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パキラの育て方|植え替えや水やり、剪定のコツを初心者向けに解説

パキラの育て方|植え替えや水やり、剪定のコツを初心者向けに解説

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鮮やかな緑色をした5枚の葉が特徴的なパキラ。幹がらせん状に巻かれていたり、根元が太くなっていたりと、飾るだけで部屋をおしゃれに彩れる観葉植物です。パキラは初心者でも育てやすいのが特徴。特別な道具も必要なく、基本的な園芸道具のみで育てられます。

本記事ではパキラの基本情報から必要な道具、育て方のポイント、注意点までパキラの栽培に必要な情報をまとめてご紹介します。観葉植物を初めて扱う方や、パキラを育てようと考えている方はぜひ目を通してみてください。

パキラの基本情報

パキラの基本情報
青々とした鮮やかな葉をつけるパキラは、中南米を原産とする観葉植物です。背丈は成長させれば20mまで大きくなりますが、部屋の雰囲気に合わせてミニ観葉植物として育てられるのが特徴。パキラを育てるために必要な基本情報や特徴をご紹介します。

科名 パンヤ科
※アオイ科とされる場合もあり
属名 パキラ属
和名 パキラ / カイエンナッツ
英名 Guiana Chestnut
学名 Pachira glabra / Pachira
別名 Money Tree(発財樹)
原産地 中南米
分類 多年草
販売時期 通年
開花時期 6~7月
耐暑性 強い
耐寒性 弱い

主な特徴

パキラは背丈が約20mにまで成長する高木の観葉植物。成長するごとに幹も太くなり、光沢のある鮮やかな緑色の葉をつけます。育てやすさと、サイズを大小自由に選べることから、初めての観葉植物として人気です。とくに、部屋の雰囲気に合わせて背丈を10cm〜200cmの間で調整できるのが人気の理由といえるでしょう。

複数の幹がらせん状に巻かれたものは、パキラの苗を3〜5株編んだものです。幹の根元が膨らんだ株を大小さまざまなプランターに移したパキラもあります。

歴史・由来

現在は観葉植物として人気のパキラですが、スタンダードな観葉植物として広まったのは、30年ほど前からです。台湾でパルプ材や果樹として利用されていたパキラが日本に輸入され、観葉植物として広まりました。

パキラの別名である「money tree」は、中国や台湾で幸運や商売繁盛のシンボルとして扱われていることが由来です。シンボルとして扱われるのは、パキラが5枚の葉を持つことと、風水で5の数字が重要視されることが関係してます。宇宙が水・木・火・土・金属、5つの要素からできているため、風水では5の数字が重要といわれています。

パキラを育てるために必要なもの

パキラを育てるために必要なもの
パキラは比較的簡単に育てられる観葉植物ですが、手入れ次第でより元気な状態を保てます。ポイントは春から秋にかけての育成期に与える肥料と、新陳代謝を促すための定期的な剪定です。まずは、必要なものがそろっているかを確認してみましょう。

  • パキラの株
  • 鉢(プラスチック製・陶器製のもの / 樹高20cm:直径10〜15cm/樹高1m以上:直径30cm)
  • 培養土(観葉植物の土)
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 肥料
  • スコップ
  • ジョウロ
  • 霧吹きスプレー
  • 園芸ハサミ

観葉植物用の土で十分に育てられますが、自分で用意する場合は、赤玉土小粒・腐葉土・堆肥を7:2:1の割合で配合してみてください。

パキラの育て方

パキラの育て方
パキラの育成ポイントは、日当たりが良く適度な温かさを保てる置き場所選びと、適度な植え替え、剪定です。また、剪定のタイミングで挿し木をすれば、株を増やすことも可能。パキラの適切な育成方法を知って、きれいな状態を維持しましょう。

日当たり・置き場所・温度

パキラは屋内外で育成可能です。日当たりの良い場所を好みますが、強い直射日光は葉焼けをおこすため厳禁。屋内に置くときはレースカーテン越しに日光が差すような、明るい部屋の窓辺に置くのがおすすめです。屋外に置きたいときは、まずは日陰で慣れさせた後、半日陰において、少しずつ日照時間を延ばしていきましょう。

Tips
半日陰とは1日のうち1~6時間ほど直接日光が当たる場所をいいます。

冬場は屋内で育成するのがポイント。パキラは耐寒性の弱い植物のため、暖房が効いた部屋の中央に配置します。とくに、部屋の温度が5℃以下にならないように注意してください。部屋の隅に置くと、隙間から漏れた冷気で葉が傷んだり、弱ったりするおそれがあります。さらに、病害虫を防ぐために、できるだけ風通しが良い場所に配置しましょう。

植え替え方

成長速度が早いパキラは根詰まりを防ぐためにも、2〜3年に一度、ひと回り大きいサイズの鉢に植え替えるのがおすすめ。植え替えの時期は、気温が25℃前後になる5〜9月ごろが適しています。
なお8月は気温が高すぎるため避けてください。
黒くなっている根は傷んでいるため、根をほぐしながらハサミでカットし、新しい鉢に植え替えます。植え替え後は水をたっぷりとあげて完了です。

 

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水やりの仕方

水やりは土の表面が乾いてからおこないます。鉢底から水が出るくらいたっぷりの量を与えてください。ただし、冬場は水を吸収する力が弱くなるため控えめにします。根腐れを起こさないように、あげすぎないよう注意が必要です。

葉水のやり方

葉水は、霧吹きで葉に水を吹きかける作業です。葉に適度な湿度を与え乾燥を防ぐ効果があり、ホコリなども落とせます。定期的に葉の裏表にまんべんなく葉水をすることで、ハダニの予防にも効果があります。寒い時期は水のやりすぎにならないように、湿らせたペーパータオルなどで拭くだけにしましょう。

