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ハムスターの飼い方|飼育のコツやお世話に必要なものを初心者向けに解説

ハムスターの飼い方|飼育のコツやお世話に必要なものを初心者向けに解説

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小さく丸い体にフワフワの毛、クリっとした目が愛らしいハムスター。毛づくろいをしたり餌を食べたりする仕草もかわいく、小動物のなかでもとくに人気のペットです。これからお迎えしようと思っている方もいるのではないでしょうか。

しかし、ハムスターにはさまざまな種類が存在し、飼育に必要な道具もたくさんあるため、初心者の方は迷ってしまうかもしれません。

そこで本記事では、ハムスターの基本的な飼い方や、かかりやすい病気などを詳しく解説します。最後まで読めば、安心かつ快適な飼育環境でお迎えできるでしょう。ぜひ参考にして、楽しいハムスターライフを送ってください。

ハムスターの特徴

白い布の上に座っているハムスター

愛らしい仕草で飼い主をとりこにするハムスターは、飼育スペースを取らず散歩も必要ないため、初心者でも気軽に飼える小動物です。日々のお世話がしやすく、子供向けのペットとしても人気で、生体価格や維持費もリーズナブルです。

基本的には臆病で警戒心が強い性格ですが、人間でいうと1歳児ほどの知能があるといわれ、人によく懐きます。一方で、縄張り意識が強く、ほかのハムスターとケンカをすることもあるため、多頭飼いの場合はケージを1匹ずつ分けるといいでしょう。

ハムスターの基本的な情報は以下のとおりです。

科名 キヌゲネズミ科
和名 キヌゲネズミ亜科
英名 hamster
学名 Cricetinae Fischer
分類 ネズミ目(齧歯目)キヌゲネズミ科 キヌゲネズミ亜科(24種類)
分布 ヨーロッパからアジアの乾燥地帯に生息。地中に穴を掘って生活している。
体長 全長6~30cm(品種によって異なる)
食性 草食性に近い雑食性
寿命 約2~3年
繁殖 生後1~3ヶ月で繁殖でき、一度に10匹前後を生む

主な種類

ペットとして人気が高いハムスターの種類は以下の4種です。

  • ゴールデンハムスター
  • ジャンガリアンハムスター
  • ロボロフスキーハムスター
  • キンクマハムスター

これらの種類は一般的なペットショップで購入でき、値段も手ごろです。それぞれの特徴を詳しくご紹介します。

ゴールデンハムスター

白い背景とゴールデンハムスター

属名 ゴールデンハムスター属
和名 ヒメキヌゲネズミ
学名 Mesocricetus auratus
原産地 シリア、レバノン、イスラエルなど
体長 約20cm
体重 約80~150g

ペットとして飼われるハムスターのなかでも代表的な種類です。穏やかな性格で人に慣れるのが早いため、初心者にもおすすめです。毛色はアプリコット、トリコロール、バイオレット、ホワイトなどバリエーション豊富ですが、オレンジと白の「ノーマル」がよく知られています。

ジャンガリアンハムスター

白い背景とジャンガリアンハムスター

属名 ヒメキヌゲネズミ属
和名 ヒメキヌゲネズミ
学名 Phodopus sungorus
原産地 ロシア
体長 約7~12cm
体重 約30~40g

ゴールデンハムスターよりもひと回り小さい「ドワーフ種」と呼ばれるハムスターです。基本的におとなしく、おっとりした性格をしていますが、なかには警戒心が強い子もいます。毛色はグレー、ホワイト、イエローなどさまざまあり、真っ白の「スノーホワイト」がとくに人気です。

ロボロフスキーハムスター

白い背景とロボロフスキーハムスター

属名 ヒメキヌゲネズミ属
和名 ロボロフスキーキヌゲネズミ
学名 Phodopus roborovskii
原産地 ロシア
体長 約7~10cm
体重 約15~40g

ペットとして飼われているハムスターのなかではもっとも小さく、体長はゴールデンハムスターの約半分です。ちょこちょこと動き回る様子が可愛く、縄張り意識も強くないため多頭飼いができます。ただし、臆病な性格であるため、頻繁になでたり手に乗せたりするのは難しいでしょう。

