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シーズニングとは!2つの意味と鉄製調理器具のお手入れ方法を詳しく解説

シーズニングとは!2つの意味と鉄製調理器具のお手入れ方法を詳しく解説

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近年、家で過ごす時間やアウトドア用品への注目が集まったことで、調理器具にこだわる人が増えてきました。
なかでも「鉄フライパン」や「スキレット」といった鉄製品の人気が高く、さまざまな料理に使えるうえに写真映えもすると話題です。

しかし、鉄製の調理器具を使う際には必ず「シーズニング」というお手入れが必要となることをご存じでしょうか。
本記事では、シーズニングの意味から具体的なやり方まで解説していきます。

シーズニングとは!サビや焦げ付きを防ぐお手入れ方法

シーズニングとは!サビや焦げ付きを防ぐお手入れ方法

シーズニングとは、主に鉄製の調理器具に「油ならし」をおこなうことを指します。
使い続けるうちに錆や焦げ付きが目立つ鉄フライパンやスキレット、ダッチオーブンなどの調理器具を長持ちさせるには、シーズニングが重要です。
表面を油で膜を張るようにコーティングして、空気を遮断することで錆や焦げが付きにくくなります。

また、新品の調理器具にシーズニングをおこなう際には、最初にしっかりと洗いましょう。
すでに錆防止の油やワックスが塗られているため、綺麗に洗い流したあとに改めて新しい油でコーティングをする必要があります。あえて製造時のワックスを落とすのは、料理に臭いなどがうつるのを防ぐためです。

シーズニングとは!もう一つの意味は混合調味料

シーズニングとは!もう一つの意味は混合調味料

シーズニングには、油ならしのほかにもう一つ「混合調味料」という意味があります。
「調味料」や「乾燥」といった意味を持つ英語の「seasoning」が語源となり、日本語では粉末状の調味料をミックスしたものをシーズニングと呼ぶようになりました。

また、シーズニングのなかにも幅広く使える「万能シーズニング」と、特定の料理に使うための「専用シーズニング」があります。
万能シーズニングは、肉や野菜などさまざまな食材にひと振りするだけで味が決まるため、自宅やキャンプでも大活躍。
一方専用シーズニングは、タコスやガパオといった特定の料理をおいしく仕上げるためのスパイスです。

シーズニングのやり方は簡単

シーズニングのやり方は簡単

ここからは、実際に油ならしのためのシーズニングのやり方を詳しく紹介していきます。
一見難しそうに見える作業ですが、慣れてしまえばとても簡単なので安心してください。

シーズニングを行う際に必要となるものは、主に食用油(塩分の含まれていないもの)・野菜くず・鍋つかみ・キッチンペーパーの4つ。
シーズニングを何度も繰り返すことで丈夫な油の膜ができ、錆や焦げが付きにくくなります。
まずはしっかりと手順を覚えて、試してみましょう。

手順その1:お湯で洗う

新品の鉄フライパンやスキレットなどには、あらかじめ錆防止のために油やワックスが塗られています。
そのため、まずは全体をしっかりと洗い流すことを忘れないようにしましょう。

お湯を使用して、調理器具の表面をタワシやスポンジで綺麗に磨きます。
ただし、金属たわしのように硬いものを使うと、調理器具が傷付いてしまうので注意してください。
細かい部分や傷を付けたくない表面などは、なるべく柔らかいスポンジを使いましょう。

手順その2:空焚きをする

手順その1にて綺麗に洗ったあとは、しっかりと汚れや泡をすすいで水気を拭き取り、中に何も入れない状態でコンロの火にかけて「空焚き」をします。
このとき、火力は必ず「弱火」にしてください。
強火にすると焦げ付く可能性があるので、弱火でじっくりと全体を加熱することが大切です。

しばらく加熱すると白い煙が出てくるので、煙が落ち着くまで様子を見ましょう。
煙は油やワックスが焼かれている証なので心配はいりません。
しかし、大量の煙が出る場合があるので、必ず換気扇を強めに回したり、窓を開けたりしてから空焚きをおこなうようにしてください。

器具全体に火が通って水分が飛び、白い煙が出なくなったら空焚きは完了です。
また、鉄鍋やダッチオーブンのように蓋があるものは蓋も同じように加熱します。

手順その3:油を塗る

空焚きを終えたら、そのまま熱が冷めないうちに器具に油を塗ります。
使用する油には、塩分が含まれていないタイプの食用のサラダ油やオリーブオイルを選んでください。
オイルを直接器具の表面に垂らして、キッチンペーパーを使いながら全体に馴染ませます。

鍋やフライパンの内側のみならず、外側のエンボス加工の部分や持ち手なども念入りに塗りましょう。
油を塗るときにはヤケドに十分注意して、鍋掴みや耐熱のトング・箸などを使ってください。

また、最初に空焚きをしたあとの油やワックスの残りが気になる場合は、油を塗る前に再度手順その1と2を実施してください。

手順その4:空焚きをする

手順その3にて全体にまんべんなく油を塗ったら、手順その2と同じようにコンロの火にかけて空焚きをします。
弱火から中火ほどの火力にて、煙が出るまで熱し続けてください。

また、シーズニングをおこなう際に、コンロではなくIHクッキングヒーターを使用する場合も、すべての手順は同様です。調理器具は「IH対応」のタイプを選ぶ点だけ注意しましょう。
IHでの空焚きの場合、センサーの働きにより自動で加熱が止まってしまう可能性があります。
そのため、IHや調理器具の様子をしっかりと確認しながら実施してください。

