人気のタグ

コーナンTips

ペット

飼いやすい猫の種類|選び方のポイントとおすすめの猫種を紹介

飼いやすい猫の種類|選び方のポイントとおすすめの猫種を紹介

Featured Image
クリップボードにコピーしました
         

愛くるしい表情やフワフワの体、気まぐれな仕草に癒しを感じられる猫。特徴や性格は種類によって異なるため、猫をペットとしてお迎えする際は「飼いやすさ」に着目することが大切です。

本記事では、飼いやすい猫の特徴に加え、おすすめの猫種をタイプ別に紹介します。これから猫をお迎えする方はもちろん、1人暮らしやマンションでも飼える猫を知りたい方も、ぜひ参考にしてください。

飼いやすい猫ってどんな猫?

飼いやすい猫ってどんな猫?
飼いやすさは、飼い主さんの生活環境やライフスタイルによって異なりますが、飼いやすい猫の傾向を知っておけば、選ぶときの参考になるでしょう。

とくに、これまで猫を飼ったことがない初心者は、次に紹介する飼いやすい猫の特徴を参考にして選んでみてください。

性別

個体差はありますが、メス猫の方がオス猫よりも自立していておとなしく、あまり手がかからない傾向があるため人気です。遊び方もおっとりしていて静かなため、集合住宅での飼育にも向いています。

ただし、メス猫の避妊手術はオス猫の去勢手術よりも数万円ほど高くなります。

被毛

毛の長さは猫種によって異なります。初心者やお手入れのしやすさを重視する場合は、短毛であまり毛が抜けにくい猫のほうが飼いやすいでしょう。

短毛の猫であればブラッシングがしやすく、抜け毛のお掃除も比較的楽です。ペルシャ猫のような長毛の猫は毛並みの美しさが魅力的ではあるものの、その分お手入れは大変です。

いずれにしても毛は抜けるため、服やカーペットなどに抜け毛がつくことは覚悟のうえでお迎えしなければなりませんが、短毛のほうが飼いやすいでしょう。

ブラシ・コームの商品を見てみる

大きさ

猫の大きさは、小型・中型・大型に分かれます。明確な基準はありませんが、一般的に以下のように分類されます。

  • 小型猫:平均体重約2〜3kg
  • 中型猫:平均体重約3〜5kg
  • 大型猫:5kg以上

大型猫を飼うとなると、広いスペースが必要なうえ、フードも多めに用意しなければなりません。体重が重いため、抱っこするときも負担がかかります。

小型猫であれば、比較的狭い部屋でも飼うことができ、フードも少なめで済みます。体重が軽いことから抱っこもしやすく、ケージやキャリーバッグに入れるのも楽におこなえます。
鳴き声や活動音も小さいため、集合住宅でも隣近所を気にせずに飼えるでしょう。

ペット用のキャリーバッグ・ケージの商品を見てみる

鳴き声

猫の鳴き声の大きさは、個体や鳴き方によって異なりますが、約75db(デシベル)といわれています。この音量は、電話音やステレオ、掃除機などの音に相当し、寝ている人が不快感を覚えて起きるほどの大きさです。

そのため、猫の鳴き声は近所迷惑になるおそれがあり、飼い主さんもストレスを感じてしまうかもしれません。アパートやマンションなどの集合住宅で飼う場合は、鳴き声が小さい猫のほうが飼いやすいでしょう。

年齢

猫の飼い方は、子猫から育てるか、成猫した猫をお迎えするかで異なります。

子猫から飼う場合は、小さくて可愛いころから一緒に過ごすことができます。しかし、子猫は自力で食事や排泄ができないため、飼い主さんのサポートが必要です。また、環境の変化に弱く、常に誰かがそばで見守らなければなりません。

一方、成猫の場合は、ある程度性格がはっきりとしているため、性格に合わせて選べるメリットがあります。「静かな猫がいい」「甘え上手な猫が好き」など、好みの猫を飼えるでしょう。ただし、成猫は性格が確立しているために、悪い習性を直したり、新しい環境に馴染ませたりするのに時間がかかることがあります。

