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【獣医師監修】アメリカンショートヘアの特徴や性格は?|飼い方のコツを紹介

【獣医師監修】アメリカンショートヘアの特徴や性格は?|飼い方のコツを紹介

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猫の代表格として名前があがりやすい「アメリカンショートヘア」は、今も昔も変わらず多くの人に愛されています。人懐っこい性格や愛嬌のある見た目に惹かれ、家族としてお迎えしたいと考えている方は多いでしょう。

本記事では、アメリカンショートヘアの特徴やお世話の方法などをご紹介します。ぜひこの機会に理解を深めてみてください。

アメリカンショートヘアの特徴

アメリカンショートヘアの特徴
まずは、アメリカンショートヘアの歴史や見た目の特徴などをご紹介します。

子猫と成猫の違いや平均寿命など、これからアメリカンショートヘアを飼育したいと考えている方にとって役立つ情報をまとめました。

ルーツ

アメリカンショートヘアは、その名前の通り、アメリカ原産の猫種ですが、その先祖はヨーロッパから連れてこられた「ブリティッシュショートヘア」といわれています。ヨーロッパからメイフラワー号に乗せられて、ねずみやヘビから作物や荷物を守るためのワーキングキャットとして活躍しながら北米に上陸したのが始まりとされています。

やがて「ドメスティック・ショートヘア」という登録名を経て、現在の「アメリカン・ショートヘア」の名称に統一され、家庭猫としても愛されるようになりました。

大きさ

アメリカンショートヘアは「セミコビー」と言われるややがっしりとした体型に分類されます。ずんぐりむっくりの「コビー」タイプと比べると、やや手足や胴、しっぽが長め。丸みを帯びた可愛らしい足先が特徴です。
もちろん個体差はありますが、一般的にアメリカンショートヘアの体長は40〜60cmほどで、オスは3〜6kg、メスは3〜5kgほどの体重となります。

目の色

アメリカンショートヘアの魅力のひとつである美しい目は、まるでアーモンドのような横長の形をしていることから「アーモンドアイ」と呼ばれています。個体によってさまざまな色を持っており、角度や光の加減によっても色が異なって見えるため、非常に個性的です。

もっとも多く見かける「グリーン」や、グリーンのなかに茶色が混ざったような「ヘーゼル」のほか、銅色のように見える「カッパー」、成長していくなかで色が変化しやすい「キトンブルー」など種類も豊富にあります。

また、まれに左右の目の色が異なる「オッドアイ」を持つ猫もいるため、お迎えする際には、目の色を見比べてみるといいでしょう。

被毛

アメリカンショートヘアの被毛というと、白やシルバーのベースに黒色の縞模様を思い浮かべる方が多いでしょう。これは「クラシックタビー」と呼ばれ、ほとんどの個体に該当する模様です。しかし、実はアメリカンショートヘアには非常に多くの毛色が存在します。

よく見られる「シルバー・クラシックタビー」のほかにも「ブラウン・クラシックタビー」「レッド・タビー」「クリーム・タビー」などがあり、一口にアメリカンショートヘアといってもその見た目はさまざまです。

また、レッド系の毛色を持つアメリカンショートヘアは「茶トラ」、ブラウン系の毛色を持つ場合は「キジトラ」など、ほかの猫種と間違われることも少なくありません。

しかし、アメリカンショートヘアと茶トラ・キジトラとの違いは、模様を確認すれば一目瞭然のため、悩んだ際には背中の模様が渦巻となっているかどうかをチェックしてみてください。

平均寿命

猫の平均寿命は14~16歳ほどといわれているなかで、アメリカンショートヘアの平均寿命は13~15歳ほどです。猫全体の平均と比べるとやや短めですが、飼育環境や健康状態によって異なるため、平均よりもずっと長生きする子もいるでしょう。

