コーナンTips 園芸 【初心者向け】観葉植物の植え替え手順|適切な時期と正しいやり方を解説 【初心者向け】観葉植物の植え替え手順|適切な時期と正しいやり方を解説 園芸 クリップボードにコピーしました 【初心者向け】観葉植物の植え替え手順|適切な時期と正しいやり方を解説 この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました 観葉植物は、自宅やオフィスなどの室内空間を飾るインテリアグリーンとして人気があります。見ているだけでも癒されて、心地良い空間を演出してくれる存在ですよね。 室内に置く観葉植物は、鉢植えで育てることが一般的。しかし、同じ鉢に何年も植えっぱなしにしていると、栄養分が不足したり根詰まりしたりして、生育不良が発生するおそれがあります。 観葉植物に元気がなくなってきたら、植え替えをしてあげましょう。この記事では、観葉植物を植え替える適切なタイミングや、初めてでも簡単にできる植え替えの具体的な手順をご紹介します。 目次 観葉植物の植え替え時期とペース5月中旬から9月中旬が適期2年から3年に1回が基本ペース観葉植物を植え替える手順手順その1:土が乾くまで水やりを控える手順その2:根鉢を取り出す手順その3:根をほぐす大きくしたくない場合は根を切り戻す手順その4:鉢を用意する手順その5:土を入れる手順その6:水やりをする手順その7:養生させる観葉植物の植え替えに必要なもの鉢や土便利な道具観葉植物の植え替えは成長しやすい環境づくり 観葉植物の植え替え時期とペース 観葉植物は、植え替えの時期を守ることが上手に育てるためのポイントです。植え替えの時期はその後の生長にも関わるため、初心者の方は春頃しっかりと暖かくなるのを待ってからおこない、夏前までには終わらせるといいでしょう。 また、植物の生長や鉢の大きさに合わせて新しい土に更新してあげると、より健康に育てられます。たとえば、大きな葉っぱが魅力的なモンステラなどは鉢とのバランスを見ながら、生長の早いパキラは根詰まりに注意しながら植え替え時期を見極めていきましょう。 5月中旬から9月中旬が適期 熱帯〜亜熱帯が原産地となる観葉植物の植え替えの適期は、最低気温が20度前後を保てるようになる5月中旬〜9月中旬が目安です。ただし最高気温が35℃に迫るような猛暑日の作業は植物へのダメージが大きくなるのでNGです。植物の成長時期に植え替えることで、新しい根が伸びやすくなります。 気温が下がると多くの観葉植物は休眠期間に入り、生長がゆっくりになります。そのため、植え替え時期を逃してしまった場合は、翌年の適期を待ってから植え替えるといいでしょう。 購入したばかりの観葉植物は、すでに鉢に根がいっぱいになっている可能性があります。また、排水性が悪い鉢や土に植えられている場合もあるので、早めに植え替えるのがおすすめです。 植え替えに使用する土は、「観葉植物用」として販売されているものを選んでください。 2年から3年に1回が基本ペース 観葉植物の植え替えのペースは、2〜3年に1回が目安です。ただし、植物の種類によって生長速度は異なるので、育てている観葉植物の植え替え時期を見極めることも大切です。 下記のような症状が現れたら、植え替えをしてあげましょう。 全体的に元気がない 水が土に吸い込まれずに土の上に溜まっている 葉っぱが小さく丸まっている 葉っぱのツヤが悪い 新芽が伸びてこない 葉先が枯れている 下葉が枯れ落ちている 根腐れで葉が黄色くなり枯れかけている 土の表面や鉢底から根が飛び出している 根が詰まり鉢に弾力がなくなっている(プラスチック鉢の場合) また、これらの症状がなく順調に生育している場合でも、早めに植え替えをすればより健康な株を保てるようになります。鉢とのバランスが悪い、2年以上植えっぱなしにしている場合も、植え替えを検討してみてください。 Tips 店頭に陳列されている観葉植物の中には、2~3年以上植え替えをしていないケースもありますので、購入後は植え替えをオススメします。 観葉植物を植え替える手順 観葉植物の植え替えのやり方は、とても簡単です。さまざまな植物にも応用できるため、やり方の手順やポイントを押さえておきましょう。 観葉植物の一般的な植え替え手順は以下のとおりです。 土が乾くまで水やりを控える 根鉢を取り出す 根をほぐす 鉢を用意する 土を入れる 水やりをする 養生させる それぞれの手順について、詳しくご紹介します。 