コーナンTips ペット 【獣医師監修】猫の涙やけの原因は?自宅でできるケアと病院へ行く目安を解説 【獣医師監修】猫の涙やけの原因は?自宅でできるケアと病院へ行く目安を解説 ペット クリップボードにコピーしました 【獣医師監修】猫の涙やけの原因は?自宅でできるケアと病院へ行く目安を解説 この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました 愛猫の可愛い顔を見たとき、目の下が赤茶色く変色していることに気づき、心を痛めている飼い主様も多いのではないでしょうか。こまめに拭いてもすぐに色がついてしまい、「どうして治らないのだろう」「何か病気なのかな」と不安になることもあるはずです。 この記事では、猫の涙やけが起こる原因から、自宅で簡単にできるケア方法、そして食事による改善策までを詳しく解説します。また、病院へ連れて行くべき症状の目安についてもお伝えしますので、愛猫の健康と美しい瞳を守るために、ぜひ参考にしてください。 目次 猫の涙やけの正体と放置するリスク涙やけを引き起こす主な原因原因1:涙の過剰生成原因2:涙の排出不全自宅で可能な涙やけのケア手順手順1 ホットタオルでふやかす手順2 専用クリーナーで拭き取る手順3 乾いたコットンで保湿する食事改善による涙やけ対策穀物不使用のフードを選ぶ理由添加物を避けて消化を助ける水分摂取量を増やして代謝を促す病院を受診すべき症状の判断基準目の充血や目やにが酷い場合痛がって目をこする仕草があるケアしても改善が見られない時まとめ 猫の涙やけの正体と放置するリスク 涙やけは、目から涙が過剰に溢れてしまう「流涙症(りゅうるいしょう)」という状態に付随して起こる症状の一つで、溢れ出た涙が目の周りの被毛に付着し、時間が経つことで赤茶色に変色してしまう状態のことを指します。これは涙に含まれる「ポルフィリン」という色素成分が紫外線や空気に触れて酸化することで起きる現象で、湿った状態が続くと雑菌が繁殖して症状が悪化しやすくなります。 単なる見た目の問題だと思って放置してしまうと、愛猫にとって辛い症状を引き起こすリスクがあります。涙で常に濡れた皮膚は細菌が繁殖しやすい環境となるため、皮膚炎を起こして痒みや痛みを伴うようになります。その結果、猫が気にして目をこすり、眼球を傷つけてしまったり、目の周りの毛が抜け落ちてしまったりすることさえあるのです。 涙やけの状態 想定されるリスク 飼い主様の対応 初期(薄い茶色) 見た目の変化のみ 自宅でのこまめなケア 中期(濃い茶色・ベタつき) 細菌繁殖の可能性あり 食事の見直しと入念なケア 後期(皮膚の赤み・脱毛) 皮膚炎や感染症の併発 早急に動物病院を受診 このように、涙やけは放置すればするほど治りにくくなり、愛猫に不快な思いをさせてしまいます。早めに適切なケアを行うことが、愛猫の健康を守る第一歩となります。 ▶猫のケア用品|ホームセンターコーナンの通販サイト 涙やけを引き起こす主な原因 猫の涙やけを引き起こす流涙症のメカニズムは、大きく分けて「涙が作られすぎる」か「涙がうまく排出されない」かのどちらかです。それぞれの原因を正しく理解することで、愛猫に合った対策を見つけることができます。 原因1:涙の過剰生成 涙が作られすぎてしまう背景としてまず考えられるのが、結膜炎や角膜炎といった目の疾患です。ウイルスや細菌の感染によって炎症が起きると、目は痛みや違和感を和らげようとして涙を大量に分泌します。また、日々の生活環境の中での物理的な刺激も大きく影響します。猫トイレの細かい砂埃や部屋のホコリ、ハウスダストなどが目に入ると、その異物を洗い流そうとする防御反応で涙が止まらなくなります。 関連記事 猫用トイレの置き方と掃除方法|簡単で効果的な臭い対策を紹介 | コーナンTips 原因2:涙の排出不全 作られた涙が鼻へとスムーズに流れない「排出障害」は、生まれつきの体質と、後天的なトラブルの2つに分けられます。 先天的な要因としては、鼻涙管(びるいかん:涙を排出するための細い管)の形状が挙げられます。特にエキゾチックショートヘアやペルシャ、スコティッシュフォールドなどの「短頭種」は、鼻が低く顔が平らな構造上、鼻涙管が曲がりくねっていて狭いため、涙が詰まりやすく溢れ出てしまいがちです。 