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キュウリの育て方|初心者向けに栽培手順と注意点を解説

キュウリの育て方|初心者向けに栽培手順と注意点を解説

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簡単な調理でおいしく味わえるキュウリは夏野菜の人気者。畑でしか育てられないイメージがありますが、実は少し大きなサイズのプランターがあればどこでも栽培できる野菜です。

この記事では、植え付け方や水やりの仕方、肥料のタイミング、栽培時期などキュウリ栽培に必要な基本情報をまとめました。栽培のコツや注意点を押さえて、おいしいキュウリに育てていきましょう。

キュウリの基本情報

キュウリの基本情報

科名 ウリ科
属名 キュウリ属
和名 キュウリ
英名 Cucumber
学名 Cucumis sativus
別名 唐瓜(カラウリ)
原産地 インド(ヒマラヤ山麓)
分類 一年草
販売時期 種:12~8月下旬
苗:4月中旬~7月上旬
開花時期 6~8月中旬
収穫時期 6~8月中旬
耐暑性 普通
耐寒性 弱い

主な品種

世界中で栽培されているキュウリには数多くの品種があり、大きくブルームキュウリとブルームレスキュウリに分けられます。ブルームキュウリは、表面がブルームという白い粉で覆われた種類です。ブルームはケイ酸を主成分とした物質で、成長過程でキュウリに吸収されずに残ります。

ブルームが付着するのは自然な現象ですが、農薬と間違われやすいことから、ブルームが付かないブルームレスキュウリが誕生しました。

ブルームレスキュウリは表面の艶と、硬く分厚い皮が特徴です。以前は、ブルームキュウリと比べて病害虫に弱い点や、低温下での成長が遅い点などが問題視されていましたが、改良が進んで現在では問題点が解消されています。

ブルームレスキュウリは、丈夫で傷つきにくい皮が魅力です。対して、ブルームキュウリは皮が薄く、ブルームによって閉じ込められた水分で、みずみずしく歯ごたえのある食感を楽しめます。市場ではあまり見かけなくなったブルームキュウリですが、栽培する機会があればぜひ食べ比べてみてください。

キュウリを育てるために必要なもの

キュウリを育てるために必要なもの
キュウリを育てるために必要なものは下記のとおりです。

  • キュウリの苗や種(初心者は苗がおすすめ)
  • プランターや鉢(長方形で幅60cm、深さ30cm以上のもの)
  • 培養土(野菜用)
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 肥料
  • スコップ
  • ジョウロ
  • 園芸ハサミ
  • マルチング材(敷きわらなど)
  • 支柱(180cm×4本、60cm×1本)
  • ネット(朝顔やゴーヤの育成用)
  • 麻ひも(ビニールひもでも可)

プランター栽培でキュウリを育てる場合は、大きめのプランターを準備するのがポイント。浅いところで広く根を張るので、広々と育てるプランターを準備しましょう。

マルチングや支柱を立てる作業は、苗の植え付け直後におこなうのがいいため、種や苗の購入時にそろえておくのがおすすめです。支柱には、ツルを巻き付かせるだけではなく、成長中の茎を折れないように支える役割もあります。

また、キュウリの苗は葉が3〜4枚付いていて、頑丈なものを選びましょう。病気に強い苗を選びたいときは、ほかの植物の根と組み合わせた接木苗がおすすめです。

キュウリの栽培時期

キュウリの栽培カレンダー
キュウリの植え付けに適した時期は、4月下旬から5月中旬頃です。ただし、栽培する場所の気温によって若干前後します。
寒さに弱いため、気温が上がって霜が降りなくなるのを確認してから植え付けて下さい。
5~6月にかけてツルが勢いよく成長するので、週に1度くらいの頻度でこまめに誘引と整枝を行いましょう。