お手入れがしやすくて飼いやすい猫

お手入れがしやすくて飼いやすい猫<
短毛種は長毛種と比べると毛玉ができにくく、ブラッシングもしやすいです。猫はグルーミング(毛づくろい)で自分の体をきれいにする習性があるため、完全室内飼育の短毛の猫であれば、シャンプーの頻度も半年に1回程度で十分でしょう。ここではブラッシングやシャンプーのお手入れがしやすい短毛の猫種をご紹介します。

  • アメリカンショートヘア
  • ブリティッシュショートヘア
  • スコティッシュフォールド
  • ベンガル

アメリカンショートヘア

アメリカンショートヘア
「アメショ」の愛称で親しまれているアメリカ原産の猫種で、目尻がやや吊り上がった「アーモンドアイ」と呼ばれる瞳と縞模様の毛色が特徴です。日本では白銀色に黒い縞模様のシルバータビーという毛色が高い人気を誇っています。

元々ネズミ退治を目的として飼われていたことから、ハンター気質でやんちゃな面がありますが、フレンドリーで賢く、しつけは比較的しやすいと言われています。

アメリカンショートヘアは他の猫種と比べて食欲旺盛で太りやすい体質とされているため、運動不足にならないよう注意しましょう。

 

関連記事

【獣医師監修】アメリカンショートヘアの特徴や性格は?|飼い方のコツを紹介

ブリティッシュショートヘア

ブリティッシュショートヘア
丸みを帯びた顔立ちが特徴的なブリティッシュショートヘア。大きく丸い目と頭に、太くて短い首をしており、ずんぐりむっくりした見た目をしています。短い毛は厚みがあり、触り心地はやや硬め。

ブリティッシュショートヘアは、子猫と成猫で性格が異なります。子猫のころは非常に甘えん坊ですが、成長とともに自立心が強くなり、穏やかでのんびりした性格になります。ひとりで過ごすことができるため、留守番も可能です。集合住宅でも飼いやすい猫種といえるでしょう。

また、ブリティッシュショートヘアは、褒められるのが好きな猫です。成猫は物静かで普段はあまり感情を見せませんが、甘えたい気持ちはあり、褒めるととても喜びます。

 

関連記事

【獣医師監修】ブリティッシュショートヘアの特徴|マイペースな性格の猫の飼い方

スコティッシュフォールド

スコティッシュフォールド
イギリス・スコットランドが原産のスコティッシュフォールド。日本でも人気の高い猫種です。折れている耳や可愛らしいまん丸の顔と目、シルクのような肌触りの毛並みが特徴です。

性格は、穏やかで人懐っこくマイペース。ゴロゴロと寝ていることが多く、激しい動きが少ないため、初めての方でも飼いやすいでしょう。ただし、運動量が少なく太りやすいため、体重管理に気をつける必要があります。

また、スコティッシュフォールドは遺伝性の病気や耳の病気にかかりやすく、ストレスや妊娠が原因で耳がまっすぐになってしまうおそれがあります。日々こまめにケアし、体の調子を整えてあげることが大切です。

 

関連記事

【獣医師監修】スコティッシュフォールドの特徴・性格は?寿命や飼い方も解説

ベンガル

ベンガル
ベンガルはベンガルヤマネコとイエネコをかけ合わせて誕生したと言われています。

毛柄はスポテッドタビー(斑点状の縞模様)とマーブルタビー(渦巻状の縞模様)に大別されます。スポテッドタビーの中でも「ロゼット」と呼ばれるヒョウ柄模様が特に人気です。

見た目は野性的ですが、その性格は人懐っこくて甘えん坊。好奇心も旺盛で猫の中では珍しく水も怖がらないと言われるほどです。体重はメスで3~5kg、オスで5~8kgと他の猫種と比べ大きめで運動量も多いため、自由にジャンプしたり走り回ったりできるスペースを確保してお迎えしましょう。

