コーナンTips 園芸 スノードロップの育て方|5つのポイントで初心者でも簡単栽培 スノードロップの育て方|5つのポイントで初心者でも簡単栽培 園芸 クリップボードにコピーしました スノードロップの育て方|5つのポイントで初心者でも簡単栽培 この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました スノードロップは、秋に植えて春に咲く球根植物のひとつ。まだ寒さの残る早春に花が咲くため、春の訪れを知らせてくれる花としても人気があります。下向きに咲く白花がかわいらしく、ナチュラルガーデンやロックガーデンにもおすすめです。 この記事では、スノードロップを元気に育てるためのポイントをご紹介します。育て方のコツをつかめば、初心者の方でも簡単に栽培できます。寒さに強いスノードロップを植えて元気に育てていきましょう。 目次 スノードロップの基本情報開花時期主な品種スノードロップを育てるための準備育てる場所必要なもの球根の選び方スノードロップの育て方土を用意する植え付け方水やりの仕方肥料のあげ方花がら摘みスノードロップを育てるときの注意点病気植物の病気対策のやり方|観葉植物や家庭菜園に使える予防法・対処法を解説夏越し球根の毒性スノードロップの増やし方スノードロップの育て方を知って春の到来を感じよう1月に植える花おすすめ20選|冬に植えるための寒さ対策を紹介 スノードロップの基本情報 まず、スノードロップの基本情報をみていきましょう。 科名 ヒガンバナ科 属名 ガランサス属(マツユキソウ属) 和名 マツユキソウ(待雪草) 英名 Snowdrop 学名 Galanthus nivalis 別名 雪の花 原産地 東ヨーロッパ~コーカサス地方周辺 分類 多年草 販売時期 球根:9月~11月頃 苗:2月~3月頃 開花時期 2~3月頃 耐暑性 普通 耐寒性 強い スノードロップは、ヒガンバナ科ガランサス属の球根植物。原産地はギリシャやトルコなどで、寒さに強く秋に植えて春に咲く秋植え球根のひとつです。 ガーデニングの本場イギリスでは、スノードロップが一面に咲く姿も見られます。 開花時期や品種など、スノードロップの基本情報についてみていきましょう。 開花時期 スノードロップの開花時期は早春の2〜3月頃。チューリップなどの秋植え球根のなかでは、開花が早いことが特徴です。 スノードロップによく似た花に「スノーフレーク」があり、スノードロップと同じくヒガンバナ科の秋植え球根ですが、花の形と開花時期が異なります。 スノードロップが早春の2〜3月に咲きはじめ、次いでクロッカスが咲き、チューリップの芽が出る3〜5月頃にスノーフレークの花が咲きます。スノーフレークなどのスノードロップと開花時期が異なる球根を一緒に植えて、春の訪れを楽しむのもいいでしょう。 主な品種 スノードロップの品種は、500種類以上あるといわれています。しかし、乾燥に弱い品種が多く、日本で流通している代表的な品種は「ガランサス・ニヴァリス」と「ガランサス・エルウェシー」の2つです。 どちらも乾燥に強く人気のある品種ですが、初心者の方は、基本の品種であるエルウェシーを育てるのがおすすめです。 スノードロップを育てるための準備 植えっぱなしでも毎年花を咲かせてくれるスノードロップですが、夏の暑さに弱いため、適切な場所に植えることが大切です。スノードロップが好む環境を事前に確認しておきましょう。 また、健康な花に育てるためには、適切な時期に球根を入手することもポイントです。育てる場所から必要なもの、球根の選び方まで、スノードロップを元気に育てるための準備についてご紹介します。 育てる場所 スノードロップを育てる場所として、もっとも適しているのが落葉樹の下です。寒さに強いスノードロップですが、夏の直射日光や乾燥にさらされると夏を越すことが難しくなります。 冬は暖かい日差しが当たり、夏には木陰になって土が乾燥しづらい落葉樹の下は、スノードロップにとって育ちやすい場所になるでしょう。 また、スノードロップは鉢植えでも育てられます。鉢植えにする場合、初心者の方はスノードロップのみを植える「単植」がおすすめです。秋〜春は日当たりの良い場所に置き、花が咲き終わったら半日陰に移動させましょう。ベランダや軒先で育てる場合は、サンシェードなどを活用して日差しを調整してください。 小さなテラコッタ鉢などにスノードロップが咲く姿も、かわいらしくて人気があります。シクラメンやパンジーなどのメインの鉢に添えるように、スノードロップの鉢を置いて楽しむのもいいでしょう。 