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コニファーの育て方を徹底解説!剪定や植え付けで失敗しないコツは?

コニファーの育て方を徹底解説!剪定や植え付けで失敗しないコツは?

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すらりとした樹形と一年中楽しめる美しい葉色で、お庭を洋風でおしゃれな雰囲気に演出してくれるコニファー。生垣やシンボルツリーとして人気ですが、ガーデニング初心者にとっては「なんだか手入れが難しそう」「枯らしてしまったらどうしよう」と不安に感じるかもしれません。

しかし、コニファーはいくつかの基本的なポイントさえ押さえれば、初心者でも元気に育てることができる丈夫な植物です。この記事では、コニファーの育て方について、品種選びから植え付け、日々の管理、そして重要な剪定のコツまで、分かりやすく徹底解説します。ぜひ参考にして、理想の庭づくりを始めてみませんか。

コニファーの基本情報

庭に生えてるコニファー

まず、コニファーがどのような植物なのかを知っておきましょう。「コニファー」とは、マツ科やヒノキ科などの常緑針葉樹の総称で、特定の植物の名前ではありません。園芸では、主に庭木に適した観賞用の品種を指します。一年を通して葉を落とさず、美しい樹形を保つため、庭の主役として活躍します。

項目 内容
科名 ヒノキ科、マツ科、イチイ科など
属名 品種により様々
英名 Conifer
原産地 北半球の温帯地域など
分類 常緑針葉樹
販売時期 苗木:主に周年
開花時期 品種による(花は目立たない)
耐暑性 品種により異なる(日本の高温多湿は苦手な傾向)
耐寒性 強い

主な品種

コニファーには、樹形、葉の色、成長の速さなど、非常に多くの品種があります。ここでは、日本の家庭でも育てやすく、見た目も楽しめる代表的な品種を紹介します。お庭のイメージに合わせて選んでみましょう。

ゴールドクレスト(モントレーイトスギ)

3本のゴールドクレストの苗木

明るいライムグリーンの葉色と、自然に整う美しい円錐形が特徴の、コニファーの代表格です。クリスマスツリーとしても人気があり、寄せ植えからシンボルツリーまで幅広く利用されます。成長が早いため、葉が密集して風通しが悪くなりがちです。葉が蒸れて枯れてしまわないよう、こまめに剪定しましょう。

エメラルドグリーン(ニオイヒバ’スマラグ’)

並んでいるコニファー
名前の通り、美しいエメラルドグリーンの葉が密に生え、冬でも葉色が変色しにくい人気の品種です。成長が比較的穏やかで、刈り込みにも強いため、自然と美しい樹形を保ちやすく、生垣に最適です。

スカイロケット

スカイロケットのアップ図
ロケットのように真っ直ぐ、シャープに育つ品種です。縦のラインを強調したいときや、限られたスペースでの植栽に向いています。数本並べて植えると、リズミカルで印象的な景観を作り出せます。

ブルーアロー

ブルーアローの拡大図
スカイロケットの改良品種。青みがかった銀色の葉が美しく、スタイリッシュな印象を与えます。名前の通り、矢(アロー)のようにスリムな樹形に育つため、狭いスペースでも場所を取らずに植えることができます。モダンな雰囲気のお庭によく合います。

コニファーを育てるために必要なもの

コニファーに水をあげている

コニファーの栽培を始めるにあたり、基本的な道具や資材を揃えておくと作業がスムーズです。特に、水はけの良い土壌環境を整えることが、元気に育てるための重要なポイントになります。

必要なもの 備考
コニファーの苗 葉の色が良く、ぐらつきのない健康な苗を選びます。
培養土 水はけの良い「コニファー用の土」や「果樹・庭木用の土」が適しています。
鉢・プランター 鉢植えの場合、根鉢より一回り大きいサイズを用意します。
鉢底石・鉢底ネット 鉢植えの排水性を高めるために必須です。
肥料 植え付け時の元肥と、成長期に与える追肥が必要です。
スコップ・シャベル 地植えの際に植え穴を掘るために使います。
ジョウロ 水やりに使用します。
園芸ハサミ 剪定作業に不可欠です。セラミック製が望ましいです。
マルチング材 夏の乾燥防止や冬の防寒に、バークチップや腐葉土を使います。

コニファーの栽培時期

作業の種類 最適な時期 作業のポイント
植え付け 3月~6月
9月~11月
根付きやすい春か秋に行います。木が弱りやすい真夏や真冬の作業は避けましょう。
肥料 2月~3月(元肥)
9月(追肥)
春の新芽が動き出す前に元肥を、夏の成長で消耗した体力を補うために秋に追肥を与えます。
剪定 【本格的な剪定】
3月~4月
【軽い剪定】
6月~7月、9月~10月
新芽が出る前(春)に本格的な剪定を行います。夏と秋には、伸びすぎた枝を整える軽い剪定をすると樹形をきれいに保てます。

コニファーの栽培は、植え付けから剪定まで、年間を通していくつかの作業があります。それぞれの作業に適した時期を把握し、計画的に手入れを行うことが、美しい樹形と健康を保つ秘訣です。

植え付け:3月~6月、9月~11月

コニファーの植え付けは、木の成長が活発になる前の春(3月~6月)か、暑さが和らぐ秋(9月~11月)が適期です。真夏や真冬は、木が弱りやすく根付きにくいため避けましょう

肥料:2月~3月(元肥)、9月(追肥)

肥料は、コニファーの健やかな成長をサポートするために与えます。春の新芽が動き出す前の2月~3月に、ゆっくりと効く有機質肥料などを「元肥」として施します。また、夏の成長で消耗した体力を補うため、9月頃に「追肥」として化成肥料などを与えると良いでしょう。

