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苔玉の作り方は簡単!必要なもの・手順・育て方をくわしく解説

苔玉の作り方は簡単!必要なもの・手順・育て方をくわしく解説

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モフモフでころんとした姿が可愛らしく、日々の生活に癒やしを与えてくれる「苔玉(こけだま)」。おしゃれな見た目でインテリアとしても活用できるため、日本はもちろん海外でも高い人気を集めています。

苔玉はホームセンターやフラワーショップで気軽に購入できますが、自宅でも1時間ほどで簡単に作れます。お手入れの手間もかからないため、盆栽やガーデニング初心者の方にもおすすめです。

本記事では、苔玉の作り方や必要なもの、育て方のポイントなどを詳しく解説します。ぜひこの記事を参考に、苔玉作りに挑戦してみてください。

苔玉の基本情報

苔玉の基本情報
苔玉(こけだま)とは、植物の根を土で球状に包み、苔を貼りつけたものです。丸く整えた土が鉢代わりとなり、さまざまな植物を土ごとインテリアとして楽しめます。

苔玉の起源は、一説によると盆栽の観賞方法の「根洗い」にあるとされています。根洗いとは、鉢から取り出した盆栽をお皿に飾り、土に張りめぐる根ごと楽しむことです。

ただし、盆栽を根洗いにするには、鉢から出しても根鉢が崩れない状態まで、数年間かけて育てていく必要があります。

そこで、根洗いをより短時間かつ簡単に、美しい状態で楽しむために考えられたものが、土と苔で疑似的に根鉢を再現した「苔玉」です。

苔玉作りで必要なもの

苔玉作りで必要なもの
苔玉作りに必要なものは以下のとおりです。どれもホームセンターや100円ショップで購入できます。

必要なもの 概要
赤玉土(小粒) 土玉用土の材料。排水性・通気性が高い。
ケト土 土玉用土の材料。粘りがあり保水力が高い。苔玉に植物を植えない場合は不要。
乾燥水苔 土玉用土の材料。排水性・保水性・通気性が高い。なくても可。
※玉の表面に貼り付ける苔とは別のものです。
植える植物 観葉植物・野草など。日光をあまり必要としない植物がおすすめ。
培養土(観葉植物の土) 植物と一緒に入れる土。植える植物によって変えるとなお良い。苔玉に植物を植えない場合は不要。
苔(ハイゴケ) 土に貼りつける苔。初心者にはハイゴケがおすすめ。庭などに自生しているものでも可。
木綿糸・手芸糸 苔を固定する糸。巻きつけた際に目立たない黒や茶色のものがおすすめ。
その他必要な道具 ・トレイ
・ハサミ
・作業手袋
・土を混ぜる容器(バケツなど)
・苔玉を飾るお皿
・排水溝ネット(植物を植えない場合)

植物を植えずに苔玉だけを作る場合、土は赤玉土だけで作れます。ケト土と培養土は用意しなくても問題ありません。

また、乾燥水苔はなくても作れますが、土玉用土に混ぜると排水性や保水性、通気性をより高く保てます。

培養土は山野草の土や観葉植物用、多肉植物用など、植える植物に合わせたものを選ぶといいでしょう。

苔玉の作り方

苔玉の作り方
ここからは、苔玉の作り方を詳しく解説していきます。手順は以下のとおりです。

  1. 下準備
  2. 土玉作り
  3. 植物の準備
  4. 植物に植え込む
  5. 苔を貼りつける
  6. 水を吸わせる

苔玉作りは難しいイメージがあるかもしれませんが、作り方はとてもシンプル。1時間もあれば誰でも簡単に作れます。以下を参考に、ぜひ苔玉作りを進めてみてください。

手順その1:下準備

手順その1:下準備
まずは下準備として、土玉に貼りつける苔を用意します。

ホームセンターや100円ショップの苔は、乾燥させた状態で販売されている場合があるため、トレイなどに水を張って浸しましょう。20分ほど浸けておくと柔らかくなり、土玉に貼りつけやすくなります。

なお、自生していた苔を使う場合にも、貼りつける前にしっかりと洗い、湿らせておきましょう。
はじめから湿った状態で販売されている苔を使う場合は、そのまま使用して問題ありません。

手順その2:土玉作り

手順その2:土玉作り
苔を水に浸けている間に、用意したケト土と赤玉土を使い、苔玉のベースとなる土玉を作ります。

ケト土と赤玉土の配合割合は「7:3」。赤玉土と同量の乾燥水苔を細かくしてから混ぜると、土の保水性を上げることができます。

バケツなどの容器に材料を入れ、水を少しずつ加えながら、パン生地を作るようにしっかりとこねていきます。
手順その2:土玉作り
土が耳たぶほどの硬さになったら、適量の土を取って球状に形成していきましょう。土玉は外側を苔で覆うため、完成イメージよりもやや小さめに作ることがポイントです。
手順その2:土玉作り
なお、植物を植えたあと、土でフタをする必要があるため、土はすべて使わないように注意してください。

