コーナンTips 園芸 ネギのプランター栽培|初心者におすすめの家計にやさしい野菜の育て方 ネギのプランター栽培|初心者におすすめの家計にやさしい野菜の育て方 園芸 クリップボードにコピーしました ネギのプランター栽培|初心者におすすめの家計にやさしい野菜の育て方 この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました 日本の食卓に欠かせないネギは、特有の辛味や刺激的な香りが食欲をそそる野菜です。白い部分を食べる白ネギのほか、葉の部分を食べる青ネギ、球根から育てるワケギやアサツキといった種類もあります。 今回は、プランターを使ったネギの栽培方法をご紹介します。初心者の方には栽培までの期間が短く育てやすい、青ネギや球根タイプのネギがおすすめ。また、白ネギは栽培に必要なスペースが広く、畑で育てるのに適していますが、工夫を凝らせばプランターでも栽培可能です。家庭菜園初心者の方も、ぜひネギの栽培に挑戦してみてください。 目次 ネギの基本情報主な品種白ネギ(根深ネギ、長ネギ)青ネギ(葉ネギ)栄養と機能性保存方法ネギ栽培で必要なものプランターを使ったネギの栽培方法日当たり・置き場所・温度植え付け方水やりの仕方肥料のやり方収穫の仕方球根の保存と株分けの方法ネギの病害虫対策・赤さび病ネギは再生栽培(リボベジ)もおすすめネギをプランターで栽培しよう!まずは青ネギ(葉ネギ)から ネギの基本情報 日本の家庭料理には欠かせないネギ。中国や中央アジアが原産といわれており、日本には8世紀ごろに伝来しました。伝来以降、各地で気候や食文化に合わせてさまざまな品種が作られました。 一般的なのは白い部分を可食部とする白ネギですが、薬味として緑の部分を可食部とする青ネギもあります。まずは、ネギの基本情報をご紹介します。 科名 ヒガンバナ科 属名 ネギ属 和名 葱 英名 Welsh Onion 学名 Allium fistulosum L. 別名 ネギ 原産地 中国西部、中央アジア北部、バイカル地方 分類 多年草 販売時期 【白ネギ(根深ネギ、長ネギ)】 ▼種 ・通年 ▼苗 ・3月中旬~3月下旬5〜7月(春植え用) ・5月中旬~6月上旬(夏植え用) ・10月下旬~11月中旬(秋植え用) 【青ネギ(葉ネギ)】 ▼種 ・通年 3月中旬〜5月下旬 ▼苗 ・3月中旬~3月下旬5〜7月(春植え用) ・5月中旬~6月上旬(夏植え用) 収穫時期(一般地) 【白ネギ(根深ネギ、長ネギ)】 ・11〜4月(春まき・夏植え) ・7~9月(秋まき・春植え) ※植え付けから約4~5か月で収穫 【青ネギ(葉ネギ)】 ・6~7月(春植え) ・10~2月(秋植え) ※植え付けから約50~60日で収穫 耐暑性 普通 耐寒性 強い ネギは、大きく白ネギ(根深ネギ)と青ネギ(葉ネギ)の2種類に分けられます。白ネギは根深ネギとも呼ばれる、根元が白い長ネギです。青ネギは葉ネギとも呼ばれ、全体的に緑色で先端まで食べられるネギを指します。 最近では、どちらのネギも日本全国で普及していますが、以前は関東圏では白ネギが、関西圏では青ネギが主流だったため、食文化にも違いがあったとされています。 白ネギと青ネギ、どちらも生育適温は15〜25℃前後で、30℃を超えると成長しにくくなるため注意が必要です。白ネギは栽培期間が長いため、栽培難易度がやや高いのが特徴。白ネギの栽培に挑戦するなら、市販の苗を購入して育てるといいでしょう。地植えでの栽培に適していますが、工夫次第ではプランターでも育てられます。 一方で、青ネギは栽培期間が短く、プランターでも育てやすいため初心者の方にもおすすめです。 主な品種 ネギには青ネギと白ネギのほか、球根から育てる球根タイプもあります。球根タイプのネギは栽培までの期間が短く、青ネギと同様にプランターでも育てやすい点が特徴です。 白ネギの主な品種は次のとおりです。 