キンクマハムスター

白い背景とキンクマハムスター

属名 ゴールデンハムスター属
和名 ヒメキヌゲネズミ
学名 Mesocricetus auratus
原産地 シリア、レバノン、イスラエルなど
体長 約20cm
体重 約80~150g

キンクマハムスターはゴールデンハムスターを品種改良した種類で、アプリコット単色の毛色をしたハムスターです(基本情報はゴールデンハムスターと同じ)。

ふっくらとした体つきに丸い耳、テディベアのような可愛らしい見た目から、ハムスターのなかでもとくに人気があります。

平均寿命

ペットとして飼われているハムスターの寿命は、2年から3年です。

例外的にジャンガリアンハムスターは3年以上生きるケースもあるようですが、全体的に寿命は短めです。その理由には、小さな体と高い心拍数を持っていることや、成長速度が速いことが挙げられます。

ただし、寿命は飼育環境や食事にも左右されます。なかには病気にかかり、気づかないうちに亡くなっているケースも少なくありません。長生きしてもらうためには、日ごろからよく観察し、病気を早期に発見することが大切です。

ハムスターの上手な飼い方

ケージの中にある滑り台にいるハムスター

ここからは、初心者向けにハムスターの飼い方をご紹介します。

とくに意識すべきポイントは、以下のとおりです。

  • 飼育に必要なアイテムを揃え快適な環境を整える
  • 餌や水のあげ方に注意する
  • トイレや床材をこまめに掃除する

これらのポイントに触れながら、以下で詳しく解説します。

飼育環境

ハムスターは運動が大好きです。思いっきり動き回れるよう、ケージは横に広いものを用意しましょう。大きさの目安は以下のとおりです。

  • ゴールデン:幅60cm×奥行き45cm×高さ30cm
  • ジャンガリアン:幅45cm×奥行き30cm×高さ25cm

ケージの中には、以下のアイテムを入れましょう。

  • 巣箱:寝床や隠れ家になる大切な場所
  • 回し車:運動不足解消のためにも欠かせないホイール
  • 餌入れ:小さめの食器で代用可
  • トイレ:固まるタイプの砂を入れると掃除が楽になる
  • かじり木:伸び続ける歯を削ったりストレスを解消したりするための木
  • 給水ボトル:ケージの外に取りつけるタイプが主流
  • 床材:足の保護やケージの保温・吸湿の役割がある
  • 砂浴び用の砂とバス:お風呂代わりの砂浴びをさせるための砂と容器
  • パネルヒーター:寒くなる時期にケージの上部や底半分に敷く

初心者には、必要なものが揃った飼育セットがおすすめです。小動物を扱うペットショップやホームセンターでよく販売していますので、ぜひチェックしてみてください。

ハムスターの飼育に必要な商品を見てみる

また、ハムスターの飼育に最適な温度と湿度は以下のとおりです。

  • 温度:20~24℃
  • 湿度:40~60%

ハムスターは、湿った環境が苦手です。梅雨の時期や蒸し暑い夏場は、エアコンや除湿器などで湿度を調整しましょう。一方で寒さにも弱く、ゴールデンハムスターは10℃以下、ジャンガリアンハムスターは5℃以下になると疑似冬眠に入り、体温が下がって体力を消耗するおそれがあります。そのため、冬はパネルヒーターで温めてあげると安心です。

水のあげ方

水は毎日交換し、いつでも新鮮な状態にしておきましょう。水がこぼれていないかもチェックしてください。床材が濡れているとハムスターが嫌がるだけではなく、雑菌が繁殖しやすくなります。

水を交換する際は、給水器周りの床材が濡れていないかを確認することも大切です。

餌のあげ方

餌は、フードのパッケージに書いてある与え方を参考にし、毎日決まった量を与えましょう。

ハムスターは、食べ物を頬袋に入れて巣に持ち込む習性があるため、餌入れがすぐ空になることがありますが、都度足す必要はありません。逆に、残ったままのフードは傷んでしまうおそれがあるため、一旦捨てて、新しいフードを与えてください。

 

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トイレの掃除

ハムスターは、トイレのしつけがしやすい小動物です。とくにゴールデンハムスターは決まった場所で排泄するため、一度トイレを覚えさせれば、いつも同じ場所で排泄するようになります。

