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サツマイモの栽培方法|プランターを使った簡単家庭菜園

サツマイモの栽培方法|プランターを使った簡単家庭菜園

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サツマイモは、料理にもおやつ作りにも活躍する、家庭菜園で人気の野菜です。この記事では、サツマイモの基本情報やプランターを使った栽培方法を詳しく解説します。

サツマイモの栽培に適したプランターの選び方、植え付けから収穫までの手順など、初心者でも簡単に育てられる方法をまとめました。

サツマイモ栽培の楽しみ方や失敗しないためのポイント、病気や害虫対策についても解説しますので、ぜひサツマイモのプランター栽培に挑戦してみてください。

サツマイモの基本情報

サツマイモの基本情報

まず、サツマイモの基本情報についてみていきましょう。

科名 ヒルガオ科
属名 サツマイモ属
和名 甘藷(かんしょ)
英名 sweet potato
学名 Ipomoea batatas
別名 唐芋(からいも)、琉球芋(りゅうきゅういも)/td>
原産地 中南米
分類 根菜類
販売時期 4月後半~6月
収穫時期 9月下旬~11月上旬
耐暑性 強い
耐寒性 弱い

ビタミンCをはじめとした栄養素を豊富に含むサツマイモは、根菜類に分類される野菜です。乾燥に強く、強い日差しや高温を好み、収穫したサツマイモは貯蔵するとさらに甘味が増す特徴があります。

サツマイモ栽培は、親株となる苗からつるを採取する方法と「さし苗(芋づる)」を購入する方法があるため、植え付けのタイミングに合わせて入手しておきましょう。さし苗はホームセンターで購入できます。

さし苗は基本的には購入後すぐに植え付けるのが理想ですが、少し時間があいてしまう場合は新聞紙に包み、ビニールの袋等に入れて冷暗所に置いておくことで保管が可能です。ただ、1週間以上植え付けが出来ない場合などは仮植えすると良いです。

主な品種

はじめてサツマイモのプランター栽培をするなら「紅あずま」や「安納芋」がおすすめ。サツマイモは、品種によって味や収穫量が異なるため、いろいろな品種を育てる楽しみもあります。

家庭菜園で育てられる主なサツマイモ品種をご紹介します。

紅あずま

プランターでも育てやすい、家庭菜園で人気の定番品種。繊維質が少なく、ホクホクとした食感で料理からおやつまで幅広く楽しめます。

なると金時

主に徳島県周辺で栽培されている品種。糖度が高めでホクホクした食感が特徴です。

安納芋

ねっとりとした食感で焼き芋やお菓子に人気の品種。スイーツのように甘味が強く、プランター栽培にも向いています。

紅はるか

病気に強く育てやすい、家庭菜園におすすめの品種。安納芋に似た食感と甘味が特徴で、貯蔵するとさらに甘味が増します。

サツマイモはプランターで育てられる?

サツマイモは畑でたくさんの葉を茂らせながら育つイメージが強いかもしれません。しかし、環境を整えればプランターでも簡単に育てられます。

サツマイモは土の中で大きく育つため、根菜類に向く深めのプランターを用意するのがポイント。手軽に用意できるプランターで、おいしいサツマイモ栽培に挑戦してみてくださいね。

サツマイモを育てるために必要なもの

サツマイモを育てるために必要なもの

サツマイモをプランターで育てるために必要なものは以下のとおりです。

  • サツマイモの苗(さし苗)
  • プランターや鉢
  • 培養土
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 肥料
  • スコップ
  • ジョウロ
  • 園芸ハサミ

サツマイモの栽培に必要な道具は、ホームセンターで簡単にそろえられます。

プランターや鉢は、深さ30cm以上のものが必要です。野菜用のプランターのなかでも一番大きいタイプ(幅60〜90cm程度)を購入するといいでしょう。

家庭菜園では、培養土の袋にそのまま植え付ける栽培方法も手軽で人気があり、サツマイモにも応用できます。

また、素焼き鉢を使うと通気性が確保できるため、よりサツマイモが好む環境をつくれます。見た目もおしゃれなので、こだわりたい方におすすめです。

サツマイモを育てたい場所や目的に合わせたプランターや鉢を選んでいきましょう。

サツマイモの栽培時期

サツマイモの栽培カレンダー

サツマイモは寒さや霜に弱いため、しっかりと暖かくなってから植え付け、霜が降りる前までに収穫を終えるのがポイントです。
植え付け適期は5〜6月ごろですが、温暖地や寒冷地など、地域によってタイミングは異なります

