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秋まきがおすすめ【初心者向け】白菜の育て方|種まきや植え付けなど栽培のコツを解説

秋まきがおすすめ【初心者向け】白菜の育て方|種まきや植え付けなど栽培のコツを解説

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冬の鍋料理に欠かせない白菜は、栽培のコツを押さえれば初心者の方でも育てられる野菜です。ナスやトマトなどの夏野菜が終わるころから育てるため、家庭菜園を長く楽しみたい方は、ぜひ秋の白菜栽培をはじめてみてください。

この記事では、初めてでも失敗しない白菜の育て方を、初心者向けにわかりやすくご紹介します。栽培のタイミングや肥料の与え方、冬越しの注意点などを知って、おいしい白菜に育てていきましょう。

白菜の基本情報

白菜の基本情報
まず、白菜の基本情報についてみていきましょう。

科名 アブラナ科
属名 アブラナ属
和名 ハクサイ
英名 Chinese Cabbage
学名 Brassica campestris L.
原産地 中国
分類 一年草
販売時期 苗:2~5月、8~11月
収穫時期 春まき:5~7月
秋まき:10~2月
耐暑性 弱い
耐寒性 強い

アブラナ科の代表的な結球(結球:葉が重なり球状になること)

野菜である白菜は、春と秋に栽培が可能です。生育適温は20℃前後、結球期は15〜17℃を目安に、栽培計画を立てていきましょう。

白菜は暑さに弱く冷涼な気候を好みます。そのため、初心者の方は栽培が簡単な秋まきからはじめるのがおすすめです。また、一年草である白菜が結球できるタイミングは限られるため、正しい栽培時期を守って育てていきましょう。

主な品種

春と秋に栽培できる白菜の種は通年入手可能ですが、育てる時期に合わせた品種を選ぶことが大切です。また、小さな畑やプランター栽培では、収穫までが早い「早生(わせ)品種」や小型の「ミニハクサイ」から選ぶといいでしょう。

家庭菜園におすすめの主な品種をご紹介します。

黄ごころシリーズ

白菜の定番品種である「黄ごころシリーズ」は、生理障害が発生しにくく、良質な黄芯ができる大人気品種。その中でも「黄ごころ65」は、種まきから65~67日で収穫できる早生タイプで家庭菜園におすすめです。

無双

春と秋どちらでも育てられる早生タイプの白菜。病気に強く、生理障害が発生しにくいため、初心者でも育てやすいおすすめ品種です。

サラダ白菜

鮮やかな色とさくっとした歯ごたえが特徴で、サラダとして楽しめる極早生品種のミニハクサイ。病気に強く、コンパクトに育つため、省スペースの栽培に向いています。

Tips
晩生品種は早生品種と比べて大球に育ち、貯蔵性にも優れるといった特徴があります。

白菜を育てるために必要なもの

白菜を育てるために必要なもの
白菜を育てるために必要なものは以下のとおりです。

  • 白菜の種または苗
  • プランター(幅65cm、深さ20cm以上)
  • 培養土
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 肥料
  • スコップ
  • ジョウロ
  • 園芸ハサミ
  • ポット(ポリポット、セルトレイなど)

白菜は小さな品種でも800gほどに育ちます。プランターで育てる場合は、幅65cm×深さ20cmのプランターにミニハクサイ2株を目安に用意するといいでしょう。

種から育てる場合は、ポットと種まき用の培養土を用意してください。また、結球後の白菜を冬越しさせる際には、先端を結ぶためのヒモが必要です。

白菜の育て方

白菜の育て方
秋の白菜栽培は、夏の終わりごろから秋にかけて葉をどんどん大きくさせていきます。そして、冬の霜が降りる前までに結球を終わらせることがポイントです。

白菜の栽培を成功させるための育て方をご紹介します。

日当たり・置き場所・温度

白菜の栽培では、日当たりと風通しの良い場所を選んでください。生育適温が20℃前後で、15〜17℃の温度で結球する白菜は、生育初期には残暑による高温障害に注意し、結球させるために寒さに当てることがポイントです。

地植えで育てる際には、同じアブラナ科の野菜を2〜3年植えていない場所を選んで連作障害を防ぐことが大切です。夏野菜のナスと相性が良いため、ナスの茂った葉の陰になるように植えると、白菜を高温障害から守ってくれます。

