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【初心者向け】ニチニチソウの育て方|長く楽しむ管理のコツと冬越しの方法

【初心者向け】ニチニチソウの育て方|長く楽しむ管理のコツと冬越しの方法

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鮮やかな花が次々と咲くニチニチソウは、夏の花壇から寄せ植えまで人気のある花苗です。丈夫で夏の暑さに強く、初心者の方でも簡単に育てられるでしょう。

しかし、ほったらかしで育てると元気がなくなったり、花数が少なくなったりしてしまいます。この記事では、ニチニチソウの育て方や注意点などを初心者向けにわかりやすくまとめました。

また、冬越しの方法や病害虫対策についても解説しています。ニチニチソウの美しい花をより長く楽しむためのコツを知って、ガーデニングを楽しみましょう。

ニチニチソウの基本情報

ニチニチソウの基本情報
まず、ニチニチソウの基本情報について見ていきましょう。

科名 キョウチクトウ科
属名 カサランサス属
和名 ニチニチソウ
英名 Madagascar periwinkle
学名 Catharanthus roseus
別名 ビンカ、ニチニチカ
原産地 マダガスカル、スンダ列島
分類 一年草(原産地では多年草)
販売時期 4~8月
開花時期 5~10月
耐暑性 強い
耐寒性 弱い

熱帯地方を原産地とするニチニチソウは、暑さに強く、寒さに弱い性質があります。江戸時代中期に渡来し、花を毎日楽しめることから「日々草(ニチニチソウ)」という名前がつけられました。

日本で育成された種類には矮性種(わいせいしゅ)や丸弁花などがあり、花色も豊富です。ニチニチソウは、種または苗で入手でき、品種も多いためお好みの花色を探す楽しさがあります。

主な品種

ニチニチソウには多くの種類があり、夏にはさまざまな品種がお店に並びます。

それぞれの品種は、成長後の草丈や姿によって矮性・高性・這い性という3タイプに分けられます。

矮性

草丈が低いタイプ。コンパクトな鉢植えや、寄せ植えで高低差をつけたいときにおすすめ。

高性

草丈が高いタイプ。切花などにも使える。

這い性

地面を這うように成長するタイプ。

ニチニチソウを育てるために必要なもの

ニチニチソウを育てるために必要なもの
ニチニチソウを育てるために必要なものは以下のとおりです。

  • ニチニチソウの苗(種)
  • プランターや鉢
  • 培養土
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 肥料
  • スコップ
  • ジョウロ
  • 園芸ハサミ
  • マルチング材(バークチップなど)

ニチニチソウは種でも販売されていますが、初心者の方は苗から育てると失敗しにくくなります。土は花専用の培養土を用意し、プランターの底には鉢底石を入れて水はけを良くすることがポイントです。

鉢は5号サイズ(直径15cm)ほどで育てられますが、花をより長く楽しみたい場合や夏の水切れが心配な場合は、直径30cmほどの大きさがおすすめです。地植えの場合は、15〜20cm間隔を目安に、苗を準備しておきましょう。

ニチニチソウの育て方

ニチニチソウの育て方
夏の暑さに強く、丈夫で育てやすいニチニチソウは、植えっぱなしでもすくすくと育ちます。しかし、たくさん花を咲かせるためには、日当たりの確保や肥料切れに注意が必要です。

ニチニチソウを長く楽しむための育て方のコツをご紹介します。

日当たり・置き場所・温度

ニチニチソウは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。日当たりが悪いと花付きが悪くなるため、日光を十分に確保することが花数を増やすコツです。

生育適温は15〜30℃で暑さに強い性質を持ちますが、多湿には弱いため風通しを十分に確保することも大切です。鉢植えの場合、雨が続く時期は軒下などへ移動して株が弱るのを防ぎましょう。

植え付け方

ニチニチソウの植え付けで失敗しないコツは、根を傷めないようにすることです。ニチニチソウは移植を嫌う性質があるため、苗をていねいに扱うようにしましょう。

ニチニチソウは種からでも育てられます。発芽適温は22〜25℃と高いため、4月下旬〜5月中旬ごろが種まきのタイミングです。

種から育てる場合、本葉が10枚くらいで定植できます。初心者の方は苗がおすすめですが、種で育てる方法を用いれば、コスパ良く花壇を花いっぱいにできます。

水やりの仕方

ニチニチソウの水やりを成功させるためのポイントは、水のやりすぎによる過湿に注意することです。土が乾くまで待ってから、たっぷりと水を与えましょう。

地植えの場合、根がついたあとは基本的に水やりは必要ありません。ただし、雨が降らない日が続き、葉っぱがしんなりとしてきたら、涼しい時間帯に水を与えてください。

肥料のやり方

ニチニチソウの花をたくさん咲かせるためには、肥料が欠かせません。花用の培養土に元肥が入っていても、花が咲く時期が長いニチニチソウは肥料切れを起こしてしまいます。

花付きが悪くなったり、下葉が黄色くなったりしたら肥料切れのサインです。追肥はゆっくりと効くタイプの緩効性肥料を土の上にまくか、液体肥料を水やりのタイミングで与えましょう。

