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ゴーヤの育て方|初心者でも失敗しない簡単な栽培方法を紹介

ゴーヤの育て方|初心者でも失敗しない簡単な栽培方法を紹介

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苦みが特徴的なゴーヤですが、調理方法によってはうまみを引き出すことができます。

また、長いツルやたくさんの葉をつける植物のため、窓辺を覆って遮光する「緑のカーテン」としても利用可能です。

本記事では、ゴーヤの基礎知識や栽培に必要なもの、育て方のポイントについて解説していきます。初心者でも失敗しない栽培方法をご紹介しますので、初めてゴーヤを育てるという方は、ぜひ参考にしてみてください。

ゴーヤの基本情報

ゴーヤの基本情報
まずは、ゴーヤの基本情報をご紹介します。

科名 ウリ科
属名 ツルレイシ属
和名 ツルレイシ
英名 Balsam pear、Bitter gourd、Bitter melon
学名 Momordica charantia L.
別名 苦瓜(ニガウリ)
原産地 東南アジア
分類 一年草
販売時期 苗:6月~8月頃
開花時期 7月~9月
収穫時期 7月~9月
耐暑性 強い
耐寒性 弱い

ゴーヤは東南アジア原産の、暖かい場所で作られている植物です。そのため、耐暑性が高く、耐寒性が低いという特徴があります。

発芽や生育に必要な温度は20〜30℃で、夏の野菜として知られています。

また、ゴーヤはツルを伸ばす植物のため、栽培にはネットやフェンスが必須です。苗から育てる方法と、種から育てる方法があります。

完全に暖かくなってから種まきや苗植えをして、収穫まで夏の期間中におこなうこともポイント。秋になると地上から出ている部分が枯れ、サイクルを終えます。丈夫で手間をかけなくても元気に育ちやすいため、家庭菜園初心者の方にもおすすめです。

特徴

ゴーヤは独特な苦みのある野菜です。代表的なレシピには、沖縄の郷土料理であるゴーヤチャンプルーがあります。サラダやてんぷら、和え物にするのもおすすめです。

ビタミンCやカリウム、カロテンを豊富に含んでおり、これらの栄養素は加熱しても壊れにくい特徴があります。

ゴーヤはプランターで栽培し、ネットやフェンスにツルを這わせて緑のカーテンを作ることも可能です。緑のカーテンには、窓から入ってくる直射日光を遮り、部屋の中を涼しくしてくれる効果があります。

主な品種

ゴーヤには紡錘形(ぼうすいけい)、円筒形、卵形などの形があり、品種も豊富です。

品種ごとに色や苦みが異なるため、どのような料理に使いたいかによって選ぶといいでしょう。

下記の表に、代表的な品種の特徴をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

品種名 特徴
ザウルスゴーヤ ・果長15~25cmが収穫適期
・小さいうちに収穫すると苦みが強く感じることがある
デリシャスゴーヤ ・果長27~30cmが収穫適期
・小さいうちに収穫すると苦みが強く感じることがある
・適期サイズか肥大が完了してから収穫する
ごろごろゴーヤ ・果長25~30cmが収穫適期
・果皮が濃い緑になる
しろくまゴーヤ ・果長25~30cmが収穫適期

ゴーヤは栽培環境によって、果実サイズが大きく変わるのが特徴です。プランター栽培では小さいサイズになる傾向があります。

ゴーヤを育てるために必要なもの

ゴーヤを育てるために必要なもの
ゴーヤを育てるために必要なものは下記のとおりです。

  • ゴーヤの苗
  • プランターや鉢(深さ30cm以上)
  • 野菜用培養土
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 肥料
  • スコップ
  • ジョウロ
  • 園芸ハサミ
  • 仮支柱(50cm程度)
  • 本支柱(2m程度)
  • 固定用のヒモ
  • 園芸用ネット、またはフェンス(角目10cm、高さ2m程度)

必要なアイテムが多いと感じるかもしれませんが、ほかの野菜や植物を育てるときにも活用できます。どれもホームセンターや園芸用品店で手に入るため、一式そろえておくと良いでしょう。

ゴーヤはツルを絡ませながら生長する野菜であり、支柱とネット、またはフェンスが必須です。また、徐々に重くなっていくため、強度のある支柱を用意しましょう。初心者の方は、ゴーヤ専用のネットや支柱キットを選ぶのもおすすめです。

ゴーヤの苗を選ぶ際は、節間が詰まっていてがっしりとしているもの、本葉が3〜4枚ついていて双葉が残っているものを選んでください。

ゴーヤの育て方

ゴーヤの育て方
必要なものがすべてそろったら、いよいよゴーヤを育てていきましょう。

初心者でも簡単に育てられるゴーヤですが、元気に育てていくためには、置き場所や水やりの仕方を把握して適切に管理することが大切。とくに、ゴーヤはツルが絡み始めると移動させることが難しいため、置き場所はしっかりと検討しなければなりません。