剪定:3月~4月、6月~7月、9月~10月

美しい樹形を保ち、風通しを良くして病害虫を防ぐために剪定は欠かせません。本格的な剪定は、新芽が出る前の3月~4月に行います。夏と秋には、伸びすぎた枝や混み合った枝を整える軽い剪定を行うと、一年中きれいな状態を維持できます。

コニファーの育て方

植替え作業中のコニファー
ここからは、日々の管理作業について、具体的な育て方を項目別に解説します。コニファーを元気に育てるためのポイントを押さえて、丁寧にお手入れをしていきましょう。

日当たり・置き場所・温度

コニファーは基本的に日光を好む植物です。日当たりと風通しの良い場所で管理しましょう。ただし、高温多湿な日本の夏は苦手な品種が多いため、地植えの場合は夏の強い西日が当たらない場所が理想です。鉢植えの場合は、夏の間だけ半日陰に移動させると良いでしょう。耐寒性は強いですが、寒風に当たると葉が傷むことがあるので注意が必要です。

植え付け方

地植えの場合は、根鉢の2倍ほどの深さと幅の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土などを混ぜて水はけを良くし、苗を植え付けます。深植えにならないよう、根鉢の高さと地面が同じになるように調整するのがポイントです。植え付け後は、支柱を立てて木を安定させ、水をたっぷりと与えましょう。

水やりの仕方

地植えの場合、植え付け後にしっかりと根付いてしまえば、基本的に水やりの必要はありません。ただし、夏に雨が降らず乾燥が続く場合は、朝か夕方の涼しい時間帯に水を与えてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えるのが基本です。

肥料のやり方

肥料の与えすぎは、かえって生育を妨げることがあります。地植えの場合、元肥として植え付け時に緩効性肥料を土に混ぜ込み、その後は年に1回、2~3月頃に追肥をする程度で十分です。鉢植えは、土の養分が限られているため、春と秋の成長期に規定量の緩効性化成肥料を与えます。

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剪定の仕方

コニファーの剪定で最も重要なのは、「深く切りすぎない」ことです。葉がついていない古い枝の部分まで切り戻してしまうと、そこから新しい芽は出てこず、枯れ込んでしまう原因になります。剪定は、緑の葉が残る範囲で、飛び出している枝や混み合っている枝の表面を軽く刈り込むように行いましょう。z

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コニファーを育てるときの注意点

日光浴中のコニファー

コニファーの栽培で初心者がつまずきやすいポイントや、よくあるトラブルについて解説します。原因と対策を知っておけば、いざという時に慌てずに対処できます。

葉が茶色く枯れる原因と対策

コニファーの葉が部分的に茶色く枯れてしまうのは、最も多い悩みのひとつです。原因はいくつか考えられます。夏の強い日差しによる「葉焼け」、水のやりすぎや水はけの悪さによる「根腐れ」、逆に夏場の水切れによる「乾燥」、そして内部の葉が密集しすぎることによる「蒸れ」が主な原因です。枯れた葉は元に戻らないため、茶色い部分は手で取り除き、剪定で風通しを良くすることが重要です。

症状 主な原因 対策
葉先がチリチリに枯れる 葉焼け、水切れ 夏は西日を避ける、乾燥が続く場合は水やりをする
内側の葉が茶色くなる 蒸れ、日照不足 剪定して風通しと日当たりを良くする
根元から全体的に枯れる 根腐れ 水はけの良い土壌に改善する、水のやりすぎに注意する

鉢植えの植え替え方法

鉢植えで育てている場合、2~3年に1回は植え替えが必要です。鉢の底から根が見えてきたり、水の吸収が悪くなったりしたら、根詰まりのサインです。植え付けと同じ3月~6月か9月~11月頃に、一回り大きな鉢に植え替えましょう。その際、根鉢はあまり崩さずに、そのまま新しい鉢に入れるのが枯らさないコツです。

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夏越し・冬越しのポイント

コニファーは高温多湿が苦手です。夏は、株元にバークチップや腐葉土を敷いて「マルチング」をし、土の温度上昇と乾燥を防ぎましょう。剪定で風通しを確保することも、蒸れ対策に有効です。一方、寒さには強いですが、植え付けたばかりの若い木や寒冷地では、同様にマルチングで根を保護したり、寒冷紗で覆ったりして、厳しい冬の寒さや乾燥した風から守ってあげましょう。

コニファーの病害虫対策

一本のコニファー
コニファーは比較的病害虫に強い植物ですが、環境によっては発生することがあります。日頃からよく観察し、早期発見・早期対処を心がけましょう。

蒸れが原因で発生する病気

高温多湿で風通しが悪いと、葉や枝が黒や茶色に変色して枯れ込む病気が発生しやすくなります。予防が第一なので、定期的な剪定で木の内部まで風が通るようにし、多湿な環境を作らないことが最も効果的な対策です。

ハダニ

葉の色がかすれたように悪くなっていたら、ハダニの発生を疑いましょう。乾燥した環境で発生しやすく、葉の裏にびっしりとつきます。数が少ないうちは、葉の裏に強めのシャワーをかけることで洗い流せます。多発した場合は、専用の殺ダニ剤を使用しましょう。

アブラムシ

春先の新芽など、柔らかい部分に集団で発生し、樹液を吸って木を弱らせます。見つけ次第、粘着テープなどで取り除くか、専用の殺虫剤を散布して駆除してください。

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お庭をおしゃれに彩るコニファーを育てよう

剪定中のコニファー

この記事では、コニファーの育て方を基本から解説しました。洋風のお庭づくりに欠かせないコニファーは、日当たりや蒸れに注意し、適切な時期に剪定を行えば、元気に育てることができます。お気に入りの一本を見つけて、緑のある豊かな暮らしを楽しんでください。

 

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