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生姜(ショウガ)栽培は初心者におすすめ!プランターで健康食材を育てよう

生姜(ショウガ)栽培は初心者におすすめ!プランターで健康食材を育てよう

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ピリッとした辛みが特徴的な生姜(ショウガ)は、料理のアクセントに最適です。少し入れるだけでも、生姜の豊かな風味を感じられるでしょう。

スーパーなどで一年中売られている生姜ですが、家庭でも栽培が可能です。無農薬でも育てやすく、お手入れの手間はそれほどかかりません。また、収穫の時期によって異なる風味を楽しめる点も、自分で育てるメリットです。

本記事では、生姜の基本情報や育て方のポイント、必要なもの、栽培時の注意点などを初心者向けに解説します。ぜひ本記事を参考に生姜を育て、食卓を豊かに彩りましょう。

生姜の基本情報

白い背景と生姜

科名 ショウガ科
属名 ショウガ属
和名 生姜(しょうが)
英名 ginger(ジンジャー)
学名 Zingiber officinale
別名 生薑(しょうきょう)
乾薑(かんきょう)
はじかみ など
原産地 熱帯アジア
(野生種が発見されていないため、正確には不明)
分類 多年草
※栽培上は一年草での扱い
販売時期 種生姜:4~5月
ポット苗:5~7月
収穫時期 筆生姜(矢生姜):4月から6月
葉生姜:7月下旬から9月上旬
根生姜(新生姜):9月から10月
対暑性 強い
耐寒性 弱い

生姜は、インドや中国で古くから利用されている食材ですが、正確な原産地は不明です。日本へ入ってきた時期も定かではありません。平安時代の文書に「はじかみ」という言葉があることから、それよりも前から日本に存在していたと考えられています。

そして、平成に入ると中国からの輸入量が急増し、加工品を合わせると中国産の生姜の量は国内での生産量を上回ります。

生姜は一年中スーパーで見かける食材ですが、6月から8月にかけて出荷量が増えます。これは、1~3月にかけてハウス栽培された新生姜が収穫時期を迎えるためです。

生姜は暑さに強く寒さに弱い性質をもつため、秋から冬にかけては温度管理が欠かせません。初心者の方は、4~5月にかけて販売される種生姜から育てるのがおすすめです。プランター栽培であれば、日当たりの調整や移動も簡単に行えます。難易度もそれほど高くないため、ぜひこの機会に生姜の栽培に挑戦してみてください。

種類

生姜は種類によって形や食べられる部分、収穫時期などが異なります

一般的に食べられているのは、ゴツゴツとした塊茎(かいけい)部分である「根生姜」です。乾燥させた根生姜は「ヒネ生姜」とも呼ばれ、すりおろしたり刻んだりして料理に使えます。

また、葉の部分を収穫して食べられるのが「葉生姜」です。葉生姜は種生姜を植えてから1か月ほどで収穫できます。そこからさらに1か月ほど経ち、葉の下のふくらみが大きく育ってくると「新生姜」と呼ばれます。

葉生姜よりも早い段階で収穫したものが「筆生姜(矢生姜)」です。筆生姜は焼き魚の上に添えるはじかみとして使われ、鮮やかな紅色が特徴的です。

栄養と機能性

生姜には、カリウムや食物繊維が豊富に含まれています。カリウムは体内の塩分濃度を調節し、食物繊維には便通を良くする効果があります。

そのほか、辛み成分のショウガオール(殺菌作用、消化吸収を助ける)、ジンゲロン(消臭作用、抗菌作用、発汗作用)なども豊富です。

風邪を引いたときにすりおろした生姜をお湯に入れて飲むことや、魚料理に生姜がよく使われるのも、生姜に含まれている機能が大きく関係しています。

生姜の栽培に必要なもの

土の上に置かれた葉がついたままの生姜

難しそうに感じる生姜の栽培ですが、コツを押さえれば自宅でも手軽に育てられます。生姜栽培に必要なものは以下のとおりです。

  • 種生姜
  • 深さ20cmほどのプランター、または丸鉢
  • 培養土
  • 鉢底石
  • 小型のシャベル
  • ジョウロ
  • 園芸用のハサミ
  • 化成肥料

種生姜は4月ごろから販売されます。おいしい生姜を育てるためには、カビや傷、変色などがない、できるだけ状態の良い種生姜を選ぶことが大切です。みずみずしくて色つやが良く、芽がついているものを選びましょう。

プランターや丸鉢は、深さが20cmほどあるものが適しています。また、生姜は乾燥に弱いため、培養土は保湿性のあるものがおすすめです。プランターで栽培する場合は、市販の「野菜用培養土」を選ぶといいでしょう。

生姜の栽培では、肥料を切らさないように追肥(肥料を与える)が必要です。そのため、化成肥料も用意しておいてください。

そのほか、鉢底石や小型のシャベル、ジョウロや園芸用のハサミは園芸コーナーにあるものを使用しましょう。

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生姜の栽培方法

生姜を植え付けている最中の画像

生姜は高温多湿を好み、乾燥には弱い性質があります。そのため、栽培する環境に配慮しながら植え付けをおこないましょう。

ここからは、置き場所や植え付け方、水やりの仕方などを詳しくご紹介します。

日当たり・置き場所・温度

生姜の生育適温は25〜30℃です。15℃を下回ると生育が鈍り、10℃を下回ると塊茎部分が腐敗しやすくなるため注意してください。

また、生姜には日陰でも育つ性質があるものの、塊茎部分である根生姜の育成には日当たりの良い場所が適しています。強い日差しを嫌うため、午前中は日が当たり、午後は日陰になるような半日陰の場所を選びましょう

