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ドラセナの育て方|種類選びのポイントと枯れるリスクを減らす方法を解説

ドラセナの育て方|種類選びのポイントと枯れるリスクを減らす方法を解説

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まっすぐに伸びた茎の先端にエキゾチックな葉をつけるドラセナは、スタイリッシュなインテリアにぴったりの観葉植物です。ミニサイズから大鉢まで種類が豊富で、園芸品種も多く流通しており、選ぶ楽しみもあります。
本記事では、丈夫で育てやすいドラセナの種類選びのポイントや育て方について詳しく解説します。

鉢植えで育てるドラセナは、根腐れや水不足に注意することで、枯れるリスクを減らせます。水やりのコツや肥料の与え方、置き場所の注意点などを知って、美しいドラセナに育てていきましょう。

ドラセナの基本情報

鉢植えのドラセナ・ゴールドコード

まず、ドラセナの基本情報について確認していきましょう。

科名 キジカクシ科
属名 リュウケツジュ属
(ラテン語名:ドラセナ属)
和名 センネンボク
英名 Dracaena
学名 Dracaena
原産地 熱帯アフリカ
分類 低木
販売時期 通年
耐暑性 強い
耐寒性 品種によって異なる

熱帯アフリカが原産地のドラセナは、暖かい気候を好みます。日本は四季による気温差があるため、基本的には室内で育てるといいでしょう。

耐陰性が強く、常緑性のドラセナは室内の観葉植物に向いています。ただし、日光不足になると徒長して株が弱りやすくなるため、明るい窓辺などで育てるのがおすすめです。

特徴

観葉植物として人気のあるドラセナは、縦に伸びる細い葉や美しい葉色が特徴。古くなった下葉から枯れて落ちてしまいますが、独特な枝のフォルムを鑑賞できる点も魅力的です。

種類

ドラセナには、緑の葉を持つ品種と赤い葉を持つ品種があります。草丈や横幅のボリュームが異なるため、自分の好みや育てる環境に合う種類を選んでください。

ドラセナの代表的な品種は以下のとおりです。

ドラセナ・マルギナータ(ドラセナ・マジナータ)

鉢植えのドラセナ・マルギナータ
細長い葉とすらりと伸びる茎をしており、スタイリッシュな印象を持つドラセナの人気品種。緑の葉に赤い縁取りのラインが印象的です。

Tips
ドラセナ・コンシンネはドラセナ・マルギナータの旧学名です。

ドラセナ・フレグランス

鉢植えのドラセナ・フレグランス
幹が直立して育つドラセナ・フラグランス。その中でも最も人気なのが、「幸福の木」として親しまれている「ドラセナ”マッサンゲアナ”」です。太い幹と、葉の中央に入る明るい黄緑色の縦縞(斑)が特徴で、その縁起の良い名前から、新築祝いや開店祝いなどの贈答品としても人気があります。ドラセナの中では耐寒性が低いので、冬場の管理には注意が必要です。

ドラセナ・サンデリアーナ

ガラス鉢に植えられたドラセナ・サンデリアーナ
サンデリアーナはドラセナの中でもミニサイズで流通が多く、丈夫な植物です。白、黄緑色の斑が入る品種もあります。このサンデリアーナの茎を竹のような見た目に仕立てたり、螺旋状に加工したりしたものは、「ミリオンバンブー」「開運竹」といった商品名がつけられ、縁起の良い観葉植物として親しまれています。

【参考】ミリオンバンブー
鉢植えのミリオンバンブー

ドラセナ・ワーネッキー(ドラセナ・デレメンシス)

鉢植えのドラセナ・ワーネッキー
耐寒性、耐陰性の比較的高い強健な観葉植物で、白斑の「ホワイトストライプ」、黄金葉の「レモンライム」などの園芸品種があります。レンタルグリーンとして、公共施設やオフィスなどの8号前後の大鉢の装飾としてよく使用されています。

