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ハーブを寄せ植えするポイント|相性の良し悪しと植え方のコツをおさえる

ハーブを寄せ植えするポイント|相性の良し悪しと植え方のコツをおさえる

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豊かな香りを持ち、料理・お茶・アロマなど生活のさまざまなシーンで活躍するハーブ

多種多様なハーブが数多く存在しますが、似た性質を持つハーブなら、同じプランターで一緒に栽培する寄せ植えが可能です。

今回はハーブ同士の相性を見極めるコツや、実際に相性がよいハーブの組み合わせをご紹介します。

ハーブの特徴・性質を知ろう

ハーブの特徴・性質
主に香りや風味を楽しむハーブは、料理だけでなくお茶に入れても楽しめる便利な植物。

香りがよく、有用とされる植物の総称がハーブで、食べて楽しむこと以外にも芳香剤・薬・虫よけなどに活用されています。

ハーブにはさまざまな種類があり、寒さと多湿に強いモノ、寒さには弱いが多湿な環境を好むモノ、多湿な環境は嫌うが寒さに強いモノなど、性質も多種多様。

また、周りの植物を枯らすほどに生育が旺盛な種類もあります。寄せ植えする場合は、ハーブ同士の相性をよく知ることが大切です。

ハーブ毎に好む環境が変わる

ハーブを寄せ植えする際の基本は、同じ土質を好む種類を一緒に植えることです。

乾燥した土で育つハーブと、湿り気のある土で育つハーブを一緒に植えてしまうと、両方にとって快適な環境が用意できず、弱ってしまう原因になります。また、気温や日当たりの適性にも注意が必要です。

寒冷に強く、多湿に弱い

寒さには強く、多湿に弱いハーブとしては、ローズマリー・タイム・オレガノ・セージなどがあります。寒さに強いハーブは春から秋下旬ごろまで、長い期間にわたって収穫できるのが特徴です。

冬場も収穫は可能ですが、株を弱らせないように控えめに行うようにしてください。

オレガノの場合は4~10月に葉の収穫時期を、6~8月に花の収穫時期を迎えます。

多湿に強く、寒冷に弱い

バジルやレモングラスなどは多湿に強く、寒さには弱いハーブです。

バジルはアジアの熱帯原産の植物で、6~10月に収穫が可能。レモングラスもバジル同様、熱帯原産の植物で高温多湿の環境を好み、6~10月にかけて収穫できます。

基本的に日当たりのよいベランダや庭で栽培しますが、霜が降りると枯れてしまうため、冬越しをする場合は室内に入れる必要があります。

寒冷、多湿に強い

ミント類・レモンバーム・フェンネルなどは、寒さにも多湿な環境にも強いハーブです。

ミント類はシソ科ハッカ属の総称で、代表的な品種にはペパーミントやスペアミントがあります。葉は4~10月、花は7~9月初旬にかけて収穫可能です。

レモンバームは4~10月まで収穫できます。葉や花だけでなく種を収穫する品種で、葉は3~10月、種は7~9月まで収穫が可能。6月中旬~8月にかけて開花時期を迎えます。

ハーブの苗を選ぶ際の注意点

ハーブの苗を選ぶ際の注意点
ハーブの苗を選ぶ際は葉の状態をよくチェックするのが大切です。まずは、葉に病害虫が付いていないか、または形跡がないかを確認します。続いて葉の色が鮮やかか、葉は先端までハリがあるか、枯れている葉はないかをチェック。

最後に葉は適切な量が付いているか、根が張っていて安定性があるかを見て選びます。

また、あらかじめ使用する鉢のサイズを確認しておき、ハーブの苗を何個購入するか決めておきましょう。敷き詰めるように間隔を設けず寄せ植えにすると、風通しが悪くなって生長しにくくなります。葉が重ならないように適切な個数を購入してみてください。

