葉牡丹の育て方|初心者でも失敗しない苗から育てる方法を詳しく解説
葉牡丹の育て方|初心者でも失敗しない苗から育てる方法を詳しく解説

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葉の色が鮮やかで種類も豊富な葉牡丹は、冬を彩る魅力的な植物のひとつ。寒さに強くて育てやすいため、はじめてガーデニングに挑戦する方にもおすすめです。
種からも育てられる葉牡丹ですが、初心者の方は苗から育てて失敗を防ぎましょう。
この記事では、葉牡丹を苗から育てる方法について詳しく解説します。正しい育て方を知り、葉牡丹を元気に育てていきましょう。
目次
葉牡丹の基本情報
まず、葉牡丹の基本情報をみていきましょう。
科名 | アブラナ科 |
属名 | アブラナ属 |
学名 | Brassica oleracea var. acephala |
別名 | ボタンナ |
原産地 | ヨーロッパ |
分類 | 多年草 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 普通 |
葉牡丹は、アブラナ科アブラナ属の多年草。ケールの仲間で、キャベツに似た見た目をしています。牡丹の花のような独特の形状と色味の葉を持つため「葉牡丹」と呼ばれていますが、ボタン科の植物である牡丹とは全く別の植物です。
4月ごろには花を咲かせますが、基本的に花ではなく葉を観賞します。
1年目のコンパクトな見た目が魅力のため、ガーデニングでは1年草扱いとして植えてもいいでしょう。夏の暑さにも耐える葉牡丹は、2年目は切り戻しをして「踊り葉牡丹」を楽しむこともできますよ。
葉牡丹の主な種類
葉の美しさを楽しめる葉牡丹は、「丸葉系」「ちりめん系」「切れ葉系」などの種類に分けられます。
葉牡丹の歴史は古く、江戸時代に丸葉系、明治時代にちりめん系、そのあとに切れ葉系が流通してきました。切り花用の草丈が長くなる品種など、葉牡丹は品種改良が盛んにおこなわれています。
以下で葉牡丹の主な種類と特徴をご紹介します。
丸葉系
丸葉系は、葉牡丹のなかでもっとも古い歴史を持つ品種です。名前のとおり丸い葉が特徴で、丸葉が重なる姿はやさしい印象を与えてくれます。
主張しすぎない丸葉系は、ほかの植物とあわせやすく、寄せ植えにしたい場合やガーデニング初心者の方にもおすすめ。クリーム系やピンク系など、お好みの色を選んでみてください。
ちりめん系
縮れ葉が印象的で目を惹くちりめん系は、寄せ植えや花壇の主役にぴったりです。
なかでも「スノードレス」は、葉の枚数が多く、縮れた葉がドレスを着ているような姿が魅力的なちりめん系の品種。コンパクトにまとまるスノードレスは、初心者の方にもおすすめです。
切れ葉系
切れ葉系は、葉に切れ込みが入っている点が特徴。葉は長く、にぎやかな印象があります。
切れ葉系の葉牡丹は、葉が細くて繊細なイメージがあり、主役としても脇役としても活躍します。丸葉系とあわせて葉牡丹の寄せ植えにしてもいいでしょう。
紹介した種類以外にも「フリンジ系」などの新しい品種も登場しています。また、葉牡丹は種類によって草丈が異なるため、植えたい場所にあわせて選んでいきましょう。
葉牡丹を育てるための準備
お気に入りの葉牡丹を購入したら、元気な株に育てていきましょう。
葉牡丹は、種から育てる方法と苗から育てる方法がありますが、種まきの場合は夏からの準備が必要です。時間や手間がかかるため、初心者の方は苗から育てる方法がおすすめ。葉牡丹の季節になると、売り場にはさまざまな種類の葉牡丹の苗が並ぶため、直接見て選べるメリットもあります。
葉牡丹を苗から育てるための準備についてご紹介します。
準備するもの
葉牡丹を育てるために準備するものは、ほかの植物を育てるときと基本的には同じです。これからガーデニングを楽しみたい方は揃えておくといいでしょう。