品種名 特徴 千住ネギ 一般的な白ネギとして広く普及している品種 冬にも成長する 下仁田ネギ 一般的なネギと比べて太い 緑の葉の部分が長い 生の状態だと辛味が強く、加熱すると甘く柔らかい食感になる 加賀ネギ 夏に成長し、冬には成長が止まる品種 地下部は越冬できるため寒冷地で栽培されている 一本ネギと呼ばれる品種は白い部分が太い 青ネギの主な品種は次のとおりです。 品種名 特徴 九条ネギ 全国的に知名度が高い京の伝統野菜 ぬめりが多く、甘さと香りが強い 緑秀 耐寒性と耐暑性に優れており、1年中栽培できる 日持ちしやすい Tips スーパーでよく見かける「万能ねぎ」は九条ネギのなかでも、九条細ネギという品種の栽培方法を工夫して若取りしたもので、福岡県JA筑前あさくらで生産されている青ネギのブランド名です。 球根タイプのネギは厳密には白ネギ、青ネギとは別種の植物ですが、一般的にはネギの仲間として販売されています。主な種類は次のとおりです。 品種名 特徴 ワケギ ネギと玉ねぎ(エシャロット)の交雑種 1か月前後で収穫できる。 根元を数センチ残して収穫すれば、翌年の春ごろまで収穫できる アサツキ 日本に古くから自生するエゾネギの変種 日本の気候風土に合っていて育てやすい 春と秋に収穫時期を迎える Tips ワケギには早生(わせ)種の「20日わけぎ」もあります。初心者でもコスパ良く育てられるため、おすすめです。 関連記事 家庭菜園のコスパは?プランターで作れるお得な野菜やメリットを紹介 上記以外にも、育て方次第で青ネギにも白ネギにもなる中間型や、千住ネギの仲間で煮ると甘味が増す赤ネギなどの品種もあります。 白ネギ(根深ネギ、長ネギ) 家庭で多く消費されている白ネギ(根深ネギ、長ネギ)は、中央から根元にかけてのびる白い部分が可食部です。栽培する際は、白い部分を大きく育てることがポイント。太陽光を当てないことで、白い部分が大きくなるため、栽培期間中に何度か土寄せする必要があります。 また、白ネギ・長ネギは栽培までの期間が長く、種から育てると半年〜1年ほどかかります。大きなスペースが必要なため、畑での栽培が適していますが、工夫次第ではプランターでの栽培も可能です。 青ネギ(葉ネギ) 太陽光に当てて育てる青ネギ(葉ネギ)は、全体が緑に色づくのが特徴です。土寄せせずに育てられるため、プランター栽培に向いています。多年草で、根元を残して収穫すれば何度も収穫を楽しめます。 大きなスペースは必要なく、日当たりの良い場所を選べば簡単に育てられるほか、病害虫に強い点も魅力。ネギ栽培に初めて挑戦する方は、青ネギ(葉ネギ)の栽培から始めるのがおすすめです。 栄養と機能性 ネギは玉ねぎと同様に硫化アリルを含んでいます。硫化アリルはネギ特有の匂いをもたらすほか、交感神経を刺激して体温を上昇させる作用を持つ成分です。体温の上昇は風邪のウイルスを撃退するマクロファージの活性化につながるため、ネギは風邪の予防に効くといわれています。 また、脂肪燃焼の効果が期待できる点も硫化アリルの特徴の一つです。さらに、ミネラルの一種であるセレンには発癌の抑制に関連するという研究結果も出ています。 白ネギと青ネギを比較すると、青ネギのほうがカルシウム、ビタミンC、カロテンが多く含まれています。カロテンの含有量は白ネギの130倍以上といわれており、高い栄養素は青ネギならではの魅力です。 保存方法 ネギの保存方法は白ネギと青ネギで異なります。白ネギを保存する場合は、乾燥しないように注意が必要です。パッケージのままや、そのまま置いておくと水分が飛んでしまうため、ラップに包んで保存しましょう。 根元を切り落とし、3等分にカットしてからラップに包みます。ラップに包んだネギは冷蔵庫に立てて保存すると、約1週間日持ちします。 青ネギを保存する場合は、ラップまたは湿らせた新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。小口切りにしてタッパーに入れると使いやすくなりますが、水分が飛んでしまうため3〜4日で使い切るのがおすすめです。 