植え付け後、4~5ヶ月ほどで収穫時期を迎えます。

サツマイモの育て方

サツマイモの育て方

サツマイモを家庭菜園で上手に育てるための方法やポイントをご紹介します。夏の暑さに強く生育旺盛なサツマイモは、初心者の方でも育てやすく、お子さんと楽しむ家庭菜園にもぴったりです。

しかし、収穫するまで姿が見えないため、適切なお手入れ方法を知ることが大切。置き場所や水やりなどのポイントを押さえて、おいしいサツマイモに育てていきましょう。

日当たり・置き場所・温度

サツマイモは暑さや乾燥を好みます。また、強い日差しを浴びることですくすくと元気に育つため、日当たりと風通しの良い場所に置きましょう。

サツマイモは植え付けから1か月ほど経つと、気温20〜30℃ほどの環境で芋が肥大する性質があります。生育適温からズレてしまうとうまく育たないため、植え付け適期を守って育てていきましょう。

植え付け方

さし苗は葉がついている根元の「節(ふし)」から芋ができるため、つるの長さよりも茎が太くて節数が多く、間延びしていないものを選んでください。

平均気温が18℃以上になったら植え付けのタイミングです。サツマイモのさし苗は、植え付け当日に水を入れたバケツにつけて水分を含ませ、苗をピンと張りのある状態にしましょう。

準備した土に、約30cm間隔を目安に植え付けます。サツマイモの苗は、45度の角度で斜めに植える方法と垂直に植える方法がありますが、狭いスペースで栽培する家庭菜園では、垂直に植えて大きく育てる方法が向いています。

さし苗の下部についている余分な葉や枯れている葉は取り除き、節を土に入れて植え付けるのがコツです。

植え付け後はたっぷりと水を与えます。乾燥を好むサツマイモですが、根がつくまでの1週間は水切れに注意しましょう。

水やりの仕方

サツマイモの根が張ってからの水やりは、土が乾いたらたっぷり与えるのが基本です。乾燥に強いサツマイモは、畑では基本的に水やりは不要ですが、プランター栽培では7〜8月の夏は水切れに注意してください。

ただし、大型プランターの場合、植え付けから1か月ほどは土の量が十分にあるため、根がつく1週間をすぎたら毎日の水やりは不要です。葉が十分に育ち、土の乾燥が早くなってきたら、朝または夕方の涼しい時間帯に様子をみて、たっぷりと水を与えるといいでしょう。

肥料のやり方

サツマイモは、基本的に肥料が少ない痩せた土地でも育てられる野菜です。市販の培養土を使う場合は、植え付け時に肥料を足す必要はありません。

植え付け後、つるの成長が悪かったり、葉の色が薄くなったりしたら、追肥として根菜類用の肥料を与えてあげるといいでしょう。肥料は、つるボケを防ぐために窒素(チッソ)の割合が少ないものを選ぶのが失敗しないポイントです。

土寄せ・つる返しの仕方

土の中で成長するサツマイモは、必要に応じて「土寄せ」や「つる返し」をおこないます。

・土寄せ
植え付けから1ヶ月後を目安に、土の表面に培養土を足して軽く押さえます。その後は、芋や根がみえてきたタイミングで、土寄せをおこないましょう。

・つる返し
サツマイモの芋ができる節以外から根が出ることを防ぐための作業がつる返しです。
まずは、つるを地面から引きはがしましょう。引きはがしたつるはプランターの上にまとめておき、大きく育てたい芋にしっかりと栄養が集中するようにしましょう。

土寄せやつる返しは、サツマイモを肥大化させるためにおこないますが、面積が限られるプランター栽培では必要ない場合もあります。サツマイモの生育状況をみながら、管理をしてみてください。

収穫の仕方

秋になり葉やつるの色があせてきたら、いよいよ収穫のタイミング。サツマイモの収穫は、芋がぬれていない晴れた日におこなうのが失敗しないためのコツです。

プランターごとひっくり返すか、周りの土ごとゆっくり掘り起こして収穫します。芋に傷がつくと腐食の原因となるため、スコップを使う際は十分に注意し、軍手などでやさしく土を落としてあげましょう

