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ジニアの育て方|初心者でも失敗しない種まき・苗から育てるコツ

ジニアの育て方|初心者でも失敗しない種まき・苗から育てるコツ

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美しい花を咲かせるジニアは、日本では「ヒャクニチソウ」の名で知られています。「百日草」と呼ぶだけあって、開花期間が長いのも特徴です。ジニアは、鉢植え・地植えのどちらでも簡単に育てられるため、初心者の方にもおすすめです。

しかし、品種によって植え付け方が異なるなど、いくつかの注意点もあります。本記事では、初心者の方にもわかりやすく、ジニアの育て方のポイントや必要なもの、失敗しない種まきの方法などをご紹介します。

ジニアの基本情報

ジニアの基本情報
まずは、ジニアの基本情報を確認しましょう。

科名 キク科
属名 ヒャクニチソウ属(ジニア属)
和名 百日草(ヒャクニチソウ)
英名 Zinnia
学名 Zinnia elegans
別名 長久草(チョウキュウソウ)
原産地 メキシコ
分類 一年草
販売時期 4〜9月
開花時期 5~11月上旬
耐暑性 強い
耐寒性 弱い

主な品種

ジニアは大きく下記の4品種に分けられます。

  • エレガンス
  • リネアリス
  • プロフュージョン
  • ハーゲアナ

ジニアでもっともポピュラーな品種は、ヒャクニチソウの名で知られている「ジニア・エレガンス」です。「ジニア・エレガンス」と「ジニア・リネアリス」を交配して生み出された品種が「ジニア・プロフュージョン」です。

品種 特徴
ジニア・エレガンス ・和名 :ヒャクニソウ
・花期 :5~10月
・草丈 :約80〜100cm
・花の色:さまざま
・咲き方:ポンポン咲き、八重咲き、カクタス咲き
・その他:大輪種、高性種(※1)が多い、仏花で有名、覆輪(ふくりん)(※2)
ジニア・リネアリス ・和名 :ホソバヒャクニチソウ
・花期 :6~10月
・草丈 :約30〜40cm
・花の色:白色、黄色、オレンジ色が基本
・咲き方:一重咲き
・その他:小輪種、葉が細い、病気にかかりにくい、洋風の庭によく用いられる
ジニア・プロフュージョン ・花期 :7~10月
・草丈 :約40cm
・花の色:さまざま
・その他:矮性種(わいせいしゅ)(※3)が多い、「ジニア・エレガンス」と「ジニア・リネアリス」の交配種、病気にかかにくい、丈夫な品種で育てやすい、寄せ植えによく用いられる
ジニア・ハーゲアナ ・和名 :メキシコヒャクニチソウ
・花期 :6~10月
・草丈 :約40~50cm
・花の色:オレンジ、赤、黄色の複合色
・咲き方:八重咲き

※1 高性種:草丈の高い植物
※2 覆輪 :葉や花びらの周囲に入った細い色の帯
※3 矮性種:草丈が低い植物

ジニアを育てるために必要なもの

ジニアを育てるために必要なもの
ジニアを育てる際に必要なものは、以下のとおりです。

  • ジニアの苗
  • プランターや鉢(1株につき5号)
  • 培養土
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 肥料
  • スコップ
  • ジョウロ
  • 園芸ハサミ
  • マルチング材(バークチップなど)
  • 支柱(高性種のみ)

《種から育てる場合》

  • ジニアの種
  • 育苗ポット(直径約6〜7.5cm)
  • セルトレー、播種箱、平鉢など

ジニアは、地植え・鉢植えのどちらで育てても問題ありません。鉢植えで育てる場合は、ジニアの株数に合わせて鉢のサイズを調整してください。
種から育てる場合、直まき(じかまき)でも問題なく育ちますが、育苗ポットを使えばより丈夫な苗に育てることができます。

地植えの場合は、株元を覆うために、バークチップなどの資材を用意します。雨の日の泥はねを防止するために、遅くても梅雨までには準備しましょう。土は、適度に保水性があり水はけの良い有機質に富んだものを用意してください。市販の草花用の培養土で問題ありません。

ただし、地植えの場合は、連作障害を避けるため、あらかじめ腐葉土と堆肥をすき込んでおきましょう。

ジニアの育て方

ジニアの育て方
ジニアをうまく育てるためのポイントについて、以下6つの項目に分けて解説します。

  • 日当たり・置き場所・温度
  • 種まきの仕方
  • 植え付け方
  • 水やりの仕方
  • 肥料のやり方
  • 摘芯・切り戻しの仕方

日当たり・置き場所・温度

まずはジニアが育ちやすい環境を整えましょう。

栽培に適した環境は、以下のとおりです。

  • 置き場所:風通しと日当たりの良い場所​
  • 温度  :最低気温12℃〜30℃

「ジニア・エレガンス」の品種は、長時間雨に当たると病気にかかりやすくなるため注意が必要です。対策として、雨が続いてもすぐに軒下へ移動できる鉢植えで育てるとよいでしょう。地植えで育てる場合は、雨の日の泥はねを防止するために、バークチップなどを用いてマルチングをおこなってください。

種まきの仕方

ジニアの種まきは、4月中旬〜6月ごろが好ましく、発芽適温は20〜25℃です。育て方のポイントは、発芽適温になってから種まきをすること。発芽適温を満たしていない場合は、種まきのシーズンがきても、気温が暖かくなるまで待ちましょう。発芽適温を満たしていれば、1週間程度で芽が出ます。

種まきの手順は以下のとおりです。

  1. 先に土を湿らせておく
  2. 指で5mm程度の穴を土につくる
  3. 開けた穴に種を1粒ずつまいていく
  4. 「ふるい」などを用いて土をやわらかくかぶせる
  5. 穴を埋める

