コーナンTips その他 使える家電は東日本と西日本で異なる?引っ越し前に確認したい電源周波数 使える家電は東日本と西日本で異なる?引っ越し前に確認したい電源周波数 その他 クリップボードにコピーしました 使える家電は東日本と西日本で異なる?引っ越し前に確認したい電源周波数 この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました 東日本と西日本で電源周波数が異なることをご存知でしょうか。 実は、同じ家電製品でも地域によっては正常に作動しない、または故障するおそれがあります。 とくに引越しを計画している方は、電源周波数の違いが日常生活にどのような影響を及ぼすかを把握し、適切な対策を講じることが大切です。 本記事では、電源周波数の違いや、家電製品に与える影響、どのように対策すればよいのかを詳しく解説します。 目次 東日本と西日本では「電源周波数」が異なる電源周波数の境目はどこ?50Hzと60Hzのエリア早見表引っ越し先で使えるかは家電の種類によって異なるそのまま使える家電製品使えるが性能が変化する家電製品注意が必要な家電製品周波数が異なる家電を使うとどうなる?家電が故障する原因に火災や事故を引き起こすことも東日本⇄西日本の引っ越し前にすべきこと家電の周波数表示を確認する部品を交換する引っ越し先の電源周波数対応の家電に買い替えるオンラインで家電を購入する際は要注意!東日本⇄西日本の引っ越し前は家電を確認しよう引っ越しの荷造りアイデア21選|荷造りを楽に効率良く進めるコツは? 東日本と西日本では「電源周波数」が異なる 電源周波数とは、交流電源の電圧が一定の周期で正負を繰り返す回数を指しており、ヘルツ(Hz)という単位で表現されます。 世界中の多くの国や地域では、電源周波数は50Hzまたは60Hzのどちらかに統一されています。しかし、日本では東日本と西日本で電源周波数が異なり、東日本では50Hz、西日本では60Hzが使用されています。 なぜ、日本だけ東日本と西日本で電源周波数が異なるのでしょうか。その理由は電気が普及し始めた明治期まで遡ります。 当時、東京ではドイツ製の「50Hz」を生み出す発電機が、大阪ではアメリカ製の「60Hz」を生み出す発電機が輸入され、電気をつくっていました。その流れで東日本はドイツ製、西日本はアメリカ製がそれぞれ普及していったといわれています。 周波数を統一する動きはありましたが、周波数を合わせるには莫大な費用がかかるほか、改修期間中の電力の安定供給が難しくなることや、どちらの周波数を変えるかなどの課題もあり、最終的にうまく統一できませんでした。 こうした電源周波数の違いにより、家電製品が正常に作動しない、または故障するリスクが生じてしまうのです。しかし、すべての家電製品が影響を受けるわけではなく、影響する範囲は製品や機種によって異なります。 そのため、家電製品の使用にあたっては、必ず説明書で対応周波数を確認する必要があります。 電源周波数の境目はどこ?50Hzと60Hzのエリア早見表 以下は、東日本と西日本の電源周波数に対応した各都道府県の早見表です。 現在は、新潟県の糸魚川(いといがわ)と、静岡県の富士川(ふじがわ)を結ぶ線を境に、西側では「60Hz」、東側は「50Hz」となっています。 電源周波数 対応する都道府県 50Hz 北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県、新潟県(糸魚川以東)、群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、山梨県、静岡県(富士川以東) 60Hz 富山県、長野県、新潟県(糸魚川以西)、静岡県(富士川以西)、石川県、岐阜県、愛知県、福井県、滋賀県、三重県、京都府、大阪府、奈良県、和歌山県、兵庫県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、香川県、徳島県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、大分県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 混在エリア 新潟県、長野県、静岡県、愛知県、岐阜県、三重県の一部エリア 混在エリアに引っ越す場合は、あらかじめそのエリアを管轄する電力会社に連絡し、電源周波数を確認しましょう。 引っ越し先で使えるかは家電の種類によって異なる 電源周波数が異なる地域に引っ越しても、現在使用しているすべての家電が正常に動作しない、あるいは使えないわけではありません。 本章では、引っ越し先でそのまま使える家電と、そうでない家電について解説します。 そのまま使える家電製品 テレビやパソコン、スマートフォン充電器など、多くの家電製品は東西どちらでもそのまま使えるようになってきました。 製品にもよりますが、ほとんどの電化製品は両方の周波数に対応しているようです。 【代表例】 AV機器 テレビ、ブルーレイレコーダー、DVDレコーダー、ビデオデッキ、ラジオ OA機器 パソコン、スマートフォン充電器 キッチン家電 ウォーターオーブン、トースター 生活家電 エアコン、電気ストーブ、電気こたつ、電気コンロ、アイロン、電気毛布、掃除機、LED電球 使えるが性能が変化する家電製品 冷蔵庫や洗濯機、空気清浄機などの大型家電は、周波数によって性能が変わることがあります。 これは、モーターやコンプレッサーなどの動作部分が周波数の影響を受けるためです。 なお、インバーターと呼ばれる電圧や周波数を変化できるようにする回路を内蔵している機器については、インバーターを経由して電動機に電力が供給されるため、電源周波数による影響は受けません。 