愛情を持って適切なお世話をしていれば、きっと長い時間を一緒に過ごせますよ。

アメリカンショートヘアの性格

アメリカンショートヘアの性格
アメリカンショートヘアは、人懐っこくて遊ぶことが大好き。やんちゃな性格の持ち主が多い点が魅力です。身体能力に優れているため、とくに子猫のうちは家中を走り回ったり、おもちゃで夢中になって遊んだりする姿がよく見られるでしょう。

また、好奇心旺盛なため、遊びのほかにしつけも覚えやすい猫です。比較的育てやすく、猫を飼育するのが初めての方にも適しています。ただし、猫らしく気分屋で孤独が好きな一面もあるため、かわいいからといって構いすぎには注意してください。

アメリカンショートヘアの特徴をふまえた飼い方

アメリカンショートヘアの特徴をふまえた飼い方
アメリカンショートヘアの特徴や性格を理解したうえで、家族の一員としてお迎えしたいと思った方は、実際の飼育方法を理解しておきましょう。

適切な環境やお手入れの方法など、ひとつずつ解説していきます。

飼育環境

アメリカンショートヘアは順応性が高く、慣れるとどのような場所でも快適に過ごせるといわれています。そのため、ケージやトイレなど、ほかの猫を飼うときと同様の環境を整えてあげれば問題ありません。できるだけ広い場所を選んであげるといいでしょう。

好奇心旺盛で遊ぶことが大好きなため、十分に身体を動かせるスペースがあるとストレスなく過ごせます。ぜひ一緒に遊ぶ時間をたくさんつくり、運動をさせてあげてください。

しつけ

アメリカンショートヘアは賢くてしつけがしやすいため、根気強く教えてあげることでスムーズに覚えてくれるでしょう。

とくに、子猫のうちに実施するトイレトレーニングは、動物を飼育するうえで重要なため、しっかりとおこなってください。自力で排泄できるようになる、生後3~4週間ごろから開始するのが理想ですが、ある程度成長したあとでもトレーニングは可能です。

そわそわと落ち着かない様子を見せたり、床のにおいを嗅いだりするしぐさが見られたら、毎回トイレに連れて行ってあげることで自然と覚えていきます。なかなか覚えられない場合には、トイレにわざと排泄物のにおいを残しておいたり、トイレの場所を変えてみたりと、工夫しながら続けてみてください。

お手入れ

猫はとてもきれい好きな動物です。日ごろは自分で身体を舐めて毛づくろいをしたり、爪をといだりしながら過ごしますが、猫自身がおこなうケアだけでは衛生面として不十分でしょう。そのため、飼い主さんによるお手入れを定期的にしてあげる必要があります。

ブラッシング

アメリカンショートヘアの美しい毛並みを維持するには、ブラッシングが欠かせません。毛が抜けやすい換毛期のみならず、日ごろからしっかりとブラシを通し、余分な毛を取り除いてあげましょう。

短毛なため、ブラッシングは比較的簡単におこなえます。ブラッシングは、飼い主さんと触れ合うコミュニケーションの手段としても有効です。

爪切り

猫自身や人間がけがをするリスクを減らすために「爪切り」を定期的に実施し、爪は常に短い状態を維持してください。子猫の場合は1~2週間に一度、成猫であれば3週間~1ヶ月に一度ほどチェックして、爪が伸びすぎないように注意しましょう。

猫が自分でおこなう「爪とぎ」だけでは、古い角質は取り除けても爪そのものは鋭くなる一方なため、放置すると危険です。必ず人間の手で爪切りをおこない、長さを整えましょう。

歯磨き

猫も人間と同じように「歯磨き」が必要です。汚れを放置してしまうと、歯周病などの口内トラブルにつながるため、飼い主さんがしっかりとケアをしてあげなければいけません。

しかし、いきなり素直に歯を磨かせてくれる子はなかなかいません。そのため、まずは口に触ることや歯磨きという行為に慣れてもらうことからトレーニングを始めてください。猫の口周りから順に、だんだんと歯や歯茎にも触れていき、上手に触らせてくれたらご褒美をあげて褒めてあげましょう。

