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ガーデニングの害虫対策!初心者でも簡単にできる方法を紹介

ガーデニングの害虫対策!初心者でも簡単にできる方法を紹介

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大切に育てている野菜や草花にダメージを与える害虫。茎・根・葉・花を食い荒して植物の成長を阻害したり、見た目を悪くしたりする害虫は、ガーデニングや家庭菜園の天敵です。

害虫対策で大切なのは、予防と発生時の速やかな対処。とくに、日々こまめに観察して異常を見つけ、被害を最小限にとどめることが重要です。本記事では、ガーデニング初心者の方に向けて、簡単にできる害虫対策をご紹介します。

ガーデニングの害虫対策は観察が大切

ガーデニングの害虫対策は観察が大切
害虫対策でもっとも大切なのは日々の観察です。
次のサイクルで害虫対策をおこないましょう。

  1. 水やり時によく観察して普段と異なる部分を発見する
  2. 異常の発生部分を速やかに取り除く
  3. 原因を調べて、環境を見直す
  4. 予防のため薬剤を散布する

病気を発症したり、害虫が生息したりして異常が起こると、植物はサインを発します。その病気や害虫特有のサインだけではなく、何となく元気がないように見えるのも大切なサインの一つです。

以下では、病気や害虫によって植物が発生するサインと、植物につきやすい害虫の種類を解説します。

植物のサイン

病害虫の発生時、植物は葉・茎・花に特有のサインを出します。

代表的な病害虫のサインと原因は次のとおりです。

(植物のサイン)

  • 葉に斑点やカビのような菌糸がついている
  • 葉の表裏には虫がいない

(原因)

  • うどんこ病
  • 黒星病(黒点病)
(植物のサイン)

  • 葉がしおれている
  • 花びらが茶色に変色している
  • 花びらに穴が空いている
  • 葉・茎に小さな虫がいる
  • 花を揺すると虫が出てくる
  • 白く細い線や筋が出ている

(原因)

  • アブラムシ
  • ハダニ
  • コナジラミ など
(植物のサイン)

  • 葉に穴が空いている
  • かじられた跡がある
  • 芽や果実などが食べられている
  • 白く細い線や筋が出ている

(原因)

  • アオムシ
  • イモムシ など

病気のサインと害虫のサインは非常に似ており、見分けにくいのが難点。しかし、虫がついているか、虫が這ったような跡が残っているかなどを確認することで判断できます。

また、肉眼で確認できる虫だけではなく、数ミリ程度で目視しづらい虫も植物に害を与えます。病気との見分け方同様に、虫がいた形跡があるかを確認しましょう。

植物の病気について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
 

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植物の病気対策のやり方|観葉植物や家庭菜園に使える予防法・対処法を解説

植物につく害虫の種類

植物につく害虫は、葉や茎を食い荒らす「食害性害虫」と、植物の汁を吸う「吸汁性害虫」の大きく2タイプに分けられます。食害性害虫と吸汁性害虫の代表的な種類をご紹介します。

食害性(しょくがいせい)害虫

食害性(しょくがいせい)害虫
主な食害性害虫は次のとおりです。

  • ナメクジ
  • カタツムリ
  • ダンゴムシ
  • コオロギ
  • バッタ
  • ケムシ
  • アオムシ
  • ヨトウムシ
  • コガネムシ
  • カミキリムシ
  • ゾウムシ
  • ハムシ
  • ハバチ
  • クキバチ
  • ハチキリバチ
  • ハモグリバエ類
  • ミバエ

食害性害虫は、植物の葉・茎・果実・花などを食い荒らすのが特徴です。かじられた箇所から腐食が進んだり枯れたりと、深刻なダメージを与えます。

対策のポイントは、植物に近づかせないこと。大きい体長の害虫が多く、植物をよく観察することで発見できます。

吸汁性(きゅうじゅうせい)害虫

吸汁性(きゅうじゅうせい)害虫
主な吸汁性害虫は次のとおりです。

  • ネグサレセンチュウ
  • ネコブセンチュウ
  • ハガレセンチュウ
  • ハダニ類
  • ホコリダニ
  • フシダニ
  • ネダニ
  • アザミウマ
  • アブラムシ類
  • カイガラムシ
  • グンバイムシ
  • コナジラミ類
  • カメムシ
  • クロケシツブチョッキリ(バラゾウムシ)

茎や葉などから汁を吸い、栄養素を奪います。しおれた葉が吸汁性害虫の発生サイン。ただし、吸汁性害虫は1匹1匹が小さく、発見しづらいのが難点です。

普段と異なる点がないか、日頃から草花をよく観察し、早期に発見して被害を最小限にとどめましょう。

ガーデニングで簡単にできる害虫対策

ガーデニングで簡単にできる害虫対策
では、実際に害虫が発生してしまった場合は、どのように対応すればいいのでしょうか。初心者向けに、実践しやすいおすすめの害虫対策をご紹介します。

手作業で駆除

目視で確認できるサイズで、手肌を傷つけにくい害虫は、薬剤を使わず手作業で駆除できます。虫を駆除するときは、虫食い部分も一緒に摘み取りましょう。

ピンセットや割りばしなどでつまんで虫を取り除きます。ただし、毛虫をはじめとする、肌にかぶれを起こす虫には要注意。素手で触らないようにすると安心です。

虫を駆除したら、卵を取り除きます。虫がついていた場所の近くをガムテープやクラフトテープなど(粘着力が低いもの)で軽く押さえましょう。産み付けられた卵を、粘着力で残さず剥がし取ることがポイントです。

