コーナンTips ペット グッピーの飼い方!初心者がそろえる必要なものと飼育のポイント グッピーの飼い方!初心者がそろえる必要なものと飼育のポイント ペット クリップボードにコピーしました グッピーの飼い方!初心者がそろえる必要なものと飼育のポイント この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました 数ある飼育向けの魚のなかでも根強い人気を誇る「グッピー」には、実は豊富な種類があるのをご存じでしょうか。 本記事では「グッピーという魚の名前は知っているけれど、詳しいことはわからない」と感じている方にとって役立つ情報をまとめました。飼育の際に必要なものや飼い方のポイント、注意すべき病気などもご紹介します。 ペットとしてはもちろん、観賞やコレクションを楽しむ目的としても人気が高いグッピーについて深く理解し、ぜひ飼育にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。 目次 グッピーの飼育に役立つ基本情報魅力と特徴グッピーの寿命は1年?短命にしてしまう原因や対処法を詳しく解説外国産と国産の違いグッピーの選び方人気の種類ブルーグラスエンドラーズ・ライブベアラードイツイエロータキシードネオン・タキシードレッドテール・タキシードモザイクオスとメスの見分け方選び方のコツグッピーの飼育に必要なものその1:水槽その2:底砂その3:エアーポンプその4:フィルターその5:ヒーター・クーラーその6:エサグッピーの飼い方のポイント水槽のつくり方水換えの方法エサのあげ方グッピーの繁殖方法と注意点繁殖方法繁殖の注意点グッピーがかかりやすい病気と対処法グッピーの飼い方は熱帯魚飼育の基本!まずは始めてみよう グッピーの飼育に役立つ基本情報 「グッピー」という名前は、誰しも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。 これから飼育を始めたいと考えている方は、事前にしっかりとグッピーに対する理解を深め、正しいお世話の方法や飼育のコツを学んでください。 飼育に難しい手順は必要ないため、初心者の方でも簡単に始めることができます。 魅力と特徴 グッピーは淡水魚の一種で、「カダヤシ科ポエキリア属/グッピー属」に分類されます。 非常に繁殖しやすいため、オスとメスを同じ水槽内で同時に飼育するといつの間にか数が増えていることも珍しくありません。繁殖力が強い場合、1か月の間に30~100匹もの稚魚を産むこともあるため注意してください。 グッピーは、種類によってさまざまな色を持っている、長くて鮮やかな尾びれが特徴的。複数の種類を同時に飼育すれば、とても美しい水槽が完成するでしょう。 平均寿命は1年〜2年ほどですが、健康で丈夫な個体であれば3年ほど生きることもあります。 関連記事 グッピーの寿命は1年?短命にしてしまう原因や対処法を詳しく解説 外国産と国産の違い グッピーには、主に東南アジアから輸入された「外国産」と日本で繁殖された「国産」が存在します。 外国産のグッピーは国産の個体に比べると体のサイズが大きく、手頃な価格にて販売されているのが特徴です。一方で国産となると、バランスが整った美しい見た目の個体が多いため、販売価格も高い傾向があります。 初めて熱帯魚を飼育する方は、生まれたときから日本の水に触れてきた国産のグッピーを選ぶと健康に育てやすいためおすすめです。 Tips グッピーは産地ごとに水質や細菌への適性が異なるため、混泳させる際は産地が同じ個体同士をあわせることをおすすめします。 外国産と国産のグッピーを混泳させると、国産グッピーが「グッピーエイズ」というグッピー特有の病気に感染するリスクが高くなります。最悪の場合、国産グッピーが全滅してしまうため、外国産と国産の両方を飼育したい場合は必ず水槽を分けて育てましょう。 グッピーの選び方 いざグッピーを家族としてお迎えしようとしたタイミングで、誰もが必ず悩んでしまうのが個体の「選び方」です。 豊富な品種のなかでもとくに人気の種類や、オスとメスの違いなどを中心に、グッピーの選び方について解説します。 人気の種類 飼育を始める前に、お迎えしたいグッピーの種類を決めておくとショップでスムーズに購入できます。種類を決める際には、外国産と国産のどちらであるかをしっかりと把握し、同じ水槽に入れてしまわないように注意してください。 現在、多くの人に選ばれている人気の品種は以下のとおりです。 <国産> ブルーグラス 透き通るような青い尾びれが特徴 エンドラーズ・ライブベアラー 原産は中南米、ハイブリッド種も数多く存在 ドイツイエロータキシード 黒いタキシード模様が特徴、黄色や白色の尾びれを持つ <外国産> ネオン・タキシード 頭側が黄色、背中側が黒色、尾びれが水色の配色が特徴 レッドテール・タキシード ネオン・タキシードの黄色や水色の部分を赤色にしたような品種 モザイク 赤ベースの身体に黒い班と、派手な見た目が魅力 オスとメスの見分け方 グッピーのオスとメスは、主に体のサイズで見分けられます。 