ドラセナ・コンパクタ

鉢植えのドラセナ・コンパクタ
複数枚の葉がコンパクトにまとまる姿が特徴のコンパクタは、ワーネッキーから変異した園芸品種で、斑入りや葉が渦状になる「トルネード」などの品種もあります。耐陰性と耐寒性があるほか、生育が非常に遅いため、室内で長く楽しめます。ボリューム感のある見た目が魅力で、緑を感じたい方におすすめの品種です。

ドラセナ・スルクロサ

鉢植えのドラセナ・スルクロサ
高さのある樹木として育つドラセナ属の中で、数少ない草本性の傾向が強い品種です。白い斑点が特徴的な「”フロリダ・ビューティー”」が有名で、低温に弱く高温多湿を好みます

ドラセナ・レフレクサ

庭植えのドラセナ・レフレクサ
「”ソングオブジャマイカ”」「”ソングオブインディア”」などの名前で流通する大鉢で人気の種。うねる枝がエキゾチックな雰囲気を醸します。

ドラセナを育てるために必要なもの

テーブルの上に置いてあるドラセナと園芸セット

ドラセナを育てるために必要なものは以下のとおりです。

インテリアに人気のドラセナは、基本的にはそのまま飾れる鉢植えで売られています。しかし、鉢が小さかったり、根詰まりを起こしていたりする場合は、新しい鉢に植え替えてください。

初心者の方は「観葉植物用の培養土」を使用して土作りの失敗を防ぐといいでしょう。バークチップなどのマルチングや鉢カバーでおしゃれにすることもおすすめです。マルチングは土の乾燥を防ぎ、鉢カバーは冬場の寒さ対策にもつながります。

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ドラセナの育て方

窓際にあるドラセナとジョウロ
比較的丈夫なドラセナですが、元気な株に育てるためには、適切な手入れが大切です。ほったらかしにすると株が乱れてしまうため、成長後をイメージしながら育てていきましょう。

ドラセナが好む置き場所からふやし方まで、初心者の方でも上手に育てるためのポイントをご紹介します。

日当たり・置き場所・温度

ドラセナは日当たりと風通しの良い場所を好みますが、直射日光を避けることも大切です。夏は明るい日陰、冬は日当たりの良い窓辺が向いています。移動が難しい場合は、レースカーテンなどで直射日光を防ぐといいでしょう。

冬場は最低でも5℃以上を保てる室内で冬越しさせます。冬は日当たりの良い場所を好みますが、夜間の窓辺は冷えるため、鉢を移動させるか、窓に断熱シートを貼って防寒対策をおこないましょう。

ドラセナの葉につやがなく、茶色に変色してきたら不調のサインです。寒さに当たり続けていないか、暖房やエアコンの風が直接当たっていないかに注意してみてください。

Tips
下記の品種は寒さに弱いため、冬場の温度管理に注意しましょう。

  • ドラセナ・スルクロサ:15℃以上
  • ドラセナ・マッサンゲアナ(幸福の木):10℃以上
  • ドラセナ・レフレクサ:10℃以上

 

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植え付け・植え替えの方法

ドラセナの植え付け・植え替えは、生育期である5~9月におこないます。真夏は株への負担が大きいため、5〜7月が適期です。植え替えは根詰まりを防ぐために、2年に1回を目安におこないましょう。

ドラセナの植え替え手順は以下のとおりです。

  1. 鉢から株を取り出す
  2. 古くなった根を取り除く
  3. 新しい土を入れた鉢に植える
  4. たっぷりと水やりをする

古くなった根を取り除く際には、清潔なピンセットを使うのがおすすめです。ひと回り大きい鉢に植え替えることで、新しい根の生育を促進させましょう。

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水やり・葉水の仕方

ドラセナは土が乾いたタイミングで水をたっぷりと与えてください。春から夏の生育期は土が乾きやすく、水切れが起こるおそれがあります。水切れを起こすと、葉の先端が枯れて元の色に戻らなくなるため注意しましょう。