アブラムシのように体長が小さい害虫は、1匹1匹を潰すのが難しいかもしれません。手で完全に取り除けない場合は、ガムテープや薬剤を使って念入りに対策しましょう。

薬剤を利用する

害虫被害をできるだけ拡散させないためには、薬剤を効果的に使用することが大切です。スプレータイプの薬剤であれば、虫に触れずに駆除できるため虫嫌いの方でも実施しやすいでしょう。

ガーデニング用の農薬はホームセンターで購入できます。農薬には害虫対策用の殺虫剤と、病気対策用の殺菌剤があります。害虫と病気の両方に使える殺虫殺菌剤もおすすめです。

害虫対策は発見から対策までのスピードが重要。害虫のなかには数時間で広範囲の葉を食い荒らすものもいるため、早めの対策を心がけてください。

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自宅にあるものでも代用が可能

野菜や果物など、農薬の使用が気になる場合は自宅にあるもので代用できます。おすすめは食用のお酢です。

スプレーボトルに、水500mlとお酢小さじ1杯を入れるだけで、主にアブラムシ対策として使える農薬の代用品ができあがります。ただし、お酢が濃すぎると植物に悪影響を及ぼすため、濃度には注意が必要です。

週に1〜2回程度、少量ずつ散布するのがおすすめ。防虫効果を高めたい方は、お酢に潰したにんにくや唐辛子(種をとったもの)を1か月程度漬け込んだものを使ってみてください。

ガーデニングの害虫対策は予防も大切

ガーデニングの害虫対策は予防も大切
一番の害虫対策は、害虫が発生しにくい環境を整えて予防すること。とくに、日当たりと風通しの確保が重要で、害虫の発生だけではなく病気の予防にもつながります。

また、植物を弱くする連作を避けて輪作したり、乾燥を好む害虫対策として霧吹きで葉を湿らせたりなどの予防方法もあります。害虫の予防方法を詳しくみていきましょう。

適切な環境にする

害虫は暗く、湿気が多い環境を好みます。枯葉や花びらが落ちていたら要注意です。

また、植木鉢の下や庭の隅にも気を配る必要があります。株元が汚れているとカビや病気の発生にもつながるため、適度に掃除しましょう。

枝や葉が多く、日当たりが悪い部分は剪定をおこないます。剪定時、使用したハサミは必ず消毒することが病気を防ぐためのポイント。目に見えなくても、病原菌やウイルスがハサミに付着している可能性があります。

ハサミの消毒液は、水200mlに台所用の漂白剤を2ml混ぜたものがおすすめです。一カ所使用したら消毒液にくぐらせ、水ですすいでから次の場所の剪定をおこなってください。

一方で、乾燥している環境を好む害虫もいます。育てている植物につきやすい害虫を把握し、適切な対策を講じることが大切です。

さらに、同じ作物を毎年同じ場所で育てていると、土壌の栄養素が減り、連作障害が発生しやすくなります。特定の植物を好む害虫が集まりやすくなるため、肥料を加えたり、定期的に育てる植物を変えたりして対策しましょう。

薬剤を散布する

害虫予防として薬剤の散布も有効です。薬剤は容量と使用方法を厳密に守ることが大切。容量を超えた薬剤の使用は、植物を枯らす原因となりかねません。

薬剤の散布方法は以下のとおりです。

  1. 枯れている、しおれている、病気にかかっている葉はすべて取り除く
  2. スプレーボトルの薬剤を、葉の先から液がしたたる程度に吹きつける
  3. 表面だけではなく、葉の裏側や茎の付け根にも散布する

農薬は希釈して使うタイプと、そのまま使用できるタイプ(AL剤)があります。ガーデニング初心者の方には、そのまま利用できるAL剤タイプの薬剤がおすすめです。

スプレータイプの薬剤は、株元に撒いて長期間の防虫を狙うものもあります。ただし、速効性はないため状況に応じて使い分けてみてください。

薬剤の使用時は、マスクやゴーグル、手袋などを使用して、肌に触れたり目に入ったりしないよう十分に注意してください。スプレータイプの薬剤を散布するときは、周囲に人がいないかどうかの確認も必要です。

コンパニオンプランツを植える

害虫対策として、虫が嫌う植物であるコンパニオンプランツを付近に植える方法もあります。コンパニオンプランツは、害虫が嫌う臭いや分泌液を出すのが特徴です。人気のコンパニオンプランツとして、マリーゴールドやナスタチウムなどがあります。

マリーゴールドは殺虫成分を分泌するため、害虫対策として畑で見かけることが多い草花です。ナスタチウムは、アブラムシよけとしてよく使われるハーブです。

薬剤を塗布することなく防虫対策が期待できるコンパニオンプランツを、ぜひ主役の植物と一緒に植え付けてみてください。
 

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ガーデニングの害虫対策は早めの対処がポイント

ガーデニングの害虫対策は早めの対処がポイント
害虫は、大切に育てた草花や野菜を枯らしたり、腐らせたりと、取り返しのつかない被害を招きます。発生前の予防も含め、ガーデニングの害虫対策は早めにおこなうことが重要です。

また、水やり時によく観察すると、害虫がいざ発生したときすぐに対処できます。完全に防ぐことは困難ですが、適切な対策を講じて害虫が発生しにくい健やかな環境づくりを目指しましょう。

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