植え付けてから30〜40日ほどで収穫することができます。果菜類の中では収穫までが比較的短いのが特徴です。

【初心者向け】キュウリの育て方

【初心者向け】キュウリの育て方
キュウリはプランターと地植え、どちらでも栽培できます。採れたてのキュウリはみずみずしく、新鮮な風味を楽しめます。

置き場所や植え付け方、水やりの仕方、肥料のやり方、剪定方法など、上手にキュウリを育てるためのポイントをご紹介します。

店頭には種や苗が並びますが初心者にお勧めの苗の育て方を紹介いたします。

日当たり・置き場所・温度

キュウリの植え付け場所として適しているのは、日当たりと風通しが良い場所です。土は水はけが良く、保水性がある弱酸性の土壌を好みます。

地植えはもちろん、大きいプランターであればプランター栽培も可能。適切な生育温度は昼間25〜28℃、夜間13〜16℃ほどですが、10〜35℃の範囲であれば育てられます。

植え付け方

植え付け作業は、午前中におこなうのがおすすめ。
植え付けと同時に支柱を立てましょう。支柱にネットを張ったら麻ひもで苗と結び、乾燥を防いで根を守るマルチングをして植え付けは完了です。

植え付け後は、水をたっぷりと与えましょう。マルチングには、浅い位置に根を張るキュウリを乾燥から守る役割があります。

プランターに植え付ける場合は、あらかじめプランターに土を入れ、植え付け穴に水を注いで吸水させておくのがポイントです。

支柱の立て方

支柱の立て方
株を中心に支柱を立ててネットを張り、つるを麻ひもで結んで誘引します。最後に水やりをして植え付けは完了です。地植えの場合、支柱の立て方は合掌式がおすすめ。合掌式は、長い支柱を宙でクロスするように配置し、クロスした位置に短い支柱を通して結ぶ立て方です。

親づるはネットに絡みつくまで、こまめに麻ひもで結び付けましょう。親づるの脇から伸びる、子づるや孫づるはヒゲが自然に巻き付くため誘引不要です。

水やりの仕方

95%以上が水分で構成されているキュウリは水やりを欠かさずに行うことが重要です。水が不足すると、実が十分に成長しなくなるおそれがあります。

とくに大切なのは、果実の肥大期です。植え付けから収穫までのサイクルが早いため、毎日念入りに水やりをおこないましょう。曲がったり先細りしたりと、変形した実を付けていたら水不足のサインです。

肥料のやり方

生育が早いキュウリは水不足と同時に、肥料切れを起こさないように注意しなければなりません。

大量に与えると根の細胞を壊す肥料やけを起こすおそれがあるため、肥料は少量ずつ与えるのがポイントです。

1回目の追肥は実が付き始めるタイミングで株の間におこないます。2回目以降の追肥は2〜3週間に一度おこなってください。

整枝・摘芯の仕方

元気なキュウリを育てるには、根を広く張らせて、風通しの良い環境を整えることが大切です。

つるが30cmほど成長したら、わき芽と雌花を摘み取る作業をおこないます。下から5節目までのわき芽は全て摘み取ってください。
整枝・摘芯の仕方
以降はわき芽を残して子づるを伸ばします。子づるについた葉は、1〜2枚残して摘み取り、風通しを確保しましょう。

中心に生える親づるは、ネットの上端や自分の背丈くらいまで伸びたら摘芯して成長を止めます。実際にキュウリが収穫できるようになったら、根元に残っている古い葉やサイズの大きい葉を取り除いて、適度に風通しや採光を良くするようにしてください
整枝・摘芯の仕方

収穫の仕方とタイミング

実が20cmほどの大きさに成長したら収穫します。時期によっては数日で大きく成長するため、毎日水やりのタイミングで収穫できるキュウリがないかを確認しましょう。

収穫するときは、鮮度を保つ役割を担うトゲを取らないように、根元を持ってハサミで切り取ります。収穫のタイミングは、みずみずしさが残る早朝がおすすめです。

ただし、1番目と2番目に付いた実は成長を待たずに10cm程度で収穫しましょう。余った栄養が株の成長に使われるため、株が大きく育ちます。

キュウリを育てるときの注意点

キュウリを育てるときの注意点
比較的短い時間で、たくさんの果実を育てられるキュウリですが、栽培時にはいくつかの注意点があります。なかにはキュウリがうまく育たない要因になることも。キュウリ栽培における、水やりと連鎖障害、収穫時期についてご紹介します。