小型で飼いやすい猫

小型で飼いやすい猫
小型猫は成猫になっても大きくなりにくいため、マンションやアパートなどスペースが限られた集合住宅でも飼いやすいでしょう。一般的な大きさの猫に比べると食事量も少ない傾向にあるため、エサ代も抑えることができます。ここでは小型で飼いやすい3つの猫種を紹介します。

  • シンガプーラ
  • マンチカン
  • ミヌエット

シンガプーラ

シンガプーラ
世界最小の猫といわれているシンガプーラは、猫マニアに人気の猫種です。小さな体に丸い目と大きな耳、シルクのような毛並みが特徴的で、野性味と気品を併せもっています。

性格は優しく、甘えん坊。鳴くことはほとんどなく、鳴いても声は小さいため、集合住宅でも飼いやすいでしょう。飼い主さんに愛情をもって接し、人の話すことを理解できるといわれるほど賢い猫です。

一方で、活発でイタズラ好きな一面もあります。好奇心が旺盛で、家の中のいろいろなものにちょっかいを出すことも。また、狭い場所に潜り込もうとする習性があるため、ドアの隙間や、家具家電の開けっ放しに注意が必要です。

マンチカン

マンチカン
英語で「小さい」「かわいい子」という意味の「munchkin」から名づけられたマンチカン。短い脚で歩く姿が可愛らしい猫種です。

性格は、とてもおとなしく穏やか。社交性が高く、人になつきやすい猫です。人見知りをすることもなく、初めて会う人にもなつきやすいため、ほかの猫や動物と一緒に暮らしてもトラブルなく過ごせるでしょう。

毛色はクリームや白・黒・茶色・ミックスなどたくさんの種類があり、同じ柄はないといわれるほどバリエーションが豊富です。

 

関連記事

【獣医師監修】マンチカンの特徴|性格や性別・種類による違いと上手な飼い方を解説

ミヌエット

ミヌエット
ミヌエットはマンチカンとペルシャ系の猫を交配させて誕生した猫種です。

体重は2~4kgで、マンチカン同様、体高が低く短足な見た目をしています。その姿から低身長で短足であると揶揄された彼の有名なフランス皇帝と同じ「ナポレオン」と呼ばれていました。しかしその後、英雄であるナポレオンに対して不敬だという批判の声が数多く上がったことから、2015年に品種名が「ミヌエット」に変更されることとなりました。

マンチカン譲りの好奇心旺盛な面とペルシャ譲りの温厚な面を併せ持った性格で、しつけもしやすく、初心者でも安心して飼うことができるしょう。

毛質はふわふわで柔らかく、抜け毛も多いため、日々のブラッシングを欠かさないようにしてください。

 

関連記事

【獣医師監修】ミヌエットの特徴は?性格や飼い方のコツ、注意したい病気など

鳴き声が小さくて飼いやすい猫

鳴き声が小さくて飼いやすい猫
猫の鳴き声は犬ほど大きくありません。しかし、とくにマンションやアパートなどの集合住宅で飼う場合、頻繁に鳴いたり大きな声で鳴いたりすると「鳴き声が近所に聞こえていないかな……」と不安になってしまいますよね。鳴き声が気になる場合は、以下の3つの猫種から選ぶのがおすすめです。

  • ロシアンブルー
  • エキゾチックショートヘア
  • ラグドール

ロシアンブルー

ロシアンブルー
ロシア皇帝のペットとして飼われ、ビクトリア女王のお気に入りの猫だったといわれているロシアンブルー。美しい毛艶をしたアッシュブルーの被毛と、成長過程でブルーからグリーンに変わる瞳の色が特徴的な猫種です。

ロシアンブルーは「ボイスレスキャット」と呼ばれるほど鳴くことが少なく、静かな環境で飼えるため集合住宅にも向いています。「ロシアンスマイル」と称される表情で微笑む姿は、天使にたとえられることも。

