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木酢液の使い方|植物が枯れる濃度と成長を促進させる希釈方法を解説

木酢液の使い方|植物が枯れる濃度と成長を促進させる希釈方法を解説

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木酢液とは、木炭を作るときに発生する水蒸気を冷やして液体にしたものです。木酢液の用途は幅広く、除草剤や虫よけ、消臭、堆肥の発効促進などに活用できます。

本記事では、木酢液の使い方について詳しく解説します。植物が枯れる濃度や、成長を促進させる希釈方法もまとめました。木酢液の正しい使い方を把握して、ガーデニングに活用していきましょう。

木酢液とは

雑草に木酢液を散布している画像

木酢液(もくさくえき)とは、木炭を製造するときに発生する煙の成分を冷やして作る水溶液です。木炭は、原料となる木材を酸素の少ない環境で加熱して作られますが、その際に木材の成分が水蒸気と共に放出されます。

この水蒸気を含む成分を凝結(結露)させて作られるのが木酢液です。燻製食品のような独特の燻臭(煙たいにおい)がします。

木酢液は希釈濃度を変えることで、さまざまな効果を得られる点が特徴です。農業や園芸の分野で利用されており、除草剤としてだけではなく、害虫対策や植物の成長促進にも利用できます。

木酢液はホームセンターなどで入手できます。園芸初心者の方でも簡単に扱えるため、日々のガーデニングに活用してみましょう。

主な用途

木酢液はさまざまな用途で使用されています。濃度によって様々な効果を発揮するため、用途に合わせて希釈して使用することが重要です。

高濃度で使用すると、植物の成長を阻害し枯死させる効果があるため、除草剤として利用できます。一方で、低濃度で使用すると、農作物の生産を促進する土壌改良資材や成長促進剤として活用できます。

ほかにも、以下のような用途があります。

  • 害虫対策
  • ゴミ処理用の消臭剤
  • 家畜・養殖魚の飼料へ添加
  • 防カビ・防虫効果
  • 堆肥の発酵促進剤
  • 野良猫等の忌避剤

家庭菜園やガーデニングを始めると、気になるのが害虫です。害虫を駆除する際に、できるだけ薬剤は使いたくないという場合には木酢液を活用してみましょう。

木酢液は自然由来の液体のため、オーガニックなガーデニングを楽しみたい方にも向いています。酸っぱくて焦げ臭い独特の香りがしますが、害虫が嫌う香りであるため、虫よけに効果的です。

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木酢液と竹酢液の違い

竹酢液とは、竹炭を燃やすときに出る煙を冷やして液体にしたもので、木酢液との大きな違いは原料です。木材が原料の場合は木酢液、竹の場合は竹酢液と呼ばれます。

含まれる成分にも違いがあり、製品にもよりますが一般的に竹酢液のほうが木酢液よりも殺菌成分を多く含んでいるとされています。

木酢液は希釈濃度によって植物への効果が変わる

木の葉に向けて木酢液を散布している画像

自然由来である木酢液は、ガーデニングのさまざまなシーンで活用できます。殺菌成分を含むため、雑草の除去や土壌改良、害獣よけや虫よけなどに効果的です。

ただし、酸性が強い木酢液は用途に合わせた希釈濃度を守ることが大切です。木酢液の効果と代表的な活用シーンと希釈目安は下記のとおりです。

活用シーン 希釈目安
雑草の除去 原液~10倍
殺菌作用による土壌改良 20~30倍
臭いによる害獣よけ 2~10倍
植物の成長促進 500~1000倍
植物の虫よけ 200~400倍

それぞれの活用シーンでのポイントをご紹介します。

雑草の除去

木酢液で雑草を除去するには、原液〜10倍希釈の高濃度で使用しましょう。雑草が繁殖する時期に1〜2回まくのがおすすめです。

木酢液を除草剤として使用するときは、葉っぱにはかけず、根元にまくことを意識しましょう。根元に散布することで、より浸透しやすくなります。

また、雨が降ると木酢液は希釈されてしまうため、散布後は7時間ほど雨に降られないよう、天候を確認しておきましょう。

 

