コーナンTips ペット 【獣医師監修】猫の爪とぎ対策!壁や家具を守る5つの方法と正しいしつけ方 【獣医師監修】猫の爪とぎ対策!壁や家具を守る5つの方法と正しいしつけ方 ペット クリップボードにコピーしました 【獣医師監修】猫の爪とぎ対策!壁や家具を守る5つの方法と正しいしつけ方 この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました 愛猫が壁やソファでバリバリと爪とぎをしているのを見つけて、思わず頭を抱えてしまった経験はありませんか。大切な家具や家の壁が傷ついてしまうのは、飼い主さんにとって大きな悩みの一つです。しかし、猫にとって爪とぎは、叱ってやめさせられるような「いたずら」ではなく、心と体の健康を保つために欠かせない本能的な行動なのです。 大切なのは、その習性を無理にやめさせるのではなく、猫の気持ちを理解し、適切な場所に誘導してあげることです。この記事では、猫が爪とぎをする理由から、壁や家具を守るための具体的な対策、そして猫にストレスを与えない正しいしつけの方法まで、詳しく解説していきます。 目次 猫が壁で爪とぎをする理由爪のお手入れをするため自分の縄張りを主張するためストレス発散や気分転換の為飼い主の気を惹くため猫の爪とぎを防ぐ5つの対策愛猫が気に入る爪とぎ器を選ぶ爪とぎ器を最適な場所に置く保護シートで傷からガードする定期的な爪切りで被害を減らす猫が嫌がるスプレーを活用する爪とぎの正しいしつけ方の手順手順1 飼い主がお手本を見せる手順2 爪とぎの場所へ優しく導く手順3 上手にできたら沢山ほめるそれでも爪とぎが直らない場合愛猫のストレスサインを見逃さない遊びや運動の時間が足りているか爪とぎ対策でやってはいけないこと大声で叱りつけたり罰を与えない無理やり爪とぎ器を使わせないまとめ 猫が壁で爪とぎをする理由 対策を始める前に、まずは「なぜ猫は爪とぎをするのか」を理解することが大切です。その理由が分かれば、愛猫の行動にどう対応すれば良いかが見えてきます。爪とぎには、猫にとって重要な4つの意味が隠されています。 爪のお手入れをするため 猫の爪は、玉ねぎのように何層にも重なった構造をしています。爪とぎをすることで、古くなって切れ味の落ちた外側の層を剥がし、常に鋭く新しい爪を維持しています。これは、獲物を捕らえたり、木に登ったりして生きてきた野生時代の名残であり、猫にとって欠かせないセルフケアの一つです。 自分の縄張りを主張するため 猫の足の裏(肉球)には、「臭腺」という匂いを出す器官があります。爪とぎをすることで、柱や壁に自分の匂いをこすりつけ、「ここは自分の縄張りだ」と他の猫にアピールしているのです。これをマーキング行動と呼びます。また、爪とぎの跡という目に見える形で残すことで、視覚的にも自分の存在を主張しています。 ストレス発散や気分転換の為 猫は、気持ちを切り替えたいときにも爪とぎをします。例えば、寝起きに体を伸ばしながらバリバリと研いだり、遊んで興奮した気持ちを落ち着かせるために研いだりします。人間が伸びをするように、猫にとって爪とぎは、心と体のコンディションを整えるためのストレッチや、ストレス発散の役割も果たしているのです。 飼い主の気を惹くため 「ここで爪とぎをすると、飼い主さんが飛んでくる」と学習してしまった猫は、飼い主さんにかまってほしいときや、何かを要求したいときに、わざと困る場所で爪とぎをすることがあります。もし、特定の状況で気を惹くように爪とぎをする場合は、この理由が考えられます。 爪とぎの理由 概要 爪のお手入れ 古い爪を剥がし、鋭さを保つため マーキング 匂いや傷跡で、自分の縄張りを主張するため 気分転換 寝起きや興奮した気持ちを切り替えるため 要求・気を惹く 飼い主にかまってほしい時のアピール 猫の爪とぎを防ぐ5つの対策 猫の爪とぎは本能的な行動であるため、完全になくすことはできません。大切なのは、「ここで爪とぎをしないでほしい」と伝えることと、「ここでなら思う存分しても良いよ」という代替案を用意してあげることです。