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クレマチスの育て方!初心者向けの栽培方法とふやし方を解説

クレマチスの育て方!初心者向けの栽培方法とふやし方を解説

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種類が豊富で、さまざまな色や形を楽しめるクレマチス。ガーデニングの定番植物として高い人気を誇ります。

ポイントを押さえて育てていけば、きれいな花をたくさん咲かせてくれるためガーデニング初心者の方にもおすすめです。

本記事では、クレマチスの栽培に必要なものや、上手に育てるためのコツ、注意点、増やし方などをご紹介します。正しい育て方を知って、色鮮やかなクレマチスを長く楽しんでいきましょう。

クレマチスの基本情報

クレマチスの基本情報

クレマチスは、地植えでも鉢植えでも栽培が可能です。ガーデニングでも人気の高いクレマチスの基本情報を確認していきましょう。

科名 キンポウゲ科/td>
属名 クレマチス属(センニンソウ属)
英名 Clematis、Traveller’s joy、Leather flower
学名 Clematis
原産地 北アメリカ、ヨーロッパ、中国、日本
分類 多年草
販売時期 3月〜5月
開花時期 4月中旬~10月
花色 白、赤、ピンク、黄、青、茶、紫、複色
発芽適温 15℃前後
生育適温 20℃前後
耐暑性/td>

普通
耐寒性 普通

主な品種

クレマチスは、花が咲く枝によって「新枝咲き」「旧枝咲き」「新旧両枝咲き」の3種類に分類されます。それぞれにいくつかの系統があり、さらに多くの品種が存在しています。

また、クレマチスは花の咲き方によって「一季咲き」と「四季咲き」にも種類分けされています。「一季咲き」は、春か冬の年に一度だけ開花する種類、「四季咲き」は初夏から秋にかけて複数回開花する種類です。

