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ニスの塗り方とコツ|木材を美しく仕上げる方法を詳しく解説

ニスの塗り方とコツ|木材を美しく仕上げる方法を詳しく解説

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ニスには、木材を美しく仕上げて保護する役割があります。しかし、DIY初心者にとっては、ニスの塗り方や必要な道具がわからずに悩むこともあるでしょう。

そこで本記事では、ニスの基本的な役割から、初心者でも簡単にできる塗り方、失敗しないためのコツまでを詳しく解説します。ニスに関する正しい知識を身につけて、木工作品を長持ちさせましょう。

ニスを塗るメリット

ニスの役割|ニスを塗る意味とは?

ニスは、木工作品や家具の仕上げに使用される塗料です。アクリルやウレタンなどの樹脂を、水やラッカーなどの溶剤に溶かして作られています。

木材の表面に硬い樹脂の膜を形成することで、傷や凹みから守る役割があります。通常の塗料は木材の木目を隠してしまいますが、ニスは透明・半透明になっているので、木材本来の味わいを残して塗装可能です。

また、汚れやシミを防ぐ効果もあり、特に家具はニスを塗ると長期間美しい状態を保つことができます。

Tips
木目を活かして塗装する塗料のひとつに「オイルステイン」というものもありますが、そちらは木材自体に着色し、表面に膜を作りません。オイルステインを使用する際は色落ちや色移りを防ぐため、上から透明のニスを塗りましょう。

 

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ニスを塗るのに必要なもの

ニスを塗るのに必要なもの

塗料(ニス)には大きく分けて「水性ニス(水性アクリルニス)」「水性ウレタンニス」「油性ニス(油性ウレタンニス)」の3種類があります。それぞれ扱いやすさや塗り方、耐久性などの特徴が異なるので、目的に合わせて使い分けることが重要です。

水性ニスには、刺激臭がなく塗りやすいという特徴があります。木工作品や屋内で使う家具の塗装に適しています。

水性ウレタンニスは、ツヤの良さと耐久性のバランスに優れたタイプです。室内の家具を塗装するときに使用するといいでしょう。

水性ニスの商品を見てみる

もっとも耐久性が高いのは油性ニスです。キズも付きにくくなるので、屋内外の家具や木製品に向いています。ただし、ニオイがきつく、初心者には少し扱いにくい点がデメリットです。

油性ニスの商品を見てみる

ニス以外にも、適切な道具や材料をそろえる必要があります。ニス塗りに必須のものや、用意しておくと便利なものは以下のとおりです。

  • 用途に適したうすめ液:油性ニスの粘度を調整する(水性ニスの場合は水でOK)
  • ニス用ハケ、コテバケ:ニスを均一に塗布する
  • 紙ヤスリ(サンドペーパー):木材の表面を整える
  • 綿布(ウエス):余分なニスを拭き取る
  • あて木:紙ヤスリを巻きつけ、木の表面を平らに研磨する
  • マスキングテープ、マスカー:塗装しない部分を保護する
  • 新聞紙:作業場所を保護する

これらのアイテムの多くは、ホームセンターや塗料専門店で手に入ります。適切な道具を使用することで、ニスの塗装をスムーズに進められ、美しい仕上がりになるでしょう。

ニスの基本的な塗り方

【初心者向け】ニスの塗り方

初めてニスを塗る際は、どのような手順で進めればいいのか迷うことが多いでしょう。本章では、木材の表面整えから実際の塗り方、乾燥、最終的な仕上げまで、正しいニスの塗り方の手順を詳しくご紹介します。

木地研磨をする

紙やすりと電動サンダーの画像

ニスを塗る前に、木材の表面を整えましょう。木材には凹凸や節が存在するので、そのままニスを塗ると仕上がりが不均一になるおそれがあります。

紙ヤスリにあて木を当て、木材の表面を整えることで、ニスを均一に塗布しやすくなり、美しい仕上がりを実現できます。表面を整える際は、細目の240番~320番の紙ヤスリを使います。