飼い主さんに従順で遊びが大好きな性格をしている一方、警戒心が強く神経質な面もあります。来客の際は、別の部屋に移すなどして安心できる環境をつくってあげましょう。

エキゾチックショートヘア

エキゾチックショートヘア
エキゾチックショートヘアは、ペルシャ猫とアメリカンショートヘアの交配により誕生した猫種で、大きな丸い目と小さな鼻、やや離れた目が特徴の猫種です。鼻ぺちゃで鼻腔が狭いことから、鳴き声も小さめです。短毛に分類されますが、ダブルコート(二層構造)で5cmほどの長さがあり、ふわふわで触り心地も抜群。毛色の種類はペルシャ猫やアメリカンショートヘアと同じです。

性格はおとなしく、のんびりとしています。爪切りやシャンプーを嫌がらないため、子どもがいる家庭や初めてペットを飼う方に向いているでしょう。

また、人懐っこくスキンシップが好きで、なでたり抱っこしたりすると喜びます。一方、寂しがり屋で、孤独を感じるとストレスがたまってしまうため、日々のスキンシップをしてあげることが大切です。

ラグドール

ラグドール
ラグドールは、ペルシャ猫とパーマンの交配がきっかけで誕生した猫種です。名前の由来は「ぬいぐるみ」。抱っこしたときに、ぬいぐるみのようにおとなしくなることから、英語で布製の人形を意味するラグドールと名づけられました。その性格からあまり鳴いたりせず、鳴き声も小さいと言われています。

ほかの猫種よりも比較的体格が大きく、美しい毛並みが特徴です。成長はゆっくりめで、誕生してから成猫になるまで約3~4年かかります。平均寿命も14~16年と長めです。

ブリティッシュショートヘアと同様、ラグドールも子猫と成猫で性格に違いがあります。子猫のころは活発かつフレンドリーで、遊ぶことが大好きです。また、トイレや爪研ぎなどをすぐに覚えるなど、知的な一面もあります。

成猫になると運動をあまり好まなくなり、寝転びながら遊ぶことが増えます。フレンドリーな面は子猫のころと変わらず、人懐っこく穏やか。多頭飼いにも向いている猫種です。

 

関連記事

【獣医師監修】ラグドールの特徴と性格|大きさ・寿命・上手な飼い方を紹介

丈夫で飼いやすい猫

丈夫で飼いやすい猫
飼いやすい猫としては「雑種」もおすすめです。雑種猫は2種類以上の品種が掛け合わされて生まれた猫で、日本で飼われている猫の約80%が雑種猫といわれています。

一般的に、雑種猫は飼い主さんに従順で人懐っこい性格をしています。多くの遺伝子が混ざっているため、遺伝子疾患が少なく丈夫で長生きすることや、短毛で抜け毛が少なくお手入れが楽なことからも、飼いやすいといわれています。

雑種猫の柄は、おなじみのキジトラや茶トラをはじめ、黒白ブチ・サバトラ・サビ・三毛など、バリエーションが豊富。自分の好みの見た目や性格で選べることも、雑種猫の魅力といえます。

自分にぴったりの飼いやすい猫をお迎えしよう

自分にぴったりの飼いやすい猫をお迎えしよう
飼いやすい猫に共通する特徴は、オスよりもおとなしいメスであること、抜け毛が少ないこと、鳴き声や体格が小さいことなどです。これらの特徴をもつ猫であれば、一人暮らしの方や集合住宅にお住まいの方でも飼いやすいでしょう。

血統書にこだわりがない場合は、雑種猫もおすすめです。雑種猫は丈夫でお手入れがしやすいため、初めて飼う方にも向いています。色や柄のバリエーションも豊富なため、自分好みの猫を選べるでしょう。

愛情をたっぷりと注いで絆を深め、癒しの猫ライフを送ってくださいね。

この記事を監修した人

小松 智彦

小松 智彦

獣医師。北海道大学大学院獣医学研究科卒。
20年以上獣医師・研究者として勤務する傍ら、学術論文や業界誌への執筆も多数経験。また幼少期からたくさんの動物を飼育してきたことから飼い主に寄り添える動物博士として活躍中。

関連記事 今話題の人気記事!