歯や歯茎に問題なく触れるようになったら、猫用の歯磨きグッズを使用して少しずつ歯磨きに慣れさせていきます。シートや歯ブラシなど、さまざまな歯磨きアイテムがあるため、愛猫に合うものを選んであげてください。

嫌がる猫に無理に歯磨きをすると機嫌を損ねたり、歯磨きが嫌いになったりするおそれがあります。決して無理をせずに、毎日少しずつ実施してあげることが大切です。

体重管理

アメリカンショートヘアは、猫のなかでも太りやすいといわれています。そのため、ご飯やおやつの量に注意しつつ、毎日十分な運動をさせてあげることが重要です。

キャットタワーを設置したり、走り回れるほどの広いスペースを用意したりして、一日のなかでしっかりと遊ぶ時間を設けてください。肥満防止はもちろん、猫にとってのストレス発散にもつながるため、毎日続けてあげるのがおすすめです。

また、運動をしていても猫が太ってきてしまった場合には、与えるフードやおやつを見直す必要があります。低カロリーなものに変えたり量を減らしたりしながら、こまめに体重や健康を管理してあげましょう。

アメリカンショートヘアがかかりやすい病気

アメリカンショートヘアがかかりやすい病気
アメリカンショートヘアがかかりやすい「病気」について、代表的なものを3つご紹介します。

生き物である以上、どれだけ適切な環境のなかで過ごしていても病気になるリスクはあります。事前に正しい知識と対処法を理解していれば、万が一のときにも焦らずに向き合えるため、ぜひ一度目を通してみてください。

肥大型心筋症

猫に多い心臓病のひとつである「肥大型心筋症」は、高齢期のオス猫によく見られる病気です。進行すると心不全や身体の麻痺などが発生する危険性が高く、突然死んでしまうケースもあります。

初期の段階では気づきにくい病気であるため、定期的に健康診断を受けることが最大の予防です。聴診や心臓のエコー検査などを受け、症状が出る前に病気を発見できるように備えておきましょう。

発症した際には、投薬による症状の緩和や進行を遅らせながら治療をおこないます。ただし、現状完治できる治療法は存在しないため、日ごろの予防やケアが何よりも重要です。

膀胱結石

愛猫があまり水を飲まない場合や、肥満気味である場合は「膀胱結石」に注意してください。膀胱炎や尿のなかのミネラルが結晶化することで、膀胱に結石ができてしまう病気で、悪化すると手術が必要となるケースもあります。

水を飲む量やトイレの回数などを日ごろからよく観察して、少しでも異変が見られたら早めに信頼できる動物病院で相談してみてください。

急性腎不全

「急性腎不全」は、重度の脱水や心筋症などが原因で腎臓の働きが急激に悪くなる病気です。発症した際には、すぐに入院や点滴などの治療を受ける必要があります。

排尿の頻度減少や食欲不振、嘔吐下痢などの症状が見られた際には、急性腎不全を疑ってください。治療が遅れると命にかかわるため、不安があれば一日も早く動物病院での診察を受けましょう。

アメリカンショートヘアの特徴を知って大切に育てよう

アメリカンショートヘアの特徴を知って大切に育てよう
活発で人が大好きなアメリカンショートヘア。家族としてお迎えをしたあとは、きっとすぐに飼い主さんとも仲良くなり、楽しい時間を過ごせるでしょう。

一日でも長く健康で元気いっぱいな愛猫と暮らせるように適切な環境を整えて、愛情を込めたお世話を続けてあげてください。体重管理や病気に気をつけながら、たくさん一緒に遊んであげることが、アメリカンショートヘアとともに幸せに歩んでいく秘訣です。

この記事を監修した人

小松 智彦

小松 智彦

獣医師。北海道大学大学院獣医学研究科卒。
20年以上獣医師・研究者として勤務する傍ら、学術論文や業界誌への執筆も多数経験。また幼少期からたくさんの動物を飼育してきたことから飼い主に寄り添える動物博士として活躍中。

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