オスが3〜4cm、メスが4〜6cmと、メスのほうが少し大きめに育つのが特徴です。 また、生後3週間ほど経つと、オスとメスそれぞれの体の一部が変化します。オスはゴノポジウムと呼ばれる生殖器が発達して見た目がとがってくるのに対し、メスはお腹のあたりに黒い斑点が現れるため注目してみてください。 以上の特徴から、体格が大きくて少しふっくらとしている個体はメスである可能性が高いでしょう。 選び方のコツ グッピーを選ぶ際は、好きな品種や性別のほかに「ヒレ」に注目すると、より健康で長生きしやすい個体をお迎えできます。 ヒレに傷や破れ、色のくすみなどがある個体は、病気に感染している可能性が高いため避けましょう。また、ヒレの閉じ方や泳ぎ方が不自然な場合や、体をこすりつけて泳ぐ様子が見られる個体も、おそらく体に不調を抱えているためおすすめできません。 グッピーの飼育に必要なもの 実際にグッピーをお迎えする前には、適切な飼育環境を整えておくことが大切です。 グッピーの飼育に必要となる基本的なアイテムをご紹介します。飼育開始時に焦ってしまわないように、本記事を参考にしながらひとつずつチェックし、ペットショップやホームセンターへ足を運んで自分に必要なものをそろえてください。 その1:水槽 水のなかで生きる魚を飼育する際には「水槽」が欠かせません。 水槽は、飼育するグッピーの数に合わせて適切なものを用意します。サイズは、グッピー1匹あたり1~2リットルほどの水が入る大きさが目安です。 繁殖をさせる予定がある場合は、数が多くなったときのことを見越して、大きさに余裕のある水槽を選んでおくといいでしょう。 また、あまり凝った形状のものは避けてください。水の交換や掃除のしやすさなども考慮して手軽に使い続けられるような水槽がおすすめです。 その2:底砂 水槽のなかには「底砂」を敷くと、グッピーが元気に過ごせる環境を維持できます。バクテリアの繁殖を促す効果が期待できる、熱帯魚やグッピー専用の砂利や底砂を用意してください。 また、長く使用して汚れや沈殿物が気になり始めたら、水槽を掃除するタイミングです。底砂もすべて新しいものに交換すると、一層清潔な環境を保てるでしょう。 その3:エアーポンプ 水槽内に酸素を送り込むための「エアーポンプ」も、グッピーのお世話には欠かせません。さまざまなタイプのエアーポンプが市販されているため、水槽のサイズに合わせて、ぴったりな商品を選んで設置しましょう。 適切な酸素の量を保つことで、元気で健康なグッピーが育ちやすくなります。 その4:フィルター 毎日の排泄物や食べ残しなどで汚れやすい水槽内の水を清潔に保つため、汚れを分解する役割を果たす「フィルター」は必ず設置しましょう。水槽の上部や砂利の下、水中などフィルターの設置場所も幅広く、豊富なタイプの商品が販売されています。 ぜひ実際の商品を手に取って、お手入れのしやすさや機能性などを比較しながら、自分が使いやすいフィルターを見つけてみてください。 その5:ヒーター・クーラー 生き物を飼育するうえで、生活する空間の温度管理は非常に重要です。グッピーにとって適切な水温である23〜26℃ほどを維持できるように、夏場の暑さや冬場の寒さの影響を受けないような季節に応じた環境づくりが必要となります。 夏はクーラーや冷却ファン、冬はヒーターなどを使用しながら、日々水温をチェックするようにしてください。必要であれば水温計も導入し、グッピーが体調を崩してしまわないように気をつけてあげましょう。 その6:エサ グッピーが毎日食べるエサには、ショップで売られている「グッピー専用」や「熱帯魚専用」のフードを選べば間違いありません。必要な栄養素をしっかりと摂取できるため、グッピーの食いつきを観察しながら好みのエサを見つけてみてください。 グッピーの飼い方のポイント グッピーの飼育を始めるときに押さえておきたいポイントを3つご紹介します。 基本となる水槽のつくり方をはじめ、水の交換やエサを与える方法など、グッピーのお世話をするなかで誰もが経験する内容ばかりのため、ぜひ参考にしてください。 水槽のつくり方 グッピーをお迎えする前には、事前に用意したアイテムを使って水槽を完成させておきましょう。 熱帯魚を飼育するうえで基本となる「水槽のつくり方」は以下のとおりです。 水平で安定感のある場所に水槽を設置する ろ過フィルターや水温計などを取り付け、底砂を敷く カルキ抜きをした水道水を水槽のなかに入れる ※水道水をバケツに汲んで1日待つか、カルキ抜き剤を使用する 水槽のなかに水草や小物などを配置する 水槽内の温度や環境が整い次第、グッピーを水槽内に放つ 水槽をつくる際は、水道水のカルキ抜きを忘れずにおこなってください。また、グッピーと一緒に水草を育てると、見た目が華やかになるのはもちろん、水槽内のコケを防いだり、水質を維持する効果も得られるためおすすめです。 水換えの方法 毎日フィルターを回していても、水槽内には排泄物や食べ残しなどの汚れが蓄積するため、定期的に水を新しいものに交換しなければなりません。 