手順その1:土が乾くまで水やりを控える 植え替えの前には、水やりをストップして鉢を乾燥させます。土を乾燥させると根鉢を抜きやすくなり、根の整理もしやすくなりますよ。水やりをストップしたら、1週間を目安に土を乾燥させます。 ただし、乾燥しすぎると元気がなくなるおそれがあるので注意が必要です。土に指を入れて乾燥具合を確認したり、葉っぱがしおれていないかを確認したりして、枯れないように様子を見てあげましょう。 手順その2:根鉢を取り出す 土が乾燥したら、早速植え替えをしていきましょう。太い幹の場合は根元を持って、細い茎の場合は全体を束ねて、根鉢を鉢からゆっくりと引き出していきます。 根がしっかり回っていると、手の力だけでは抜けないこともあります。ゴムハンマーなどで鉢をたたいて鉢と土の間に空間を作ると抜きやすくなりますよ。 なお、屋外で作業する場合は、直射日光が当たる場所では根が傷みやすくなるので、必ず日陰でおこなってください。 手順その3:根をほぐす 根鉢が抜けたら、根をほぐしていきましょう。根詰まりがひどい場合、中心部のほうから枯れているので、底の中心から手を入れてほぐすと枯れた根が落ちてきます。 古い根は黒っぽい色をしており、新しい根は白くしっかりとしています。根をほぐしながら、古くなった土も取り除いていきましょう。 この際に側根(細いひげ根)が切れてしまっても問題ありません。切れたり腐っている側根を除去する際は、主根(太い根)を傷つけないよう注意しましょう。 大きくしたくない場合は根を切り戻す 大きくしたくない場合には、根鉢全体の1/3程度まで根をカットして調整できます。ただし、寒くなるまでにしっかりとした株にしておく必要があるので、植え替え時期に注意しましょう。 根を切り戻す場合は、気温が20度以上まで暖かくなったらなるべく早めに植え替えを終わらせるのが大切。また、根をたくさん切ったら上部の葉っぱや枝も切り、水分量のバランスを保つといいでしょう。 手順その4:鉢を用意する 根鉢の整理が終わったら、すぐに植え替えられるように鉢を用意しておきましょう。同じ鉢に植えなおす方法もありますが、余裕がある場合はひと回り〜ふた回りほど大きな鉢に植え替えると、バランス良く育てられます。 「ひと回り」は直径約3cmと考えてください。鉢のサイズは「3号鉢=直径約9cm」「4号鉢=直径約12cm」のように直径3cm刻みで決まっているので、今使っている鉢よりも1~2号くらい大きい鉢を使えば間違いありません。 鉢のサイズ選びについては以下の記事で詳細に解説しているので、あわせて参考にしてみてください。 植木鉢のサイズ選択に困ったら|号数の見分けと適したサイズの測り方 鉢の底には、鉢底ネットや鉢底石を入れて土が詰まったり流れ出たりするのを防ぎ、土の排水性を良くしておきましょう。 鉢の種類はさまざまですが、軽くて丈夫なプラスチック製であれば、植え替えで根鉢を抜くときにスムーズです。見た目が気になる場合は、プラスチック製の鉢に植えてから、おしゃれな鉢カバーに入れるのもおすすめですよ。 手順その5:土を入れる 根鉢を整理して鉢の準備ができたら、土を入れて植え付けをしていきましょう。土はホームセンターなどで販売されている「観葉植物の土」がおすすめです。オリジナルで配合する場合でも、新品で清潔な用土を使用してください。 鉢底に土を入れて観葉植物の根鉢を置き、鉢の上の縁から3cmほどのウォータースペースを取れる所で植える高さを決めます。鉢の向きがある場合には、株の向きにも注意しなければなりません。 植える位置が決まったら、少しずつ土を入れていきます。割りばしなどで土を突つき、根と土のすき間をしっかりと埋めていきましょう。 手順その6:水やりをする 植え付けが終わったら、しっかりと水やりをしていきましょう。植え付け後の水やりは、根と土を密着させて新しい根が伸びやすくするための大切な作業です。 鉢底から水がしっかりと抜けるように、十分な水を与えてください。植え替え直後の水やりでは流れ出る量が多いので、鉢底の皿は水やり後に付けるようにしましょう。 植え替え直後の水やりには、植え替え作業中に土の中に発生した細かいチリを洗い流す役割もあります。最初に鉢底から流れ出てくる水はチリが混じって濁っているので、この濁りが無くなって、透明に近い水が出てくるようになるまで水を与えてみてください。 土の入れ方が不十分だと、水やりをしたあとに土にくぼみができる場合があります。