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イモリをペットとして飼育する方法|初心者でも簡単に育てられる方法を詳しく解説

イモリをペットとして飼育する方法|初心者でも簡単に育てられる方法を詳しく解説

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小さい体にくりくりとした大きな目が特徴的な「イモリ」。愛嬌のある見た目が親しまれ、ペットとして非常に人気がある生き物です。

本記事ではイモリの特徴や主な種類、イモリを飼育する際のポイントなどを紹介します。

これからイモリをお迎えしようと考えている方はもちろん、これまでイモリに関心がなかった方にとっても魅力的で役立つ情報ばかりなので、ぜひ目を通してみてください。

イモリの飼育で役立つ基本情報

イモリの飼育で役立つ情報
生き物を飼育する前には、その生態や特徴を詳しく理解することが大切です。まずは、イモリの見た目や能力、寿命などの基本的な情報についてみていきましょう。

その1:主な特徴

イモリは、名前や見た目が似ていることから「ヤモリ」と混同されがちですが、実際はまったく違う生き物です。爬虫類であるヤモリに対し、イモリは両生類であるため水辺でよく見られます。

また、全身がヌルヌルとした粘液に覆われているのがイモリ、鱗で覆われているのがヤモリと、異なる部分が多いためよく観察をすれば見分けることができます。

イモリにはさまざまな種類がいますが、日本のペットショップでよく販売されているのは「アカハライモリ」です。背中側が黒色や茶褐色で、腹部は鮮やかな赤色をしています。

ほかにも黒い斑点模様を持つ個体や、灰色や白色の身体をした個体もいるため、ぜひお気に入りの子を見つけてみてください。

その2:イモリは毒を持っている

アカハライモリのように、体に赤い色を持つ個体を中心として、イモリのなかには毒を持っている種類がいます。赤色は毒があることを周りに知らせる「警告色」とされており、危険を感じると「テトロドトキシン」という毒で身を守ります。

毒といっても、人が触る程度ではとくに問題ありません。基本的には安全に触れ合うことができます。ただし、イモリに触れた手で目をこするなど、デリケートな部分に触れると炎症を起こすおそれがあるため注意してください。

イモリと触れ合う前後には、しっかりと手洗いや消毒をおこなって清潔な状態を保ちましょう。

その3:高い再生能力

トカゲやヤモリと同じように、イモリには敵に襲われると尻尾を自ら切り落として逃げる自切という習性があります。切断された部分は、徐々にふくらみができて新しい尻尾が生えてきます。

とくにイモリは、非常に高い再生能力を持っており、尻尾はもちろん足が切れてしまっても骨まで元通りにすることが可能です。さらに、目のレンズである水晶体や心臓までも再生できる事実が判明しています。

まさに不死身とも呼べるイモリの再生能力は、現在も日々研究が進められていることの一つです。

その4:繁殖行動と寿命

アカハライモリは、主に尻尾の形でオスとメスを見分けます。オスは太くて刀のような形をしている一方で、メスは細い尻尾を持っているのが特徴です。

繁殖期になると、オスは尻尾を曲げたり揺らしたりしながら求愛ダンスをしてメスにアピールをします。メスは気に入ったオスが落とす精子の袋を自分で体内に取り込み、春先頃の季節に産卵をするというのがイモリの繁殖の流れです。

10~20日ほどで卵から幼生が孵化しますが、生まれて数日間はそっと様子を見て放置します。泳げるようになったら、幼生用の容器に移してお世話を始めましょう。

イモリは3年ほどかけてゆっくりと成体へと成長し、上手く育てることができれば約20年ほど生きるといわれています。
一度お迎えしたら、長い時間を一緒に過ごしていけるペットです。

飼育できるイモリの種類

飼育できるイモリの種類

アカハライモリをはじめ、イモリにはさまざまな種類がいます。ここからは、飼育できる代表的なイモリを5種類ご紹介します。それぞれの特徴を押さえて、選び方の参考にしてみてください。

アカハライモリ

日本でもっとも多い「アカハライモリ」は、「ニホンイモリ」という別名を持ち、本州と四国・九州などに幅広く生息しています。野生のアカハライモリは主に水田や池、小川といった水場で暮らしています。

流通量が多いため、基本的には数百円からと安価で購入が可能です。珍しい模様を持っている個体や希少種などは、高い金額がつけられていることもあります。

野生でも多く見つけられる種類ですが、埼玉県や愛知県といった特定の地域ではアカハライモリを「保護対象」に指定しており、捕獲ができないため注意してください。

イボイモリ

背面に大きな肋骨の隆起を持っている「イボイモリ」は、イモリのなかでも「生きた化石」と呼ばれる、古くから存在する種類です。希少性が高く、取り扱っているペットショップは多くありません