秋になり気温が低くなってきたら、水やりの頻度を徐々に少なくしていきます。土を手で触ってみて、乾いているかを確認してから水を与えるタイミングを見極めてください。

また、ドラセナは空気が乾燥すると葉に勢いがなくなるため、霧吹きなどで葉水をおこなうことも有効です。葉についたほこりを取り除き、葉全体にやさしく霧水を吹きかけましょう。

肥料のやり方

ドラセナの肥料は、春から秋にかけて与えます。植え付けのときに元肥を施したあと、緩効性タイプの「固形肥料」であれば2か月に1回、速効性タイプの「液体肥料」であれば2週間に1回が目安です。

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剪定の仕方

上に向かって枝を伸ばしながら育つドラセナは、葉や枝を剪定して整えることが美しく育てるポイントです。枯れた葉や伸びすぎた枝を取り除くと、植物全体のバランスを保つことができます。

ドラセナの剪定は、植え付けと同じ5〜7月が適期。植え替える鉢とのバランスを見ながら、剪定をおこなうといいでしょう。

ドラセナの剪定のポイントは以下を参考にしてください。

  • ハサミは清潔なものを使用する
  • 傷んでいる葉や枝を切り取る
  • 枝は水平にカットする
  • 花芽を見つけたら取り除く

園芸ハサミ|ホームセンターコーナンの通販サイト

 

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ドラセナの増やし方(挿し木・取り木)

ドラセナ・マルギナータの挿し木用の茎を持っている手
ドラセナは挿し木や取り木で増やすことができます。適期は剪定や植え替えと同じ5〜7月。初心者の方は、根が付きやすい梅雨時期がおすすめです。

挿し木の手順

剪定でバランスを保つために切り取った健康な茎があれば、挿し木に挑戦してみてください。ドラセナの挿し木の手順は以下のとおりです。

  1. 健康な茎の先端10cmを用意する
  2. 葉を2~3枚ほど残して取り除いてカットする
  3. カットした部分を水に浸してアク抜きする(※太さ10~20mm以上の太さのあるの朴の場合は半日~1日以上しっかり乾燥させる)
  4. 発根促進剤を切り口に塗る
  5. 新しい土に挿し込む

挿し木をして2か月ほどで発根してきます。挿し木を成功させるポイントは、発根するまで土が湿った状態を保ち、枝を動かさないことです。

Tips
ドラセナは水挿しでも簡単に発根します。2~3日に1回は水を交換して清潔な状態を保ちましょう。水耕栽培で根が出たのを確認した後、土に植えてください。

取り木の手順(環状剥皮法)

幹が太くなったドラセナの増やし方は取り木がおすすめです。取り木は挿し木よりも手間がかかるため上級者向けですが、発根率が高い傾向があります。
取り木には環状剥皮法(かんじょうはくひほう)舌状剥皮法(ぜつじょうはくひほう)がありますが、より綺麗に発根する環状剥皮法の手順をご紹介します。

  1. 発根させたい場所を決め、その近くの成長点よりも少し上の部分にカッターナイフで一周切れ込みを入れる
  2. 1でつけた傷よりも約3cm上の部分にも同様の切れ込みを入れる
  3. 切れ込みを入れた間の樹皮を剥がして形成層(緑色の層)を除去する
  4. よく濡らした水苔を形成層を除去した部分に当てて、ラップを巻く
  5. ラップの上下を紐で縛って乾燥しないようにする(時々霧吹きで水苔を濡らす)
  6. 1~2か月後、水苔の外側にも根が十分張ってきたらラップを取り除き、親株の成長点の約1cm上の部分を剪定ハサミでカットする
  7. 親株の切断面に癒合剤を塗る
  8. 切り離した幹を水苔ごと別の鉢に植え替える

