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犬の耳掃除のやり方は?頻度や注意点を初心者にも分かりやすく解説!

犬の耳掃除のやり方は?頻度や注意点を初心者にも分かりやすく解説!

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愛犬の健康管理のひとつとして、耳掃除を思い浮かべる飼い主さんは多いでしょう。しかし、「やり方が分からない」「愛犬を傷つけてしまいそうで怖い」と、不安を感じることもありますよね。実は、犬の耳掃除は必ずしも全ての犬に必要なわけではなく、やりすぎはかえって耳のトラブルを招くこともあります。

この記事では、犬の耳掃除の必要性から、初心者でも安全にできる正しい手順、適切な頻度や注意点まで、分かりやすく解説します。愛犬との大切なコミュニケーションの時間にもなる耳のケア、正しい知識を身につけて安心して行いましょう。

目次

そもそも犬の耳掃除は必要?

耳掃除されている犬

犬の耳ケアと聞くと、念入りに掃除するイメージがあるかもしれませんが、実はやりすぎは禁物です。まずは、犬の耳掃除の本当の必要性について知っておきましょう。

基本的には不要!犬の耳には自浄作用がある

健康な犬の耳には、古い耳垢や中に入ったゴミなどを、耳の奥から外側へと自然に運び出す「自浄作用」という仕組みが備わっています。そのため、特に立ち耳で耳のトラブルがない犬の場合、飼い主さんが頻繁に耳の奥まで掃除する必要は基本的にありません。

耳掃除が必要になるケースとは

犬の自浄作用には個体差があり、犬種や体質によっては耳の汚れが溜まりやすく、定期的なケアが必要になる場合があります。特に、垂れ耳の犬は耳の中が蒸れて細菌や真菌(しんきん)などが繁殖しやすいため、注意が必要です。また、アレルギー体質で皮膚がデリケートな犬や、皮脂の分泌が多い犬も、外耳炎などのトラブルを起こしやすいため、こまめなチェックとケアが推奨されます。

自宅でケアする前に!愛犬の耳をチェックしよう

犬の耳の中

耳掃除を始める前には、まず愛犬の耳が健康な状態かを確認する習慣をつけましょう。異常がある場合は、自宅でのケアを中止し、動物病院を受診する必要があります。

チェック項目 健康な耳の状態 動物病院へ行くべきサイン
薄いピンク色 赤くなっている、腫れている
匂い ほぼ無臭か、わずかに甘い匂い カビ臭い、酸っぱいなどの強い悪臭
耳垢 ほとんどないか、あっても少量でカサカサしている 大量、ベタベタしている、黒や濃い茶色、黄色い膿のような耳垢
しぐさ 特になし 頻繁に頭を振る、耳をしきりに掻く、床にこすりつける
その他 触られても嫌がらない 触ると痛がる、出血している、耳を傾けて歩く

健康な耳の状態とは

健康な犬の耳は、内側の皮膚がきれいな薄いピンク色をしています。匂いはほとんどなく、耳垢も少量です。もし耳垢があっても、乾いた薄茶色や黒っぽい色であることが多いです。この状態であれば、無理に掃除する必要はありません。

動物病院へ行くべき耳の異常サイン

耳から強い匂いがする、皮膚が赤く腫れている、大量の黒い耳垢やドロッとした膿のようなものが出ている場合は、外耳炎や耳ダニなどの病気の可能性があります。また、頻繁に頭を振ったり、耳を痒がって掻きむしったりするしぐさも重要なサインです。このような場合は自己判断でケアせず、速やかに動物病院で獣医師の診察を受けましょう。

犬の耳掃除に最適な頻度は?

垂れ耳の犬の耳の内側

愛犬の耳の健康を守るためには、やりすぎず、やらなさすぎずの適切な頻度でケアすることが大切です。

月に1~2回が基本的な目安

耳掃除が必要な犬の場合でも、基本的な頻度は月に1~2回程度で十分です。あまり頻繁に掃除しすぎると、耳の皮膚を守っている常在菌のバランスが崩れたり、デリケートな皮膚を傷つけてしまったりして、かえって外耳炎などのトラブルを引き起こす原因になります。

垂れ耳や脂性肌の犬種はこまめなチェックを

コッカー・スパニエルやダックスフンド、ビーグルなどの垂れ耳の犬種は、耳の通気性が悪く湿気がこもりやすいため、汚れが溜まりやすい傾向にあります。また、トイ・プードルやミニチュア・シュナウザーのように耳の中に毛が生えている犬種や、シーズーのように皮脂の分泌が多い犬種も、耳のトラブルが起きやすいため、よりこまめなチェックが必要です。月に1~2回の掃除を目安としつつ、普段から耳の状態を観察し、汚れが目立つようならケアしてあげましょう。

 

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犬の耳掃除で準備するものは?