ジニアは土が湿った状態を好むため、乾燥していないかを定期的に確認してください。雨が続いても軒下へ移動させられるプランター栽培で挑戦すると、雨水の土はねにより病菌が侵入するリスクを抑えられるのでおすすめです。

植え付け方

発芽させた後、本葉が6〜7枚になったら植え付けをおこないます。このとき「高性種」か「矮性種」か「小輪種」かによって、植え付け方が異なるため、注意しましょう。

高性種の場合、植え付けは50cmの株間でおこなってください。高性種は風で倒れやすいため、このタイミングで支柱も設置しましょう。

矮性種の場合、植え付けは約25cmの株間でおこないます。

小輪種の場合は、植え付けを約20cmの株間でおこなってください。

水やりの仕方

ジニアは暑さに強いものの、乾燥しすぎると花が小さくなってしまいます。地植えの場合は、葉がしおれそうになったタイミングで水をたっぷりと与えましょう。

鉢植えの場合は、表土が乾いたタイミングで水をたっぷりと与えてください。このとき、株元に向けて水を与えると、病気予防にもつながります。

肥料のやり方

ジニアは開花期が長いため、肥料を絶やさないように定期的な追肥をおこないましょう。植え付けのときに元肥を施したあと、10日程度経ってから追肥を始めます。これを、秋ごろまで続けてください。固形肥料の場合は、1か月半〜2か月に一度の頻度で施しましょう。

プランターに追肥する場合は、水やりも兼ねて、400倍の液肥を月に2〜3回の頻度で与えます。地植えの場合は、化成肥料を月に一度の頻度で与えましょう。量は1平方メートルあたり1握りほどで問題ありません。追肥を怠らなければ、秋ごろまで咲いてくれます。

摘芯・切り戻しの仕方

ジニアは摘芯(てきしん:苗の最先端に位置する芽をハサミなどで摘み取り、わき芽(側枝)を発生させて開花させること)と切り戻し(植物の伸びすぎた茎や枝などを切ること)をおこなう必要があります。摘芯と切り戻しは、品種によってやり方が異なります。

「ジニア・エレガンス」の場合は、側枝の発達を促進させるために、一番上の芽から数節下の位置で切り戻してください。「ジニア・リネアリス」と「ジニア・プロフュージョン」の場合は、8月中旬ごろに草丈の1/3の位置で切り戻します。

ジニアは、摘芯もしくは摘蕾(てきらい:花の生育を良くするために、余分なつぼみを摘み取ること)をおこなうことで、開花時期をずらせます。早いうちから開花した場合は、8月中旬以降に切り戻しをおこなえば、秋にも花を咲かせてくれるでしょう。

ジニアを育てるときの注意点

ジニアを育てるときの注意点
ジニアは初心者の方でも比較的育てやすい植物です。しかし、以下のような注意点もあるため、事前に確認しておきましょう。

  • 冬越しはできない
  • 連作障害を起こしやすい
  • 開花が終わったら早めに花がら摘みをする

それぞれ詳しく解説します。

冬越しはできない

ジニアは一年草のため、冬越しができません。仮に冬越しができたとしても、翌シーズン以降は花を咲かせることは難しいと覚えておきましょう。

連作障害を起こしやすい

ジニアは同じ場所に繰り返し植えると連作障害を起こします。連作障害とは、同じ場所で繰り返し栽培することで植物が枯れたり、生育が悪くなったりする障害です。連作障害を起こさないよう、同じ場所に続けて植えないようにしましょう。

開花が終わったら早めに花がら摘みをする

ジニアの開花が終わったら、枯れる前に早めに花がら摘み(枯れた花を摘み取ること)をおこないます。ただし「ジニア・リネアリス」と「ジニア・プロフュージョン」の場合、花がら摘みは必要ありません。

花びらが色あせてきて、花の中心が茶色く盛り上がったタイミングで花がら摘みをしましょう。次の花へと栄養を回すために、開花が終わったら早めにおこなうことが大切です。

花がら摘みは、花首の真下にある葉っぱの下で切り戻します。花がらを摘む位置は、花の根元の子房ごと手で摘むか、ハサミなどで切ってください。このとき、全体の見栄えが気になる方は、切り戻しをせずに摘んでしまっても問題ありません。

ジニアの病害虫対策

ジニアの病害虫対策
ジニアが発症しやすい病気は、以下のとおりです。

  • 斑点細菌病
  • うどんこ病
  • 灰色かび病
  • 立枯病
  • 黒班病

「ジニア・エレガンス」は、泥のはね返りによる斑点細菌病を発症しやすいため、移動させやすい鉢植えで育てるのがおすすめです。地植えの場合は、マルチングを用いて対策しましょう。万が一発症した場合は、病気に侵された株を早めに処分してください。

そのほかの品種も、株が蒸れてくるとうどんこ病や灰色かび病、立枯病などを発症するおそれがあります。病気を防ぐためには、風通しの良い場所で育てることが大切です。

害虫は、ハダニやアブラムシに注意してください。乾燥した高温状態のときに発生しやすいため、高温には注意し、土が乾いていないかを定期的に確認しましょう。害虫を見つけたら、すみやかに取り除いてください。

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本記事では、ジニアの育て方や失敗しない種まきと、苗から育てるコツや注意点についてご紹介しました。春になると美しい花を咲かせるジニアは、地植え・鉢植えのどちらでも育てられますが、連作障害や病害虫には注意しましょう。

ジニアは丈夫で簡単に育てられるため、初心者の方にもおすすめです。花の色も豊富で、春の寄せ植えにもぴったりなので、ぜひ、お庭でたくさんのジニアを育ててみてください。

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