ドラセナの育て方と注意ポイント

植え替えているドラセナ

ドラセナは初心者にも育てやすい観葉植物として人気があります。しかし、水を与えるタイミングを間違えると根腐れや水切れを起こしてしまうため、注意が必要です。

暖かい気候を好み、寒さに弱いドラセナは季節に応じた管理がポイントです。ドラセナを育てる際の注意ポイントをご紹介します。

根腐れ

アフリカ原産のドラセナは、土が常に湿っている状態が続くと根腐れを起こして枯れてしまうおそれがあります。土がしっかりと乾いたタイミングで水を与えることが大切です。

また、水はけの悪い土も根腐れの原因となります。初心者の方は観葉植物用の土を使用し、植え替えの際には新しい土を使うことで水はけが良い環境を維持しましょう。

根詰まり

根詰まりが起こると、酸欠状態になったり、水を十分に吸収できなくなったりして、株全体が弱ってしまいます。鉢中で根が伸びすぎることが原因で起こるため、植え替えをおこない根詰まりを解消させましょう。

また根の生育が旺盛で、植え替えてもすぐに根が鉢からはみ出すこともあります。その場合鉢からはみ出した部分をカットしましょう。

水不足

ドラセナの葉先が枯れてきたら、水不足による水切れを起こしているおそれがあります。とくに、生育期の春〜夏は水分を多く必要とするため注意が必要です。

害虫トラブル

ドラセナには、アブラムシやハダニ、カイガラムシなどの害虫が付くおそれがあります。購入前についていないか確認するほか、定期的に葉や茎をチェックし、見つけたらすみやかに取り除いてください。

根詰まりや水切れ、日照不足などで弱った株は害虫トラブルが発生するリスクが高まります。適切な手入れをおこない、健康な株に育てて害虫を防ぎましょう。

 

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ドラセナの育て方でよくある質問

下から見たドラセナ

比較的育てやすく、初心者でも気軽に挑戦できる観葉植物として人気の高いドラセナ。しかし、育てやすい性質がある一方で、元気がなくなってしまったという声もあります。

また、ペットを飼っている方は室内に置いて大丈夫か心配になるでしょう。そんなドラセナの育て方についての疑問を解消し、健康に育てるためのヒントをご紹介します。

ドラセナの葉先が枯れる原因は?

ドラセナの葉先が茶色く変色して枯れてしまう主な原因は以下の通りです。

  • 水やりの量が少ない
  • 根が詰まりが原因で水を十分に吸収できない
  • 湿度不足
  • 葉先が物に擦れることで傷む

また、温度の急激な変化や、寒さに当たり続けることもストレスにつながり、葉が正常に育たない原因となりますので注意しましょう。

そのほか、ドラセナのよくあるトラブルと原因は下記のとおりです。

よくあるトラブル 原因
葉の表面が内側に巻く 湿度不足
葉の間隔(節間)が広がる 日光不足、または水分過多による徒長

ペット(犬・猫)に害がある?

ドラセナの葉には、毒性のある成分である「サポニン」が含まれています。大量に摂取してしまうと命に関わることもあるため、葉を食べる習性があるペットが居る場合は、残念ながらドラセナはおすすめできません

誤って摂取すると吐き気や嘔吐、下痢などの消化器症状を引き起こします。ペットがドラセナにいたずらしないような配置を心がけ、疑わしい症状が見られたら速やかに病院へ相談しましょう。

 

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ドラセナは初心者におすすめの観葉植物

飾られたドラセナ
葉や枝が美しいドラセナは、暑さに強く冬越しができる丈夫で育てやすい観葉植物。観葉植物を育てるのが初めての方にもおすすめです。

インテリアとして人気の高いドラセナですが、健康な株に育てるためには日光不足を防ぐことがポイント。生育期の5〜9月は、肥料や剪定などの手入れをおこなうほか、挿し木でふやす楽しみ方ができる点も魅力です。

日当たりと冬の温度を確保すれば簡単に育てられるため、本記事を参考にぜひお好みのドラセナを選んでみてください。

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