手順その3:植物の準備

手順その3:植物の準備
ベースとなる土玉が完成したら、植物の下準備をおこないます。

植える植物をポットから外し、根に付着している土を手でほぐし落とします。根を傷つけないよう、やさしく丁寧にほぐしてあげるのがポイントです。

このとき、葉や枝が傷んでいたり、多すぎたりする場合はハサミでカットします。根も傷んでいる部分や長すぎる部分は取り除いてください。

手順その4:植物に植え込む

手順その4:植物に植え込む
植物の下準備が完了したら、土玉に植え込んでいきます。

土玉の中央をくぼませてお椀のような形状にし、くぼみ部分に培養土と植物を入れましょう。植物の根の下と周囲を覆うように培養土を入れると、安定性が増します。
手順その4:植物に植え込む
最後に、残しておいた土玉用土の余りを使い、土玉にフタをします。培養土が完全に見えないように覆って馴染ませたら、形の最終調整をおこないましょう。
手順その4:植物に植え込む

手順その5:苔を貼りつける

手順その5:苔を貼りつける
植物の植え込みが完了したら、いよいよ苔の貼りつけをおこないます。

手順1で水に浸けておいた苔を軽く水切りし、土が見えないように苔を貼りつけていきましょう。土玉全体を苔で覆ったら、ギュッと握って苔と土をしっかりと密着させます。

ただし、これだけでは手を離すと剥がれてしまうため、黒い木綿糸(手芸糸)を全体に巻きつけて苔を固定してください。
手順その5:苔を貼りつける
土玉をずらしながら「X」を描くようにまんべんなく巻きつけ、最後の結び目を土の中に押し込めば、違和感のない自然な苔玉に仕上がります。

手順その6:育てやすい場所に飾る

手順その6:育てやすい場所に飾る
苔玉が完成したら小皿などに乗せて、育てやすい場所に飾りましょう。
苔玉を育てるのに適した環境や育て方については、次章で解説します。

苔玉の育て方のポイント

苔玉の育て方のポイント
苔玉を上手に作れたとしても「うまく育てられなかった」「苔が茶色くなってしまった」というトラブルが起こることはよくあります。

しかしながら、手作りした分愛着が一層湧くため、できるだけ長持ちさせたいものです。

そこで、苔玉を元気できれいな状態に保つためのポイントを以下3つの項目に分けて解説します。

  • 置き場所
  • 水やりの仕方
  • 肥料の与え方

いずれも簡単かつ効果的なお手入れ方法です。しっかりと覚えて、苔玉を大切に育てていきましょう。

置き場所

苔玉を元気に育てるためには、置き場所が重要です。観賞用の植物であるため、屋内で育てるイメージが強いかもしれませんが、基本的には屋外で育てます。

苔はある程度の明るさと湿度、風通しの良い環境を好むため、暗く乾燥しやすい屋内ではうまく生育できません。

明るさと湿度が不足すると、苔が茶色くなってしまうおそれがあります。さらに、薄暗く風通しの悪い場所では、カビが生えやすくなります。

苔玉は「風通しが良く、直射日光に当たらない明るい日陰」で管理するのが理想的です。

かわいらしい姿の苔玉を、玄関やキッチンなどに飾りたくなる気持ちはわかりますが、健康できれいな状態を維持するためにも屋外で育てましょう。

水やりの仕方

苔玉の水やりは、週に1〜2回ほどの頻度で「ソーキング」という手法を用いておこないます。ソーキングとは、水に浸すことで水分を吸収させる水やりの手法です。

バケツなどに苔玉が浸るくらいの水を張り、気泡が出なくなるまで10分ほど浸します。ソーキングをおこなうことで、水分をたっぷりと吸収させると同時に、老廃物を出して苔玉を健康に保つことが可能です。

また、気温が高く乾燥しやすい夏の時期には、苔の表面が乾いたタイミングで、ジョウロを使ってたっぷりと水を与えましょう。

肥料の与え方

苔玉自体に肥料は不要ですが、植えている植物には肥料が必要です。

肥料を与える頻度は、植えている植物ごとの生育時期に月1回ほど行ってください。

施肥方法は、パッケージに記載された倍率で希釈した液体肥料に気泡が出るまで浸し、10分ほど置いておくだけです。

基本的なやり方は、上述した水やり(ソーキング)と変わらないため、同時におこなっても問題ありません。

なお、苔や植物が休眠状態になる冬場は、肥料を与えても効果はありません。むしろ逆効果で、栄養過多によって枯れてしまうおそれもあるため要注意です。

苔玉の作り方は自由!まずは一つ作ってみよう

苔玉の作り方は自由!まずは一つ作ってみよう
今回は、苔玉の作り方や必要なもの、育て方のポイントなどを解説しました。

「苔や盆栽を育てる」というと、難しいイメージがあるかもしれませんが、苔玉の作り方は非常にシンプルで、コツさえつかめば誰でも簡単に作れます。

必要な材料や道具も、すべてホームセンターや100円ショップでそろうため、観葉植物や盆栽に興味をもったばかりの初心者の方にもおすすめです。

手作りした苔玉は、一層愛着が湧き、日々の癒やしになること間違いありません。ぜひ本記事を参考に、好きな植物、好きな形で、あなただけの苔玉を作ってみてはいかがでしょうか。

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