長く保存したい場合は、冷凍すれば1か月程度持ちます。冷凍する際は生のままでぶつ切りや小口切りにし、切り口の水分をキッチンペーパーで拭き取ってからラップや保存袋にいれると、風味を損なわず保存できます。 ネギ栽培で必要なもの ネギのプランター栽培に必要なものは以下のとおりです。初心者の方は、手軽に育てられる青ネギ(葉ネギ)を選ぶといいでしょう。 苗(青ネギ)、球根(球根タイプのネギ) プランターや鉢(深さ20cm以上で横長のもの) 野菜用培養土 鉢底石と鉢底ネット 肥料(ネギ用肥料、ボカシ肥) スコップ ジョウロ 園芸ハサミ 不織布(乾燥対策) すのこ・ブロック(通気性対策) 新聞紙やワラ 防虫ネット ▶青ネギ(葉ネギ)の栽培に必要な商品を見てみる プランターを使ったネギの栽培方法 プランターを使ってネギを栽培するなら、青ネギ(葉ネギ)がおすすめです。青ネギは必要なスペースが少なく、栽培までの期間が短いため初心者の方でも簡単に育てられます。 十分に育てられるサイズのプランターを選べば白ネギ(長ネギ)も育てられますが、栽培期間の長さや手入れの必要性などから栽培難易度が高いといわれています。初めてのネギ栽培には、育てやすい青ネギを選んでみてください。ここでは、置き場所や植え付け方、水やりの仕方など、ネギ栽培のポイントをご紹介します。 ▶家庭菜園用のプランターの商品を見てみる 日当たり・置き場所・温度 ネギは日当たりと風通しが良い場所を好みます。半日陰でも育ちますが、日当たりが良い場所の方が生育が促進されます。1日4〜5時間ほどは、日光が当たる場所にプランターを置くといいでしょう。 ネギの栽培適温は15〜25℃くらいで、寒さに強い点が特徴です。湿気に弱いため、水はけの良い土に植えましょう。水はけや風通しの悪い環境で育てると、大きく成長しなかったり、病気にかかる回数が増えたりと、トラブルの発生につながります。 植え付け方 ネギは深くまで根を伸ばすため、深さ20cm以上のプランターを選ぶことが大切です。20cm以上であれば、青ネギだけではなく球根タイプのネギも育てられます。また、土は市販の野菜用培養土を活用すると便利です。 基本的なネギの植え付け方は以下のとおりです。 用意したプランターに鉢底ネットを入れ、鉢底石を半分程度まで敷き詰める 培養土を均等に入れる 苗を植えるための穴を掘る 穴1つにつき1つの苗を入れて立てかける 株元に土を寄せる 新聞紙やワラをかける 球根タイプのネギは、球根から芽を出すための下準備が必要です。まずは2〜3球に球根を分け、余分な皮を取り除きます。球根から芽が出てきたら、球根の上部が少し見えるくらいの深さに植え付けましょう。 幅広のプランターに複数の苗を植える場合は、5cmの間隔をあけましょう。球根タイプの苗は10〜15cmの間隔をあけます。 水やりの仕方 ネギの水やりは、タイミングや時期によって方法が異なります。種から育てる場合は、元気な苗に成長するまで水やりが必要です。植え付け後は、与えすぎないように様子を見ながら水やりをおこないます。土の表面が乾いたときや、葉がしおれているときに水を与えましょう。 肥料のやり方 葉が約15cmになったら、1回目の追肥をします。植え付け後から1か月ほど経ったら、株元に緩効性の固形肥料を置き肥してください。以降は月に一度のペースで追肥をしましょう。速効性の液体肥料の場合は2〜3週間に一度のペースで追肥してください。ただし、休眠期や真夏の追肥は株に負担がかかるため、避けましょう。 収穫の仕方 葉が約20〜40cmまで伸びたら、ハサミでカットして収穫します。根元を5cm以上残しておけば、追肥と土寄せをおこなうことで繰り返し収穫可能です。繰り返し収穫しない場合は、株ごと引き抜いても問題ありません。 球根の保存と株分けの方法 球根タイプのネギは、5月ごろに休眠期を迎えます。6〜7月に土から掘り出し、通気性の良いところで保存すれば、次の植え付け時期に再利用が可能です。 