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アイビー(ヘデラ)の育て方がわかる!必要なものから増やし方まで

アイビー(ヘデラ)の育て方がわかる!必要なものから増やし方まで

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アイビー(ヘデラ)は、ガーデニングのさまざまなシーンで活躍する、葉が魅力的な観葉植物です。初心者でも簡単に育てられるアイビーは、少ない手間で室内外を彩るグリーンとして根強い人気があります。

本記事では、アイビーの基本情報から苗の選び方、日当たりや水やりのコツまでを詳しくご紹介していきます。栽培のポイントを知って、健康で美しいアイビーを育てていきましょう。

アイビーの基本情報

アイビーの基本情報
まず、アイビーの基本情報について見ていきましょう。

科名 ウコギ科
属名 キヅタ属
和名 西洋木蔦(セイヨウキヅタ)
英名 Ivy
学名 Hedera helix
別名 ヘデラ
原産地 アジア、北アフリカ、ヨーロッパ
分類 多年草
販売時期 通年
耐暑性 強い
耐寒性 強い

北アフリカやアジアなどの乾燥した地域を原産地とするアイビーは、暑さにも寒さにも強い性質があります。また、耐陰性もあるため、シェードガーデンやインテリアなどで幅広く観賞されています。

特徴

ハートの形に似た葉が特徴のアイビー。冬でも葉を残す常緑多年草のため、緑がさみしくなる冬の間も美しい葉を観賞できます。

また、アイビーはつる性植物であり、伸びた枝から根を出して、壁や地面をはいながらどんどんふえていきます。繁殖力がとても強いため、植える場所には注意が必要です。

強い繁殖力を活かして、庭のグランドカバーやフェンスに絡ませて目隠しにする使い方も有効です。

「アイビーがふえすぎて困る」という状況にならないよう、アイビーの特性を活かした使い方をしていきましょう。

主な品種

アイビーには緑色〜黄緑色をした種類から、白や黄色の斑入り(ふいり)葉やマーブル模様まであります。さまざまな品種が販売されているため、お気に入りの品種を見つけていきましょう。

アイビーの主な品種をご紹介します。

ヘデラ・ヘリックス

ヘデラ・ヘリックス
アイビーの代表的な品種で「セイヨウキヅタ」「イングリッシュアイビー」という別名があります。斑入りの種類が多く、アイビーと呼ばれるもののほとんどが、ヘデラ・ヘリックスです。

ヘデラ・ヘリックスの主な品種は。以下のとおりです。

  • グレイシャー
  • ゴールドハート
  • ゴールデンスター
  • アイバレース
  • シャムロック

ヘデラ・ヘリックスは、美しい斑入りの葉を楽しめる人気品種。ただし、日照が不足すると緑葉が出やすくなるため、日当たりの良い場所で育てましょう。

ヘデラ・カナリエンシス

ヘデラ・カナリエンシス
「カナリーキヅタ」「オカメヅタ」という別名をもつアイビーの品種です。
大きめの葉が特徴で、繁殖力が強いため、公園や壁面の緑地帯に活用されています。

代表的な種類のひとつである「シロオカメヅタ」は、葉が白くマーブル状をしています。

ヘデラ・コルシカ

ヘデラ・コルシカ
葉は大きく丸みがあり、表面の光沢が特徴の品種です。黄色の斑入りが入った「デンタータ・バリエガータ」、黄色のマーブル状が魅力の「サンファーハート」などがあります。

ヘデラ・ロンベア

ヘデラ・ロンベア
日本や台湾などを原産地とするアイビーの品種で「キヅタ」「ジャパニーズアイビー」「フユヅタ」という別名があります。繁殖力が強く耐寒性に優れていることから、壁面緑化に用いられています。