ゴーヤの育て方のポイントについて詳しく解説します。

日当たり・置き場所・温度

ゴーヤは日光を好むため、1日中たっぷりと日の当たり、風通しの良い場所にプランターを置いてください。生育に適した温度は20〜30℃です。気温が15度を下回ると枯れてしまうことがあります。

地植えをする場合も同様に、できるだけ長く日が当たる場所で育てます。水はけを良くするために、たい肥と腐葉土を土に混ぜておきましょう。

植え付け方

ゴーヤの植え付け時期は5月頃です。耐寒性が弱いため、植え付けは暖かくなってから行いましょう。

プランター栽培では、鉢底石を敷いてから土を入れ、根鉢よりもひと回りほど大きく穴を掘ってから苗を植え付けます。根鉢は崩さないように注意し、株を複数植えたい場合は、株同士を30〜50cmほど離してください。

ただし、プランター栽培は植えられるスペースが限られているため、株を大きくしたいのであれば、プランター1つにひと株までがおすすめです。地植えの場合は、株同士を1mほど空けておくといいでしょう。

植え付けが終わったら、必ず水をたっぷりと与えてください。植え付ける前に、ポットを水につけておく方法もあります。

植え付け後は苗が小さくてツルが伸びていないため、仮の支柱を立てて苗をヒモで固定しましょう。

ネットの張り方については、のちほど詳しく解説します。

水やりの仕方

土の表面が乾いたら、水をたっぷりと与えます。
気温が高い夏場は土が乾燥しやすく、水切れを起こすおそれがあるため注意が必要です。

水やりの時間帯は、気温が上がる前の朝がいいでしょう。真夏は1日に2〜3回水やりが必要となる場合もあります。とくに、プランター栽培は地植えよりも土が乾きやすいため、土の乾き具合を確認しながら、こまめに水やりをおこなってください。

地植えの場合は、植え付けが終われば基本的に水やりは必要ありません。ただし、しおれてきたときは水をたっぷりと与えましょう。

水を与える際は、根元に向かって優しく注ぐようにするのがポイント。勢いよく注ぐと土がえぐれたり、しおれたり、実が付きにくくなったりする原因となります。

肥料のやり方

ゴーヤは長い期間育てるため、肥料が切れないようにする必要があります。

植え付ける前には、徐々に効果を発揮する緩効性肥料を使用してください。その後は、最初の実がつき始めた頃を目安に、肥料切れが起こらないように追加していきましょう。

肥料切れを起こすと葉が黄色くなり、葉の勢いが弱まってくることがあります。肥料不足だと判断できる場合は、その都度、追肥するようにしてください。

ただし、肥料の与えすぎも良くありません。肥料が多いとツルや葉が生い茂り、収穫できるゴーヤの数が減ってしまいます。肥料を与える際は、適量を守ることが重要です。

ゴーヤの仕立て方(誘引方法)

ゴーヤの仕立て方
ゴーヤのツルが伸びてきたら、ネットに誘引する必要があります。ネットを張る際は、重みでたるんでしまわないよう、支柱に対してしっかりと結んで固定してください。

苗が小さいうちはツルが細いため、折れないようにヒモで優しく縛ってプランターからネットへ誘引します。
一度誘引したあとは、そのまま放置して構いません。勝手にグングンと伸びていき、ネットに巻きついていきます。

ただし、生長すると葉が重なり合っていくため、風通しを良くするためにも混雑しないように誘引してください。ゴーヤのツルは3m以上まで伸びることもありますが、ネットの高さより伸びてしまった場合は切り落としましょう。

収穫量を増やしたいのであれば、摘心(てきしん)をしておくと良いでしょう。摘心とは、苗の先端にある芽を摘み取り、わき芽を発生させることです。わき芽から子ヅルが出てきて、そこに実が付きます。

摘心のタイミングは、本葉が6枚ほどになったときです。親ヅルの先端をカットしてください。ただし、子ヅルをすべて残すと混雑する原因となるため、元気なものを残して間引きするといいでしょう。間引き後は、子ヅルも親ヅルと同じように誘引します。

ゴーヤの病害虫対策

ゴーヤの病害虫対策
外で育てるゴーヤは、害虫の餌食となる危険性があります。また、栽培環境によっては病気にかかることもあるため注意が必要です。

ゴーヤの栽培で注意したい病害虫の特徴と対策について解説します。

つきやすい害虫

ゴーヤを育てる際は、ウリノメイガとヨウトウムシの害虫に注意してください。

それぞれの特徴や被害、対処方法は以下のとおりです。

名前 特徴 被害 対処
ウリノメイガ ・葉やネットの周辺に小さな黒いフンが落ちる
・緑色の芋虫
・8月~9月に多く発生し、葉を食べる
・実に穴をあけて入り込む
・見つけたら捕殺する
・被害が大きい場合は薬剤を散布し、収穫は諦める
ヨウトウムシ ・大きく成長すると大きなフンが落ちる
・葉が白く透ける
・葉の表皮と筋を残して食べる
・実に穴をあける
・初期段階で見つけて捕殺する

