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【獣医師監修】ミヌエットの特徴は?性格や飼い方のコツ、注意したい病気など

【獣医師監修】ミヌエットの特徴は?性格や飼い方のコツ、注意したい病気など

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丸みを帯びたフォルムにあどけない表情、そして短い足が魅力のミヌエット。比較的新しい猫種で、まだ広くは知られていませんが、人懐っこい性格で飼いやすいといわれています。お迎えしたいと思っている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、ミヌエットの特徴や飼い方のコツなどを解説します。お迎えするときのポイントもまとめましたので、ぜひ参考にしてください。本記事を最後まで読めば、ミヌエットの性格がよくわかり、快適な飼育環境をつくれるでしょう。

ミヌエットの特徴

ミヌエットの特徴
ミヌエットはマンチカンをベースに、ペルシャやチンチラ、エキゾチックショートヘア、ヒマラヤンなどと交配させて生まれた猫種です。マンチカン特有の足の短さとがっしりした体格に加え、ペルシャのふさふさした毛質を受け継いでいます。

ぺちゃっとつぶれた鼻と短い足で歩く姿が愛くるしく、カラーバリエーションも豊富。ブラックやホワイトをはじめ、クリームやシルバー、ブルーなどの毛色があります。

ここでは、ミヌエットのルーツや性格、注意したい病気などをご紹介します。

ミヌエットの歴史

ミヌエットは、1996年にアメリカで誕生したと言われています。マンチカンとペルシャを交配させて生まれた猫を、ヒマラヤンやエキゾチックショートヘアといったペルシャ系の猫と掛け合わせて生まれたといわれています。

誕生した当初は、足が短いことからフランスの皇帝「ナポレオン・ボナパルト」にちなみ、ナポレオンと名づけられました。しかし、フランスから「不敬である」と指摘され、2015年に「ミヌエット」と改名されました。

ミヌエットは英語で「Minuet」と表記され「17〜18世紀にヨーロッパで流行した舞踏」を意味します。

ミヌエットの容姿

ミヌエットは、マンチカンから受け継いだ短足が特徴的な猫種です。体格もマンチカンの血を強く引いており、がっしりと丈夫。短い足ながらも運動能力が高く、ジャンプ力はほかの猫種に劣りません。

短くぺちゃっとした鼻はペルシャ譲りで、愛嬌のある顔つきをしています。一番の特徴は、全体的に丸みを帯びていること。目はまん丸で大きく、頭も小さな耳の先端も丸みがあります。

毛はペルシャほどのボリュームはありませんが、フサフサと密生しており、触り心地も抜群です。毛色はブルー・クリーム・レッド・シルバー・ブラウン・チンチラなど、多くの色があり、ソリッド(単色)だけでなくバイカラー(2色)やキャリコ(3色)もあります。

ミヌエットの大きさ

ミヌエットの大きさは、以下のとおりです。体高とは四つ足をついて立ったときの、地面から背中までの高さです。

成猫…体高約40cm、体重:オス約3〜4kg・メス約2〜3kg

ミヌエットは、ほかの猫種と比べて小さめの猫です。また、オスのほうがやや大きく、体重もメスより重い傾向があります。

 

関連サイト

ショップにいるミヌエットを見てみる|pet Plazaコーナン

ミヌエットの性格

ミヌエットの性格
ミヌエットはマンチカンとペルシャの性格を受け継いでいます。人見知りをせず甘え上手なため、ペットとたくさん触れ合いたい方に向いています。ほかの動物とも打ち解けやすいため、異種の多頭飼いも可能です。

ここでは、ミヌエットの基本性格を詳しく解説します。性格をよく知っておけば、安心してお迎えできるでしょう。

甘えん坊で人懐っこい

ミヌエットは基本的にとても愛情深く、人が大好きです。ペルシャ譲りの甘えん坊で人懐っこい性格をしているため、飼い主さんはもちろん、ほかの動物とも仲良くなります。

ゴロゴロと喉を鳴らしながら身体をすり寄せてくれる姿は、とても可愛らしいもの。新しい環境にもすぐに慣れ、楽しい家族の一員となってくれますよ。

活発で好奇心が旺盛

ミヌエットは、活発で好奇心も旺盛です。遊ぶ時間と場所をしっかりと確保してあげましょう。

ただし、遊んでいる最中、危険な場所に入り込んだり、食べてはいけないものを口に入れたりするおそれがあります。トラブルが起こらないよう、室内は常に安全な環境に整えておきましょう。

