コーナンTips 園芸 アマリリスの育て方と注意点|株分けや冬越しについても解説 アマリリスの育て方と注意点|株分けや冬越しについても解説 園芸 クリップボードにコピーしました アマリリスの育て方と注意点|株分けや冬越しについても解説 この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました アマリリスは、真っすぐに伸びた花茎に咲く鮮やかな花色が魅力の球根植物。丈夫で育てやすく、華やかな見た目から贈り物にしても喜ばれるでしょう。 アマリリスは上手に育てて球根を太らせれば、翌年も花を咲かせてくれます。しかし、寒さに弱いなど注意するべきポイントがあります。 この記事では、アマリリスの育て方について詳しくご紹介します。正しい置き場所や植え付け、球根の管理方法などを知って、美しいアマリリスに育てていきましょう。 目次 アマリリスの基本情報主な品種・パピリオ・キャンディーケーン・アップル・ブロッサムアマリリスを育てるために必要なものアマリリスの育て方日当たり・置き場所・温度植え付け・植え替えの方法水やりの仕方肥料のやり方剪定の仕方アマリリスの冬越しについてアマリリスを育てるときの注意点寒さに弱いので温度管理に注意増やすには球根の株分けが必要球根を太らせるには適切なお手入れが必要アマリリスの病害虫対策赤ダニ・ハダニアブラムシ赤斑病(あかはんびょう)炭疽病(たんそびょう)モザイク病アマリリスを美しく咲かせよう! アマリリスの基本情報 まず、アマリリスの基本情報についてみていきましょう。 科名 ヒガンバナ科 属名 ヒッペアストラム属 英名 Amaryllis 学名 Hippeastrum 別名 ナイトスターリリー 原産地 熱帯アメリカ 分類 球根(多年草) 販売時期 2~5月頃 開花時期 4~6月(春咲き)、10月(秋咲き) 耐暑性 強い 耐寒性 弱い アマリリスの原産地は、中央アメリカや南アメリカで生育適温は20〜30度。暑さに強く、寒さには弱い性質を持っています。 花色は白、赤、黄色、緑、バイカラーなどで、春咲き品種と10月頃に咲く秋咲き品種があります。2月頃から球根が出回り春先には鉢植えが店頭に並ぶため、咲いた姿を見て購入するのもいいでしょう。 主な品種 古くから切り花として栽培されているアマリリスの種類はとても豊富。品種改良により魅力的な花色が次々と登場しています。 60年ほど前にオランダから日本に上陸したルドウィッヒ系は、巨大輪系の花姿が人気です。その他、原種系や小型多花系などそれぞれに魅力があります。 アマリリスの主な品種についてご紹介します。 ・パピリオ 原種アマリリスの一つ。冬に育ち春に咲く品種で、室内の栽培に向いています。 ・キャンディーケーン 春咲きの大輪高性種。白い花弁に真っ赤なラインが入る古くから人気の品種。 ・アップル・ブロッサム ルドウィッヒ系の人気品種の一つ。淡いピンク色の巨大輪一重咲き品種。 アマリリスの球根は、チューリップなどの秋植え球根が終わる頃に店頭に並びはじめます。ぜひ、お気に入りの花色を探してみてください。 アマリリスを育てるために必要なもの アマリリスを育てるために必要なものは以下のとおりです。 アマリリスの球根(または苗) プランターや鉢 培養土 鉢底石と鉢底ネット 肥料 スコップ ジョウロ 園芸ハサミ マルチング材(バークチップなど) 支柱(巨大輪の場合) アマリリスは、乾燥を好む性質があり、水はけの良い土を好みます。土が湿った状態が続くと球根が腐ってしまうため、鉢底石を入れて水はけを良くしておきましょう。 プランターや鉢の大きさは、7号鉢(直径21cm)に対して球根1個、小球根の場合は球根2〜3個が目安。水耕栽培をする場合でも、2年目は球根を太らせるために土へ植え替えて育てるといいでしょう。 