コーナンTips 園芸 ラベンダーの育て方|地植え・鉢植えでの栽培方法と注意点 ラベンダーの育て方|地植え・鉢植えでの栽培方法と注意点 園芸 クリップボードにコピーしました ラベンダーの育て方|地植え・鉢植えでの栽培方法と注意点 この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました ラベンダーは、伸びた枝先に小さな花が穂状に咲く人気のハーブです。花や葉には芳香があり、ハーブティーやポプリとしても多く使われています。 地植えでも鉢植えでも育てられるラベンダーは、寒さや乾燥に強く、ガーデニング初心者の方にもおすすめです。ただし、真夏の高温多湿には弱いため、株の蒸れに注意しましょう。 この記事では、ラベンダーを美しく育てるためのポイントをご紹介します。地植え・鉢植えそれぞれの栽培方法を確認し、ラベンダーを元気に育てていきましょう。 目次 ラベンダーの基本情報主な品種イングリッシュラベンダー(コモンラベンダー)フレンチラベンダー(ストエカスラベンダー)ラベンダーを育てるために必要なものラベンダーの育て方日当たり・置き場所・温度地植えの場合鉢植え(プランター)の場合植え付け方水やりの仕方肥料のやり方剪定の仕方ラベンダーを育てるときの注意点生長に合わせて植え替えをする高温多湿に注意するほったらかしにしないラベンダーの害虫対策ラベンダー栽培を楽しもう! ラベンダーの基本情報 まず、ラベンダーの基本情報についてみていきましょう。 科名 シソ科 属名 ラベンダー属 和名 薫衣草(クンイソウ) 英名 English Lavender、True Lavender、Vera Lavender など 学名 Lavandula angusifolia 別名 ー 原産地 カナリア諸島~地中海沿岸、インド 分類 多年草、小低木 販売時期 春・秋 開花時期 5~9月 耐暑性 普通 耐寒性 やや強い ラベンダー属は、以下5つの異なる系統に分かれているのが特徴。 アングスティフォリア系 ストエカス系 ラバンディン系 プテロストエカス系 スパイカ系 この5系統は、さらに多くの品種に分化されます。なかでもアングスティフォリア系の「イングリッシュラベンダー」は、ラベンダーでもっとも香りの質が高いといわれています。 耐暑性や耐寒性は品種により異なりますが、日本で品種改良されたものは比較的丈夫で育てやすいでしょう。また、ラベンダーの主な開花時期は初夏ですが、春と秋に咲く「四季咲き」品種もあります。 主な品種 ラベンダーにはさまざまな品種があるため、お気に入りの花を選んで育てられることも魅力の一つです。ラベンダーの代表的な品種をご紹介します。 イングリッシュラベンダー(コモンラベンダー) 豊かな香りが魅力のイングリッシュラベンダー。初夏に濃い紫色の花を株一面に咲かせます。樹高は30cm〜1.3mほどで、大きく生長するため地植えに向いていますが、草丈が低く鉢植えに適した品種もあります。イングリッシュラベンダーは、ラベンダーのなかでも高温多湿に弱い性質をもつため、風通しを良くして蒸れを防ぐことがポイントです。初心者の方は、耐暑性・耐寒性に強く品種改良された苗を選ぶといいでしょう。 フレンチラベンダー(ストエカスラベンダー) うさぎの耳に似た咲き方をするフレンチラベンダーは、見た目のかわいさが人気。樹高は30〜60cmほどで初夏に咲き、暑さに比較的強い品種です。ただし、イングリッシュラベンダーに比べると寒さに弱いため、寒冷地では霜対策が欠かせません。地植えでも冬越しは可能ですが、鉢植えにして置き場所を移動させながら育てるといいでしょう。 そのほか、香りが魅力の「グロッソ」は、暑さと寒さに強く改良されているおすすめ品種。上記でご紹介した品種のように、見た目の繊細さが人気の「レースラベンダー」などもあります。 「ハーブの女王」ともいわれるラベンダーは、新しい品種が続々登場しており、それぞれ樹高や色が異なります。