活発で好奇心旺盛であるがゆえに「ミヌエットはうるさい猫なのでは」と気になる方もいるかもしれません。しかし、ミヌエットはあまり鳴かず、鳴き声も静かな猫種です。そのため、集合住宅でも飼いやすいといわれています。

社交的だけどマイペース

人懐っこいミヌエットですが、猫特有のマイペースさも兼ね備えています。元気に走り回っていたと思えば、飼い主さんにすり寄ってくるなど、気分屋な一面があります。ひとりで遊んでいるときは構わず、逆に甘えてきたときは、思いきり構ってあげましょう。

ただし、あまり構いすぎるとストレスを感じさせるおそれがあります。積極的にスキンシップをとるのではなく、ミヌエットの気分に合わせて、ほどよい距離感を保つといいでしょう。

 

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ミヌエットの飼い方のコツ

ミヌエットの飼い方のコツ
ミヌエットを家族として迎える際は、以下4つの点に気をつけましょう。

  • 飼育環境
  • 運動量
  • 食事
  • お手入れ

これらは、ミヌエットが快適に過ごし、長生きするために欠かせないポイントです。ストレスを感じさせず、毎日楽しく暮らしてもらうためにも、事前に確認しておきましょう。

静かで落ち着ける環境を整える

ミヌエットは成長するにつれて徐々に落ち着いてきます。そのため、成猫になる前に、安心して過ごせるような静かな環境をつくってあげることが大切です。

ただし、先述したとおりミヌエットは活発な猫種で、とくに子猫のころはよく動き回ります。猫じゃらしやボールなどの好奇心を刺激するおもちゃを用意し、遊べる環境を整えましょう。おもちゃは、ひとりで遊べるものと飼い主さんと一緒に遊ぶもの、どちらも用意しておくのがおすすめ。

また、室温の温度管理も重要です。ミヌエットはフサフサとした毛で覆われているため、暑さに弱い傾向があります。夏場はエアコンや扇風機などを使い、快適に過ごせるようにしましょう。

運動量を十分に確保する

先述したとおり、子猫のころはとくに運動量が多く、遊び回ります。ストレスを感じさせないためにも、十分に動き回れるスペースを確保し、思い切り遊ばせましょう。

また、成猫になると肥満になりやすいため、キャットタワーなどを設置して、日常的に運動できる環境をつくってあげてください。猫は、高いところに登る習性があります。キャットタワーで登ったり降りたりすれば、自然と運動量が増え、肥満防止につながるでしょう。

ミヌエットは足が短いため、キャットタワーは低めのものを選んでください。高いものは足腰に負担がかかり、椎間板ヘルニアにかかるおそれがあります。老齢になったらステップを設置し、登りやすくしてあげるといいでしょう。

食事をしっかりと管理する

ミヌエットを飼う際は、食事管理をしっかりとおこなうことが重要です。先述したとおり、ミヌエットは成猫になると肥満になりやすいため、フードの量を調整することはもちろん、栄養バランスにも気をつける必要があります。

猫は、年齢ごとに必要な栄養素の量が異なります。子猫用・成猫用・シニア猫用など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。

主食には、フードと水のみで栄養バランスがとれるように作られている、総合栄養食がおすすめです。動物性たんぱく質を多く含んでいるものが適しています。ただし、食事を与えすぎると肥満になるリスクが高まります。年齢や体重に合わせて適切な量を与えましょう。

また、猫はもともと飲む水の量が少なくても生きられる動物ですが、そのぶん結石症や腎臓病にかかりやすいため、なるべく水分を摂らせてください。

毎日ブラッシングをする

ミヌエットはダブルコート種のため、短毛でも長毛でもたくさん毛が抜けます。1日1回ブラッシングをして、毛並みを整えてあげましょう。

また、フワフワと柔らかい毛質をしていることから、グルーミングで舌に毛が絡み、体内に毛がたまりやすくなります。毛がたまると毛球症になり、ごはんが食べられなくなることがあるため注意してください。とくに換毛期は、こまめにブラッシングをおこないましょう。