一方、後天的な要因として多いのが、過去にかかった「猫風邪」の影響です。ウイルス感染による炎症が治った後も、鼻涙管が癒着して狭くなったり完全に塞がったりしてしまうことがあります。その他にも、外傷や鼻腔内に腫瘍ができることで、これまで問題なかった猫でも突然涙やけの症状が現れることがあります。 原因の分類 具体的な要因 特徴 過剰生成 目の疾患、砂埃・ホコリ、添加物・穀物 刺激や老廃物の排出で涙が増える 排出不全 短頭種(先天的)、猫風邪・外傷・腫瘍(後天的) 涙の通り道が詰まり溢れ出る 自宅で可能な涙やけのケア手順 軽度の涙やけであれば、自宅での丁寧なケアで改善が期待できます。愛猫がリラックスしているタイミングを見計らって、優しく行ってあげましょう。ここでは、効果的な3つのステップをご紹介します。 手順1 ホットタオルでふやかす まずは、固まってしまった目やにや汚れをふやかすために、ホットタオルを使用します。清潔なタオルを水で濡らして絞り、電子レンジで少し温めるか、お湯に浸して絞ることで温かい蒸しタオルを作ります。この時、絶対に熱くなりすぎないよう、自分の手首の内側に当てて「ほんのり温かい」と感じる程度(人肌より少し温かいくらい)に調整してください。準備ができたら、そのタオルを猫の目元に優しく当てて、数十秒ほどじんわりと温めます。これにより、こびりついた汚れが柔らかくなり、皮膚への負担を最小限に抑えながら落としやすくなります。また、温めることで目元の血行が良くなる効果も期待できます。 手順2 専用クリーナーで拭き取る 汚れが十分にふやけたら、次は拭き取りの工程です。ペット用の涙やけ専用クリーナーや、刺激の少ない洗浄液をコットンやガーゼにたっぷりと含ませます。乾いたティッシュペーパーなどでゴシゴシと擦ると、デリケートな目の周りの皮膚を傷つけてしまう恐れがあるため避けてください。湿らせたコットンで、目頭から目尻に向かって、毛の流れに沿って優しく拭き取ります。汚れがひどい場合は、一度で落とそうとせず、新しいコットンに取り替えながら数回に分けて少しずつ綺麗にしていきましょう。無理に剥がそうとすると痛みを伴い、次回のケアを嫌がるようになってしまうので注意が必要です。 手順3 乾いたコットンで保湿する 汚れを拭き取った後は、濡れたままにせず、必ず乾いた清潔なコットンで水分を吸い取ります。湿った状態が長く続くと、再び雑菌が繁殖しやすくなり、新たな涙やけの原因となってしまうからです。水分を優しく押さえるように拭き取った後、必要であればペット用の保湿クリームやローションを薄く塗布してあげると、皮膚のバリア機能を高めることができます。ただし、目の中に入らないよう細心の注意を払ってください。ケアが終わったら、頑張った愛猫をたくさん褒めて、おやつをあげるなどして「ケアの後はいいことがある」と覚えてもらうことも大切です。 手順 使用するアイテム ポイント 1. ふやかす 温めたタオル(ホットタオル) 人肌程度の温度で優しく当てる 2. 拭き取る 専用クリーナー、コットン ゴシゴシ擦らず、撫でるように拭く 3. 保湿する 乾いたコットン、保湿剤 水分を完全に除去し、皮膚を守る 食事改善による涙やけ対策 日々のケアに加えて、食事の内容を見直すことも涙やけの根本的な解決につながる場合があります。体の中から健康をサポートし、涙やけになりにくい体質を目指しましょう。 穀物不使用のフードを選ぶ理由 猫の涙やけ対策としてよく挙げられるのが、「穀物不使用(グレインフリー)」のキャットフードへの切り替えです。穀物に対するアレルギー反応が出ると、目やにや涙の量が増え、結果として涙やけが悪化してしまいます。猫は本来肉食動物であり、トウモロコシや小麦などの穀物の消化を苦手としています。穀物を使用していないフードを選ぶことで、消化器官への負担を減らすことができます。 添加物を避けて消化を助ける 穀物と同様に注意したいのが、フードに含まれる人工添加物です。着色料、香料、保存料などの化学合成添加物は、猫の体にとって不要なものであり、消化吸収の妨げになるだけでなく、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。