種まきの仕方

白菜の種まきの手順は以下のとおりです。

  1. ポットに土を入れて水で湿らせる
  2. 指で深さ1cmほどの窪みを4箇所つくり、1粒ずつ種をまく
  3. 軽く土をかぶせて押さえる
  4. 風通しの良い場所に置き水切れに注意する

1つのポットに複数の種をまきますが、最終的には間引いて1本の苗にします。ポットの数は収穫したい白菜の数分用意しましょう。
土に直接種をまく「直まき(じかまき)」もできますが、初心者の方は温度管理がしやすいポットで大きく育ててから定植すると失敗を防げます。また、地域に適した種まき時期を守り、白菜が育ちやすい環境に整えていきましょう。

白菜の種まき時期(秋まき)の目安は以下のとおりです。

  • 寒冷地:7月上旬~8月上旬
  • 中間地:8月上旬~8月下旬
  • 温暖地:8月中旬~9月上旬

霜が降りるのが早い寒冷地では、7月上旬から種まきが可能です。寒くなる前に結球させる必要があるため、日数の確保が難しい場合は早生や極早生(ごくわせ)品種を選んでください。

温暖地では、残暑による高温障害に注意してください。種まき後は風通しの良い場所で管理し、元気な苗に育てていきましょう。

間引きの仕方

種をまいた白菜は2回に分けて間引きをおこない、最終的に1番元気な1本を育てることが成功のポイントです。本葉が1~2枚になったら、生育状態を見て2本に間引き、その後本葉が3〜5枚になったころに2本まとめてプランターに定植します。本葉が6~7枚になったらさらに1本間引いて生育が良い方の芽を育てていきましょう。

植え付け方

種まきから約3週間後、本葉が3~5枚ほどになったら植え付けの適期です。苗を定植する際は、黄色くなった下葉があれば取り除いておきましょう。
苗から入手する場合は、根元がグラグラしておらず、葉の勢いが良い株を選んでください。

ポットから苗を取り出し、土に密着させるようにしっかりと植え付けていきましょう。株間の目安は、プランター栽培では20〜30cm、地植えでは40〜50cmです。品種の大きさに合わせて、風通しが良くなるように植え付けをおこなってください。

Tips
地植えの場合は、植え付けの2週間前に堆肥と苦土石灰を混ぜて耕しておきましょう。夏野菜と入れ替わりで育てる際は、ナスの株間やエダマメの跡地に植えるとコンパニオンプランツの働きで白菜の生育が良くなります。

白菜栽培では、モンシロチョウなどが卵を産みつけて、幼虫に葉を食べられてしまうことがあります。とくに、ミニハクサイは害虫がつきやすいため注意が必要です。

防虫ネットで覆うと簡単に防虫対策ができるため、農薬をなるべく使いたくない方におすすめです。防虫ネットを張る際には、すき間ができないようにしっかりと取りつけていきましょう。

水やりの仕方

白菜は乾燥に弱いものの、水を与えすぎると病気にかかりやすくなってしまいます。プランター栽培の場合は、土の表面を観察し、乾いたら水を与えましょう。

地植えの場合は、植え付け時にたっぷりと水を与えたあとは、基本的に水やりは必要ありません。ただし、雨が降らない日が続く場合や、土が乾燥して葉がしんなりとしている場合は水を与えてください。

肥料のやり方

白菜の葉が元気に育ち、大きく結球するためには肥料が欠かせません。白菜の肥料のやり方は、以下を参考にしてください。

  • 元肥
    プランター栽培では、植え付け時に元肥の入った培養土を使用するのがおすすめです。地植えにする場合は、植え付け1週間前に化成肥料を混ぜておきます。
  • 追肥
    本葉が10枚ほどに育ったタイミングで1回目の追肥、白菜の中心が結球しはじめるころに2回目の追肥をおこないます。化成肥料を株の周りにパラパラとまいてください。