【代表例】 キッチン家電 冷蔵庫、ミキサー 生活家電 洗濯機、掃除機、空気清浄機、加湿器、扇風機、ドライヤー 注意が必要な家電製品 周波数が違うと使えない場合がある家電は、電子レンジや一部の洗濯機、蛍光灯器具などです。 近年では、インバーターが内蔵された、50Hz・60Hz共用タイプの機器もあり、電源周波数に関係なく使用できます。 ただし、電子レンジや蛍光灯器具は、50Hzもしくは60Hz専用のものが多く、いまだ東日本と西日本で異なる周波数に適応できるように設計されていません。とくに、製造年月日が古いものは注意が必要です。 【代表例】 キッチン家電 電子レンジ AV機器 ステレオ、テープレコーダー 生活家電 衣類乾燥機、タイマー、蛍光灯器具、洗濯機、電気時計 周波数が異なる家電を使うとどうなる? 何も知らずに周波数が異なる家電を使ってしまった場合、一体どのような影響があるのでしょうか。周波数の違いが家電製品に与える影響と、具体的な対策を詳しく解説します。 家電が故障する原因に 周波数が合わない地域で家電を使うと、その家電が正常に機能せず、最悪の場合、故障するリスクがあります。 たとえば、東日本専用の電子レンジを西日本で使用すると、内部モーターの回転数やマイクロ波の量が変わり、故障や性能低下、食品の焦げ付きなどの問題が起こるおそれがあり危険です。 しかし、周波数の違いを知らないと、家電からゴムが溶けるような異臭や、エラーが発生するまで気づくことができません。 火災や事故を引き起こすことも よくある事例として、西日本専用の60Hz電子レンジを50Hzで使用すると、内部が過熱して温度ヒューズが切れ、二度と使えなくなることがあります。 異常発火を引き起こし、発煙や火災を起こす危険性もあるため、事故にならないよう必ず対応周波数を確認してください。 東日本⇄西日本の引っ越し前にすべきこと 東日本と西日本間での引っ越しをする際は、家電の対応周波数を確認し、適正な対策を講じることが大切です。 基本的には、下記の3項目を確認してください。 家電の周波数表示を確認する 部品を交換する 引っ越し先の電源周波数対応の家電に買い替える それぞれの項目について詳しく説明します。 家電の周波数表示を確認する 多くの家電は両方の周波数に対応していますが、未対応のものもあります。そのため、家電製品の周波数が引っ越し先で使えるかどうかを事前に確認してください。 家電製品の周波数を確認する主な方法は下記の3つです。 製品の取扱説明書 取扱説明書には、電源周波数や対応電圧などの情報が記載されている。 取扱説明書が手元になくても、メーカーの公式ウェブサイトで電子版を見れる場合がある。 製品本体または電源コードの表示 家電製品の本体や電源コードには、製品が対応している電圧や周波数などの情報が表示されていることが多い。 メーカーに問い合わせる 製品自体に表示がない場合や、取扱説明書が見つからない場合は、製品名と型番をメモしてメーカーのカスタマーサポートに連絡をする方法がある。 部品を交換する 周波数の違う地域で家電製品を安全に使うために、部品の交換や機器の調整が推奨されています。 引っ越し先で今使っている家電を継続して使いたい場合は、家電メーカーに問い合わせて交換や修理などを依頼しましょう。 交換する際は、部品を発注してから到着するまでに時間がかかる場合があります。引っ越し初日から家電が使えないという事態を避けるためにも、引っ越しが決まったタイミングで確認してください。 なお、部品交換や調整の費用は保証対象外で自己負担となることが多いので、その費用と新しい家電を購入する費用を比較検討するとよいでしょう。 引っ越し先の電源周波数対応の家電に買い替える 引っ越し先の電源周波数に対応した新しい家電を購入することも一つの手段です。部品を交換するよりも、買い替えるほうが費用が安くなる場合があります。 なお、モーターの周波数を自動調整するインバーター機能搭載の「ヘルツフリー製品」を購入すれば、今後は引っ越しても家電の買い替えをしなくて済むためおすすめです。 ヘルツフリー製品は電子レンジや冷蔵庫、洗濯機などがあり、交流を一旦直流にすることで、周波数の問題を解決する仕組みです。直流にすれば周波数は関係なくなるため、日本全国どこで使っても問題はありません。 オンラインで家電を購入する際は要注意! オンラインショップの場合は、全国の購入者に対応するため、50Hzと60Hz対応の両方の電化製品を扱っています。 引っ越し先の電源周波数に対応していない製品を間違って購入しないよう、ショップの商品の詳細ページで必ず確認しましょう。 また、家電量販店では、主にその地域に合わせた周波数の製品を取り扱っています。急ぎでなければ、引っ越し先のホームセンターや家電量販店で購入したほうが間違いがないでしょう。 東日本⇄西日本の引っ越し前は家電を確認しよう 本記事では、東日本と西日本での電源周波数の違いと、家電への影響について解説しました。 東日本から西日本へ(またはその反対)引っ越しをする際は、家電の周波数表示を必ず確認しましょう。引っ越し先の周波数に対応していない場合は、家電製品の部品を交換するか、引っ越し先の電源周波数に対応した新しい家電製品を購入してください。 火災や事故のリスクを避けるためには、全国どこでも使えるヘルツフリーの家電を選ぶことも解決策の一つです。 引っ越しは新しい人生をスタートする大きな転機となります。本記事で解説したポイントをしっかりと押さえ、新生活を楽しく安心して過ごしていただければ幸いです。 関連記事 引っ越しの荷造りアイデア21選|荷造りを楽に効率良く進めるコツは? 家電・照明の関連商品を見てみる
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