ここでは、今日から実践できる5つの対策をご紹介します。 愛猫が気に入る爪とぎ器を選ぶ まずは、愛猫が壁や家具よりも魅力的だと感じる爪とぎ器を用意しましょう。爪とぎ器には、素材(ダンボール、麻、木材など)や形状(置き型、立てかけ型、ポール型など)に様々な種類があります。愛猫がどんな場所で、どんな体勢で爪とぎをしているかを観察し、好みに合ったものを選ぶことが重要です。いくつか種類を試して、お気に入りを見つけてあげましょう。 ▶猫の爪とぎ器|ホームセンターコーナンの通販サイト 爪とぎ器を最適な場所に置く せっかく爪とぎ器を用意しても、猫が使いたい場所にないと意味がありません。猫が爪とぎをしたくなるのは、寝起きや縄張りを主張したい場所です。そのため、普段寝ている場所のすぐ近くや、リビングなどのお気に入りの場所、そして既に壁などで爪とぎをしてしまっている場所のすぐそばに設置するのが効果的です。 保護シートで傷からガードする 新しい爪とぎ器に慣れるまでの間や、どうしても特定の場所で研いでしまう場合には、壁や柱を物理的に保護する方法が有効です。ホームセンターなどで手に入る、透明な「爪とぎ防止シート」を貼っておけば、被害を未然に防ぐことができます。表面がツルツルしているため、猫が爪を研ぎにくいと感じ、その場所を諦める効果も期待できます。 定期的な爪切りで被害を減らす 爪とぎの根本的な解決にはなりませんが、定期的に爪を切っておくことで、万が一壁や家具で爪とぎをされた際の被害を最小限に抑えることができます。猫の爪は2〜3週間もすれば伸びてくるため、月に1〜2回程度を目安に、先端の尖った部分だけをカットしてあげましょう。猫が嫌がる場合は、無理せず動物病院やトリミングサロンにお願いするのも一つの手です。 ▶ペット用爪切り|ホームセンターコーナンの通販サイト 関連記事 【獣医師監修】猫の爪の切り方|適切な頻度や嫌がるときの対策を徹底解説 猫が嫌がるスプレーを活用する 猫は、柑橘系の香りや、メントール系のスッとした匂いを嫌う傾向があります。猫が舐めても安全な成分で作られた「爪とぎ防止スプレー」を、爪とぎをされたくない場所に吹きかけておくのも効果的です。ただし、匂いの効果には個体差があるため、愛猫の様子を見ながら試してみてください。 爪とぎの正しいしつけ方の手順 爪とぎの場所を教える際は、叱るのではなく、遊びを通して楽しく教えるのが成功の秘訣です。猫にストレスを与えず、「爪とぎ器を使うと良いことがある」と覚えてもらうための、ポジティブなしつけの3ステップをご紹介します。 手順1 飼い主がお手本を見せる まずは、その道具が「爪とぎ」であることを猫に理解してもらう必要があります。飼い主さんが猫の目の前で、爪とぎ器をカリカリと引っ掻く真似をしてみせましょう。「ここで爪を研ぐんだよ」と、楽しそうに実演して見せることで、猫の興味を引きつけます。 手順2 爪とぎの場所へ優しく導く もし愛猫が壁など、違う場所で爪とぎを始めてしまったら、大きな声で叱ったりせず、そっと体を抱き上げて、用意した爪とぎ器の場所まで優しく連れて行ってあげましょう。そして、前足をそっと爪とぎ器に乗せて、匂いをつけさせてあげます。 手順3 上手にできたら沢山ほめる 少しでも爪とぎ器で爪を研ぐ素振りを見せたり、上手に使えたりした瞬間に、「えらいね!」「上手だね!」と、たくさん褒めてあげることが最も重要です。すぐにお気に入りのおやつをあげたり、頭を撫でてあげたりすることで、「ここで爪とぎをすると、嬉しいことが起こる」と学習し、良い習慣が定着していきます。 しつけのステップ 具体的な行動 ポイント 1. お手本を見せる 飼い主が爪とぎ器を引っ掻く真似をする 楽しそうに実演し、興味を惹きつける 2. 