見た目の特徴としては、全身のほとんどが黒褐色で、肛門付近や手足の裏などがオレンジ色になっている個体が多く見られます。

ただし、イボイモリのなかでも沖縄や鹿児島県で天然記念物とされているイボイモリは、販売が禁止されています

シリケンイモリ

「シリケンイモリ」は、奄美諸島や沖縄諸島といった暖かい地域に生息する種類です。とくに沖縄周辺に多く生息し、基本的には黒色の背中に金色の斑点と特徴的な見た目なので、すぐに見つけられるでしょう。

腹部に関しては、赤やオレンジなどさまざまな色があるので、個体によって個性が出やすい点も魅力です。

シナイモリ

「シナイモリ」は、主に中国中東部に生息していることから、別名「チュウゴクイモリ」といいます。アカハライモリに近い見た目をしていますが、サイズがやや小さく、お腹の赤色が薄めであることが特徴です。

基本的には手頃な価格で手に入りますが、流通量が少ない種類であるため、ショップなどで出会えた際には早めにお迎えをすることをおすすめします

マダライモリ

全身のまだら模様が最大の特徴である「マダライモリ」は、イモリ好きであれば一匹はお迎えしたい種類といえるでしょう。人懐っこい性格の子が多く、お世話もしやすいため、気になる方はぜひ飼育を検討してみてください。

ほかの種類と比べて価格は高めですが、見た目の派手さや水をほとんど必要としない生態から、非常に人気がある種類です。

イモリの飼育で必要なもの

イモリの飼育で必要なもの

実際にイモリを飼育する際に必要なアイテムをご紹介します。イモリを家族としてお迎えする前にしっかりと準備して、万全の環境を整えてあげましょう。

その1:水槽とフタ

両生類であるイモリは、ほとんどの種類が水場を好んで生活するため、飼育の際には「水槽」が必要です。イモリの体の大きさや設置場所、飼育する数などを考慮して、適切なサイズの水槽を選びましょう。

また、水槽の壁を登ってイモリが脱走してしまうおそれがあるため、水槽のフタもあわせて購入してください。隙間を作らないようにしっかりとフタをすることが大切です。イモリと飼い主さんの両方にとって悲しい事故や怪我などが起こらないよう、万全な対策をしておきましょう。
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その2:底砂

底砂は「床材」とも呼ばれ、取り入れると水槽の中がグンとお洒落になるアイテムの一つです。レイアウトにこだわる方は、ぜひ目の粗い砂を1cmほどの厚さで水槽の底に敷いてみてください。細かい砂を使ったり、厚く敷いたりすると掃除が大変になるため注意が必要です。

また、水棲のイモリには基本的に底砂は必要ないものの、陸棲を好む種類にはなるべく床材となるものを用意します。詳しくは「その4:陸地になるもの」にてご紹介しますので、陸棲のイモリを飼育する場合は参考にしてみてください。

その3:水草

床材と同じように、水草も水槽のレイアウトにこだわりたい方におすすめのアイテムです。飼育において絶対に必要なものではないため、無理にそろえる必要はありません。

水草を設置する際には、水草を植えて固定するために床材もセットで導入しましょう。床材を使用したくない場合には、水中に浮かせるだけのお手軽な水草も販売されているため、ホームセンターやペットショップの売り場をチェックしてみてください。
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その4:陸地になるもの

陸地になるアイテムを設置してあげると、イモリがより快適に暮らせるようになります。レイアウトの幅も広がって、水槽内が賑やかになるでしょう。一方で、設置物を増やすことによって水質の管理や掃除が大変になる点は覚悟しておく必要があります

とくに、底砂は管理が難しいため、初心者の方にはおすすめできません。まずは、簡単に陸地を作れる浮島や流木を設置して、お世話に慣れてきたタイミングでほかのアイテムを試してみてください

その5:ろ過装置

水槽の中に水草や陸地といったさまざまなアイテムを設置する場合には、ろ過装置を導入すると水槽内を良い状態に保ちやすくなります。とくに、底砂を入れると掃除や水換えが大変になるため、ろ過装置があると便利です。

ろ過装置を使用する際、水流の強さは弱めに設定してください。
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その6:エサ