肥料切れを起こす前に追肥を与えるのが理想ですが、肥料が多すぎると葉が生い茂って花が少なくなってしまいます。

追肥の頻度は、液肥であれば月に3~4回、固形肥料であれば月に1回を目安に、株の成長を見ながらおこないましょう。

摘芯・切り戻しの仕方

ニチニチソウは、ほったらかしでもある程度の花数を楽しめます。しかし、たくさんの花を咲かせたい場合は「摘芯」や「切り戻し」の手入れをしていきましょう。

伸びすぎた枝や茎を整えることで、すっきりとした株になるほか、風通しが良くなるメリットもあります。摘芯と切り戻しの仕方は以下のとおりです。

摘芯

花を付ける茎の先端を切ることで、脇芽を増やし、花数を増やすためにおこないます。切った茎の両脇から新しい芽が伸びるため、こんもりとした姿に仕上げられます。

切り戻し

枝が伸びて株が乱れてきたら、全体の1/2〜1/3ほどをカットします。新しい芽を伸ばすことで、再び美しい姿に仕立てられます。

ニチニチソウの花は、茎の先端に花を付ける性質があります。苗を植えてから株が大きくなるまでは摘芯を繰り返しおこない、大きく生長したら切り戻しのタイミングと覚えておきましょう。

冬越しの方法

熱帯地方が原産のニチニチソウは、寒さに弱く日本の環境では冬に枯れてしまいます。しかし、原産地では多年草であるため、環境を整えることができれば冬越しが可能です。

ニチニチソウを冬越しさせるポイントは、10℃以上を保てる室内の暖かい場所に置き、夜間の寒さに注意すること。水やりは土がしっかりと乾くまで待ってからおこない、過湿に注意しましょう。

冬越しは鉢植えにする必要がありますが、地植えではこぼれ種が落ちて勝手に増えることもあります。地域や育てる環境に合わせて育てる方法を選んでみてください。

ニチニチソウを育てるときの注意点

ニチニチソウを育てるときの注意点
丈夫で育てやすいニチニチソウですが、毒性を持つ点には注意しなければなりません。

根の傷みに弱く、花を次々と咲かせるニチニチソウは、植え替えや手入れに失敗すると株の元気がなくなり、花付きが悪くなってしまいます。初心者の方が育てる際の注意点を知って、ニチニチソウを楽しみましょう。

毒性があるので置き場所に注意する

ニチニチソウは、葉や花などの植物全体に毒が含まれています。ペットや小さな子どもの誤飲には十分に気をつけましょう。

室内で冬越しをさせる場合は、とくに置き場所に注意してください。乾燥に強いニチニチソウは、ハンギングバスケットとの相性も良いため、壁掛けにして楽しむ方法もおすすめです。

植え替え時は根を傷めないようにする

ニチニチソウは、根を地中に真っすぐに伸ばす直根性の性質があるため、移植を嫌います。ポット苗から寄せ植えや花壇へ植え付けたあとは、植え替えは避けるのが基本です。

土の乾きが早いなど、大きめの鉢に植え替えをする場合は、根を傷めないように注意しましょう。

こまめに花がら摘みをおこなう

摘芯や切り戻しなどの手入れをおこない、こんもりと育ったニチニチソウは、たくさんの花を次々と咲かせてくれます。ニチニチソウは、花がら摘みをしなくても育てられる植物ですが、葉っぱに落ちる場合は注意が必要です。

花びらを放置すると病気の発生原因となるおそれがあります。とくに、風通しが悪く病害虫が心配な場所では、終わりかけの花がらをこまめに取り除いておくとよいでしょう。

ニチニチソウの病害虫対策

ニチニチソウの病害虫対策
ニチニチソウは、風通しが悪いと病害虫が発生するおそれがあります。病害虫の発生は花付きに影響するため、事前に対策をして健康な株に育てていきましょう。

ニチニチソウで注意すべき病気や害虫は以下のとおりです。

  • 立枯病(たちがれびょう)
  • 黒斑病(こくはんびょう)
  • アブラムシ

立枯病や黒斑病は、カビが原因で発生する病気で、過密状態になると発生しやすくなります。苗の密植を避けて、土の過湿状態が続かないように管理することが大切です。

同じ植物を植えることで起こる「連作障害」でも発生するおそれがあります。鉢植えでは新しい土を使用し、花壇では毎年植える場所を移動する対策をするとよいでしょう。

アブラムシは、春から秋に発生しやすい害虫です。風通しが悪くなると発生するため、伸びすぎた枝は切り戻しをおこない、発生を防いでいきましょう。

ニチニチソウを育てて鮮やかな花を楽しもう!

ニチニチソウを育てて鮮やかな花を楽しもう!
ニチニチソウの花を長く楽しむ育て方のポイントや手順、注意点についてご紹介しました。夏の暑さに負けず、次々と花を咲かせるニチニチソウは、初心者の方でも簡単に育てられる植物です。

ほったらかしでも育つニチニチソウですが、摘芯や切り戻し、追肥などの適切な手入れをすれば、よりたくさんの花を繰り返し楽しめます。夏の寄せ植えや花壇、ハンギングバスケットに、ニチニチソウを植えて鮮やかな花を楽しみましょう。

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