たっぷり水やりをする

キュウリの実はほとんど水からできており、水が不足すると実が曲がってしまったり、食味も悪くなってしまいます。収穫期はより多くの水が必要。水やりは涼しい朝夕の時間が適しています。

土の表面が乾いたタイミングが水やりの目安ですが、夏場は1日2回、朝と夕方に水やりをしましょう。また、プランター栽培は非常に乾燥しやすいため、人工芝の上にすのこを設置してからプランターを置きます。土の乾燥を防ぐために、マルチングをおこなうのも一つの手です。

連作障害による育成不良に注意する

同じ場所で同じ野菜を繰り返し育てると、土壌のバランスが崩れて収穫量が落ちたり、病害虫の発生頻度が増えたりする連作障害が起こるおそれがあります。

キュウリを同じ場所で栽培する場合は、2〜3年の間隔をあけてください。場所を変えることが難しいときは、病気に強い接木苗を使うのがおすすめです。

早めに収穫する

キュウリの実は非常に成長が早く、少し油断すると大きく成長しすぎて食味が悪くなります。品種ごとに適切な収穫サイズを把握しつつ、やや小さめサイズで収穫するのがおすすめ。成長速度が早い時期は、朝夕の2回収穫しましょう。

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キュウリのトラブルと病害虫対策

キュウリのトラブルと病害虫対策
キュウリ栽培で起こりうるトラブルには、水や肥料不足が原因のものと、病害虫を要因とするものがあります。

キュウリの生理障害と対策

水や肥料不足によって生じる主な生理障害として、以下の2つが挙げられます。

  • 奇形果
  • 果肉の空洞

実がいびつな形で成長したり、中が空洞化したりする症状が見られます。

これらのトラブルを防ぐためには、追肥と水やりをしっかりと行うことが大切。異常のある実は、切り取って株の負担を減らしましょう。

キュウリの病害虫と対策

成長が早く初心者でも育てやすいキュウリですが、おいしいキュウリを収穫するためには病気に注意しなければなりません。

かかりやすい病気と対策方法を以下の表にまとめましたので、栽培を始める前に確認しておきましょう。

名前 原因・被害 対策方法
うどんこ病 ・土に含まれる糸状菌の胞子が原因
・葉に白い粉が大量に付く
・白い粉が付着した葉を切り取って処分する
つる割病 ・糸状菌が原因
・根元の葉がしおれて黄色に変色し、全体へ広がる
・連作は避ける
・異常のある葉をすぐに摘み取って処分する
べと病 ・泥はねで糸状菌に感染する
・淡黄色の斑点が徐々に広がり、葉の裏にスス状のカビを発生させる
・風通しを良くする
・マルチングで泥はねを防止する
・異常のある葉は菌を広げないように摘み取って処分する

また、病気だけではなく害虫にも細心の注意が必要です。キュウリ栽培でとくに気をつけたい害虫を以下の表にまとめました。

名前 被害・特徴 対策方法
ウリハムシ ・根・葉・果実を食い荒らし、植物を枯らす
・体長は2〜10mm
・発生時は専用の薬剤を散布する
・虫が生息する雑草を生やさないようにお手入れする
コナジラミ ・コナジラミは葉や茎から養分を吸い上げる
・病気やウイルスを媒介する可能性がある
ハダニ ・葉裏に生息する
・汁を吸って葉を黄色く変色、枯れさせてしまう
・葉裏に虫がいるかどうかで区別できる
アブラムシ ・葉から汁を吸う
・短い期間で大繁殖する
・葉が縮んだような様子になる

 

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自宅でたくさんキュウリを収穫しよう!

自宅でたくさんキュウリを収穫しよう!
採れてすぐのキュウリは鮮度が高く、みずみずしい食感を堪能できます。

キュウリ栽培は、水やりと収穫のタイミング、適度な剪定が重要です。上手に育てると、ワンシーズンでおいしいキュウリを何本も収穫できます。お近くの店舗で苗を購入して、ぜひ自宅でのキュウリ栽培に挑戦してみてください。


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