必要に応じて生長後のサイズ感を想定するのも大切です。生長したときに間隔が詰まりすぎないように苗を配置します。

ハーブを植える時期

ハーブを植えるにあたっておすすめの時期は、一年の中で最も多くの品種が植え付けの適期を迎える春ごろです。

特に初めてハーブに挑戦する方は、ホームセンターや園芸店に並ぶ豊富な種類の苗を実際に見て、イメージを膨らませてみてください。

もちろん、ハーブには多種多様な品種があり、寒い時期から植えつけられる品種も多数あるので、季節ごとの苗を選んで植えてみるのも素敵な楽しみ方です。

ハーブの寄せ植えの準備

ハーブの寄せ植えの準備
野菜を栽培するときと同様に、ハーブを寄せ植えする際には道具の用意が必要です。手順や作業の内容は難しくありませんが、寄せ植えに使うハーブ同士の相性はあらかじめ知っておく必要があります。

寄せ植えに使ったハーブが全て元気に育つよう、特性をよく調べてから苗を選んでみてください。

準備・購入するもの

ハーブの寄せ植えで使用するのは

    • ハーブの苗
    • プランター
    • 肥料入りの培養土
    • 鉢底ネット
    • 鉢底石
    • スコップ
    • はさみ
    • じょうろ

    です。

手指を保護するガーデングローブや、土を隙間なく敷き詰める際に使用する割りばしなどもあると便利です。

培養土はハーブ専用の製品を使用するのもおすすめです。自宅にない道具はホームセンターなどで購入します。

鉢やプランターの準備

ハーブの寄せ植えはプランターの用意、苗のレイアウト決め、苗の植え込みと大きく3段階に分けられます。

まずはプランターや植木鉢の底に鉢底ネットを敷き、全体の5分の1くらいまで鉢底石を投入。

続いて、プランターの半分より少し上を目安に培養土を入れます。鉢底石はプランターの底が見えなくなるくらいまで入れるのがポイントです。

苗を植えるための準備が整ったら、寄せ植えしたい苗を見てレイアウトを決めておくのがおすすめ。

レイアウトが決まったら苗をひとつずつ植えていきます。苗同士の間隔をあけながら、ポットに入れたままの状態で仮置きして考えてみてください。

ハーブの寄せ植えにおすすめの組み合わせ

ハーブの寄せ植えにおすすめの組み合わせ
一緒に寄せ植えしたハーブがそれぞれ元気に育つように、おすすめの組み合わせをご紹介します。同じような土質と生育環境で育つハーブを選ぶのがポイントです。

また、料理用やアロマ用など、目的に合わせて寄せ植えすると栽培もしやすくなります。料理用のハーブをキッチンの近くに設置しておけば、使いたいときにすぐ収穫できるのが魅力です。

料理に使えるハーブ苗

料理に使うハーブは目的や料理のジャンル、使用方法が近いモノ同士を寄せ植えするのがおすすめです。なかには、寄せ植えにしたハーブの生長を助けるコンパニオンプランツと呼ばれる種類もあります。

水やりの頻度や植物同士の相性も考えながら作るのが、寄せ植えならではの面白さです。

①シソとミツバ

シソとミツバは和食の薬味として活躍するハーブです。日陰や半日陰となる場所なら、茎と葉がやわらかく育ちます。

シソとミツバは湿気を好む種類なので、水やりをこまめに行って、土を乾燥させないように注意が必要です。また、アオジソとアカジソは非常に相性がよく、お互いの生長を助ける働きも期待できます。

②コモンセージとパクチーとスープセロリー

コモンセージ・パクチー・スープセロリーは高温多湿を嫌う、それぞれ似た環境を好むハーブ同士です。

特有の香りを持つパクチーはアブラムシやコナガなどを予防します。また、コモンセージは爽やかな香りを持っており、食材の臭みを消したり、ハーブティーとして楽しんだり、さまざまな活用方法があります。