ヘデラ・ロンベアは、土質を選ばず、フェンスや壁面に付着して上に伸びるため、ガーデニングで地植えにする際は注意しましょう。

アイビーを育てるために必要なもの

アイビーを育てるために必要なもの
アイビーを育てるために必要なものは以下のとおりです。

  • アイビーの苗
  • プランターや鉢
  • 培養土
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 肥料
  • スコップ
  • ジョウロ
  • 園芸ハサミ

暑さや寒さに強く日陰でも育つアイビーは、室内でも屋外でも育てられます。育てる場所に合わせて鉢を選んでいきましょう。

つる性のアイビーは、枝垂れるように伸びる姿も魅力的です。30cm以上の高さがある鉢に植えたり、ハンギングバスケットで壁かけにしたりして楽しむ方法もあります。

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苗の選び方

アイビーの苗を選ぶポイントは、以下を参考にしてください。

  • 葉の色は濃くつやがある
  • 新しい芽が出ている
  • 茎が太くしっかりしている
  • 根っこが土からはみ出していない

アイビーは品種によって葉色が異なるため、同じ品種のなかでより健康な株を選ぶことが大切です。根が土からはみ出している苗は、ポット内で根腐れを起こしているおそれがあるため、初心者の方は避けたほうがいいでしょう。

新芽が出ており、全体的に勢いがある元気な苗が理想です。アイビーには豊富な品種があるため、直接お店で確認しながらお好みの品種を探してくださいね。

土の選び方

アイビーは乾燥した土壌を好むため、水はけが良い土を用意してください。初心者の方は観葉植物用の土がおすすめです。

ただし、寄せ植えにする場合は一緒に植える草花に合わせた花用の培養土でも構いません。鉢の底には、鉢底石を入れて水はけを良くしておきましょう。

アイビーの育て方

アイビーの育て方
丈夫で育てやすいアイビーは、鉢植えや庭の花壇のほか、水耕栽培でも育てられます。伸びたつるで簡単にふやすことができる点も魅力です。

アイビーが好む置き場所や水やりの仕方、ふやし方などを詳しく見ていきましょう。

日当たり・置き場所・温度

アイビーは、明るい日陰を好みます。耐陰性が強いため、日陰や室内でも育ちますが、斑入りの葉をきれいに育てるためには適度な日当たりを確保することが大切です。

直射日光や西日に当たると葉焼けを起こしてしまうため、夏は置き場所に注意しましょう。地植えで葉焼けが見られたら、ほかの植物や樹木のそばに植えて、明るい日陰をつくってあげてください。

冬場のアイビーの栽培温度は3℃以上を保つことが理想ですが、耐寒性もあるため、屋外でも冬越しできます。寒冷地では、冬を迎えるまでにしっかりと根をつけておくことが冬越しを成功させるコツです。

植え付け・植え替えの仕方

アイビーの植え付け・植え替えの適期は春の3〜5月ごろと秋の9〜10月ごろです。真夏と真冬は植物への負担が大きいため避けましょう。

アイビーは根が伸びて鉢や土が根でいっぱいになったら、植え替えが欠かせません。植え替えの際は、伸びすぎた枝や根を整理し、新しい土に入れ替えて水はけを良くすることが大切です。

水やりの仕方

アイビーは湿潤に弱いため、乾燥気味に育てるのがポイントです。水を与えすぎると根腐れを起こして枯れるおそれがあるため、十分に注意しましょう。

鉢植えでは、土の表面が乾いたら水をたっぷりと与えるのが基本です。地植えの場合、基本的に水やりは不要ですが、植え付けから1年目は水切れに気をつけてください。葉がしんなりとしたら水切れのサインと覚えておきましょう。

Tips
アイビーは環境適応力が高いため、水耕栽培で育てることもできます。特に水挿し(水に挿し木をする)は手軽に始められるためおすすめです。最低でも1週間に1度は水を交換しましょう。器に対して挿し木の量が多い場合は交換頻度をあげてください。

【水耕栽培時の注意点】
・水の色とにおい:水が濁ってきたり、異臭がする場合は、早めに水を交換することが大切です。
・根の状態:根が元気で白っぽい色をしているか確認し、変色や腐敗が見られる場合は、早めに水を交換しましょう。
・水温:水は常温で使用し、温度差によるストレスを与えないように注意します。

