主な特徴は以下の通りです:

  • 使用中も電圧が安定している
  • 容量が大きく、同じサイズの他のボタン電池より長持ちする
  • 自己放電が少なく、長期保存が可能
  • 水銀を含まないタイプが主流になり、環境への配慮がされている
  • 主材料が銀のため、価格は比較的高い

酸化銀電池は、腕時計(特にクォーツ時計)、血圧計、体温計などの医療機器、カメラなど、安定した電圧と精度が求められる機器に最適です。

電圧の安定性が重要な時計などでは、他のボタン電池と比べて優れた性能を発揮します。

アルカリボタン電池の特徴と用途

アルカリボタン電池は、経済性に優れたボタン電池です。酸化銀電池と比較して価格が安く、コストパフォーマンスに優れています

アルカリボタン電池の主な特徴は以下の通りです:

  • 価格が安く、経済的
  • 使用するうちに電圧が低下する特性がある
  • 容量は酸化銀電池より小さい
  • 水銀フリーで環境に配慮されている
  • 一般的な用途に十分な性能を持つ

アルカリボタン電池は、電卓、リモコン、キッチンタイマー、歩数計、おもちゃ、LEDライトなど、安定した電圧を必要としない機器に適しています。

コストを抑えたい場合や、頻繁に交換が必要な機器には最適です。

Tips
アルカリボタン電池と酸化銀電池は互換性があります。ただし安定した電圧と精度が求められない機器についてはアルカリボタン電池を使用した方がコストが安いため、使い分けることをおすすめします。

リチウムコイン電池の特徴と用途

リチウムコイン電池は、エネルギー密度が高く、安定的に動作するボタン電池です。アルカリボタン電池や酸化銀電池より高い電圧(3V程度)を持っています。

リチウムコイン電池の主な特徴は以下の通りです:

  • 電圧が高く(一般的に3V)、高い出力が必要な機器に適している
  • 自己放電が極めて少なく、10年以上の長期保存も可能
  • 幅広い温度範囲(-20℃~+60℃)で安定した性能を発揮
  • 容量が大きく、長寿命
  • 価格は比較的高い

リチウムコイン電池は、体温計、血糖値測定器、心拍計などの医療機器、カーキーレス、マザーボード(コンピューターの主要な回路基板)のBIOSバックアップ、小型電子機器のメモリーバックアップなどに使用されています。

Tips
リチウムコイン電池は、アルカリボタン電池・酸化銀電池とサイズや電圧が異なり、互換性はありません。

ボタン電池の型番の見方

ボタン電池を選ぶ際は、型番を正確に理解することが重要です。型番は「電池系」「形状」「寸法」の情報を含んでいます。

電池系を示す記号:

  • S:酸化銀電池
  • L:アルカリボタン電池
  • C:二酸化マンガンリチウム電池(リチウムコイン電池など)
  • P:空気亜鉛電池(補聴器用など)

形状と寸法:
【例:「SR44」の場合】

  • S:酸化銀電池
  • R:円筒形
  • 44:外径11.6mm×高さ5.4mm
Tips
2桁の数字はボタン電池の標準サイズを識別するために特定の外径と高さの組み合わせを割り当てたコードです。

型番 外径と高さ
SR44/LR44 外径11.6mm / 高さ5.4mm
SR43/LR43 外径11.6mm / 高さ4.2mm
SR41/LR41 外径7.9mm / 高さ3.6mm

【例】:「CR2032」の場合

  • C:二酸化マンガンリチウム電池
  • R:円筒形
  • 20:外径20mm
  • 32:高さ3.2mm
Tips
数字が4桁の場合は前2桁が外径(mm)、後ろ2桁が高さ(mm)を表しています。

電池を交換する際は、機器に記載されている型番や使用済み電池の型番を確認し、同じ型番の電池を選ぶことが重要です。間違った型番の電池を使用すると、機器が正常に動作しなかったり、サイズが合わなかったりする場合があります。

電池のサイズと形状による分類

上から見た乾電池

電池は種類だけでなく、サイズと形状でも分類されます。同じ種類の電池でも、サイズによって容量や適した用途が異なり、適した電池を選ぶことが重要です。ここでは、様々な電池のサイズと形状について解説します。

円筒形電池のサイズ(単1~単6)

円筒形電池は「単1」から「単6」までのサイズがあり、数字が大きいほど電池のサイズは小さくなります。日本の家庭で主に使われているのは「単1」から「単4」までです。一般的に長時間の使用や高出力が必要な機器ほど電池のサイズが大きくなる傾向があります。