ぜひお気に入りのラベンダーを見つけてみてください。 ラベンダーを育てるために必要なもの ラベンダーを育てるために必要なものは以下のとおりです。 ラベンダーの苗 プランターや鉢 培養土 鉢底石と鉢底ネット 肥料 スコップ ジョウロ 園芸ハサミ マルチング材(バークチップなど) 苦土石灰(地植えの場合) ラベンダーはアルカリ性土壌を好みます。庭植えにする場合は、苦土石灰をあらかじめ土に混ぜておきましょう。 また、夏の高温多湿に弱いため、鉢植えは熱を持ちやすいプラスチック鉢よりも、素焼き鉢などがおすすめです。 ラベンダーの育て方 育てやすいラベンダーは、玄関前やガーデニングのアクセントなどさまざまなシーンで活躍します。茎は生長とともに木質化し、うまく育てば毎年のようにたくさんの花を咲かせてくれるでしょう。 しかし、高温多湿の環境には弱い品種が多く、蒸れで枯れてしまうこともあるため、育て方には注意が必要です。失敗しないラベンダーの育て方についてご紹介します。 日当たり・置き場所・温度 ラベンダーは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。とくに、夏の高温多湿に弱いため、ラベンダーが育つのに適している場所があるかどうかを事前に確認しておきましょう。 植える場所の環境が良いと、剪定や水やりの管理も簡単におこなえます。地植え・庭植えそれぞれの置き場所(植える場所)についてご紹介します。 地植えの場合 ラベンダーを地植えにするときのポイントは、移植をしない前提で植える場所を決めることです。ラベンダーは移植を嫌うため、生長後のボリュームを考えて植える場所を決めてください。 ラベンダーが好む、なるべく日当たりと風通しの良い場所に植えるのが理想です。ただし、真夏の直射日光には弱いため、夏は半日陰になる落葉樹のそばに植えてもいいでしょう。 鉢植え(プランター)の場合 ラベンダーをプランターで育てる際は、季節や株の状況に合わせて置き場所を変えることが重要です。地植えの場合は夏でも土の中がひんやりとしていますが、鉢植えでは周りが高温になると根が直接影響を受けて株が弱ってしまいます。 また、梅雨時期や積雪時には軒下などに移動させたり、夏の直射日光を避けるために半日陰に移動させたりすることも有効です。 植え付け方 ラベンダーは春と秋に植え付けが可能ですが、基本的には成長期に入る前の春が理想です。新しい苗が入荷する春は、良質な株を選んで購入できるでしょう。 葉が傷んでいない、株元がしっかりとした「ぐらつかない苗」を選び、購入後はなるべく早く植え付けることがポイント。地植えの場合は、株元に盛土で高さを出して水はけを良くする方法も効果的です。 水やりの仕方 ラベンダーの苗を植え付けたら、たっぷりと水やりをしましょう。蒸れを防ぐためにも、葉や花にかからないよう株元にやさしく水を与えてください。 地植えの場合、根が付いたあとは基本的に水やりは必要ありません。ただし、植え付け1年目で葉がしおれている場合は、涼しい時間帯に水やりをします。 鉢植えは土がしっかりと乾いたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与えることが大切です。ラベンダーは、土が湿った状態が続くと根腐れの原因となるため、水やりのしすぎには注意して乾燥気味に育てていきましょう。 肥料のやり方 ラベンダーの肥料は、ゆっくりと効くタイプの「緩効性肥料」を与えます。植え付け時には、株の生長を促すための元肥として土に混ぜこみましょう。 追肥は、3〜4月と9月頃の年2回が目安。真夏(8月)と冬(11〜2月)は根が傷みやすいため、元気がない場合でも肥料は控えてください。春の成長期を待ってから、株を再生させていきましょう。 剪定の仕方 ラベンダーの剪定は、花付きを良くして株をバランス良く育てるためにとても大切な作業です。