肥料のやり方

肥料をあげるタイミングは、4〜10月ごろの成長期。葉色が良くなって、さらにきれいなパキラを楽しめます。肥料は液体肥料、固形肥料どちらでも大丈夫です。パッケージに記載されている容量を守って与えましょう。

Tips
一般的に液体肥料は即効性、固形肥料は緩効性のものが多いです。即効性の肥料の場合は2週間に1度、緩効性の肥料の場合は2ヶ月に1度の目安で与えると良いでしょう。

剪定の仕方

形の崩れが気になるときは、剪定して形を整えます。剪定は気温の高い5~7月ごろにおこなうのがおすすめです。剪定した枝は株分けや挿し木として使えます。

挿し木は切り口を下にして、観葉植物用の土に挿しておくだけで完了です。枝が長い場合は10〜15cmほどにカットして葉の枚数を2~3枚まで減らしてから植え付けます。葉を減らすことで、水の蒸散を防ぐことができます。

パキラの育て方の注意ポイント

パキラの育て方の注意ポイント
パキラの様子に次のような症状があるときは生育上、何らかのトラブルが起きている可能性があります。適切な対処をおこなえば、また元気に復活します。症状別に考えられる原因と対処法をまとめましたので、参考にしてください。

症状 考えられる原因 対処法
・葉にハリがない
・下葉が落ちていく
・新芽が展開しない
・幹が固いままシワがある
水不足 ・春から秋にかけての成長期には、鉢底から水があふれるまで大量に水をやる
・水はけの良い土を使い、根腐れを起こさない程度に土が適度に湿った状態を保つ
・根詰まりにより土が水を溜められず、水不足が生じている場合は、新しい土とひと回り大きな鉢を用意して植え替える
・葉の色が抜けている
・下葉が落ちていく
・幹が柔らかい
水分過多による根腐れ ・鉢から取り出して腐った根を取り除き、水はけの良い土に植え替える
・鉢底に鉢底石を敷いて水はけを良くする
・受け皿に水をため続けないように注意する
・根詰まりにより排水できず根腐れしている場合は新しい土とひと回り大きな鉢を用意して植え替える
・葉が黄色く変色している
・徒長している
日照不足 ・レースカーテンや間接光がさす、直射日光が当たらない明るい日陰に置く
・葉が白~薄茶色に変色している
・葉の色が抜けている
葉焼け
(日光の浴びすぎ)
・葉焼けした葉はハサミでカットする
・明るい日陰に移動して育成する
・葉の表面が黒くなる(凍傷)
・下葉が落ちていく
低温(寒さ) ・周囲の温度が5℃以下にならないように注意する
・暖房の効いた風通しの良い室内で、隙間風に気をつけて育成する
・黒くなった葉はハサミでカットする

パキラの病害虫対策

パキラの病害虫対策
パキラは比較的害虫がつきにくい観葉植物ですが、環境が悪いと発生する可能性があります。主な害虫は以下の通りです。

  • アブラムシ
  • カイガラムシ
  • ハダニ

害虫が発生するとパキラに特徴的な変化が現れます。パキラの様子が普段と異なる場合は病害虫の発生を疑い、できるだけ早く対処するのがおすすめです。

アブラムシ

アブラムシ
アブラムシは新芽に多く寄生し、枝の先端・茎・根に針を差し込んで汁液を吸う害虫です。ウイルスを媒介することもあり、病気の原因にもなります。黄緑色の見た目をしたアブラムシがほとんどですが、なかには黒褐色の品種もいます。

アブラムシを見つけたら専用の農薬を使って退治しましょう。食品原料から作られたスプレーも有効です。持ち運びが容易なサイズであれば、葉を丸ごと水につけて洗う方法でも駆除できます。

カイガラムシ

カイガラムシ
カイガラムシは名前のとおり、貝殻のような様子が特徴的な害虫です。種類が豊富で被害内容や見た目はさまざまですが、多くは貝殻に似た殻をかぶっています。枝・幹・葉裏に付着して汁液を吸い、パキラの成長を止めます。排泄物が病気の原因になるため注意が必要です。

カイガラムシを見つけたら、硬めのブラシを使って植物を傷つけないようにこすり落とし、専用の薬剤を散布しておきます。風通しを良くしたり、古い枝を剪定したりして予防しましょう。乾燥しすぎている場合もカイガラムシが発生しやすくなります。

ハダニ

ハダニ
葉裏に寄生することが多いハダニは、寄生して汁液を吸う害虫です。体長が0.5mmと非常に小さく見えにくいのが難点ですが、葉裏に小さな白い斑点が発生している場合は、ハダニの発生を疑いましょう。ハダニが大量発生すると葉色が悪くなり、葉が落ちて枯れてしまいます。

梅雨明けから9月にかけては、とくに注意が必要。ハダニを見つけたら専用の農薬を散布して駆除します。乾燥すると発生しやすくなるため、成長期には霧吹きで、秋〜冬にかけては固く絞った濡れタオルで拭いて予防しましょう。

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植物の害虫対策は以下の記事で解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
 

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パキラの育て方をマスターして緑に囲まれた生活を!

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パキラは育てやすく、青々とした葉をつけるため、初心者にもおすすめの観葉植物です。成長速度も速く、小さく保ったり、大きく育てたりと、理想どおりのサイズに調整できることも人気の理由。上手に育てれば葉や実をつけたパキラも見れます。栽培のコツや注意点を押さえて、緑鮮やかなパキラを育てていきましょう。

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