しつけのポイントは、砂を入れたトイレの中に、おしっこのニオイがついた床材を入れることです。こうすることで、その場所をトイレとして覚えてくれます。

なかにはトイレを覚えてくれなかったり、途中でトイレの場所を変えたりするハムスターもいますが、犬や猫と違って叱ってもあまり効果はありません。根気強くしつけましょう。

トイレ砂にはさまざまなタイプがありますが、固まるタイプを選ぶと掃除が楽になります。固まった部分だけを捨て、新しく砂を足してください。

一度にするおしっこの量は少なめですが、放置するとニオイがきつくなってきます。毎日少しずつ入れ替えましょう。

床材の掃除

ハムスターはおしっこの場所は覚えてくれますが、フンはトイレでせず、いろいろなところでします。フンのニオイはそこまで強くありませんが、放っておくとどんどんたまってしまうため、少なくとも1週間に一度はケージを掃除しましょう。

ケージに汚れがついている場合は、軽く水洗いして落としてください。よく乾燥させ、新しい床材とそのほかのアイテムを掃除前と同じように設置しましょう。

ただし、ハムスターはニオイで縄張りを確認しているため、床材はすべて交換するのではなく、古い床材を少し戻してあげるといいでしょう。

あび砂の管理方法

もともと乾燥地帯に住んでいたハムスターに水浴びをする習慣はなく、砂に体をこすりつけてニオイや汚れを落とす砂浴びの習慣があります。砂浴び用の砂と容器を用意してあげましょう。

砂浴び用の砂はサラサラしており、湿っても固まらない素材でできているため、トイレと間違っておしっこをすることがあります。定期的に容器の中を確認し、おしっこで濡れていたら都度交換しましょう。

ハムスターの飼い方で大切なポイント

ケージの中で餌を食べているハムスター

ハムスターに毎日元気に過ごしてもらうためには、以下のポイントに注意する必要があります。

  • ほどよい距離感を保ちながらスキンシップを図る
  • ケガや事故を防ぐために、爪が伸びていたら切る
  • 脱走しないようにケージに鍵をかける
  • 人間が食べる食べ物をたくさん与えないようにする

以下で詳しく解説します。

スキンシップの仕方

人に懐きやすいとはいえ、お迎えしたばかりのハムスターは警戒心が強くなっています。そのような状態で頻繁になでたり手の上に乗せたりすると、ストレスを与えかねません。そのため、家に連れ帰ってから1週間はそっとし、少しずつ新しい環境に慣らしましょう

1週間経ったら、手で餌をあげて飼い主のニオイを覚えさせます。手渡しの餌やりに慣れたら、毎日ほんの短い時間、背中を優しくなでてあげましょう。嫌がる素振りを見せたら触るのをやめてください。なでているときに指をかむ場合は、正面からフッと息をふきかけると、徐々に噛まなくなります。

このようにして距離を縮めていけば、飼い主への警戒心が弱まり、懐いてくるでしょう。焦らず、時間をかけてスキンシップを図ることが大切です。

爪切りの仕方

ハムスターの爪は回し車や砂場などで自然と削れていくため、定期的に切る必要はありません

ただし、高齢のハムスターや回し車であまり運動しないハムスターは爪が伸びやすいため、切ってあげる必要があります。伸びすぎた爪はケージや回し車などに引っかかって折れたり、体を傷つけたりするおそれがあるため注意しましょう。

爪の先が内側にクルンと伸びていたら、爪切りのサインです。ハムスターが動かないよう仰向けにつかみ上げ、小動物専用の爪切りはさみで慎重に切ってください。

ただし、このやり方は初心者には難易度が高いため、やむを得ない事情がない限りは動物病院で切ってもらうことをおすすめします。

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脱走に注意

ハムスターはよく脱走を図ります。その理由は、もともと縄張り意識が強く、周りに危険な捕食動物がいないかパトロールする習性があるからです。「ここから出たい」というよりも「外の安全を確かめたい」という気持ちから、ケージの外に出ようとするのです。

ハムスターは小さいため、家具や家電の隙間にも簡単に入り込んでしまいます。そうなると捕獲が大変なため、ケージのドアは常にしっかりと閉めておきましょう。クリップや鍵などをかけることも効果的です。