イモリが元気で健康に過ごせるよう、毎日適切なエサを与えてください。イモリのエサにはさまざまな種類がありますが、主に好んで食べるのは「メダカ」や「イトミミズ」といった生餌です。

しかし、保存の難しさや値段の高さから、毎日与え続けるのは難しいと感じる方が多いでしょう。そのため、家庭で飼育する場合は「人工フード」を与えるのがおすすめです。

イモリ専用のエサはもちろん、カメ用やウーパールーパー用でも問題ありません。ペットショップやホームセンターなどで、自分のイモリに合うタイプのものを見つけてみてください。
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イモリの飼育で大切なポイント

イモリの飼育で大切なポイント

イモリを育てるための環境が整ったら、次は適切なお世話の方法を理解しましょう。エサの頻度や適切な温度、水位など、飼い方のポイントを事前にしっかりと把握しておくことで、実際にイモリをお迎えしてからスムーズに飼育を開始できます。

ポイントその1:エサを与える頻度

イモリのエサは、食べきれる量を一日に一回与えてください。

水棲を好む種類の場合は水場に浮かせておき、陸棲であれば顔の前に置いてあげると気づいて食べ始める傾向があります。与えられた量をすべて食べてしまうイモリもいるため、消化不良や肥満を起こしてしまわないように与えすぎには注意しましょう。

また、食べ残しがあると、水質や水槽内の衛生環境の悪化につながります。イモリが食事をしている様子をよく観察して、適切なエサの量を見極めてください

ポイントその2:快適な温度

イモリが快適に過ごせるように「室温」や「水温」の管理もしっかりとおこないましょう。室温は約20~25度がベストです。夏場はエアコン、冬場には暖房やペット用のヒーターなどを利用して調整してください。

また、水場を設置する場合には、水温が30度を越えないように注意します。水温が高くなると体調を崩しやすくなり、最悪の場合命を落としてしまいます。とくに、夏場は水槽の設置場所も工夫するといいでしょう。

ポイントその3:適切な水位

水場を作る場合、水位を15~20cmほどに維持することをおすすめします。

とくに、アカハライモリの場合は泳ぎがあまり得意ではないため、水位は低いほうが過ごしやすいでしょう

ポイントその4:水換えと掃除

水質や水槽内の衛生環境を適切に保つためには、定期的な水換えや掃除が欠かせません。

フンや食べ残しなどが残ったままになっていると、イモリの健康状態にも悪い影響を与えるため、必ずメンテナンスをおこないましょう。

水換えは1~2週間に一度、水槽全体の掃除は月に一度のペースが目安です。

イモリを飼育するうえでの注意点

イモリを飼育する上での注意点

生き物を飼育するうえでは、やはり気を付けるべきことや事前に知っておかなければいけないポイントがあります。イモリの場合は、かかりやすい病気の種類を知ることと、不必要な触れ合いを避けることが重要です。

注意点について詳しく解説しますので、飼育前には必ず目を通しておいてください。

かかりやすい病気に注意する

水質が落ちたり水槽内が汚れたりと生活環境が悪化したときや、室温・水温に問題があった場合などに、イモリは病気になってしまうことがあります。

よく見られる病気は、エサの量や温度変化が原因の「消化不良」や、両生類特有の感染症である「カエルツボカビ病」などです。ほかにも、脱皮の皮が体表に残ってしまう「脱皮不全」や、水質の悪化で起こる「水カビ病」「モルチベスト」といった感染症もあります。

しっかりと対策をして病気を予防し、万が一異変を感じた場合にはイモリの診療が可能な病院で診てもらってください。

不必要に触らない

イモリは有毒生物であるため、不必要な触れ合いはあまりおすすめできません。また、両生類であるイモリは皮膚が弱く、強く触ると怪我をしてしまう危険性があります。

イモリと飼い主さんの両方にとってデメリットが大きいため、触れるのは水換えや掃除などのタイミングや、軽いスキンシップ程度にとどめておくと安心です。また、触れ合いをする前後には必ずよく手を洗いましょう。

イモリは飼育しやすい生き物!長く大事に育ててあげよう

イモリは飼育しやすい生き物

基本的な生態や適切な飼育環境・育て方などを理解すれば、イモリは誰でも簡単にお世話を楽しめる生き物です。飼育のコツや注意点を事前にしっかりと押さえて、ペットショップやホームセンターに気になる種類の子を探しに行ってみましょう。

家族としてお迎えすることが決まったら、適切なお世話をしながらぜひ小さくて愛らしいイモリとの生活を満喫してみてください。

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