手順その5:冷ます

空焚きにて煙が出なくなったら、火を止めて少し冷ます時間を設けてください。
手で触れても問題ない状態になったら、好みによって手順その3から5までの工程を繰り返しましょう。
全体に油を塗って空焚きをする流れをかさねることにより、どんどん油の膜が張られていき、錆や焦げが付きにくい状態に仕上がります。

繰り返しの回数は2~3回が目安です。
油のてかり加減や、お手入れにあてられる時間などで調整し、納得できたら次の工程と仕上げにうつりましょう。

手順その6:野菜を炒める

十分に油の膜をかさねた鍋やフライパンを再び火にかけて、野菜を炒めます。
このときに使用する野菜は最後に捨ててしまうので、料理の際に出た切れ端や皮や茎などの「野菜くず」で構いません。
とくにおすすめの野菜は、料理でもよく臭みを取るために使われるネギの青い部分やニラなどです。

野菜を炒めることによって鉄臭さが消え、器具に塗った油分と野菜に含まれる水分が反応して「油の層」が完成します。
鍋肌やスキレット・ダッチオーブンの調理面にじっくりと野菜をこすりつけて、焦げる手前まで炒めてください。
また、空焚き時と同様に、蓋がある場合は蓋の内側でも野菜を炒めると、鉄臭さをより解消できます。
ちなみに、蓋のシーズニングは必須ではないので、できそうな場合のみで大丈夫です。

手順その7:最後に仕上げる

十分に野菜を炒めたあとは、中身をすべて取り出し、最後にもう一度全体にまんべんなく油を塗ります。収納は、しばらく放置して完全に冷めるのを待ってからおこないましょう。

スキレットやダッチオーブンなどは使う機会が限られるため、次に使用するまで期間が空くことがあるかもしれません。
その場合は、器具を新聞紙で包んで収納すると湿気対策となり、錆の防止につながります。
とくに蓋つきの器具は、密閉すると湿気が溜まりやすいので、収納方法には注意してください。

シーズニングは少し時間がかかる作業であるため、面倒に感じる方もいるでしょう。しかし、お手入れの内容はとてもシンプルなので、やり始めてしまえば簡単に終わります。大切な調理器具を長持ちさせるために、正しい手順でしっかりとおこなってください。

シーズニングの注意点とは

シーズニングの注意点とは

手順を覚えてしまえば誰でも簡単に実施できるシーズニングですが、いくつか注意点もあります。
重要なポイントとなる「油の量」と「温度変化」について解説するので、シーズニングをおこなう前にチェックしてみてください。
ポイントを押さえることで、上手なシーズニングができて鉄製の調理器具を長く使えるようになります。
また、ヤケドや換気といった身の安全にもしっかりと配慮しましょう。

注意点その1:油の量

シーズニングで油を塗る際には、多く塗りすぎないように注意しましょう。
べったりと厚く塗るとムラができ、油の溜まった部分が酸化して固まってしまうおそれがあります。
薄い油の膜がまんべんなく広がるくらいが適量です。

ただなんとなく油を広げるのではなく、キッチンペーパーで油を吸い込ませながら、調理器具全体の表面をすべらせて薄く均等に塗り広げるのがポイントです。
また、器具の表面に水分が残っている状態で油を塗る工程を進めると、錆び付く原因となります。
油を塗る前後にはきちんと空焚きをして、水分が飛んだことを確認してから実施してください。

注意点その2:温度変化

シーズニングでは、水で洗ったり火で熱したりと、調理器具の温度が変化するタイミングが多く存在します。
扱う器具によっては、急な温度変化の影響でヒビが入ったり、割れてしまったりすることがあるでしょう。
とくに、スキレットのように薄くて軽いタイプの調理器具は注意が必要です。
加熱後すぐに水をかけて冷やすことは決してせずに、ある程度熱がとれるまで待ってから次の作業に移ってください。

鉄鍋や鉄フライパンのように丈夫なものであれば、目に見える変化はほとんどありません。
しかし、急な温度変化によって器具に負担がかかる点には変わりないので、なるべく時間をかけてじっくりと熱したり、冷ましたりすることをおすすめします。

シーズニングをした調理器具のお手入れ方法

初回のシーズニングが完了し、実際に調理に使用した器具は、お湯で汚れを浮かせてからタワシやスポンジでこすり取ります。

洗ったあとは水分を飛ばし、なるべく湿気が発生しにくい場所で新聞紙に包んで保管してください。

調理をかさねるうちに焦げ付きや匂い、色むらが気になり始めたら、メンテナンスをおこなうタイミングです。
調理や洗浄を繰り返すことで、だんだんと油の膜も無くなっていってしまうので、定期的にシーズニングを実施して油の層を復活させましょう。
油の匂いを解消するためには、たっぷりのお湯を沸かす方法もおすすめです。

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スキレットの使い方|使用前・使用後のお手入れ方法と長く使うための注意点

シーズニングとは大事なギアを長持ちさせるお手入れ方法

シーズニングは少し手間のかかる作業ですが、丁寧にお手入れを続けていれば鉄製の調理器具はどんどん味が出て、愛着もわいてきます。
使い始めの一回のみならず、ぜひ定期的にメンテナンスとしてシーズニングを実施して、お気に入りの調理器具を長持ちさせてください。
さらに、油の量や保管場所などにも気を付けると、いつまでも錆や焦げ付きに悩まされない丈夫な器具に仕上がります。

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