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亀の寿命はどれくらい?長生きの記録や日本で飼育できる種類も紹介

亀の寿命はどれくらい?長生きの記録や日本で飼育できる種類も紹介

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長生きする生き物として有名な「亀」ですが、実際の寿命がどのくらいなのかを知っている方は少ないのではないでしょうか。本記事では、亀の寿命について、種類ごとの記録や平均寿命、長生きの秘訣などを解説していきます。

生き物に興味がある方も、これからペットとして亀をお迎えしようと考えている方も、この記事を最後まで読めば亀により詳しくなれるので、ぜひ目を通してみてください。

亀の寿命は種類による

亀の寿命は種類による

「鶴は千年、亀は万年」ということわざがあるように、昔から亀は長生きの象徴とされてきました。実際のところは、さすがに何万年も生きることはできません。しかし、人やほかの動物の平均寿命を大きく超えて、100年以上生きる亀は存在します。

ここでは、実際に長生きした亀の種類や特徴、一般的な亀の平均寿命などを紹介します。

長生きの記録

2023年現在、これまで記録・報告されてきた長生きの亀は以下の4種類です。

  • アルダブラゾウガメ
  • ホウシャガメ
  • ガラパゴスゾウガメ
  • セーシェルセマルゾウガメ

それぞれの種類の特徴や長生きの記録を紹介します。日本で飼育できる種類もあるので、少しでも長生きする亀を育てたい方は、ぜひ参考にしてください。

アルダブラゾウガメ

アルダブラゾウガメ

アルダブラゾウガメは、これまでもっとも長生きしたといわれている亀の種類です。

インド・コルカタにある動物園で飼育されていたオスのアルダブラゾウガメ「アドワイチャ」は推定で250年以上も生きたという記録があります。

アルダブラゾウガメは、世界最大級の亀としても有名で、約300kgもの体重やずっしりと大きくて丈夫な甲羅が特徴です。日本でも、各地の動物園や爬虫類ショップで見ることができます。

日本でもペットとして飼育可能ですが、重さに耐えられる場所や、長く面倒を見られる人が必要なので、お迎えを検討している場合は注意してください。

ホウシャガメ

ホウシャガメ
マダガスカル南部に分布するホウシャガメは、別名「マダガスカルホシガメ」と呼ばれるマダガスカルの固有種です。野生・飼育どちらの環境でも100年は生きられる種類で、草や木の葉・花・果実・キノコなどを食べて成長します。

甲羅には美しい黄褐色の筋模様があるほか、最大甲長が40cmほどと亀のなかでは比較的小さく、見た目の愛らしさが人気です。
ホウシャガメは絶滅危惧種に指定されており、ワシントン条約によって日本への輸入が規制されています。
一般家庭での飼育はできませんが、一部の動物園では見ることができるので、気になる方はぜひ足を運んでみてください。

基本的にはマダガスカルのみに生息していますが、一部の動物園では見ることができるので、気になる方はぜひ足を運んでみてください。

ガラパゴスゾウガメ

ガラパゴスゾウガメ
ガラパゴスゾウガメは、体重は最大で約270kg、甲羅の長さは1〜1.3mほどと、リクガメのなかでは最大級の亀。サボテンや草木を中心とした植物を食べて育ち、住んでいる島によって甲羅の形が異なる点が特徴です。

チャールズ・ダーウィンによって捕獲・飼育されたガラパゴスゾウガメの「ハリエット」は、約175年生きたと記録されています。

一時期食用として捕獲されていたため絶滅の危機にあったものの、現在は厳重に保護されており、ワシントン条約による規制にも認定されました。
個人での飼育はできませんが、日本でも一部の動物園で見ることが可能です。

セーシェルセマルゾウガメ

セーシェルセマルゾウガメはアルダブラゾウガメの亜種とされる亀で、平均年齢はおよそ150年といわれています。世界的に有名なのは、南太平洋の孤島セントヘレナ島にて現在も元気に過ごしている「ジョナサン」です。
2024年で推定192歳を迎えました。

「ジョナサン」は現在生きている亀のなかで最高齢と、ギネス世界記録に認定されています。なお、年齢の記録は正確なものではなく、実際は200歳を超えている可能性もあるそうです。
参照:Oldest turtle/chelonian | ギネス世界記録

セーシェルセマルゾウガメの主な生息地は、インド洋のセーシェル諸島です。しかし、ジョナサンは生まれた地を離れ、気温が寒冷であるイギリスにて過ごしていることから、平均より寿命が延びているのではと考えられています。

また、同じくセーシェルセマルゾウガメである「マリオン」も、仲間の絶滅を経験しながら孤独に推定180~200歳まで生きたとされる有名な亀の一頭です。

種類ごとの平均寿命

長生きの記録がある亀は、ゾウガメを中心とした絶滅危惧種ばかりであり、日本で飼育できる種類はほとんどありません。そのため、ここからは実際に日本でペットとして飼育される亀の種類や、海で見かけるウミガメなどの平均寿命を紹介します。

ペットとして飼われる種類

日本でペットとしてよく選ばれている亀の種類と平均寿命は以下のとおりです。

  

  

亀の種類 平均寿命
ミドリガメ
(ミシシッピアカミミガメ)
20~30年
クサガメ
(ゼニガメ)
10~20年
ニホンイシガメ 10~20年
キボシイシガメ 10~20年
スッポン 25~30年

ほかにも多くの種類がありますが、とくに初心者でも飼いやすくて人気が高いのは「ミドリガメ」や「クサガメ」でしょう。どちらも体長は約20~30cmと小型で、90cmの水槽があれば飼育可能です。