鉢植えと地植えそれぞれで準備するものは以下のとおりです。
【鉢植えの場合】
- 葉牡丹の苗
- プランターや鉢
- 培養土
- 鉢底石と鉢底ネット
- 肥料
- スコップ
- ジョウロ
- 割りばし
- マルチング材(バークチップなど)
葉牡丹は、花用に配合された培養土を使用するのがおすすめ。肥料が培養土に入っていない場合は、ゆっくりと効くタイプの「緩効性肥料」を元肥として混ぜ込んでおくといいでしょう。
割りばしは、苗を植え付けた際の土のすき間を埋めるためにあると便利です。寒さが心配であれば、バークチップなどのマルチング材を使用すると見た目も良くなります。
葉牡丹は苗で植えてから背丈が伸びていくため、長く育てる場合は成長したときのバランスも考えて深めの鉢を選びましょう。
植木鉢のサイズ選択に困ったら|号数の見分けと適したサイズの測り方
【地植えの場合】
- 葉牡丹の苗
- 土壌改良用の土
- 肥料
- スコップ
- 水やり用ホース(又はジョウロ)
- マルチング(バークチップなど)
花壇など地植えの場合は、事前に土作りをしておきます。秋に枯れた花や根が残っていれば取り除き、30cmほど耕してふかふかの土にしておくことがポイントです。
水やりはジョウロでも代用できますが、地植えではホースが使いやすいでしょう。また、寒さが心配な地域では、バークチップなどでマルチングをすると安心です。
苗の選び方
丈夫で育てやすい葉牡丹ですが、なるべく健康な苗を選ぶことも、きれいに育てるためのポイント。10〜11月頃にお店に並びはじめますが、人気の苗から売り切れてしまうため、早めに購入しておくと良いでしょう。
元気な苗を見分けるコツは以下のとおりです。
- 葉はみずみずしくハリがある
- 葉の発色が良い
- 茎が太くしっかりしている
- ポットを持ったときに苗がグラグラしない
葉牡丹は品種によって色や性質が異なります。まずはお気に入りの品種を決め、そのなかで茎が太く元気のある苗を選んでいきましょう。
育てる時期と場所
葉牡丹は10月~11月頃にホームセンターなどの販売店に入荷します。
適切な時期に植えれば、植えっぱなしでも元気に育ってくれます。
苗から育てる場合は、購入してからなるべく早く植えるのがポイント。葉牡丹は5度以下になると根が張りにくくなるため、気温が下がる前に植え付けましょう。
寒さに強く日当たりを好むため、室内よりも屋外で育てるのがおすすめ。地植えでも育てられますが、マイナス3度以下になると凍害を受けるため、北海道などの寒冷地では鉢植えで育てるほうが適しています。
葉牡丹の育て方
購入したばかりの葉牡丹はコンパクトにまとまっていますが、成長するにつれて大きくなり、背丈も伸びていきます。植え付けてから花が咲くまで姿が変わる葉牡丹の、正しい育て方を見ていきましょう。
苗の植え方
葉牡丹の苗を植えるときのポイントは、正面を確認しながらバランス良く植えること。植え付け前には、黄色くなっている葉っぱがないかを確認し、目立つ場合は取り除いておきましょう。
植え付けるときは一度仮置きをして、植え直しを避けることも大切です。また、株の正面がどこになるのかを確認してから植えると良いでしょう。
葉牡丹は成長すると上に伸びるため、鉢植えの場合は後ろまたは中央に植えると、成長後のバランスも良くなります。地植えにする場合は大きく育つため、成長後に混みあわないように株間をあけてレイアウトしていきましょう。
葉牡丹だけの寄せ植えには「ミニ葉牡丹」を組み合わせるとリズムができてよりおしゃれになります。また、植え付けるときは、葉牡丹がグラグラしないようにしっかりと土に植え付けておくことも大切です。
葉牡丹の寄せ植えの作り方は以下の記事で解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