肥料のやり方

アイビーは肥料がなくても育てられますが、肥料を与えることで成長を早める効果が期待できます。ただし、鉢植えやコンパクトに仕立てるのであれば、肥料の与えすぎに注意しましょう。

肥料を与える際は、元肥として緩効性肥料を土に混ぜ込んで成長を促進させます。追肥は、成長期の春〜秋に化成肥料か液体肥料を与え、成長が止まる冬は肥料を控えてください。

剪定の仕方

すくすくと元気に育つアイビーは、ほったらかしにすると周りの植物に悪影響を及ぼすおそれがあります。伸びすぎた枝は、剪定をして美しいかたちを保つようにしましょう。

アイビーに限らず、斑入りの植物は新しい葉が出るときに「先祖返り」を起こして緑色の葉に戻ってしまうことがあるため、日ごろの手入れが大切です。斑入り品種の株に緑色の葉を見つけたら、つるの元から切り取りましょう。放置しても生育に問題はありませんが、徐々に緑色の葉が増えてきて見た目が変わってしまいます。

剪定した枝は、花瓶に飾ったり、挿し木にして楽しむこともできます。

増やし方

アイビーは挿し木で増やすことができます。挿し木にはツヤがあって厚手の葉がついた元気な茎を選んでください。葉を数枚つるに残して、茎を斜めに切り取ります。切った茎を挿し木用の土に挿すか、水に挿して発根を待ちましょう。

挿し木ができる時期は、真夏と真冬を避けた春と秋が適期。発根の適温は15~25℃です。初心者の方は、アイビーが成長期に入る3〜5月ごろがおすすめです。

アイビーは繁殖力が強いため、挿し木で簡単に増やせます。剪定できれいな枝が採れたら、ぜひアイビーの挿し木に挑戦してくださいね。

アイビーの病害虫対策

アイビーの病害虫対策
さまざまな環境で育つ、とても丈夫なアイビーですが、葉が生い茂ると風通しが悪くなり、病害虫が発生するおそれがあります。

アイビーで気をつけるべき病害虫と対策をご紹介します。

病気

アイビーの栽培で注意すべき病気は以下のとおりです。

  • 炭そ病
  • すす病

アイビーは、日当たりや風通しが悪くなると病気にかかるおそれがあるため、定期的に剪定をおこなうことが大切です。水はけが悪く、土が湿った状態が続かないように注意しましょう。

また、黒っぽいカビがつくすす病は、アブラムシやハダニ、カイガラムシといった害虫の排泄物が原因で発生します。予防するためにはこれらの害虫の発生を防ぐことが重要です。

詳しい病気対策についてはこちらを参考にしてください。

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害虫

アイビーの栽培で注意すべき害虫は、以下のとおりです。

  • アブラムシ
  • ハダニ
  • カイガラムシ

アブラムシは、春と秋に群生して発生するおそれがあります。新芽につきやすく、すす病の原因となるため、見つけたらすみやかに取り除きましょう。

アイビーは葉が密集すると害虫が発生しやすくなります。適切なタイミングでの剪定で風通しを良くし、心配であれば、害虫スプレーを散布して繁殖を防ぐといいでしょう。

詳しいアブラムシ対策についてはこちらを参考にしてください。

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アイビーの育て方はシンプル!初心者におすすめ

アイビーの育て方はシンプル!初心者におすすめ
アイビーの主な品種や育て方のポイント、注意点についてご紹介しました。丈夫で育てやすいアイビーは、ガーデニング初心者の方でも簡単に育てられるおすすめの植物です。

繁殖力が強いため、伸びすぎた枝を定期的に剪定することがアイビーの栽培で失敗しないポイントです。寄せ植えから室内のインテリアまで楽しめるアイビーを育ててみてはいかがでしょうか。

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