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殺菌作用による土壌改良

木酢液の希釈濃度を20〜30倍で使用すると、強い殺菌作用を発揮します。そのため、土壌改良に利用するのがおすすめです。

木酢液をまいてからすぐに植え付けを行うと、植物自体が枯れてしまうおそれがあります。植え付けの10〜14日前にまいておけば、農作物や植物を枯らすことなく土壌消毒をおこなうことができます。

臭いによる害獣除け

木酢液を害獣よけとして使用する場合は、2〜10倍程度の高濃度で希釈します。ネコやネズミ、イタチやハクビシンといった害獣による糞尿被害から畑を守るために有効です。

害獣よけとして使用する木酢液は高濃度で希釈する必要がありますが、植物に当たると枯れてしまうため、散布する際には注意してください。敷地の境界線など、害獣の侵入経路に散布して害獣被害を防ぎましょう。

また、害獣は生ごみやコンポストなどに寄ってくることもあります。臭いが気になるものに木酢液をスプレーすると消臭効果が期待できるため、害獣よけに活用できます。

植物の成長促進と虫よけ

木酢液を植物の成長促進や虫よけにも活用してみましょう。低濃度の木酢液は、土中の有用微生物が増殖して成長促進に役立ち、果物の鮮度が高まったり、葉物の甘みが増したりする効果があります

木酢液の殺菌成分は虫よけにも効果を発揮するほか、うどんこ病をはじめとした病気の予防にも有効です。なるべく薬剤を使用したくない方は、病害虫予防に木酢液を活用してみましょう。

散布方法と頻度は以下を参考にしてください。

  • 成長促進

10〜15日に1回のペースが目安。500〜1000倍に希釈した木酢液を散布します。葉の表と裏にしっかりと散布し、液がしたたり落ちるまで与えることがポイントです。

  • 虫よけ

7日に1回のペースが目安。200〜400倍に希釈した木酢液をスプレーボトルなどに入れて、葉など虫が付きやすい場所にまんべんなく散布してください。

木酢液は、必ず希釈濃度を守って使用することが大切です。高濃度の木酢液は植物を枯らしてしまう可能性があるため、様子をみながら濃度や散布ペースを調整しましょう。

木酢液を使うときの注意点

ビニール手袋を着用し、木酢液を散布している画像

さまざまな用途に使用できる木酢液ですが、使い方を間違うと栽培している植物を枯らしてしまうなどの悪影響が出るおそれがあります。

木酢液を活用する際の注意点についてご紹介します。

原液のまま使用しない

一般的な植物が好むpH5.5〜6.5に対して、木酢液はpH1.5〜3.7と強い酸性成分を含みます。木酢液は原液のまま使用すると枯れてしまうため、除草目的以外では必ず希釈して使用してください

使用目的によって、木酢液の適切な濃度は異なります。希釈液を作る際には、使用する分をあらかじめ決めておくことが大切です。また、製品によって成分が異なる場合があるため、製品ラベルに記載されている使用方法や濃度を守って使用しましょう。

肌に触れないように使用する

木酢液を使うときは、手指などの肌に直接触れないように、使い捨て手袋を着用しましょう。原液に触れると、独特のにおいがついてしまううえ、色が沈着してしまい水で洗ってもしばらく落ちなくなることがあります。

販売されている容器のままで保管する

木酢液は酸性の強い液体なので、保存する容器によっては腐食して漏れだす恐れがあります。そのため、基本的に販売されているパッケージのままで保管してください

また、希釈の際は金属製の容器を使用することは避け、プラスチックやガラス製の容器を使用しましょう。

木酢液は植物が枯れる効果あり!雑草対策に使ってみよう

庭の石畳から生えている雑草を除草している画像
木酢液の使い方や注意点についてご紹介しました。木酢液は、希釈濃度を変えることによって、さまざまな効果を得られる便利なアイテムです。

雑草対策のほか、土壌改良や植物の成長促進、虫よけなど幅広く活用できます。酸性濃度が強い点に注意し、用途に合わせた希釈濃度と注意点を守って正しく使用することで、ご家庭でも安全に利用できます。

自然由来の木酢液は、植物や環境にもやさしい点がメリットです。ガーデニングや家庭菜園に、木酢液を活用してみてはいかがでしょうか。

ガーデニングや家庭菜園に、ぜひ木酢液を活用してみてください。

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