円筒形電池のサイズ 主な用途
単1(R20)
  • 大型懐中電灯
  • ガスコンロ
  • 防災用ラジオ
  • メガホン
単2(R14)
  • 大型のおもちゃ
  • 懐中電灯
  • 電動ポンプ
単3(R6)
  • 時計
  • ゲーム機
  • リモコン
  • ワイヤレスマウス
単4(R03)
  • 電子辞書
  • レーザーポインター
  • 血圧計
単5(R1)
単6
(マンガン:R8D425)
(アルカリ:LR8D425)
  • 特殊な医療機器(補聴器や血糖測定機など)
  • 小型の電子機器(タッチペンなど)
Tips
近年では電池のサイズを変換できる「電池スペーサー」や「電池変換アダプター」といった製品もあります。ただし、スペーサーやアダプターを使用しても、元の電池の容量が増えるわけではないため、あくまで応急処置として使いましょう。

円筒形以外にも、先述したボタン電池に見られるボタン形やコイン形、長方形の9Vなど様々な形状の電池があります。機器に合った形状の電池を選ぶことが重要です。形状が合わないと、電池を取り付けることができなかったり、正常に動作しなかったりします。機器の説明書や既存の電池の形状を確認して、適切な電池を選びましょう。

電池の上手な使い方と保管方法

並べられた乾電池

電池を長持ちさせ、安全に使用するためには、適切な使い方と保管方法が重要です。ここでは、液漏れ防止、寿命を延ばすコツ、適切な処分方法について解説します。

液漏れを防ぐための対策

電池の液漏れは、機器の故障や腐食の原因となります。以下の対策で液漏れのリスクを減らしましょう。

液漏れを防ぐための基本的な対策は下記のとおりです。

1.異なる種類や新旧の電池を混ぜて使わない
アルカリ電池とマンガン電池、異なるメーカーの電池、新品と使用済みの電池などを混ぜて使うと、電池間の電圧差が生じ、液漏れのリスクが高まります。必ず同じ種類、同じメーカーの電池をセットで、できれば全て新品のものを使用しましょう。

2.長期間使用しない機器からは電池を取り出す
使い切った電池を機器に入れたままにしたり、数ヶ月以上使用しない機器に電池を入れたまま放置したりすると、液漏れしやすくなります。長期間使わない場合は、必ず電池を取り出して保管してください。

3. 電池の向きを正しく入れる
電池を逆向きに入れると、ショートや異常な発熱の原因となり、液漏れにつながることがあります。機器に表示されている向き(+と-)に従って、正しく入れましょう。

4.高温・多湿の環境を避ける
高温になると電池内部の圧力が上昇し、液漏れのリスクが高まります。直射日光が当たる場所や車内など、高温になる場所での電池の保管は避けてください。また、湿気の多い場所も電池の劣化を早めるため、保管には適しません。

5.専用の充電器を使用する(充電池の場合)
充電式の電池(充電池)を使用する際は、必ずその充電池に対応した専用の充電器を使用してください。対応していない充電器で充電すると、過充電や異常な発熱の原因となり、液漏れにつながる可能性があります。

液漏れが発生しまったときの対処手順

1.ゴム手袋やビニール手袋を着用する
マンガン電池の液(塩化亜鉛水溶液)は弱酸性ですが、アルカリ電池の液(水酸化カリウム水溶液)は強アルカリ性です。特に強アルカリ性の液は皮膚に触れると刺激を与える可能性があります。素手で触れずにゴム手袋やビニール手袋を着用して対処しましょう。手袋がない場合は厚手の布や重ねたティッシュなどを使い、皮膚に触れないよう気を付けましょう

Tips
弱酸性のマンガン電池の液であっても、目に入ると危険です。保護メガネがある場合は着用をおすすめします。もし目に入ってしまった場合はすぐにきれいな水でよく洗い流し、病院を受診しましょう。

2.機器を清掃する
液漏れによる被害が広がる前に、漏れた液をきれいに拭き取ります。

アルカリ電池の液漏れの場合は「クエン酸水」、マンガン電池の液漏れの場合は「重曹水」を使って中和させてから拭き取ると効果的です。

電池の種類 液漏れの特徴 清掃方法
アルカリ電池 白っぽい粉状の付着物 水100mlにクエン酸を小さじ1/2程度溶かした「クエン酸水」を布に含ませて拭き取る
マンガン電池 黒っぽい粉状の付着物 水100mlに重曹を小さじ1程度溶かした「重曹水」を布に含ませて拭き取る

端子部分の腐食がひどい場合は、綿棒に消毒用アルコールを含ませて清掃してください。 

3.適切に処分する
液漏れした電池は、自治体のルールに従って適切に処分してください。端子部分にテープを貼って絶縁したあと、袋に入れるなどして分別して捨てることが重要です。

液漏れは予防が最も重要です。定期的に電池をチェックし、古くなった電池はタイミングよく交換することで、機器を守り、長く使うことができます。

電池の寿命を延ばすコツ

電池を長持ちさせることで、コスト削減や環境負荷の軽減にもつながります。以下は、電池の寿命を最大限に延ばすコツのご紹介です。

一次電池(乾電池)の寿命を延ばすコツ

1.適切な保管温度を守る
理想的な保管温度は10~25℃程度です。高温になると自己放電が早まり、寿命が短くなります。冷蔵庫での保管は、結露による劣化の恐れがあるためおすすめしません。