球根を掘り出さないまま育てると、株分けができます。休眠期前後になっても掘り出さず、2〜3年かけて株が大きくなるまで育て、5月ごろに株ごと掘り出して乾燥させましょう。植え付け時期になったら、株を1つずつ分けて植えます。 青ネギは12〜2月が休眠期にあたります。休眠後、翌年の春から同様に株を増やすことが可能です。青ネギの場合は休眠後、根本に新しい芽が出るため、密集しないように株分けして別々に植えましょう。 ネギの病害虫対策 ネギには害虫が付着しやすく、病気をもたらすこともあります。ネギのなかでも青ネギは病害虫に比較的強いとされていますが、栽培時には注意が必要です。 ネギの栽培時に注意したい害虫は以下のとおりです。 名前 被害の特徴 ネギアザミウマ 汁を吸われた葉の色が抜けて白くなる ネギアブラムシ 汁を吸われた株は黄色く変色する ネギコガ 葉に穴が空いて枯れる 専用の薬剤を散布したり、専用のグッズで対策するほか、育てる環境を見直すことも対策のひとつです。風通しの良い場所で、過湿にならないように育てることで、病害虫の発生を防いだり、早期発見に繋げたりなどの効果があります。 また、肥料を与えるときは窒素過多に注意することも大切です。害虫が付着した場合は、手で取り除くほか、テープを使って取り除くのもおすすめです。 ▶園芸農薬の関連商品を見てみる 関連記事 ガーデニングの害虫対策!初心者でも簡単にできる方法を紹介 また、ネギの栽培時には下記の病気に注意しましょう。 ・赤さび病 赤さび病はカビ(糸状菌)によって引き起こされる植物の病気です。発症すると、葉に小さなイボができます。イボができてから時間が経つと、表皮が破れてオレンジ色の粉末が飛び散るのが特徴です。悪化すると枯れてしまうため、早めに対処しましょう。風通しの良い場所で過湿にならないように育てる、肥料を与えるときは窒素過多に注意するなどで対処できます。 関連記事 植物の病気対策のやり方|観葉植物や家庭菜園に使える予防法・対処法を解説 ネギは再生栽培(リボベジ)もおすすめ 再生栽培とは、野菜の根やヘタなど、通常は捨ててしまう部分を再利用して、再び野菜を育てる栽培方法で、リボベジ(リボーンベジタブル)とも呼ばれます。再生栽培でよく知られている野菜といえば豆苗ですが、実はネギも再生栽培が可能です。 再生栽培の方法には水耕栽培と土耕栽培の2種類があります。水耕栽培のほうが簡単に育てられますが、株の体力が低下しやすいため、液体肥料を使っても2~3回が再生の限度とされています。長く収穫を楽しみたい場合は、土耕栽培がおすすめです。 水耕栽培に必要な道具は以下のとおりです。 2Lのペットボトル(上半分をカットする) 水 ネギ スポンジ(切り込みを入れて土台にする) 土耕栽培に必要な道具は以下のとおりです。 プランター 野菜用培養土 ネギ 必要なものを用意したら、ネギの根元を4〜5cm残してカットします。根を傷つけないよう丁寧に扱ってください。 水耕栽培の場合はカットしたネギをスポンジに差し込み、根の上部がわずかに浸かる程度に水を張ったペットボトルにセットします。なお水は毎日交換しましょう。 土耕栽培の場合はプランターに培養土を入れて植え付けます。 どちらの場合も日当たりの良い場所に置いて育てましょう。2~3週間ほどで収穫可能になります。 ネギをプランターで栽培しよう!まずは青ネギ(葉ネギ)から 青ネギ(葉ネギ)や球根タイプのネギは、初心者の方でもプランターで簡単に育てられます。また、根元を残して収穫すれば、シーズン中は繰り返し収穫を楽しめる点も青ネギ(葉ネギ)の魅力です。植え付けから収穫までの期間が短いため、家庭菜園が初めての方にもおすすめの野菜です。今回ご紹介したポイントを押さえて、ネギの栽培にぜひ挑戦してみてください。 青ネギ(葉ネギ)の栽培に必要な商品を見てみる
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