食べさせてはいけない食べ物

以下の食べ物はハムスターの健康を害する危険性があるため、与えてはいけません。

  • たまねぎ
  • 長ネギ
  • ニラ
  • にんにく
  • アボカド
  • レタス
  • 果物の種(リンゴ、モモ)
  • チョコレート

これらの食べ物を与えると、胃腸障害や呼吸困難、心不全、心臓麻痺などを起こすことがあり非常に危険です。

基本の餌は、市販のフードです。ひまわりの種や果物は糖分が多いため、おやつ程度に留めておきましょう。

ハムスターがかかりやすい病気

ケージの中から外を見つめるハムスター

ハムスターは、皮膚・眼・消化器の疾患にかかりやすい小動物です。長生きしてもらうためにも日々の様子をこまめにチェックし、少しでも異状を感じたらすみやかに受診しましょう。

とくに、以下の行動や仕草が見られた場合は要注意です。

  • 歯が伸びすぎている
  • 苦しそうに呼吸している
  • 下痢気味(お尻が汚れている)
  • 痩せてきている
  • 脱毛している
  • 体に腫れや傷がある
  • 体を痒がっている
  • 足を引きずっている
  • 目やにがたくさん出ている
  • 耳の中が汚れている
  • くしゃみや鼻水が出る
  • 歯が伸びすぎている

ハムスターがかかりやすい病気の特徴や対策法を以下でご紹介します。

皮膚疾患

ハムスターは皮膚病にかかりやすく、発症すると脱毛やかゆみ、湿疹、フケなどが生じます。

原因は、真菌(カビ)の一つである皮膚糸状菌です。健康なハムスターは皮膚のバリア機能が正常に働くため感染しませんが、ストレスや加齢などによって免疫力が低下すると感染しやすくなります

基本的に薬を継続的に投与して治しますが、初期の段階であれば短期間で完治します。ハムスターに余計な負担を与えないためにも、早期発見・早期予防を心がけましょう。

眼の疾患

ハムスターは、結膜炎や角膜炎、白内障といった目の疾患にも注意が必要です。

結膜炎は、目にホコリが入り擦りすぎることが原因で起こります。目の充血や目やに、瞼の腫れが見られる場合は結膜炎である可能性が高いでしょう。軽度であれば点眼薬で治療します。

角膜炎は、結膜炎と同じ原因で起こる疾患です。目の周りの腫れが目立ったり、開きにくくなったりしている場合は、角膜炎が疑われます。点眼薬のほかに、抗生剤などを用いて治します。

白内障は、水晶体が白く曇ることで起こる疾患です。高齢のハムスターがかかりやすく、進行すると視界がどんどん狭くなるため、スムーズに移動できなくなります。残念ながら、今のところ治療法は確立されていません。歩く際によく物にぶつかるなど視力低下が疑われる場合は、餌入れや巣箱の位置を変えるなどして、事故やケガを防ぎましょう。

消化器疾患

増殖性回腸炎(または伝染性回腸炎)はハムスターによく見られ、重篤化しやすく命にかかわることもある消化器病です。水溶性の下痢で肛門周りが濡れていたら増殖性回腸炎が疑われます。すみやかに受診しましょう。

原因は、カンピロバクターやローソニア等の細菌や、不適切な食事、ストレスと言われています。適切な温度管理がされていない場合も発症しやすくなるため、先でご紹介したハムスターの適温(20~24℃)を保つことを心がけてください。

主な治療法は、抗生剤や抗菌剤、駆虫薬などの投与です。治っても再発しやすいため、回復後も抗原虫薬の投与と定期的な糞便検査を受ける必要があります。

ハムスターの飼い方を覚えて我が家にお迎えしよう

人の手の中にいるハムスター

小さくて愛らしい仕草が魅力のハムスターは、子どもから大人まで幅広い世代に人気の小動物です。ケージ内でお世話でき、スペースもとらないため、賃貸住宅でも手軽に飼えます。お世話もしやすく、子ども向けや一人暮らしのペットとしてもおすすめです。

種類によって特徴は異なりますが、基本的な飼い方は同じです。毎日元気に過ごしてもらうためにも、飼育環境の整備や餌の与え方に気を配りましょう。スキンシップの際に観察することを習慣づければ小さな異状にも気づきやすくなり、病気の早期発見につながります。

愛情をたっぷりと注ぎながらお世話をすることでよく懐き、いろんな表情を見せてくれるでしょう。

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