汚れや有毒物がたまるとグッピーの健康にも悪影響を及ぼします。週に一度は水槽全体の1/3〜1/2ほどの水を交換しましょう。 新しく使用する水は必ずカルキ抜きをおこない、水の交換時にはグッピーが傷つかないように注意しながら作業をしてください。 エサのあげ方 エサは、グッピーが数分で食べきられるだけの量を1日1~2回ほどに分けて与えます。エサをあげる際には毎回食べっぷりをよく観察し、エサの好みやグッピーが元気であるかどうかをチェックするのがおすすめです。 食いつきが悪いときは、水が汚れていたり、エサが好みではなかったりする可能性があります。水の交換やエサの形状を変えてみるなど、工夫をしながら数日様子を見てあげてください。 フレークや顆粒のエサのほか、乾燥や冷凍した状態で販売されている赤虫なども食べるため、グッピーが好んで食いつくエサを選んであげましょう。 グッピーの繁殖方法と注意点 グッピーは非常に繁殖力が強く、一度に多くの赤ちゃんを出産するため、油断すると水槽内に稚魚が増えすぎて大変なことになってしまいます。 望まぬ繁殖や、想像を超える量の稚魚を誕生させてしまう前に、しっかりと繁殖に関する知識を身につけ、注意しながらお世話をしてください。 繁殖方法 繁殖をさせる場合は、オスとメスを同じ水槽内に入れて育てるだけで問題ありません。適切な飼育環境のなかで順調に成長すれば、自然と繁殖させることができます。 また、一部の魚の繁殖時に必要となる水草や産卵床といったアイテムは、グッピーの繁殖には不要です。 メスは交尾後約1か月で出産を迎えますが、出産前には普段と違う泳ぎを見せたり、腹部が大きくなったりと変化が見られるため、毎日よく観察してみてください。 より安全に出産させたい場合は、別の水槽や産卵ケースなどにメスを隔離してあげるのがおすすめです。 繁殖の注意点 稚魚には、誕生後すぐに人工飼料などのエサを与えることが可能です。成魚と同様に、適切な環境のなかでお世話をしながら成長を見守りましょう。 継続して繁殖をおこなう際には、同じ遺伝子をもつ魚ではなく、外部から新しいグッピーをお迎えしてください。世代交代が早いグッピーは、近親で繁殖を続けることで体の弱い個体が増えやすくなります。 また、必要以上に繁殖を繰り返して稚魚を増やしすぎてしまう状況も絶対に避けましょう。自分が責任をもって飼育できる範囲で繁殖させてください。 Tips 飼育環境次第では爆発的に増えてしまうこともあり得るため、稚魚の間引きや、オスとメスは分けて飼育するなどの対策をしましょう。 グッピーがかかりやすい病気と対処法 適切な環境のなかで飼育を続けていても、生き物である以上病気になってしまうことがあります。 グッピーがかかりやすい代表的な病気と対処法をご紹介します。気になる症状を見つけた際は、よくチェックしてみてください。 病名 主な症状 原因と対処法 白点病 水槽に体をこすりつけるヒレを中心に白い斑点が現れる 【原因】 白点虫の寄生が原因で発病 【対処法】 水槽内の掃除と水の交換を実施し、1~2週間治療薬にて薬浴をおこなう 尾ぐされ病 尾びれが破れたり溶けたりしてダメージを受けている 【原因】 水質の悪化により発生するカラムナリスという細菌への感染が原因 【対処法】 水槽内の掃除と水の交換を実施し、治療薬にて薬浴をおこなう 水カビ病 体やヒレに白い綿のようなものがついている 【原因】 個体同士の喧嘩やストレスなどさまざまな原因により発病 【対処法】 ・傷がある場合は、傷口がふさがるまで治療薬にて薬浴をおこなう ・カビはなるべく取り除く ハリ病 尾びれを畳んで、頭を振りながら泳いでいる 【原因】 水質の悪化により発病 【対処法】 ・稚魚の場合は産卵箱や水槽から一旦取り出してしっかりと隔離をする ・粗塩とメチレンブルー水溶液を使用して尾が開くまで様子を見る どのような病気の場合でも、発症に気づいたら速やかに病気にかかった個体を隔離し、ほかの個体への影響を最小限に抑えてください。水槽内は隅々までメンテナンスをおこない、適切な治療薬を使用して様子を見ましょう。 グッピーの飼い方は熱帯魚飼育の基本!まずは始めてみよう 熱帯魚初心者さんでも飼いやすいと、今も昔も多くの人から愛されているグッピーを、ぜひこの機会に飼育してみてはいかがでしょうか。 複数の品種を同じ水槽で育てる光景はとても華やかで、眺めているだけで癒されること間違いありません。 適切な飼育環境とお世話の方法を理解して、グッピーと過ごす毎日を楽しんでみてください。 アクアリウムの関連商品を見てみる この記事を監修した人 小松 智彦 獣医師。北海道大学大学院獣医学研究科卒。 20年以上獣医師・研究者として勤務する傍ら、学術論文や業界誌への執筆も多数経験。また幼少期からたくさんの動物を飼育してきたことから飼い主に寄り添える動物博士として活躍中。
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