必要なもの スノードロップを育てるために必要なものは以下のとおりです。 【地植えの場合】 スノードロップの球根 スコップ 肥料 ジョウロ 培養土 マルチング材(バークチップなど) 【鉢植えの場合】 スノードロップの球根 植木鉢やプランター スコップ 肥料 ジョウロ 鉢底石 鉢底ネット 培養土 マルチング材(バークチップなど) 鉢植えの場合は、4号鉢(直径12cm)に5球を目安に球根を用意します。鉢やプランターの底には鉢底ネットと鉢底石を敷き、水はけを良くしておきましょう。 土は市販の培養土を使用するのが手軽なのでおすすめです。 土の上には、乾燥を防ぐためのマルチング材を敷いておきましょう。 球根の選び方 スノードロップの球根を購入できるのは9〜11月頃の秋。チューリップやヒヤシンスなどの秋植え球根と一緒にお店に並びます。スノードロップはほかの秋植え球根と比べて販売数が少ないため、入荷したら早めに入手しておきましょう。 球根の選び方のポイントは以下のとおりです。 大きく球根に重さがある 傷がついていない 球根にツヤがある 購入時期が遅れると、根っこや芽が出ていることがあります。なるべく芽が出る前に購入して植え付けるのが理想ですが、すでに芽が出ている場合は、傷を付けないようにやさしく扱ってください。 球根が手に入らなかった場合や、春から育てたい場合には、春先に「芽出し苗」を購入する方法もあります。苗の販売時期は限られているため、事前に入荷時期を確認しておくといいでしょう。 スノードロップの育て方 スノードロップに適した土や肥料を用意して、より簡単に育てられる環境を整えていきましょう。また、スノードロップを毎年楽しむためには、水やりの仕方や肥料のあげ方を知ることも大切です。 1年を通してスノードロップを元気に育てるための方法をご紹介します。 土を用意する スノードロップの球根を植える前に、育ちやすい土を用意しましょう。 地植えの場合は、植える場所を耕し、腐葉土や肥料をすき込んでふかふかの状態にします。水はけが悪い場合は、長雨で球根が腐るおそれがあるため、軽石やバーミキュライトなどを混ぜて通気性の良い土を作っておきましょう。 鉢植えの場合は、通常の培養土よりも水はけを良くしておくのがポイント。初心者の方は、球根用の土を使用するといいでしょう。自分でブレンドする場合は、赤玉土7に対して腐葉土3が目安です。 植え付け方 スノードロップを植え付けるときのポイントは、適切な時期と深さを守ることです。球根を入手したら、なるべく早く植え付けるようにしましょう。 スノードロップの球根は玉ねぎに似た形をしています。球根の先端が細くとがっている部分を上にして植え付けていきましょう。 植える深さは、地植えの場合は5〜6cmが目安。間隔は5cm以上離して、お好みでレイアウトしてみてください。あえてランダムに植えるとナチュラルに仕上がります。 鉢植えの場合は、根が伸びるスペースを確保する必要があるため、深さは2〜3cmが目安です。寄せ植えにもできますが、咲いたときの姿をイメージすることが失敗しないためのポイントです。 水やりの仕方 スノードロップの水やりは、地植えの場合は基本的に必要ありません。水の与えすぎは球根が腐る原因となるため、自然の雨に任せましょう。 鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらしっかりと与えます。寒さに強いスノードロップですが、土が凍る心配がある地域では暖かい日中に水やりをおこない、日当たりの良い軒下に置くと管理がしやすくなります。 花が終わったらスノードロップは休眠期に入るため、徐々に水やりの回数を減らしていきましょう。葉が枯れたら雨や直射日光の当たらない場所へ移動し、乾燥に注意しながら水やりをすることが大切です。 肥料のあげ方 スノードロップは肥料を与えなくても育てられますが、植え付け時にゆっくり効くタイプの緩効性肥料を与えておくことをおすすめします。 2〜3年ごとに球根を掘り起こす場合は、再度植え付けるたびに元肥を与えれば十分です。追肥を与えなくても、翌年また花を咲かせてくれます。 より球根を充実させたい場合や、地植えで植えっぱなしにしている場合は、10〜11月頃に緩効性肥料を土の上にまいておくといいでしょう。 花がら摘み スノードロップは、花が終わったら花がら摘みをしていきましょう。花が終わると種を付けますが、そのままにしておくと種に栄養が集まるため、次の花が咲きにくくなってしまいます。 