害虫に対しては、小さいうちから捕殺することで被害を防げます。そのため、ツルや葉の裏などを日頃から確認することが重要です。

害虫からの被害を予防するために、防虫ネットを設置しておくのもいいでしょう。

かかりやすい病気

ゴーヤがかかりやすい病気にはうどんこ病があります。特徴や原因、予防方法は以下のとおりです。

名前 特徴 原因 予防
うどんこ病 ・茎や葉に白い粉みたいなものが発生する
・放置すると枯れることがある
・カビが原因
・湿気がこもりやすい環境で発生しやすい
・見つけたらすぐに切り取って捨てる
・薬剤を使用する
・風通しのいい状態にする
・不要な葉を取り除く

初心者でも育てられるゴーヤは、比較的病気に強い性質をもっています。しかし、葉が生い茂る特徴があるため、風通しが悪くなることも少なくありません。

うどんこ病は、風通しが悪くなったり、湿気がこもったりすると発生しやすい病気です。風通しを良くするのはもちろん、泥はねを防いだり、水を与えすぎないようにしたりと、普段から予防をしておきましょう。

また、ゴーヤは連作障害にも注意が必要です。連作障害とは、同じ場所に植物を育てることで生育不良となり、収穫できる数が少なくなったり、病気になったりする状態です。

ゴーヤの場合は、ウリ科の植物を同じ場所で育て続けないようにしてください。ゴーヤが連作障害になると、ツルの下の方が黄色や茶色に変色し、ツルが割れたようなツル割れ病になるおそれがあります。ツル割れ病はほかの株にもうつるため、株ごと抜き取って捨てなければなりません。

ゴーヤの収穫方法とふやし方

ゴーヤの収穫方法とふやし方
ゴーヤを収穫する際は、食べ頃を見逃さないようにする必要があります。タイミングを逃すと実が熟して色が変わっていくため、熟す前に収穫しましょう。

花が咲いたら、収穫が近づいている合図です。
花が咲いてから、2週間ほどを目安に実を収穫してください。
表面の凸凹が大きくなってつやが出てきたら、収穫のタイミングです。

ただし、育てる品種によって適した大きさが異なるため、事前に調べておくといいでしょう。収穫する際は、下手の部分をハサミでカットします。

なお、熟した実も食べることは可能です。苦みが少なく、柔らかい食感を楽しめます。ただし、熟したゴーヤをそのままにしておくと株が枯れるため、早めの収穫を心がけてください。

ゴーヤをふやす際は、熟した実から種を採取します。実は変色すると裂けてくるため、中にある種を採取しましょう。種の周りに付いている果肉を、しっかりと洗い落としてから乾燥させてください。

Tips
晴れた日の午前中に収穫すると、新鮮な実が採れるのでおすすめです。

ゴーヤを育てるときの注意点

ゴーヤを育てるときの注意点
植物を育てていると、どうしてもトラブルが起こることがあります。とくに、ゴーヤはトラブルを放置していると、おいしい実を収穫できなかったり、満足のいく育て方にならなかったりと、ガッカリする結果になってしまうこともあります。

おいしい実をたくさん収穫できるよう、注意点を確認しておきましょう。

実を多く収穫するためには人工授粉を行う

実が少ないと感じる場合は、上手く授粉できていない可能性があります。ゴーヤは雄花が先に咲き、雌花は7月頃から咲き始めるのが特徴です。実をたくさんつけるには、人工授粉をするといいでしょう。

人工授粉の仕方は、雄花を摘み取り、雄しべを雌しべの先端につけるだけです。晴れた日の午前中までにおこないます。実がつき始めると肥料切れを起こすおそれがあるため、2週間に一度のペースで化学肥料を10gほど追加してください。

葉の乾燥対策を行う

ゴーヤの葉がしんなりしているのは、乾燥が原因です。ゴーヤは根が浅く伸びる性質をもっており、乾燥の影響を受けやすいため、対策が必要となります。

葉がしんなりしていて、水やりをしても追いつかない場合は、ウッドチップや敷きわらでマルチングをおこないましょう。マルチングとは、株の根元を覆う作業です。
乾燥を防ぐ効果があるほか、泥はね防止にもつながります。

ゴーヤは育て方が簡単で収穫も存分に楽しめる野菜

ゴーヤは育て方が簡単で収穫も存分に楽しめる野菜
ゴーヤはさまざまな料理に使えるだけではなく、ツルが緑のカーテンとなり直射日光を遮ってくれます。

窓を開けていればゴーヤを通して涼しい風が室内に入り込んでくるため、夏も快適に過ごせるでしょう。

また、ゴーヤにはさまざまな品種があり、それぞれ見た目や味に違いがあります。ぜひお気に入りの品種を見つけて、ゴーヤの栽培を楽しんでみてください。

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