先生に撫でられている犬

自宅で安全に耳掃除を行うために、必要な道具をあらかじめ揃えておきましょう。犬専用のものを用意し、人間用の製品は使わないようにしてください。

準備するもの 選び方・ポイント
イヤークリーナー(洗浄液) 犬の皮膚に優しい、アルコールフリーなど低刺激性のものを選びましょう。
コットン・ガーゼ 柔らかく、毛羽立ちの少ないもの。犬の耳のサイズに合わせてカットして使います。
ご褒美のおやつ 耳掃除が終わった後にあげる、愛犬が特別好きなものを用意します。

耳の洗浄に使うイヤークリーナー

犬の耳掃除には、専用のイヤークリーナー(洗浄液)を使用します。アルコールなど刺激の強い成分が含まれていると、犬が嫌がったり皮膚を傷めたりする原因になるため、低刺激性のものを選びましょう。洗浄成分だけでなく、保湿成分が配合されているものもおすすめです。

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汚れを拭き取るためのコットンやガーゼ

洗浄液で浮かせた汚れを拭き取るために、コットンやガーゼを使います。ティッシュペーパーは破れやすく、耳の中に残ってしまうことがあるため避けましょう。柔らかく、繊維が耳に残りづらい脱脂綿や、清潔なガーゼが適しています。

ケアの後にあげるご褒美のおやつ

耳掃除を「嫌なこと」ではなく「良いことがある時間」と愛犬に覚えてもらうために、ご褒美はとても重要です。ケアが終わったらすぐに与えられるよう、愛犬が大好きなおやつを準備しておきましょう。

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初心者でも簡単!犬の耳掃除の正しい手順

垂れ耳の犬の耳をめくっている

愛犬に負担をかけず、安全に耳掃除を行うための手順をステップごとに解説します。落ち着いて、優しく行うことが最大のコツです。

手順1:まずは愛犬をリラックスさせる

いきなり耳掃除を始めると、愛犬を驚かせてしまいます。まずは体を撫でたり、優しく声をかけたりして、リラックスできる状態を作りましょう。飼い主さん自身が落ち着いていることも大切です。

手順2:イヤークリーナーをコットンに含ませる

洗浄液を直接耳に注ぐのを嫌がる犬も多いです。その場合は、コットンにイヤークリーナーをたっぷりと含ませることから始めましょう。この方法なら、無理なく耳の中を湿らせることができます。

手順3:見える範囲の汚れを優しく拭き取る

イヤークリーナーを含ませたコットンで、耳の入口から見える範囲(耳介:じかい)の汚れを優しく拭き取ります。シワの間も丁寧に拭きますが、力を入れてこすらないように注意しましょう。

手順4:耳の奥の汚れは液体クリーナーで浮かせる

耳の奥(耳道:じどう)が汚れている場合は、液体クリーナーを直接耳の中に注ぎます。量は、耳の穴から液体が少し見える程度で十分です。溢れるほど入れる必要はありません。

手順5:耳の付け根を優しくマッサージする

洗浄液を耳道全体に行き渡らせるために、耳の付け根(耳の穴の下あたり)を、指で優しく「クチュクチュ」と音がするように揉み込みます。30秒ほどマッサージすると、中の汚れが浮き上がってきます。

手順6:愛犬に頭を振らせて汚れを出す

マッサージが終わったら、一度犬から手を離し、自由にさせます。犬は自然に頭をブルブルと振り、耳の中の洗浄液と浮き上がった汚れを外に排出します。汚れが飛び散ることがあるので、汚れても良い場所で行いましょう。

手順7:出てきた汚れを綺麗に拭き取る

愛犬が頭を振り終わったら、耳の入口や周りに出てきた洗浄液と汚れを、新しいきれいなコットンやガーゼで優しく拭き取ります。この時も、耳の奥には指やコットンを入れないようにしましょう

手順8:たくさん褒めておやつをあげる

全ての工程が終わったら、「よくできたね!」「偉いね!」とたくさん褒めて、とっておきのご褒美のおやつをあげましょう。これを繰り返すことで、耳掃除に対する良い印象を持たせることができます。

