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コスモスの育て方|栽培方法のコツを初心者でもわかりやすく紹介

コスモスの育て方|栽培方法のコツを初心者でもわかりやすく紹介

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日本では秋の風物詩でもある「コスモス」。道端で見かける機会も多いコスモスは、初心者でも育てやすい丈夫な植物です。定番の品種だけではなく、花色や花びらの形・枚数が違う品種もあり、組み合わせ次第でカラフルな鉢植えも可能。

今回はコスモスの育て方を、初心者向けに詳しく紹介します。主な品種や必要なもの、植え付け方や置き場所、肥料のあげ方などの基本情報はもちろん、万が一のトラブルに備えた注意点も解説しています。コスモスの育成に挑戦したい方は、ぜひチェックしてみてください。

コスモスの基本情報

コスモスの基本情報
コスモスは初夏から晩秋までを開花時期とする秋の植物です。原産地のメキシコでは標高の高い場所で自生しているため、生命力が強い植物といわれています。基本情報と特徴、主な品種をチェックし、コスモスに関する知識を身につけましょう。

科名 キク科
属名 コスモス属
和名 秋桜(アキザクラ)
英名 Common cosmos
学名 Cosmos bipinnatus
別名 大春車菊(オオハルシャギク)
原産地 メキシコ
分類 一年草
販売時期 5〜11月頃(苗)(品種によって異なる)
開花時期 6〜12月(品種によって異なる)
耐暑性 普通
耐寒性 弱い

特徴

コスモスはピンク・白・濃赤・黄色・オレンジ・複色など、カラフルな花をもつ植物で、色や形のバリエーションが年々増えています。

原産地はメキシコで、標高1600m以上の地域に自生するため、適度な日当たりと風通しの良い場所であれば土質を気にせず育つ点も特徴です。道端でも自生するほど強く、開花時期も長いことから、初心者でも育てやすいといわれています。

コスモスは、スペインの植物調査隊が18世紀後半にメキシコから種子を持ち帰ったことがきっかけで、ヨーロッパ各地に広まりました。日本国内に到来したのは幕末~明治初期、オランダ人によって鹿児島の島津藩に持ち寄られたことが始まりとされています。

主な品種

日本で流通している種類は主に「コスモス・ビピンナツス」、「コスモス・スルフレイス(黄花コスモス)」、「コスモス・アトロサンギネウス(チョコレートコスモス)」の3種に大別されます。このうち「コスモス・ピピンナツス」が秋の風物詩として知られる一般的なコスモスで、品種改良により様々な園芸品種があります。

品種名 特徴
コスモス・ビピンナツス ・日本で秋の風物詩として知られる品種
センセーション ・1930年代にアメリカで改良されたビピンナツス系品種
・花が大きく育てやすいため普及している
イエロー・キャンパス ・コスモス・ビピンナツスのなかで初めて作られた黄色のコスモス「イエロー・ガーデン」を改良した品種
・成長が遅い晩生品種
ダブル・クリック ・花びらが重なって咲く八重咲きのビピンナツス系品種
・成長が早い早生品種
ソナタ ・草丈が低いビピンナツス系品種
・鉢植えで育てるのが主流
・成長が早い
コスモス・スルフレウス
(黄花コスモス)
・葉の幅が広い品種
・ほかのコスモスよりも耐暑性に優れる
コスモス・アトロサンギネウス
(チョコレートコスモス)
・香りのある品種
・多年草

コスモスを育てるために必要なもの

コスモスを育てるために必要なもの
コスモスの栽培に必要なものは以下のとおりです。

  • コスモスの苗
  • プランターや鉢(鉢:6号以上、プリンター:幅65cmくらい)
  • 培養土
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 肥料
  • スコップ
  • ジョウロ
  • 支柱

コスモスの苗は、茎や葉の緑が濃く、茎に芯があって、つぼみの多いものがおすすめです。コスモスをプランターで育てる場合は連作障害を避けるため、キク科の植物を育てていないプランターを選んでください。

深鉢タイプのプランターであれば、1つのプランターに2〜3株一緒に植えられます。また、品種を混ぜて寄せ植えすることも可能です。寄せ植えは株間を20~30cm空けるのがポイント。草丈が1.5~2mほどまでに成長するコスモスは、支柱を立てると見栄えが良くなります。

コスモスの育て方

コスモスの育て方
道端に自生するほど丈夫で育てやすいコスモスですが、きれいな花を咲かせるためには育て方の基本を押さえることが大切。植え付け方をはじめ、置き場所や水やりの方法、肥料のあげ方、草丈の調整方法などをまとめてご紹介します。

日当たり・置き場所・温度

コスモスの置き場所には、日当たりと水はけの良い環境を選んでください。風通しも一緒に確保しましょう。日陰になる環境で育てると、梅雨や台風の時期に湿気が増えて根腐れするおそれがあります。

遅い時期に植えたコスモスは、霜が降りるころの育て方が大切。夜の間は室内に取り込んでおくと、花を長く楽しめます。通常の時期に植えるコスモスは、生育期間を通して風通しと日当たりが良い場所に設置しましょう。

植え付け方

コスモスの植え付け時期は、4〜9月が最適です。ただし、湿気が多い梅雨の時期や日差しが強い8月を避けることがポイント。苗は市場に出回るころがベストな植え付け時期のため、購入後はそのまま植え付けることができます。