アマリリスの育て方 アマリリスの育て方についてご紹介します。丈夫で育てやすいアマリリスは、正しい方法で育てれば毎年のように花を楽しめます。 置き場所や植え付け、水やり、肥料のやり方など育て方のポイントをみていきましょう。 日当たり・置き場所・温度 アマリリスは、日当たりと風通しの良い場所に置いて育てることが大切です。ただし、夏の直射日光には弱いため、遮光するか鉢植えの場合は半日陰へ移動させるといいでしょう。 また、アマリリスの生育適温は20〜30度で、乾燥した暖かい気候を好みます。冬は霜が当たらない場所に移動し、庭植えの場合はマルチング材で防寒対策をして凍結を防ぎましょう。 植え付け・植え替えの方法 アマリリスの植え付け時期は、球根を購入してから4月頃までが目安。庭植えの場合は、霜が降りなくなった4月初旬頃が安心です。 アマリリスの球根は、球根の肩が出るように上部の1/3程度を土から出して浅植えにします。また、巨大輪の品種は花が重くなるため、必要に応じて支柱を立てましょう。 鉢植えの場合、鉢が根でいっぱいになる3年目を目安に植え替えをおこなってください。アマリリスは、植え替えの際に株分けをして球根を増やす方法もあります。 なお、アマリリスの根は庭植えでも地下30cmほどしか伸びない「浅根性」で、1年目でも地上部に根が出てくることがあります。これは地中に根を伸ばすよりも地上部に出て空気をたくさん吸収できるようにする性質によるもので、生育旺盛の証拠のため問題ありません。 水やりの仕方 アマリリスは、乾かし気味に育てることがポイントです。植え付け時に水やりをしたら、つぼみや葉が伸びてくるまで水やりは控えめにします。 花芽が伸びてきたら、土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水を与えましょう。10月の終わり頃に葉がしおれて元気がなくなってきたら水やりを中止して、乾燥させた状態で冬越しの準備をします。 肥料のやり方 多肥を好むアマリリスには、肥料をしっかりと与える必要があります。 植え付け時には元肥として緩効性肥料を与えます。植物の3大栄養素である「窒素:N」「リン:P」「カリウム:K」が均等に配合された肥料を選びましょう。 花が咲いたら、液体肥料を水やりのタイミングで与えます。花が咲き終わったら「お礼肥え」としてカリウムが多めの緩効性肥料を再度与えて、球根を充実させていきましょう。 剪定の仕方 アマリリスの花が終わったら、花が先端にある花茎を付け根から切り取ります。周りに残った葉っぱは球根を太らせるために必要となるため、そのまま残して黄色になるまで待ちましょう。 アマリリスの冬越しについて 寒さに弱いアマリリスは枯れた状態で冬越しをします。 球根を掘り上げる場合は、球根の土を取り除き3日ほど陰干しをして乾燥させた状態で保管しましょう。ポリポットや段ボールなどにバーミキュライトなどを入れ、球根の芽を上にして保管するのがポイントです。 球根を掘り上げない場合、鉢植えは7度以上の土が凍らない場所に置いて保管します。庭植えは、枯れ葉を取り除き球根の上に5cm以上の土をかぶせて防寒対策をしましょう。 土が凍らない地域では庭に植えっぱなしでも育てられますが、品種によっては室内栽培が適している場合もあります。たとえば、「キャンディーケーン」という品種は温室栽培が基本で雨に弱く、庭植えにすると徐々に衰弱してしまいます。 アマリリスの球根や苗を購入する際は、品種の耐寒性を確認して失敗を防いでいきましょう。 アマリリスを育てるときの注意点 アマリリスを育てるときに注意してほしいポイントは以下の3つです。 温度管理に注意する 増やすには球根の株分けが必要 球根を太らせるためには管理が必要 アマリリスは寒さに当たると株が弱ってしまうため、適切な温度管理が大切。