また、土かさが下がったり、根鉢が露出したりして土が足りなくなった部分には、土を足して再度水やりをしてあげましょう。 Tips 水やりの際は、水流の勢いがおだやかになるように気をつけて、ジョウロでゆっくりと注ぐようにしてください。激しく注ぐと土の中に「水路(みずみち)」と呼ばれる水の通り道ができてしまい、水やりをしても土の中で水分のムラができるようになってしまいます。水路ができてしまったら、割りばしなどで突いて土の中をならしましょう。 手順その7:養生させる 植え替えが終わったら、風の当たらない半日陰に置いて養生させます。 植え替え直後は根が傷んで水を吸収しづらいので、水やりは控えめにして管理しましょう。水は土の表面がしっかりと乾いてから与えますが、葉に元気がない場合は霧吹きを使って葉水をこまめにおこない、空中湿度を保つと回復が早くなります。葉水のほか、葉の枚数を減らすことで、葉から蒸散する水分量(蒸散量)を調節する方法もあります。 Tips 植え替えたあとは、肥料を与えすぎると根腐れの原因になるため注意が必要です。1カ月ほどして根が張ってきたら元の場所に戻し、新しい芽が伸び始めたら薄めの液体肥料から与えます。固形肥料の場合はなるべく株元から離して置くようにしましょう。 観葉植物の植え替えに必要なもの 観葉植物の植え替えに欠かせない鉢や土の選び方や、あると便利な道具をご紹介します。観葉植物の植え替えに必要なものは、ホームセンターなどで簡単にそろえられますよ。 育てている観葉植物や自分に合った選び方のコツもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。 鉢や土 観葉植物の植え替えに必須となる鉢や土は、適切な大きさや素材、種類を選び、育てやすい環境を整えていきましょう。 鉢は、観葉植物に合わせた大きさ選びがコツ。購入した鉢よりも、ひと回り大きな鉢からお気に入りのデザインを選んでみてください。草丈が大きくなるタイプは、鉢の高さにも注目してバランスの良い鉢を探していきましょう。 観葉植物の土は、排水性と保水性の良い土を選ぶことが基本です。園芸用の培養土でも代用できますが、有機質系が含まれる土を室内で使用すると、コバエなどの虫が発生する原因となってしまいます。 初心者の方は「観葉植物用の土」を使用して土作りの失敗を防ぐといいでしょう。 便利な道具 観葉植物の植え替えにあると便利な道具は下記のとおりです。植え替えだけではなく、日頃のお手入れに使える道具もあるので、必要に応じて揃えておきましょう。 作業シート 作業用シートがあれば掃除や後片付けがスムーズになります。 土入れ 細長いスコップがおすすめ。土がこぼれるのを防げます。 割りばし 根と土を密着させる際にあると便利です。 剪定バサミ 根を切るときや枝を剪定するときに使用します。普段の手入れにもあると便利。 ガーデニング手袋 根鉢を抜くときなどに使用します。滑り止めが付いている手袋が使いやすい。 発根促進剤 根を傷めたときに使用することで、修復を促してくれます。 植え替えに使う道具は、雑菌が入らないように清潔なものを用意しましょう。 剪定バサミやガーデニング手袋などは、普段の手入れにもあると便利な道具です。自分に合ったお好みのアイテムを揃えて、植物を楽しく育てていきましょう。 観葉植物の植え替えは成長しやすい環境づくり 観葉植物を健康的に育てるためには、植え替えがとても大切。植え替えを定期的におこなうことで根が張りやすくなり、栄養を効率的に吸収できます。 植え替えは、適切な時期におこなうことが失敗しないためのポイントです。猛暑日の夏と休眠期の冬は避け、春〜秋の成長期に実施しましょう。 正しい方法で植え替えをおこない、植物がのびのびと成長できるように環境を整えていきましょう。 観葉植物の関連商品を見てみる この記事を監修した人 有限会社 三浦園芸 土を使わない植物の栽培方法「ハイドロカルチャー」による観葉植物の生産・卸をする愛知県の会社です。国内外合わせて65ha以上の敷地に、数百の品種を取り揃えており、観葉植物の出荷数は国内トップクラスを誇ります。ハイドロカルチャー苗にあわせた器や培地等、オリジナル商品の開発も手掛けております。三浦園芸の商品はホームセンターコーナンでも販売しています。 公式サイトはこちら
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