植え付け方

暖かい気候を好む生姜の植え付け時期は、4月から5月ごろです。遅霜(晩春から初夏にかけての霜)の心配がなくなってから植え付けましょう。

種生姜が大きい場合は、一つあたり50g程度になるように手で分けてから植え付けます。

プランターに培養土を入れ、深さ10cmほどの穴を掘ってから、芽が上を向くように種生姜を置きます。土を戻し、最後にたっぷりと水を与えれば植え付けは完了です。

複数の種生姜を植える場合は、株間(株を並べて植えたときの株と株の間)を30cmほど空けてください。生姜が育つにつれて間隔が狭くなり、風通しの悪さから病害虫の発生につながるからです。

水やりの仕方

植え付け後は、土の表面が乾いたタイミングで水をたっぷりと与えましょう。植え付けから20日ほどで芽が出てきます。

生姜は多湿を好むため、水切れを起こさないように注意してください。とくに暖かい時期は土が乾きやすく、水切れが起こりやすくなります。こまめに土の状態を確認するほか、乾燥しやすいと感じる場合は藁(わら)を敷いておくのもおすすめです。

肥料のやり方

植え付けから1か月半ほど経ったら化成肥料を与えます。パラパラと全体に行き渡るようにまくのがコツです。化成肥料の量は1回10gほどで、それ以降は2週間に1回を目安に追肥してください。

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収穫の仕方

筆生姜、葉生姜、根生姜それぞれの収穫時期と方法は以下のとおりです。

  • 筆生姜(矢生姜)

もっとも早く収穫できるのが筆生姜で、葉が3〜4枚ほど出てきたときが目安です。筆生姜の収穫では芽のみを摘み取るため、種生姜まで抜き取らないように注意してください。土を手でしっかりと押さえながら、茎の根元部分を持って収穫します。

  • 葉生姜

筆生姜を収穫した1か月後くらいに、葉が6~7枚ほど出てきたら葉生姜を収穫できます。こちらも根は残しながら、葉のみを収穫しましょう。収穫したあとは追肥をおこない、培養土を2cmほど盛るように足してください。

  • 根生姜(新生姜)

根生姜は9月から10月ごろに収穫できるようになります。葉先が枯れて黄色くなってきたタイミングが収穫の目安です。気温が10℃を下回ると腐るおそれがあるため、早めに収穫しておきましょう。収穫してすぐのものを「新生姜」、乾燥させたものを「ヒネ生姜」といいます。

生姜の収穫は小さめのシャベルを使い、根から掘るようにおこなってください。株の根元から少し離れた部分にスコップを差し込み、下から彫り上げるようにすると簡単に収穫できます。

収穫した生姜は茎を切り落とし、土を洗い流してから乾燥させます。そして、新聞紙などで包んだあと、冷暗所で保管しましょう。はじめに植え付けた種生姜も、ヒネ生姜として使用できます。

生姜の上手な保存方法

木の箱と収穫された生姜

収穫した生姜は、冷蔵庫ではなく新聞紙に包んで冷暗所に保管してください。13〜15℃ほどの温度が目安です。

乾燥に弱い生姜ですが、水が付着しても傷みやすくなるため、適度な湿度が必要です。発泡スチロール容器を使用すると、保温と湿度管理がしやすくなるでしょう。

よく乾かした生姜を発泡スチロールの容器に入れ、隙間に乾いた土を加えます。そして、深めに掘った土の中に発泡スチロールの容器を埋め、その上から保温に適した藁を入れてください。さらに上から土をかぶせ、雨よけの屋根を作れば完了です。

生姜の病害虫対策

掘り起こされ土がついたままの生姜と、それを持つ手

生姜は病気や害虫に比較的強いものの、きちんとした対策をしないと、病害虫に侵されて根や茎の腐敗につながるおそれがあります。日ごろからこまめに観察して、早期発見に努めましょう。

ハスモンヨトウ

生姜に危険を及ぼす害虫として代表的なのが、蛾の一種であるハスモンヨトウです。8月から9月にかけて発生しやすく、幼虫が食害をもたらします

ハスモンヨトウは成虫になると抵抗力が強くなり、薬剤が効きにくくなるのが特徴です。卵を大量に産み付けるおそれがあるため、幼虫の間に発見し、分散する前に捕殺してください。

白星(しらほし)病

白星病は、8月中旬ごろにかかりやすい病気で、発症すると葉に白い斑点があらわれます。乾燥や肥料切れが原因となるため、定期的な水やりと追肥を欠かさないようにしてください。

根茎腐敗病

根茎腐敗病は、主に地下茎である根茎を中心に発生する伝染病です。根茎が変色して軟化・腐敗が進むと表皮だけを残して中が空洞になります

その後、地上部でも下葉から徐々に黄色く変色し、萎れて株全体が枯死します。根茎腐敗病を発見したらすぐに除去・処分しましょう。

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テーブルの上に置かれた生姜と、輪切りの生姜

生姜は、初心者でも育てられる難易度の低い野菜です。きちんと保管できていれば、長くて1年は保存が可能です。心配な場合は、冷凍保存という方法もあります。

注意しなければならない病害虫はあるものの、基本的には園芸コーナーにある道具のみで育てられることも嬉しいポイントです。ぜひこの機会に生姜の栽培に挑戦し、とれたてのおいしさを味わってみてはいかがでしょうか。

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