注意点として、ヤスリがけを行う際は、木目に沿って一定の方向に動かすようにしてください。また、発生した細かい木の粉は硬く絞った布で拭き取ってきれいにしますが、木材が濡れすぎてしまうと毛羽立ちの原因となるので注意してください。

Tips
紙ヤスリの目の細かさを「番手」と呼びます。紙ヤスリは番手の違いによって一般的に「粗目(40番〜80番)」「中目(100番~150番)」「細目(180番~600番)」「極細(700番以上)」に分けられます。

養生をする

養生テープを手に持った画像

養生は、ニスを塗りたくない場所や、周囲を保護するための作業です。マスキングテープやマスカーを使用して、ニスが付着してはいけない場所をしっかりと覆っておきます。

たとえば、取っ手や壁との境界部分などにマスキングテープを貼ることで、作業中にニスがはみ出すトラブルを防げます。大きな面積を養生させる際には、マスカーを使用すると効率的です。

マスカーは、養成シートとマスキングテープが一体になった資材で、広範囲の養生に適しています。ニス塗り作業をスムーズに進め、美しく仕上げるためにも、養生をしっかりとおこないましょう。

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薄く塗る

木材にニスを薄く塗っている画像

ニスを塗る際は、ニス用ハケを使用しましょう。ローラーでは厚塗りになりやすく、ニスの特性を最大限に活かせません。ハケを使用した塗り方により、均一で滑らかな仕上がりを実現できます。

まず、ハケにニスをしっかりと含ませましょう。そのままではニスが多すぎるので、容器の縁に軽くハケを押し付け、余分なニスを落とします。

そして、ハケを木材に当て、木目に沿って一方向にサッと薄く塗っていきます。このとき、何度も同じ場所に重ね塗りをすると、乾いたニスが剥がれたり、ムラができたりするおそれがあるので注意してください。

広い面を塗る際は、たくさんニスを含ませられるコテバケを使用すると効率が良く作業できます。この場合も、ニスを容器に入れてコテバケに含ませ、余分な量は落として使用しましょう。

ニスを塗ったあとは、ハケをそのままにしておくのではなく、すぐに洗うことが大切です。そのままにしておくとハケが固まり、次に使用できなくなってしまいます。

木材は、ニスを塗ったあとにしっかりと乾燥させます。乾燥させる際は、直射日光を避けるほか、ほこりの立たない場所に置きましょう。これにより、ニスがきれいに仕上がり、木材の質感や色味を最大限に活かせます。

Tips
水性ニスを塗ったハケは水で洗い流せますが、油性ニスの場合はペイントうすめ液で下洗いしてから食器用洗剤と水で揉み洗いしてください。なお市販の「ハケ洗い液」があれば手軽に洗浄することができます。ハケを洗った後は、十分乾かしてから保管しましょう。
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2度塗りをする

屋外でニスを二度塗りしている画像

ニスを塗ると、木の表面に水分が含まれ、少し毛羽立ちが生じることがあります。そのため、1度の塗装だけでは完璧に仕上げるのは困難です。

2度塗りをすることで、ニスの塗膜が均一となり、より美しい仕上がりを実現できます。1度目の塗装が終わって十分に乾いたら、400番ほどの紙ヤスリを使って表面を軽く整えてください。

ヤスリがけは、強くやりすぎると塗膜がはがれてしまうので、毛羽立ちを取り除く程度に優しくおこなうことがポイントです。ヤスリで出た削りカスをしっかりと拭き取ったあと、1度目と同じ手順でニスを塗りましょう。

Tips
ニスを削り過ぎていないか心配な場合は、霧吹きを使って木材の表面を湿らせてください。表面が水を弾いていれば、削り過ぎではありません。研磨中に木の臭いがしてきたり、表面が水を弾かない場合はニスが剥がれてしまっていることがあります。

完全に乾かす

ニスを塗った後の木材の画像

2度塗りが終わったら、再び十分な時間をかけて乾燥させます。完全に乾いたら、表面にムラやハゲがないか、適切な硬さになっているかを触ってチェックしましょう。

もし、仕上がりに満足できない場合や、木材をより強固に保護したい場合は、3度塗りをおこなうこともひとつの方法です。ニスの層がさらに厚くなり、木材を外部のダメージから保護できます。