追熟の仕方

収穫したサツマイモは追熟すると甘味が増しておいしくなります。軽く土をはらったら、水で洗い流さずに雨の当たらない場所で2〜3日乾燥させてください

長期保存が可能なサツマイモは、さらに追熟をして甘味が増した味を楽しむ方法もおすすめ。サツマイモの追熟に適した温度は約13℃で、秋〜冬の保存に適した野菜です

長期保存する場合は、2〜3日乾燥させたサツマイモを洗わずに新聞紙でつつみます。気温が10℃を下回らない場所で保管し、最長6か月を目安に食べるようにしましょう。

サツマイモ栽培で失敗しないための注意点

サツマイモ栽培で失敗しないための注意点

サツマイモのプランター栽培で失敗しないための注意点を解説します。
よくある失敗と対策を紹介するので、さつまいも栽培を成功させるためにしっかりチェックしてください。

温かくなってから植え付ける

サツマイモは低温に弱いため、寒い内に植えてしまうと生育が悪くなります。気温が18度を超える、5月中旬ごろから植え付けるのがおすすめです。

肥料を与えすぎない

サツマイモの肥料は窒素成分をおさえることが成功させるためのポイント。葉の成長を促進する窒素(チッソ)を与えすぎると、根っこ部分であるサツマイモが十分に育たないためです。

植え付け時に元肥を与えたら肥料過多による「つるボケ」を防ぐために、1か月間は追肥を控えてください。葉やつるの成長が悪く、色が薄くなってきたら追肥を与えてあげるといいでしょう。

水はけの良いプランターを選ぶ

乾燥した土地で育つサツマイモは、常に湿気のある状態を嫌います。プランターを選ぶ際は、水はけの良さを確認することも成功のコツです。

プラスチック製のプランターであれば、側面にスリットが入っているタイプや、鉢底の中央部分が盛り上がっているタイプがおすすめ。また、重さはありますが、素焼き鉢は通気性の面でとても優秀です。

プランター内の湿潤が続くと、カビが発生して病害虫の発生原因にもなってしまいます。水はけの良い環境づくりをして、おいしいサツマイモに育てていきましょう。

必ずつる返しを行う

つる返しをおこなわないと栄養分が分散し、育てたい芋が大きくなりません。サツマイモ栽培特有の作業なので、忘れないように注意しましょう。

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サツマイモの病気・害虫対策

サツマイモの病気・害虫対策

病害虫には比較的強いサツマイモですが、風通しが悪いと病害虫が発生するおそれがあります。葉っぱが病害虫の被害にあうと、芋に栄養が行きわたらず大きく育ちません。

サツマイモ栽培で気をつける病害虫と対策を解説します。

病気

サツマイモ栽培で気をつける主な病気は、「つる割病」「立枯病」「黒斑病(こくはんびょう)」「基腐れ病(もとぐされびょう)」など。葉やつるに異常が見られたら、すみやかに取り除いてほかへの感染を防ぎましょう。

害虫

サツマイモにつく主な害虫は「ヨトウムシ」「カメムシ」「アブラムシ」「ハダニ」「ドウガネブイブイ」など。害虫を見つけたらすみやかに取り除き、繁殖を防ぐことが大切です。

畑で10株以上を育てる場合はマルチング材を設置し、殺虫剤を活用する方法もありますが、少量栽培のプランターであれば、発見しだい対処することで無農薬栽培が可能です。

プランター栽培では、新しい土を使用し、水がたまる場所をつくらないようにすると病害虫予防につながります。

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サツマイモのプランター栽培に挑戦してみよう!

サツマイモのプランター栽培に挑戦してみよう!

家庭菜園で楽しめるサツマイモのプランター栽培についてご紹介しました。丈夫で育てやすいサツマイモは、プランターでも簡単に栽培できます。

サツマイモ栽培を成功させるポイントは、水はけが良い大きめのプランターを選ぶこと。健康な苗を適切な時期に植え付け、水と肥料のやりすぎに注意することも大切です。

今年の春は、秋の収穫が楽しみになるサツマイモ栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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