植え付け方は以下のとおりです。

  1. 苗が埋まるくらいの深さの穴を20~30cm間隔で掘るポットから苗を取り出す
  2. 根と周りについた土(根鉢)を崩さないように植える
  3. 苗と穴の隙間を土で埋める
  4. たっぷりと水やりする

遅まき栽培の苗は株が大きくならないため、株間10~15cmほどを目安にしてください。

土は市販の草花用培養土で十分育ちます。また、植える際はコスモスの根元が見えなくなるまで深く植える、深植えの状態を避けるのがコツです。

水やりの仕方

コスモスは適度に乾燥した環境を好みますが、植え付け後は多めに水を与え、乾燥しすぎないように注意が必要です。

生育期間中は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。鉢底から水が流れるくらいまでが目安。花が咲いたら水やりの頻度を減らしましょう。

肥料のやり方

基本的には少ない肥料で育てられるコスモスですが、鉢植えで育てる場合は肥料が不足しないように注意を払う必要があります。

変わった様子がないかを観察したうえで、緩効性化成肥料を置き肥(おきごえ)しましょう。置き肥は土に軽く混ぜるほか、フチに置いておくと水やりのたびに溶けて効果を発揮します。

あわせて液体肥料を与えることもポイントです。肥料は草花用のタイプを選ぶとよいでしょう。

摘心・支柱立ての仕方

コスモスの栽培は、草丈を高く育てる方法と、成長を抑えて一定の草丈で止める方法の2パターンがあります。

草丈を高くする場合は、摘心をせずにそのまま育てます。草丈が高くなると強風で倒される可能性があるため、草丈50cmを目安に支柱を立てましょう。支柱に紐を張って支えを作ると、強風の影響を受けにくくなります。

一定の草丈で止める場合は、摘心をおこないます。摘心とは、茎の先端にある芽を摘み取る作業です。芽を摘み取ることで茎が分かれ、草丈を止められます。

摘心の目安時期は、苗に葉が6~8枚付いたころです。全体的なバランスを見て、茎を分岐させたいときにも摘心によって花数を増やせます。また、摘心は日が長い時期におこなうことが大切です。プランターはさまざまな場所で育てられるため、置く場所に合わせて背丈を調整しましょう。

コスモスを育てるときの注意点

コスモスを育てるときの注意点
コスモスを育てていくなかでトラブルが発生したら、原因を探りましょう。たとえば、適切な環境下で育てているのにもかかわらず花が咲かなかったり、摘心を繰り返すうちにつぼみが付きにくくなったりすることがあります。

適度な日当たりと栄養状況で育てているのに花が咲かない場合は、夜間の環境を見直してみてください。コスモスは日照時間が短くなったらつぼみを付ける短日性植物です。夜間でも照明が付いた明るい環境で育てると、日照時間の変化に気づけず開花しにくくなります。

摘心によりつぼみが付きにくくなったと感じた場合は、摘心の時期を見直しましょう。コスモスは日が短くなるころに芽が出て成長期を迎えます。夏咲き品種は7月頃、秋咲き品種は9月頃までに摘心を行いましょう。

コスモスの病害虫対策

コスモスの病害虫対策
コスモスを育てる際に注意すべき主な病害虫は、うどんこ病とアブラムシです。

うどんこ病とは、葉や茎の表面に白い粉が大量に付く病気です。白い粉の正体はカビで、うどん粉をまぶしたように見えることから、うどんこ病と呼ばれています。

うどんこ病の発生時期は4〜11月。株間が近すぎて密植状態になると、風通しが悪くなって発症しやすくなります。また、長雨が続くときにもうどんこ病を警戒しましょう。

予防するには、植え付けるときに株間を適切に保つのはもちろん、葉が密集していると感じたら剪定して風通しを確保することが大切です。うどんこ病を発症したら、白くなっている部分をすぐに取り除いて処分します。このとき、地面には捨てず、完全に処分しましょう。

アブラムシは、体長が1〜3mm程度の小さな吸汁性害虫です。黒褐色のアブラムシもいますが、ほとんどが黄緑色です。新芽に多く寄生し、植物から汁液を吸います。アブラムシは別の病害虫被害をもたらしたり、ウイルスを媒介したりする厄介な存在です。排泄物によってすす病が発症し、葉や枝が黒くなって枯れてしまうこともあります。

肥料のあげすぎや、密植状態がアブラムシの主な原因です。少数のアブラムシは粘着性のテープで取り除きます。大量に発生している場合は、アブラムシに適応した薬剤を散布しましょう。

病害虫を発生させない、発生しても早期に対応するためには、日々こまめに観察して様子をチェックすることが重要です。

 

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コスモスの育て方は簡単!寄せ植えに挑戦してみよう

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秋の風物詩として馴染み深いコスモス。少し涼しくなった秋のころ、風になびくコスモスの群生を想像する方も多いのではないでしょうか。

コスモスは異なる品種と合わせて寄せ植えにするだけではなく、別の植物と一緒でもプランターで育てられます。秋を連想させる植物や、株元を覆って豪華に仕上げるカラーリーフと組み合わせるのがおすすめです。

おすすめのカラーリーフは、ススキ・ケイトウ・ヒューケラ・リシマキア・カレックス。秋の雰囲気や色の組み合わせを見つけて、ぜひコスモスの寄せ植えを楽しんでみてください。街中やイベントなどで、ほかの花壇を参考にするのもよいでしょう。

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