長毛のミヌエットの場合、まず毛のもつれをとるためにスリッカーブラシでブラッシングをします。もつれをほぐしたら、次は根元から毛の流れに沿ってとかしましょう。仕上げに、ラバーブラシや獣毛ブラシを使い、毛の流れを整えてください。

短毛の場合は、ラバーブラシや獣毛ブラシでマッサージするようにブラッシングをしましょう。

ミヌエットの寿命と注意したい病気

ミヌエットの寿命と注意したい病気
ミヌエットの平均寿命は9~10歳と、猫全体の平均寿命14~15歳と比較すると短いです。ただし、まだ比較的新しい猫種のため、データの数が限られている可能性があります。実際の寿命は個体によって異なりますので、長生きできるよう、健康管理に気をつけましょう。

ミヌエットがかかりやすい病気は下記の通りです。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは足腰への負荷に椎間板が耐えられず損傷する病気で、短足の猫によく発症します。原因は肥満や加齢ですが、交通事故や高所からの落下などで背骨に衝撃を受けて発症することもあります。

猫をはじめ動物は腰の痛みを訴えることができないため、飼い主さんが気付いたときには、症状が悪化してしていることも少なくありません。症状が進行すると、歩行が困難になったり、運動を嫌がって横になったり、排泄ができなくなったりします。

症状が軽い場合は抗炎症剤で対応しますが、重くなると外科手術をおこなうことも。また、術後は神経の回復に時間がかかるため、リハビリで歩行能力を回復させる必要があります。

椎間板ヘルニアは、症状が軽い段階で治療を受ければ、それ以上の悪化を防げます。気になる症状が現れたら、早めに受診しましょう。

短頭種気道症候群

短頭種気道症候群は呼吸器疾患の一種です。ミヌエットのように鼻が短い猫は、鼻や喉が短縮した構造となっているため、空気の通りが悪く、呼吸器に問題が生じるおそれがあります。

鼻づまり・いびき・パンティング(口をあけてハアハアする呼吸)・嚥下障害・嘔吐などの症状が目立つ場合は、すみやかに獣医師に相談しましょう。暑さや肥満が原因で悪化する危険性があるため、夏場の室温や体重管理にも気を配ることが大切です。

流涙症

流涙症は涙が過剰に分泌されることで、目の周りが変色したり、炎症が起きたりする病気です。ペルシャ系のように鼻の短い猫種は、涙を鼻の奥へ流す鼻涙管が狭く、鼻の中で涙が詰まりやすいため、流涙症にかかりやすい傾向があります。

放置すると、細菌が増殖して皮膚炎を引き起こすおそれがあるため、こまめに涙を拭き取ってあげてください。ただし、ゴシゴシ拭くと目を傷つけるだけでなく、皮膚にも余計な刺激を与えてしまいます。柔らかいコットンなどで優しく拭きましょう。

普段より涙や目ヤニが多く出ていたり、目が充血していたり、目をしょぼしょぼさせていたりする場合は、早めに受診してください。

ミヌエットの特徴を知って可愛がろう!

ミヌエットの特徴を知って可愛がろう!
ミヌエットは歴史が浅いため、まだ広く知られていない希少な猫種です。しかし、丸みのある体つきや愛嬌のある性格から、日本でも人気を集めています。

フワフワと柔らかい被毛が魅力である一方、こまめなブラッシングが必要です。そのため「ミヌエットの飼育は大変そう」と思う方もいるかもしれませんが、病気予防のためにもケアは欠かせません。慣れてくれば、お手入れの時間もきっと楽しくなるでしょう。

ぜひ好みのミヌエットをお迎えして、楽しいキャットライフを送ってくださいね。

この記事を監修した人

小松 智彦

小松 智彦

獣医師。北海道大学大学院獣医学研究科卒。
20年以上獣医師・研究者として勤務する傍ら、学術論文や業界誌への執筆も多数経験。また幼少期からたくさんの動物を飼育してきたことから飼い主に寄り添える動物博士として活躍中。

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