優しく導く 間違った場所で始めたら、爪とぎ器へ移動させる 叱らずに、そっと連れて行く 3. たくさん褒める 爪とぎ器を使えた瞬間に褒め、ご褒美をあげる 「爪とぎ器=良いこと」と関連付けてもらう それでも爪とぎが直らない場合 様々な対策やしつけを試しても、なかなか壁での爪とぎが改善されない場合は、猫が何らかのサインを送っている可能性があります。行動の裏に隠された、心の問題にも目を向けてみましょう。 愛猫のストレスサインを見逃さない 猫は環境の変化に非常に敏感な動物です。引っ越しや模様替え、新しいペットや家族が増えたことなどが、大きなストレスになっている可能性があります。問題行動としての爪とぎが急に増えた場合は、生活環境に変化がなかったか、愛猫が安心してくつろげる場所が確保されているかなどを、今一度見直してみてください。 遊びや運動の時間が足りているか 特に若い猫や活発な猫の場合、有り余ったエネルギーを発散できずに、爪とぎという形で発散していることがあります。猫じゃらしなどのおもちゃを使って、毎日決まった時間に集中して遊んであげる時間を作りましょう。飼い主さんとのコミュニケーションを兼ねた遊びの時間は、猫の満足感を高め、ストレス解消に繋がり、問題行動の改善に役立ちます。 ▶猫用おもちゃ|ホームセンターコーナンの通販サイト 爪とぎ対策でやってはいけないこと 壁や家具を傷つけられると、つい感情的に叱ってしまいそうになる気持ちは分かります。しかし、間違った対応は問題を悪化させるだけでなく、愛猫との大切な信頼関係を損なうことにもなりかねません。 大声で叱りつけたり罰を与えない 猫は、なぜ叱られているのかを正しく理解することができません。爪とぎをしている最中に大声で叱られると、「爪とぎ自体が悪いことだ」と勘違いしてしまいます。本能的な行動を禁止されることは、猫にとって大きなストレスとなり、飼い主さんの見ていない場所で隠れて爪とぎをするようになったり、他の問題行動につながったりする可能性があります。 無理やり爪とぎ器を使わせない 猫の前足を持って、無理やり爪とぎ器にこすりつけるような行為も絶対にやめましょう。猫にとって、体を拘束されることは恐怖でしかありません。その結果、「爪とぎ器は嫌なことをされる怖い場所」というネガティブな印象がついてしまい、ますます爪とぎ器を避けるようになってしまいます。 まとめ 猫の爪とぎは、習性を理解し、環境を整え、根気よく誘導してあげることが解決への一番の近道です。叱りつけるのではなく、愛猫の気持ちに寄り添い、双方にとって快適な解決策を見つけていきましょう。この記事で紹介した方法を参考に、愛猫との信頼関係を深めながら、楽しく爪とぎ対策に取り組んでください。 猫用品|ホームセンターコーナンの通販サイト この記事を監修した人 小松 智彦 獣医師。北海道大学大学院獣医学研究科卒。 20年以上獣医師・研究者として勤務する傍ら、学術論文や業界誌への執筆も多数経験。また幼少期からたくさんの動物を飼育してきたことから飼い主に寄り添える動物博士として活躍中。
関連記事 【獣医師監修】犬の肉球ケア方法!カサカサ対策と正しい保湿手順を解説 ペット 【獣医師監修】犬の噛み癖の直し方を解説!原因を理解して信頼関係を築くしつけと… ペット 【獣医師監修】犬の肉球ケア方法!カサカサ対策と正しい保湿手順を解説 ペット 【獣医師監修】犬の噛み癖の直し方を解説!原因を理解して信頼関係を築くしつけとは ペット 【獣医師監修】犬のトイレしつけ方法は?初心者でも成功するコツと失敗しないための注意点 ペット 【獣医師監修】猫の耳掃除は必要?正しい頻度と安全なやり方を初心者向けに解説! ペット最新情報 今話題の人気記事! じゃがいもの栽培方法|育て方の手順と注意点を解説 初心者家庭菜園 飼いやすい鳥のおすすめ7選!初心者でもわかるなつきやすい種類の選び方 初心者鳥 じゃがいもの栽培方法|育て方の手順と注意点を解説 初心者家庭菜園 飼いやすい鳥のおすすめ7選!初心者でもわかるなつきやすい種類の選び方 初心者鳥 オンラインショップ 記事一覧に戻る 同じカテゴリから記事を探す 爪とぎ猫獣医師監修 オンラインショップ 記事一覧に戻る