肥料を与える際は、葉に直接かからないよう株元にまくのがポイントです。肥料を与えたあとは、追肥と一緒に土を株元に寄せて、生育をうながしていきましょう。

夏の終わりから秋にかけて育つ白菜は、生長スピードがとても早い野菜です。肥料不足になると葉が黄色くなり、生育不良で結球がうまくできなくなってしまいます。

肥料を好む白菜ですが、窒素成分が多いとコオロギやモンシロチョウに食害されるリスクが高まります。肥料の与えすぎに注意し、規定量を守って与えることが大切です。

中耕・土寄せのやり方

肥料を土の上にまいたあとは、肥料と一緒に土寄せをして株元が倒れないように押さえてあげましょう。地植えの場合は、固くなった周りの土を耕す中耕をおこない、畑の通気性を良くするのがおすすめです。

また、雑草が生えている場合は取り除き、白菜に栄養が届きやすくします。葉の裏などに害虫がついていないか、病気になっている株がないかを確認しながら手入れをしていきましょう。

収穫のタイミング・コツ

白菜の球がかたく締まってきたら、いよいよ収穫していきます。品種や種まきのタイミングによって異なりますが、おおよその収穫時期(秋まき)は以下のとおりです。

  • 寒冷地:9月下旬~12月上旬
  • 中間地:10月上旬~12月下旬
  • 温暖地:11月上旬~2月上旬

収穫の際は余分な外側の葉を下に押し広げ、株元に包丁を入れしましょう。地面にしっかりとくっついているため、白菜を斜めに押すと、すき間ができて収穫しやすくなります。

白菜を育てるときの注意点

白菜を育てるときの注意点
秋の家庭菜園におすすめの白菜ですが、栽培に適した温度や土が整っていないと、株の勢いがなくなり結球も悪くなってしまいます。

注意点を押さえて、おいしい白菜を育てていきましょう。

結球させるには種まき時期が大切

葉が何層にも重なるように育ち、中心が球になる「結球」の性質がある白菜。うまく結球させるためには、結球温度が15〜17℃になるように種まき時期を守って育てることが大切です。

とくに春まきでは、白菜が結球するころに気温が上昇してしまうため注意しましょう。また、ネギ類の隣に植えると結球できないため、地植えにする際はネギ類と離して植え付けてください。

本来は結球させて収穫する白菜ですが、家庭菜園で失敗した白菜をそのまま冬越しさせると、2月末〜4月にトウ立ち(花芽のついた茎が伸びた状態)した花芽を収穫できます。結球に失敗した株でも苦味がなく、やわらかくておいしい春の味を楽しめますよ。

連作障害を避ける

白菜栽培では、連作障害を防ぐ必要があります。連作障害とは、同じ作物を同じ土で育てると起こる生育不良で、病気にかかる原因となってしまいます。

連作障害は白菜と同じ「アブラナ科」のブロッコリーやキャベツ、カブなども対象です。同じ場所で栽培する場合は、2〜3年あけるようにしましょう。

冬越しする場合は上部を紐で縛る

白菜は霜が降りはじめると葉が傷みやすくなります。結球した白菜を使い切れない場合は、冬越しの手入れをしておくと2月ごろまで収穫時期をずらすことが可能です。

白菜を冬越しさせるための手入れは、白菜の結球を確認してから12月中旬までにおこなってください。外葉で結球部分を包み、上部を麻ヒモなどで縛って白菜を寒さから守りましょう。

白菜の病気・害虫対策

白菜の病気・害虫対策
白菜の栽培で注意すべき病気や害虫は以下のとおりです。

ベト病

葉が黄色くなる症状がみられる病気で、9〜11月に発生しやすくなります。抵抗性品種を選び、密植を避けて風通しを良くすることで防除できます。

軟腐病

新葉が黄色くなり結球の基部がやわらかくなる病気。結球する前〜結球時に多く発生します。水はけを良くし、温暖地では種まき時期を遅らせて結球時の高温多湿を避けましょう。

アオムシ・ヨトウムシ

アオムシやヨトウムシなどの害虫は、白菜の葉を食害します。卵を産みつけられないように、防虫ネットなどをかけて予防してください。

白菜の病害虫対策は、生育初期の害虫による食害に注意し、風通しを良くして元気な株に育てていくことが大切。初心者の方は、病気に強い品種や食害のない苗を育てて、病害虫リスクを軽減させる方法がおすすめです。

 

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使い切れない白菜は、冬越しをすれば収穫時期をずらして長く楽しめます。冬のさまざまな料理に活躍する、秋まきにぴったりの白菜に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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