さらに仕上がりにこだわりたい場合は、研磨をするのがおすすめです。400番の紙ヤスリでハケ目などの凹凸が消えるまで丁寧に研磨し、その後水研ぎペーパーの800番・1500番・2000番で順番に研磨していくことで、より美しい仕上がりになります。

ニスの塗り方で失敗しないコツ

失敗しない!ニスを上手に塗るコツ

ニス塗りは、木材の美しさを引き出し、保護するための重要な工程です。しかし、初めての方や経験が少ない方にとっては、ニスの塗り方・扱い方が難しいと感じることも多いでしょう。

そこで、ニスの塗り方で失敗せず、きれいに仕上げるコツをご紹介します。濃度の調整方法や最適な塗り方、適した環境など、塗り方のポイントをまとめましたので、参考にしてください。

ニスの濃度を調整する

ニスの仕上がりは、濃度に大きく左右されます。濃すぎると塗りムラが出やすく、逆に薄すぎても十分な保護効果を得られません。塗装するときにハケがスムーズに動くくらいの濃度に調整しましょう。

最適な濃度を求めるためには、うすめ液や水でニスを薄める必要があります。

ニスには水性タイプと油性タイプがありますが、水性のニスは水(水道水)で希釈することが可能なので、うすめ液は必要ありません。油性ニスの場合は、うすめ液を混ぜ合わせて濃度を調整してください。水やうすめ液は、一度に大量に入れず、少量ずつ加えて混ぜることが重要です。

その後、試し塗りをおこない、仕上がりを確認します。試し塗りを繰り返しながら、理想的な濃度を見つけましょう。製品によっては、適正な希釈率が記載されている場合があるので、事前にラベルの説明を確認しておくといいでしょう。

丁寧に研磨作業をおこなう

ニスの仕上がりをより美しくするために、研磨作業は念入りにおこないましょう。ニスを塗る前の研磨は、木材の表面の凹凸やキズを取り除くためのものです。しっかりと研磨をおこなうことでニスが均一に広がり、ムラなく仕上がります。

また、ニスが塗られたあとの研磨は、ニスの表面をより滑らかにするためのものです。この後処理により、光沢感が増し、高級感のある仕上がりとなります。

ニスを両面に塗る

木材にニスを塗る際、片面だけに塗布すると、片面だけが水分や塗料を吸収してしまい、木材が反ったり歪んだりする原因になります。そのため、できる限り両面にニスを塗るのが望ましいです。

両面のニスの塗り方としては、まず片面を塗り、十分に乾燥させたあと反対側を塗るとよりきれいに仕上がります。箱型のものなど、片面しか塗装できない場合は無理に両面に塗る必要はありません。

風のない晴れた日に作業する

ニス塗りの作業は、風のない晴れた日におこなうことをおすすめします。風が強いと、ホコリや小さなゴミが飛んできて、ニスの表面に付着してしまうおそれがあるからです。

また、晴れた日に作業をすることで、ニスが均一に乾燥しやすくなります。湿度が高い雨の日には、なかなか乾燥が進まないので、ムラが出てしまい均一な仕上がりになりません。また、ニスが白く濁ってしまう場合もあります。

仮に室内での作業であっても、雨の日は外の天気に影響されて湿度が高くなるため、避けるのが賢明です。

ニス塗りは、風のない晴れた日におこなうことで、より美しい状態に仕上がります。

ニスの塗り方をマスターしよう!

ニスの塗り方をマスターしよう!

ニス塗りはDIYにおいて、作品を保護するための大切な工程です。ニスの塗り方で失敗しないためには、基本的な塗り方を理解し、適切な材料や道具をそろえることが重要です。

濃度の調整や研磨作業、適切な環境など、プロが実践している塗り方のコツを押さえることで、メンテナンスの手間を軽減できます。本記事を参考に、ニス塗りの技術をマスターして、美しい作品づくりを目指しましょう。

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