葉牡丹の寄せ植えを成功させるポイント!初心者でも簡単におしゃれな寄せ植えを作る方法
水やりの仕方
葉牡丹の苗を植え付けたら、鉢植え、地植えともにたっぷりと水やりをしましょう。
植え付けた後の水やりは、土が乾いたタイミングでたっぷりと与えます。冬場に育てることの多い植物なので、水やりは晴れた日の日中に行うようにしましょう。
植え付ける時期が遅れると根が伸びにくく、水やりが難しくなります。水やりの管理を楽にするためにも、初心者の方は早めに苗を植えるといいでしょう。
肥料のあげ方
葉牡丹は基本的には肥料を与えなくてよく、培養土にそのまま植えることができます。「葉や花の色をより良くしたい」「ほかの花と一緒に寄せ植えにしたい」という場合は、植え付け時に肥料入りの培養土または緩効性肥料を与えるといいでしょう。
窒素が強い肥料を使うと葉の緑色が強くなり、発色が悪くなるため注意しましょう。
剪定の仕方
コンパクトな葉が徐々に上へ向かって成長する葉牡丹は、基本的に剪定の必要はありません。春に近づくと円錐状に茎が伸びていき、茎の先には菜の花に似た黄色の小花が咲きます。
花が咲くとバランスが悪くなりやすいため、株ごと撤去することもありますが、葉牡丹は多年草なので、夏越しすれば翌年も楽しむことができます。夏越しをしたい場合は、タネが付かないように花を剪定していきましょう。タネが付くと栄養がタネに集中し、株が弱る原因になります。
また、花を切り戻したあとに新芽を伸ばして作る「踊り葉牡丹」を楽しむ方法もあります。新芽がくねくねと曲がった先に付く小さな葉牡丹の姿は、かわいらしくて面白いですよ。
葉牡丹の栽培で気をつけたい病気と害虫
葉牡丹を元気に育てるためには、病害虫から守ることも大切なポイント。丈夫で育てやすい葉牡丹ですが、病気や害虫によって葉色が悪くなったり、食害にあったりするおそれがあり、最悪の場合枯れてしまいます。
葉牡丹を育てるときに気をつけたい病気や害虫と対策について解説します。
病気と対処法
葉牡丹に発生する病気には「黒腐病」や「萎黄病」があります。
黒腐病(くろぐされびょう)は、葉が枯れる7〜10月頃に発生しやすい病気です。葉の縁から黄色くなって乾燥し、やがて破れやすくなるのが特徴。肥料のやり過ぎや高温多湿によって起こるため、多肥に注意して風通しを良くするのが病気を防ぐためのポイントです。
萎黄病(いおうびょう)は、外側に付く葉の葉脈が網目状に黄色くなり、徐々に全体に広がるのが特徴。土の水はけを良くすることと、連作障害を防ぐことが対策となります。葉牡丹やストックなどのアブラナ科の植物を育てた次の年は、同じ場所や土で育てることは避けてください。
病気になった葉は元に戻らないため、なるべく早く取り除いて周りの植物への感染を防ぐことが大切です。病気の進行が止まらない場合は、株ごと撤去して処分しましょう。
害虫と対処法
葉牡丹は、キャベツと同じアブラナ科の植物なので、アオムシ(モンシロチョウ)やヨトウムシなどが付きやすいため注意が必要です。
害虫を見つけたら、繁殖する前に取り除くことが大切。また、葉が密集して株が蒸れるとアブラムシが発生しやすくなるため、風通しにも注意しましょう。
葉牡丹の育て方は簡単!色や形を楽しもう
冬の寄せ植えや花壇にぴったりな葉牡丹は、種類が豊富で育てやすく、初心者の方にもおすすめのガーデンプランツです。初めて栽培する場合は、苗から育ててみましょう。
丈夫で育てやすい葉牡丹ですが、苗が流通する秋になったらなるべく早く植え付け、肥料や水のやり過ぎに注意して育てることが失敗しないためのポイント。多年草の葉牡丹は、春に剪定をすれば翌年も楽しめますよ。
やさしい雰囲気の丸葉系やゴージャスなちりめん系、エキゾチックな印象の切れ葉系などから、お気に入りの種類を選んでみてくださいね。秋から春まで楽しめる葉牡丹を元気に育てていきましょう。