新枝咲き

新しい枝に花芽がつくタイプで、年に3回花を咲かせます。

剪定は、冬場に地際からカットする方法のため、初心者の方でも覚えやすく比較的簡単に育てられます。

【主な系統】

  • ビチセラ系
  • インテグリフォリア系
  • ヴィオルナ系
  • テキセンシス系

【代表的な品種】

  • アラベラ
  • 流星
  • ヘンダーソニー
  • エトワール バイオレット
  • プリンセス ダイアナ
  • アフロディーテ エレガフミナ

旧枝咲き

前年に成長した古い枝から新芽が伸びて成長し、花を咲かせるタイプです。

冬は枯れているように見えますが、落葉しているだけで春になると芽吹いてきます。古い枝を残しておかないと、翌年に花を咲かすことができません。

【主な系統】

  • モンタナ系
  • シルホサ系
  • アーマンディ系

【代表的な品種】

  • シルホサ
  • クレマチス アーマンディ
  • スノーフレーク
  • エリザベス
  • アップル ブロッサム
  • ドクターラッペル
  • 日光

新旧両枝咲き

前年に生育した枝から新しい枝が出て花を咲かせ、剪定後に新しく生えてきた枝にも花を咲かせるタイプです。

旧枝咲きと同様、冬になると地上部が枯れたように見えます。

【主な系統】

  • フロリダ系
  • アトラゲネ系
  • 遅咲き大輪系

【代表的な品種】

  • フォンド メモリーズ
  • ビル ド リヨン
  • カシス
  • 白万重

クレマチスを育てるために必要なもの

クレマチスを育てるために必要なもの

クレマチスを栽培するうえで必要となるアイテムと、選び方のポイントをご紹介します。どれもホームセンターや園芸用品店で入手できるため、一式そろえておきましょう。

その1:クレマチスの苗

クレマチスの苗には「1年苗」「2年苗」がありますが、1年苗は開花するまでに2〜3年かかるため、2年苗を購入するのがおすすめです。

根が太く、葉色の濃い株を選びましょう。とくに四季咲き系の品種は、剪定や枝の誘引などの手間が少なく、初心者の方でも育てやすいといわれています。

その2:プランターや鉢

クレマチスを鉢植えで育てる場合は、プランターや鉢を用意しましょう。根が伸びるスペースを確保するために、深めのものを選ぶことがポイントです。

また、支柱を立てる際に重みがかかるケースも考えられるため、ある程度の重量と安定感があるものを選びましょう。直径15cm(5号)の深鉢などがおすすめです。

その3:鉢底石と鉢底ネット

鉢の底にセットする鉢底ネットと鉢底石も忘れずに準備しましょう。

鉢底ネットは、底の穴から土が流れ出ないようにする働きがあります。鉢底石は、水はけを良くするために鉢底に敷いて使用します。

どちらのアイテムも、ホームセンターなどで簡単に手に入るため、プランターもしくは鉢を用意するときに一緒にそろえておきましょう。

その4:支柱

クレマチスの栽培においては、支柱の用意も欠かせません。支柱は、1年苗の場合は50~60cm程度、2年苗ではそれより少し大きいものが必要です。

大きめの苗であれば、大型の円柱状の支柱を利用するといいでしょう。支柱を立てることが難しければ、壁面やフェンスを利用してつるを這わせる方法もあります。

その5:培養土

市販の花用培養土を使用するのが手軽でおすすめです。

自分で土を作る場合は、硬質赤玉土と硬質鹿沼土、そして完熟腐葉土を4:3:3で配合します。

その6:肥料

クレマチスを順調に育てて綺麗な花を咲かせるために、肥料は重要なアイテムです。とくに、早春から晩秋にかけての生育期間中には、定期的な施肥を必要とします。

月に2〜3回程度の液体肥料と、1〜2カ月に1回程度与える緩効性肥料を準備しておきましょう。苗の植え付け前の元肥も忘れずにおこなってください。

その7:スコップ

クレマチスの栽培に限らず、ガーデニングに必須のアイテムであるスコップ。さまざまな種類が販売されているので、好みに合わせて選びましょう。

先端が少し尖った形状になっているものが、土を掘る際にも扱いやすくて便利です。

その8:ジョウロ

クレマチスの定期的な水やりを優しくおこなううえで、ジョウロは大きな役目を果たしてくれます。
デザイン性も考慮して、好みのものを選んでください

その9:園芸ハサミ

剪定をおこなう際に必要となるのが園芸用のハサミです。

園芸ハサミは、通常のハサミよりも切れ味が鋭いため、楽に剪定できます。また、植物の細胞を潰しにくいメリットもあります。

クレマチスの育て方

クレマチスの育て方

初心者の方がクレマチスを育てていくためのコツを、以下の6つの項目に分けてご紹介します。

  • 置き場所
  • 植え付け
  • 水やり
  • 肥料
  • つるの誘引
  • 剪定

日当たり・置き場所・温度

クレマチスは日光を好むため、栽培する際は日当たりの良い場所を選ぶことが大切です。できれば、半日以上日が当たる場所に置いてください。ただし、高温多湿の環境には弱いため、風通しの良さも考慮して置き場所を決めましょう。

基本的には屋外で冬越しできるクレマチスですが、北海道や東北などの寒さが厳しい場所では注意しなければなりません。アーマンディーやフォステリー系などの寒さに弱い常緑性の品種は、室内に取り込んで冬越しさせる必要があります。

一季咲き品種の落葉するタイプや四季咲き品種の多くは、雪がなければ寒い地方の屋外でも冬を越せますが、北風が直接当たらない場所に置きましょう。

植え付け方

クレマチスの植え付けに適した時期は12月〜2月中旬頃です。ただし、寒冷地の厳冬期だけは避けてください。

この時期に植え付けができなかったとしても、1年を通していつでも植え付けは可能なので心配はいりません。

水やりの仕方

クレマチスは水やりをこまめにおこなうことが大切です。土の表面が乾いていたら、水をたっぷりと与えてください。

春から夏にかけての暖かい時期は、1日2回程度の水やりが理想です。とくに、開花時期は多くの水を必要とするため、忘れずにおこないましょう。

ただし、真夏の暑い時期の日中に水やりをすると、土の中の温度が上昇して根が痛むおそれがあります。朝晩の比較的涼しい時間帯におこなってください。

肥料のあげ方

クレマチスがきれいな花を咲かせるためには、定期的に肥料を与えてあげる必要があります。先述のとおり、植え付け時の元肥を忘れずにおこないましょう

鉢植えの場合、春秋の生育期には1〜2カ月に一度、緩効性肥料を置肥します。加えて、週に一度水で希釈した液体肥料も与えてください。

梅雨から夏にかけての生育がストップする時期は肥料を控えめにし、真夏には施肥をやめましょう。冬も休眠期となるため、肥料の必要性はほとんどありません。

つるの誘引の仕方

クレマチスのつるの誘引は、見栄えを良くするだけではなく、風通しを良くするための対策としても有効です。とくに、生育期にはつるが急速に伸びていくため、伸ばす方向をしっかりと定めて、支柱に絡むように誘引してあげましょう