株の風通しを良くし、蒸れを防いでラベンダーを元気に育てていきましょう。 ラベンダーの剪定は、以下のタイミングを目安に実践してみてください。 春(3〜4月):新芽が伸びる頃に枯れた枝や細い枝など無駄な枝を切る。 開花中(5〜7月):込み合っている枝を整理して蒸れを防ぐ。 開花後(6〜7月):梅雨に入る前に切り戻しをして株をすっきりとさせておく。 強剪定(2年目以降の秋〜3月):芽が付いている上でカットし、全体を整える。木質化して古くなった枝は根元から切り取る。 また、開花中は花をこまめに摘んでおくと、株が疲れてしまうのを防げます。収穫したラベンダーは、ドライフラワーやポプリなどで楽しむのもおすすめです。 ラベンダーを育てるときの注意点 ラベンダーが枯れてしまう主な原因は、水のやり過ぎと肥料の与え過ぎです。とくに夏は水のやり過ぎによる高温多湿に注意し、水や肥料をしっかりと吸えるように植え替えて生長を促していきましょう。 また、植えっぱなしでも育てやすいラベンダーですが、株はゆっくりと大きくなっていきます。植え付けから2〜3年経つと、根や葉っぱが込み合っていくため、美しい見た目を保つための手入れを忘れずにおこないましょう。 ラベンダーを育てるときの注意点をご紹介します。 生長に合わせて植え替えをする 鉢植えの場合は、根が鉢に回っていたら植え替えをしてあげましょう。根が詰まると株の勢いがなくなり、花付きが悪くなってしまいます。 植え替えの適期は、成長期に入る前の春と、花が終わったあとの秋です。ただし、ラベンダーは移植を嫌うため、根を傷つけないようにやさしく取り扱いましょう。 高温多湿に注意する ラベンダーは日本の高温多湿に弱い性質があるため、梅雨時期や夏は注意が必要です。少し高い位置に鉢を置く、剪定をこまめにする、植える間隔を広くするなど、風通しが良くなるように工夫すると育てやすくなります。 また、雨や水やりで起こる土の跳ね返りが枝や葉に付くと蒸れにつながり、病害虫が発生しやすい環境になってしまいます。バークチップやクルミチップなどを土の上に敷き、見た目も整えながら育てていくといいでしょう。 ほったらかしにしない ラベンダーをほったらかしで育ててしまうと、徐々に形が乱れていき風通しも悪くなっていきます。表面の見た目はきれいでも株の中は茶色く枯れている場合も多く、株をコンパクトに仕立て直すのが難しくなるため注意しましょう。 また、あらかじめ育てたい大きさをイメージしながら、植えたい場所に合った樹高の品種を選ぶことも大切です。ラベンダーは、毎年の剪定を習慣化させて形が乱れないように手入れをしていきましょう。 ラベンダーの害虫対策 病害虫に強いラベンダーですが、風通しが悪いと害虫が発生するおそれがあります。害虫が発生しやすい5〜9月は株の蒸れに注意し、「アブラムシ」や「ハダニ」などを見つけたらすみやかに取り除いていきましょう。 ラベンダーは風通しを良くして健康な株に育てることが、一番の害虫対策になります。また、大量発生が心配であれば、害虫スプレーを散布して予防する方法も有効です。 ラベンダー栽培を楽しもう! 花と香りを楽しめるハーブのなかでも人気が高いラベンダーの育て方をご紹介しました。 ラベンダーは丈夫で育てやすく、ハーブ栽培が初めての方にもおすすめです。地域に合った品種を選ぶことで、地植えでも鉢植えでも栽培を楽しめるでしょう。 ラベンダーをうまく育てるポイントは、日当たりと風通しの良い場所で育てること。また、剪定をして株を整えながら大きくすれば、毎年きれいな花を咲かせてくれます。 ラベンダーの香りにはリラックス効果やストレス緩和、快眠などの効果が期待でき、活用法もさまざまです。お庭やベランダでラベンダーを育てて、美しい花と豊かな香りを楽しんでいきましょう。 ガーデニング用品の特集を見てみる
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