また、毎年咲かせるには球根を育てていく必要があります。 アマリリスを美しく育てるための注意点についてみていきましょう。 寒さに弱いので温度管理に注意 アマリリスの耐寒温度は約5度なので、冬の温度管理には注意が必要です。球根を保管する際には防寒対策をして、周りの温度が5度以下にならない環境をつくることがポイントです。 球根が低温に当たったり、凍ってしまったりすると腐食の原因となります。球根の状態が悪いと花が咲きにくくなるため、温度には十分に注意して管理をおこない、球根を健全に保ちましょう。 寒さに弱いアマリリスですが、日本向けに改良されたアマリリスには寒さに強い品種も登場しています。 丈夫で育てやすいアマリリスですが、初心者の方は温度管理が難しいと感じるかもしれません。アマリリスを咲かせたい場所やシーンに合わせて、育てる品種を選んでいきましょう。 増やすには球根の株分けが必要 球根植物は、基本的に種ではなく球根を分球させたり、切り分けたりして増やすのが特徴です。アマリリスは球根のなかでも「鱗茎(りんけい)」に分類され、親球根の周りにできた子球根を割って増やします。 しかし、毎年のように増えるスイセンやムスカリなどとは違い、アマリリスの球根はゆっくりと大きくなっていくのが特徴。子球根ができる速度はゆるやかですが、しっかりと太った親球根は毎年花を咲かせてくれるため、気長に育てていきましょう。 球根を太らせるには適切なお手入れが必要 アマリリスの球根は花が終わったあとも適切にお手入れすると、どんどん大きくなっていきます。上手に育てれば数十年花を咲かせることも可能で、自宅の環境にも徐々に慣れていきます。 アマリリスの球根を太らせるためには、花が終わったあとにお礼肥えとして適量の肥料を与え、球根に栄養をしっかりと蓄えるのがポイント。また、寒さ対策や適切な水やりで腐食を防ぐことも大切です。 球根を太らせて丈夫な状態に保ち、病気や害虫が付きにくい元気な株に育ててください。 アマリリスの病害虫対策 アマリリスは、少量の栽培では病害虫の発生確率は高くありません。しかし、病害虫が原因で枯れてしまうこともあるため、事前の対策でしっかりと防いでいきましょう。 アマリリスに付きやすい主な病害虫にはダニ、アブラムシ、赤斑病、炭疽病、モザイク病などがあります。それぞれの特徴と対策についてご紹介します。 赤ダニ・ハダニ 夏の高温期に注意。風通しを良くして発生を防ぐ。 アブラムシ 梅雨時期など高温多湿に注意。風通しを良くして発生を防ぐ。 赤斑病(あかはんびょう) 秋は被害が大きい。葉や花に赤褐色が見られたら葉を取り除く。 炭疽病(たんそびょう) 葉に赤褐色で楕円形の病斑が見られる。葉を取り除いて伝染を防ぐ。 モザイク病 葉が傷つくことに注意。アブラムシの発生を防ぐ。 害虫を事前に防ぎたい場合は園芸用殺虫剤を散布しておくといいでしょう。とくにアブラムシが発生すると、モザイク病など病気の発生原因となるため注意が必要です。 健康な株は病害虫にも強くなるため、日頃のお手入れが欠かせません。また、ほかの植物と一緒に育てる場合は、間隔をあけて風通しを良くし、病害虫を発見したら早めに対処していきましょう。 アマリリスを美しく咲かせよう! 美しい花を咲かせてくれるアマリリスの育て方についてご紹介しました。丈夫で育てやすいアマリリスは、水やりのし過ぎと耐寒温度に注意すれば初心者の方でも簡単に育てられます。 太く健康に育ったアマリリスは病害虫に強くなり、翌年以降も花を咲かせてくれるでしょう。ぜひ、アマリリスを育てて開花の楽しみを暮らしに取り入れてみてください。 ガーデニング用品の特集を見てみる
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