③ローマンカモミール、ルッコラ、クレソン

ローマンカモミールは害虫予防や弱った植物を助ける効果が期待できる、珍しいハーブです。

ルッコラとクレソンはローマンカモミールと相性がよく、一緒に植えると豊かな風味のハーブが収穫できます。

ローマンカモミールはアブラナ科のハーブとの相性がよいのが特徴です。ただし、クレソンのみ多湿を好むため、クレソンの隣には仕切り板を使うのがおすすめです。

アロマやハーブティーに使えるハーブ苗

アロマやハーブティーなど、ハーブならではの香りをそのまま楽しめる苗の寄せ植えをご紹介します。

香りが強い品種は、栽培中もハーブならではの香りを楽しめるのが特徴。香りの相性を考えて寄せ植えする場合もあります。

料理に使えるハーブ苗と同様に、相性がよいモノを寄せ植えにするのがポイントです。

①レモンバームとレモンバーベナとジャーマンカモミール

レモンバーム・レモンバーベナ・ジャーマンカモミールは柑橘系の香りが特徴のハーブ。摘んだばかりの新鮮なハーブを熱湯で煮出し、ハーブティーとして楽しむのがおすすめの品種です。

3品種とも寒さに弱い品種なので、寒い時期は室内で育てるのがおすすめ。特別なお手入れが必要ないので、ハーブの寄せ植えを手軽に楽しみたい方に適しています。

②ベルガモットとアニスヒソップ

ベルガモットとアニスヒソップは15~25℃程度の気温で、多湿な環境を好みます。生育環境がよく似ていることから、一緒に寄せ植えするハーブ苗としておすすめです。

それぞれハーブティーに使われることが多く、ベルガモットはさわやかな香り、アニスヒソップは甘くフレッシュな香りが楽しめます。

③ローズゼラニウムとアロマティカス

名前の通りバラのような香りが漂うのがローズゼラニウムの特徴で、アロマとして人気の品種です。ミントによく似た香りを持つアロマティカスを寄せ植えすることで、さわやかな香りが加わります。

それぞれ強い香りを持つので、栽培中も香りを楽しみたい方におすすめの組み合わせです。

害虫などを寄せ付けないハーブ苗

ハーブの中でも香りが強い品種は、寄せ植えすることで虫よけの効果が期待できる場合もあります。虫よけに有効なハーブ苗を使った寄せ植えは、害虫の影響をできるだけ抑えたい方におすすめです。

コリアンダーとレモンバーム

パクチーという名称でも親しまれているコリアンダーは特有の香りで、害虫の飛来を防ぐ効果が期待できます。加えて、レモンバームもカメムシを寄せ付けにくくするハーブとして有名。

掛け合わせることで、害虫対策の効果をさらに高められます。寄せ植えする場合は、日当たりがよい場所で、乾燥に気を付けて育ててみてください。

寄せ植えに不向きなハーブ苗

寄せ植えに不向きなハーブ苗
基本的に寄せ植えできる品種が多いハーブですが、なかには寄せ植えに不向きな品種があるため注意が必要です。寄せ植えに向かないのは繁殖力が強い品種や、デリケートな特性を持つ品種です。

これらのハーブを寄せ植えに使う場合は、植え方の工夫や管理の手間がかかります。まずはここまでにご紹介した組み合わせをやってみて、慣れてきたら挑戦してみるのも一興です。

ミント

ミントはハーブのなかでも繁殖力が特に強く、寄せ植えすることで他のハーブを弱らせてしまうのが難点。地下茎が伸びすぎて、他のハーブが生長しにくい環境を作ってしまいます。

寄せ植えに使う場合は、培養土の中に仕切りを入れて他の植物の根と隔離する等の工夫が必要です。

ラベンダー

ラベンダーはデリケートさから寄せ植えの難易度が高いハーブです。高温多湿を嫌うため、他の植物と一緒に植えると水やりの調節が難しいのが特徴です。

レモングラス

レモングラスは生育旺盛ですると1ⅿほどのサイズまで伸びるため、寄せ植えに使う場合はこまめに剪定や間引きを行う必要があります。また、葉と同様に根も盛んに伸びてゆくため、根詰まりを起こさないよう注意が必要です。

まとめ

それぞれ違った香りを持つハーブは同じ環境を好む品種と一緒に寄せ植えすることで、さまざまなメリットが得られます。香りの組み合わせを楽しんだり、料理に便利なハーブをキッチンでまとめて栽培できたりと、ハーブ栽培をより楽しめるのが魅力です。寄せ植えする際には相性をよく吟味してみてください。

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