これはNG!犬の耳掃除における注意点

耳の中を掃除される犬

良かれと思ってやっていることが、実は愛犬の耳を傷つけているかもしれません。安全なケアのために、絶対に避けるべき注意点を確認しておきましょう。

綿棒を耳の奥まで入れない

人間の耳掃除の感覚で、綿棒を犬の耳の奥に入れるのは非常に危険です。犬の耳道はL字型に曲がっているため、綿棒を使うと汚れを奥に押し込んでしまったり、デリケートな耳道を傷つけて炎症を起こしたりする原因になります。綿棒は、耳の表面の細かいシワなどを拭く際に限定して使いましょう。

人間用のウェットティッシュは使わない

人間用のウェットティッシュには、アルコールや香料など、犬の皮膚には刺激が強すぎる成分が含まれていることがあります。必ず犬専用の耳掃除シートや、コットンに含ませたイヤークリーナーを使用してください。

力を入れてゴシゴシこすらない

頑固な汚れを落とそうとして、力を入れてゴシゴシこするのは絶対にやめましょう。耳の皮膚は非常にデリケートなため、強い摩擦は炎症や傷の原因になります。汚れが落ちにくい場合は、無理にこすらず、イヤークリーナーでしっかりとふやかしてから優しく拭き取るようにしてください。

自己判断で耳毛を抜かない

耳の中に毛が生えている犬種の場合、通気性を良くするために耳毛の処理が必要なことがあります。しかし、この処理には専門的な知識と技術が必要です。飼い主さんが自己判断で抜くと、毛穴を傷つけて感染症を引き起こすことがあります。耳毛の処理は、動物病院やトリミングサロンでプロにお願いしましょう。

 

関連サイト

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愛犬が耳掃除を嫌がるときの対処法

どうしても耳掃除を嫌がってしまう愛犬に、無理強いするのは禁物です。少しずつ慣らしていくためのコツを紹介します。

耳を引っ張られる犬

短時間から少しずつ慣らす

最初は、全ての工程を完璧に行おうとせず、耳を少し拭くだけで終わらせるなど、ごく短い時間から始めましょう。「嫌だな」と感じる前に終えるのがポイントです。「できたら褒めておやつ」を繰り返し、徐々に時間を延ばしていきます。

耳に触られることから始める

そもそも耳に触られること自体が苦手な犬もいます。その場合は、日頃のリラックスしている時間に、優しく耳を触る練習から始めましょう。耳を触って、じっとしていられたら褒めてあげる。このスキンシップを繰り返すことで、耳への抵抗感を減らしていきます。

おやつで気を引きながら行う

ペースト状のおやつなどを舐めさせている間に、さっとケアを行うのも効果的な方法です。犬がおやつに夢中になっている間に、手早く終わらせることができます。

どうしても無理ならプロに任せる

様々な方法を試しても、どうしても愛犬が激しく抵抗する場合は、無理強いするのはやめましょう。飼い主さんも愛犬も大きなストレスになりますし、思わぬ事故につながる危険もあります。かかりつけの動物病院や、トリミングサロンに相談し、プロにお任せするのも賢明な判断です。

犬の耳掃除に関するよくある質問

耳の中を掃除中の犬
ここでは、飼い主さんが抱きがちな耳掃除に関する疑問についてお答えします。

黒い耳垢が出てきたら病気ですか?

黒くて乾いた耳垢が少量であれば、生理的なものであることが多いです。しかし、量が多い、湿っている、強い匂いがする、そして愛犬が痒がっている場合は、「耳ヒゼンダニ(耳ダニ)」という寄生虫や、マラセチアという酵母菌(真菌:しんきん)が増殖している可能性があります。これらの場合は治療が必要ですので、動物病院で診察を受けてください。

耳掃除をしても痒がりますがなぜですか?

耳掃除をしても痒がる場合、いくつかの原因が考えられます。まず、ケアのしすぎで耳の皮膚が乾燥したり、炎症を起こしたりしている可能性です。また、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどが原因で、耳に痒みが出ていることも少なくありません。掃除だけでは解決しない痒みがある場合は、他の原因を探る必要があるため、獣医師に相談しましょう。

まとめ

耳掃除中の犬

犬の耳掃除は、愛犬の健康状態を知るための大切なバロメーターです。しかし、健康な耳であれば頻繁な掃除は不要で、やりすぎは逆効果になることもあります。月に1~2回、耳の中をチェックする習慣をつけ、汚れが気になる時だけ、正しい手順で優しくケアしてあげてください。もし異常が見られたり、自宅でのケアが困難な場合は、無理をせず動物病院を頼りましょう。

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