2.未開封パックは開封せずに保管
パッケージは湿気を防ぐように設計されています。必要な分だけ開封し、残りはパッケージのまま保管しましょう。

3.機器に適した種類の電池を使う
消費電力が大きい機器にマンガン乾電池を使うと、急速に消耗して寿命が短くなります。機器が推奨する電池のタイプを確認したうえで選びましょう。

4.間欠使用でマンガン乾電池の回復特性を活かす
マンガン乾電池は休ませると電圧が回復する特性があります。断続的に使用する機器では、この特性を活かせます。

5.極端な使用を避ける
高負荷での連続使用は電池が摩耗する原因となります。できるだけ使用と休息を交互に行いましょう。

二次電池(充電池)の寿命を延ばすコツ

1.適切な充電方法を守る
過充電や過放電を避けることが重要です。ニッケル水素電池は電池容量の50~70%、リチウムイオン電池は電池用容量の20~80%(長期保管時は40~60%)の充電状態が理想的です。

2.正しい充電器を使用する
電池の種類に合った充電器を使用してください。特に急速充電器を対応する電池以外で使用すると電池を劣化を早めるだけでなく、発熱や発火のリスクにもつながります。には使用しないでください。

3.最適な使用環境を保つ
極端な高温・低温環境での使用を避けましょう。特にリチウムイオン電池は高温で劣化が早まります。

4.長期保管時の注意点
長期間使用しない機器は、電池の液漏れや過放電によって故障するおそれがあるため、v必ず電池を取り外して保管vしましょう。取り外した電池は下記の状態で保管しておくと寿命を伸ばすことができます。

電池の種類 長期保管時のポイント
ニッケル水素電池 常温常湿の環境で、6ヶ月ごとに一度を目安に満充電にして保管する
リチウムイオン電池 常温常湿の環境で、1年に一度を目安に電池容量の40~60%程度の充電状態で保管する

電池の寿命は、使用方法だけでなく、保管状態によっても大きく変わります。適切な扱い方を心がけることで、最大限の性能を引き出し、コスト効率よく電池を使用できるでしょう。

使用済み電池の適切な処分方法

電池の種類によって適切な処分方法が異なります。環境保護と安全のため、正しい方法で処分しましょう。

一次電池(乾電池・ボタン電池)の処分方法

1.アルカリ乾電池とマンガン乾電池
処分方法は自治体によって異なります。多くの自治体では「燃えないごみ」または「有害ごみ」として回収されますが、最近の水銀0使用の乾電池は「一般ごみ」として扱われる場合もあります。必ずお住まいの地域のルールを確認してください。

2.リチウム一次電池
リチウム一次電池は専用の回収ボックスが設置されている場合はそちらを利用するか、自治体の「有害ごみ」として処分します。安全のため、端子部分をテープで絶縁してから排出してください。

3.ボタン電池
ボタン電池は電池工業会や時計店、家電量販店などに設置されている回収ボックスに出すのが一般的です。自治体では「有害ごみ」として回収される場合も多いです。誤飲事故防止のため、小さなお子様の手の届かない場所で適切に保管・処分してください。

二次電池(充電池)の処分方法

1.ニッケル水素電池・リチウムイオン電池・ニカド電池
ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、ニカド電池は「小型充電式電池リサイクルBOX」へ出してください。家電量販店、ホームセンター、カメラ店などに回収ボックスが設置されています。一般ごみとして捨てると発火の危険があるため、必ず端子部分をテープで絶縁してからリサイクルに出しましょう。

2.バッテリーパック(スマートフォンなど)
専用のリサイクルボックスを利用するか、メーカーの回収プログラムがある場合はそちらを利用してください。分解せずにそのままの形で回収に出しましょう

処分時の注意点

1.発火防止のための絶縁
特にリチウム系電池は、端子がショートすると発火の危険性があります。端子部分をビニールテープで覆って絶縁してください。複数の電池をまとめる場合も個別に絶縁を行いましょう。

2.破損した電池の取り扱い
液漏れや変形した電池は特に注意が必要です。ビニール袋に入れるなどして内容物が漏れないように処理し、できるだけ早く適切な回収場所に持ち込みましょう。

3.大量の電池を処分する場合
大量の電池を一度に処分する際は、自治体や回収業者に事前に相談し、特別な手続きが必要ないか確認してください。

電池のリサイクルは、貴重な資源の再利用だけでなく、環境汚染の防止にも繋がります。特にリチウムイオン電池などの二次電池には、コバルトやニッケルなどの希少金属が含まれており、リサイクルの価値が高いです。

適切な処分を心がけることで、環境保護に貢献することができます。

まとめ

単三電池
電池は大きく一次電池と二次電池に分けられ、それぞれ使い切りと充電式という特徴があります。機器を使用する際は、消費電力や使用環境に合わせた電池選びが重要です。環境に配慮した処分方法を心がけることで、資源の有効活用にも貢献できます。

この記事を参考に適切な電池を選んでいただけたら幸いです。

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