パッケージの原材料表示を確認し、できるだけシンプルな素材で作られた「無添加」表記のあるフードや、天然由来の酸化防止剤を使用しているフードを選ぶことが大切です。消化に良い食事は、涙やけの改善だけでなく、毛並みの向上や健康維持にも寄与します。 水分摂取量を増やして代謝を促す 食事の内容だけでなく、水分をしっかりと摂らせることも涙やけ対策において重要です。体内の水分が不足すると、尿として排出されるべき老廃物が濃縮され、汗や涙といった他の経路から排出されやすくなります。また、涙自体の粘度が高くなり、ドロドロとした涙が鼻涙管に詰まりやすくなる原因にもなります。新鮮な水を常に飲めるように設置箇所を増やしたり、ドライフードをふやかして与えたり、ウェットフードを取り入れたりして、意識的に水分摂取量を増やしてあげましょう。水分を十分に摂ることで新陳代謝が活発になり、体内の老廃物がスムーズに排出されるようになります。 対策項目 具体的なアクション 期待できる効果 フード選び グレインフリー(穀物不使用)を選ぶ 消化不良とアレルギー反応を防ぐ 添加物 人工着色料・保存料を避ける アレルギー反応による涙の増加を抑制 水分補給 ウェットフードや新鮮な水の確保 代謝を促し、涙の粘度を下げる ▶キャットフード|ホームセンターコーナンの通販サイト 関連記事 キャットフードの基本は総合栄養食!正しい選び方と猫の食いつき対処法 | コーナンTips 病院を受診すべき症状の判断基準 自宅でのケアや食事改善を試みても改善が見られない場合や、明らかに様子がおかしい場合は、迷わず動物病院を受診する必要があります。ここでは、飼い主様が判断に迷わないための受診の目安を解説します。 目の充血や目やにが酷い場合 涙やけだけでなく、白目の部分が赤く充血していたり、黄色や緑色のドロっとした目やにが出ていたりする場合は注意が必要です。通常の代謝による目やには赤茶色や黒っぽい色をしており、乾燥していることが多いですが、黄色や緑色の目やには細菌感染やウイルス感染を起こしている可能性が高いサインです。結膜炎や角膜炎、あるいは猫風邪などの感染症にかかっている恐れがあります。このような状態で自宅ケアを続けても治るどころか悪化してしまうため、早急に獣医師の診察を受け、抗生物質の点眼薬などを処方してもらう必要があります。 痛がって目をこする仕草がある 愛猫が前足でしきりに目をこすっていたり、床や家具に顔をこすりつけたりしている場合も受診のサインです。また、片目だけをつぶっていたり、瞬きの回数が異常に多かったりする場合も、目に痛みや強い違和感を感じている証拠です。目の中に異物が入っているだけでなく、角膜に傷がついている可能性も考えられます。目をこすることで傷が深くなり、最悪の場合は視力に影響が出ることもあります。痛みを伴う症状が見られるときは、決して様子を見ることなく、すぐに病院へ連れて行ってあげてください。 ケアしても改善が見られない時 自宅でのケアや食事改善を2週間から1ヶ月程度続けても全く効果が見られない、あるいは逆に範囲が広がっているという場合も受診を検討しましょう。この場合、飼い主様が気づかない別の原因が隠れている可能性があります。例えば、先天的な鼻涙管閉塞や、まぶたの形成異常、逆さまつげなどは、外科的な処置が必要になることもあります。専門家の目で原因を特定し、適切な治療方針を立ててもらうことが、結果的に愛猫の負担を減らし、早期解決につながります。 症状 判断 考えられる原因 黄色・緑色の目やに 即受診 細菌・ウイルス感染症 目をこする・開かない 即受診 角膜の傷、異物、強い痛み ケアしても治らない 相談 鼻涙管閉塞、構造的な問題 関連サイト コーナンどうぶつ病院はコチラ まとめ 猫の涙やけは、原因を見極めて適切な自宅ケアと食事改善を行うことで、症状の緩和が期待できます。しかし、感染症や目の構造が原因の場合もあるため、異常を感じたら早めに動物病院を受診することが大切です。愛猫の健康と美しい瞳を守るために、日々の観察とケアを続けていきましょう。 猫のケア用品|ホームセンターコーナンの通販サイト
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