そのまま放っておくと、都合の悪い場所に巻き付いてしまい、あとから修正するのが難しくなってしまいます。

剪定のやり方

クレマチスの剪定は、新枝咲き、旧枝咲き、新旧両枝咲きのタイプによって異なります。それぞれの剪定方法を確認していきましょう。

新枝咲き

  1. 1回目の花が終わったら、支柱などに結んであるものを外して草丈の半分に切る
  2. 再び支柱にひもで丁寧に結び付ける
  3. 新枝が伸びて2回目の花が咲き終えたら、花首を切る
  4. 夏の終わり頃に、最初の剪定場所から伸びた分の枝を半分に切り詰める
  5. 秋の花が終わったら花首を切る
  6. 冬の1~2月頃、完全に枯れたのを確認して地面から5cm前後の所で切る
  7. 再びつるが伸びてきて花が咲くため、つるを支柱やフェンスに結ぶ

旧枝咲き

  1. 花が咲いたあとに花首を切る
  2. 冬に完全に枯れたら支柱から外し、枯れた葉はカットする
  3. 芽を切らないようにしながら、支柱やフェンスに収まるサイズに切っていく

新旧両枝咲き

  1. 花の咲き終わりに、伸びたつるを半分に切る
  2. 夏前の2番花が咲いたあとに花首を切る
  3. 夏の終わり頃に花のあと伸びた枝を半分に切る
  4. 花がおわったら花首を切る
  5. 冬になって完全に枯れたら支柱から外し、枯れた葉はカットする
  6. 花をつける芽を切らないようにしながら、支柱やフェンスに収まるサイズに切っていく

クレマチスで注意すべき病害虫と対策

クレマチスで注意すべき病害虫と対策

クレマチスの栽培で注意すべき病気や害虫は以下のとおりです。

立枯病 地際部の茎が黒や褐色に変色する病気。地中の部分には発生しない。
白絹病 周辺の地面や地際部が白っぽくなる病気。未熟な腐葉土が原因。
うどんこ病 葉の表面が白くなる病気。風通しが悪い状況で発生しやすい。
葉枯病 葉の先端が枯れてくる病気で、風通しの悪い環境で起こりやすい。
アブラムシ 新芽の先端や若葉の葉裏に発生し枝の伸長を妨げる。
シャクトリムシ 葉について新芽を食害する。
ナメクジ 開花中の花や柔らかい新芽を食害する。
コガネムシ 幼虫による根の食害に注意が必要。
アオムシ 葉や花を食害する。葉を穴だらけにしてしまう。
ヨトウムシ 葉を食害する。葉裏に卵が付いていないか定期的な観察が必要。

上記に挙げたクレマチスの病気を防ぐためには、土の状態をこまめに確認して未熟な腐葉土の混入を避けることや、風通しの良い場所で育てることが大切です。

また、葉裏などを定期的にチェックして害虫を見つけたら、直ちに除去しましょう。アブラムシなどに有効な粒状の殺虫剤を使用するのがおすすめです。

クレマチスのふやし方

クレマチスは、さし木とつる伏せの方法で上手にふやしていけます。

さし木は4月から7月頃におこないます。つるを2節に切って挿す(挿し穂)だけです。およそ2カ月で根が出てきて、鉢上げが可能となります。

つる伏せも4月から7月におこないますが、まずつながったままのつるを2節ほど地中に埋めます。

そのまま翌春頃に軽くつるを引っ張って抜けない状態になっていれば、発根している証拠です。その後は、親株とつるを切り離してください。

クレマチスの育て方は奥が深い!育てやすい品種からトライしよう

クレマチスの育て方は奥が深い
美しい花を咲かせるクレマチスは、ガーデニング初心者の方でも簡単に育てられることで知られています。しかし、数多くの品種があり、育て方もさまざまで非常に奥が深い植物です。うまく育てるためには、品種ごとの特徴を事前に把握しておくことが大切です。

見て楽しむだけではなく、育てる楽しさも味わえるクレマチスの栽培に、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。

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