なお個体や環境によっては30年以上生きることもあります。
ペットとしてお迎えする際は、種類ごとの平均寿命や飼育に必要な環境を十分に理解し、生涯にわたって責任をもって飼育できるか、慎重に検討しましょう。

Tips
生態系保護のため、飼育している亀を野外に放流してはいけません。
なおミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)は2023年6月1日より「条件付特定外来生物」に指定されました。一般家庭での飼育は問題ありませんが、販売、購入、頒布が規制されたほか、放流すると罰則・罰金の対象となるため、十分注意してください。

【参考】日本の外来種対策 | 外来生物法

ウミガメ

暖かい海に生息し、水族館でもよく見られる「ウミガメ」にも複数の種類があります。なかでも代表的な「アオウミガメ」や「アカウミガメ」は、約70~80年も生きる種類です。

また、日本では沖縄方面に多く生息する「タイマイ」の平気寿命は約30~50年であり、ウミガメはペット向けの亀と比較すると長生きする傾向があります。
ウミガメの寿命は300年であるという説もありますが、これは実際に証明されておらず、あくまで噂話にすぎません。

なおウミガメは国際希少野生動植物種に指定されており、生きた個体はもちろん、剥製などについても販売や頒布、譲渡が禁止されているため、飼育することはできません。

亀の寿命が長い理由

亀の寿命が長い理由

亀と聞くと、ほとんどの方がとてもマイペースでのんびりと生きる姿を想像するのではないでしょうか。

歩く速度や食事の時間、眠る時間など、何もかもが「ゆっくり」であることが亀の長生きの秘訣です。寒い時期には冬眠をして体力を温存し、さらに暑い時期にも夏眠をするため、ほかの動物と比較するとエネルギー消費を大幅に抑えながら過ごしています。

すべての動物は、エネルギーの消費や酸素を取り込むことで身体を消耗し、徐々に老化していきますが、亀の場合は老化の過程が非常にスローペースです。

常に最小限の力を使いながら、穏やかにまったりと日々を送る生き方こそが、亀の寿命が長い理由といえるでしょう。

亀の寿命をのばす育て方

亀の寿命をのばす育て方

亀を家族としてお迎えすることを検討している方や、現在すでに飼育している方は、やはり少しでも亀に長生きしてほしいと考えるでしょう。

ここからは、亀が長生きするための環境づくりのコツを解説していきます。飼育環境を少し工夫するだけで、愛する亀の寿命が一日でも長くなる可能性があるので、ぜひ参考にしてみてください。
また、基本の育て方は以下の記事で解説しているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。

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亀の飼い方ガイド!飼育に必要なものと注意点を詳しく解説

気温や湿度の管理

亀を飼育するうえで「気温」や「温度」の管理はとても重要です。冬には冬眠、夏には夏眠をする亀ですが、適切な温度管理をしなければ、過度な冬眠により死んでしまったり、夏には熱中症を起こしてしまう危険性があります。

亀を飼育する際は、温度を23〜28度ほどに保つことを意識しましょう。エアコンやヒーターなどを使いながら、季節に合わせた温度管理をしてください。また、適温は亀の種類によっても多少異なるので、飼育時には必ず種類ごとの特徴や育て方をチェックすることをおすすめします。

日光浴をさせる

亀は水辺など湿度の高い場所を好むイメージがあるかもしれませんが、実はしっかりと日光を浴びることも丈夫な身体づくりには必要です。日光浴には、ビタミンDの生成や体温の上昇、全身の殺菌といった効果があります。また、水槽に紫外線ライトを設置するのもおすすめです。

亀の様子を観察しながら、最低でも週に一度30分~1時間程度日光浴をさせてあげるといいでしょう。夏場の直射日光は暑すぎるので、木陰やカーテンのレース越しに日光浴させて下さい。

ストレスを与えない

とにかく穏やかに日々を過ごす亀にとって「ストレス」は禁物です。人に構ってもらうことが好きな子もいるかもしれませんが、それでも過度な触れ合いは避けたほうがいいでしょう。

スキンシップ中に亀が嫌がっている様子を見せた場合は、すぐにケージに戻し、休む時間を作ってあげることをおすすめします。また、亀と触れ合う前後には、必ずしっかりと手を洗うようにしてください。

清潔にする

毎日の食べかすや排泄物など、生活をしていくうちに亀が過ごす水槽はだんだんと汚れていきます。不衛生な環境は、亀はもちろん同じ部屋で暮らす飼い主さんにとっても良くないので、こまめに掃除をおこない清潔な状態を保つようにしてください。

また、月に一度は水槽から亀を出して大掃除をするといいでしょう。日頃のお手入れでは気づけない汚れやカビなどを綺麗に落とし、亀にとってストレスフリーな環境を整えてあげてください。

亀は寿命がとても長い生き物!のんびり育ててみよう

亀は寿命がとても長い生き物!のんびり育ててみよう

適切な生活環境とストレスのない暮らしを整えてあげることで、亀は何年も長生きして私たちのそばにいてくれる動物です。

100年も長生きするような長寿の亀をひと目見たいときには、ぜひ動物園や水族館を訪れてみてください。

ペットとしてお迎えする際には、亀が快適に過ごせるような環境づくりを心がけると、一日でも長く元気でいられるでしょう。平均的な寿命や長生きの秘訣、育て方を理解しておくことで、これまで以上に亀が愛おしく思えるようになりますよ。

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