花がら摘みの方法は、枯れた花を摘んで取り除くだけです。全体の花が咲き終わったら、球根に栄養を戻すために同じく花がら摘みをおこないましょう。 葉っぱは球根の成長に必要なので、選定せずに残します。黄色くなったりしおれた葉だけ取り除いてください。 球根をより大きく成長させたい場合は早めの花がら摘みが大切ですが、スノードロップは自然のままに植えっぱなしでも育てられます。神経質になり過ぎず、栽培を楽しんでください。 スノードロップを育てるときの注意点 スノードロップを育てるときの注意点は「病気」と「夏越し」対策をすることです。丈夫で育てやすいスノードロップですが、病気になったり、夏越しに失敗したりして枯れてしまうことがあります。 スノードロップを育てるときに注意するべきポイントと対策をご紹介します。 病気 スノードロップは病害虫に強く、特別な予防は必要ありませんが、まれに「灰色かび病」が発生します。葉や茎にしみのような変色が見られる病気で、広がると植物全体を枯らしてしまいます。灰色かび病は春〜秋に多く発生しますが、スノードロップは花の終わった頃に発生しやすいため気をつけましょう。 灰色かび病を防ぐためには、風通しが良く長雨に当たらない場所で管理し、こまめに花がら摘みをすることがポイントです。また、花がら摘みに使用するハサミは清潔なものを使用して、病気の伝染を防ぎましょう。 ▶園芸農薬の関連商品を見てみる 関連記事 植物の病気対策のやり方|観葉植物や家庭菜園に使える予防法・対処法を解説 夏越し スノードロップの夏越しを成功させるポイントは、植える場所の乾燥を防ぐこと。寒さに強く植えっぱなしでも育てられるスノードロップですが、夏の暑さには注意が必要です。 地植えの場合は、夏に直射日光が当たらない落葉樹の下などに植えましょう。また、マルチングをして土の乾燥を防ぐと安心です。 鉢植えの場合は、花が終わったら日陰に移動させて、鉢が高温になるのを防ぐことが大切です。夏の間も土が乾いたら水やりをして乾燥に注意しましょう。 スノードロップは、基本的には2〜3年植えっぱなしにしますが、球根が詰まってきたら掘り起こして夏越しをさせる場合もあります。スノードロップの球根は乾燥に弱いため、おがくずやもみ殻などに入れて涼しい場所で保管し、秋になったら植え付けましょう。 球根の毒性 ヒガンバナ科の植物であるスノードロップの球根には、アルカロイドという毒性のある成分が含まれています。誤って食べてしまわないように注意し、ペットやお子様の手の届かない範囲で保管するようにしてください。 スノードロップの増やし方 スノードロップの増やし方は、種から育てる「実生」と、球根を増やす「分球」の2種類があります。種から育てる場合は花が咲くまで数年かかるため、スノードロップは球根で増やす方法が一般的です。 2〜3年植えっぱなしにして育てた球根を掘り出すと、最初に植えた親球根のまわりに子どもの小さい球根がたくさん付いています。新しく付いた球根を分ける「分球」をすれば、スノードロップを増やすことができます。 分球をする場合は、花がらを早めに摘んで、タネが付かないようにしましょう。タネが付くと、そちらに養分を取られて球根が育ちにくくなります。 分球に適した時期は、花が終わり葉が黄色く枯れる夏頃です。スノードロップの球根は乾燥に弱いため、掘り上げたらすぐに植え付けるか、もみ殻などに入れて保存するようにしましょう。 球根が小さいと1年目は花が咲かないこともありますが、球根は少しずつ大きく育っていきます。引き続き植えっぱなしにして、球根を充実させていきましょう。 スノードロップの育て方を知って春の到来を感じよう しずくのような白花を下向きに咲かせるスノードロップ。チューリップやスイセンなどと同じ秋植え球根のスノードロップは、とても育てやすくガーデニング初心者の方にもおすすめの花です。 スノードロップの栽培ポイントは、育ちやすい場所に植え付けて乾燥に注意すること。冬には暖かい日差しが当たり、夏には木陰になる落葉樹の下が適切な植え場所と覚えておきましょう。 夏の高温や乾燥には注意が必要ですが、スノードロップは基本的に植えっぱなしでも毎年楽しめる丈夫な花です。また、球根を増やしていく楽しみ方もあります。 ひと足早い春の芽吹きを感じられるスノードロップを育てて、ガーデニングを楽しみましょう。 関連記事 1月に植える花おすすめ20選|冬に植えるための寒さ対策を紹介 ガーデニング特集はこちら
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