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ピーマンの栽培方法!初心者でもたくさん収穫できる簡単な育て方

ピーマンの栽培方法!初心者でもたくさん収穫できる簡単な育て方

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夏に収穫できる野菜として人気が高いピーマン。丈夫で育てやすいので、初めて家庭菜園に挑戦する方にもおすすめです。

ピーマンは栄養価が高いことでも注目されています。また、上手に育てられれば1株から数十個のピーマンを収穫できるため、コスパの良い野菜といえるでしょう。

この記事では、ピーマンの正しい栽培方法や、たくさん収穫するためのポイントをご紹介します。自宅でおいしいピーマンを栽培して、夏の収穫を楽しみましょう。

ピーマンは苗から栽培するのがおすすめ

ピーマンは苗から栽培するのがおすすめ

まず、ピーマンの基本情報について見ていきましょう。

科名 ナス科
別名 西洋トウガラシ、甘唐辛子など
原産地 中南米
草丈 約60cm~1m
収穫時期 6~10月上旬頃

ピーマンは、ナスやトマトと同じナス科の植物。栄養価はとても高く、ビタミンCやカロテン、ミネラル類、食物繊維などが豊富に含まれています。

種から育てる方法と苗から育てる方法がありますが、ピーマンは種まきから苗に成長するまで約1カ月半〜2カ月かかり、適切な温度管理も必要です。
そのため、自宅で1〜3株程度を栽培する場合や、はじめてのピーマン栽培では、苗から育てるのが手軽でおすすめです。

Tips
ピーマンという名前は、フランス語でトウガラシを意味する「piment(ピマン)」に由来するという説が有力とされています。

ピーマンの栽培時期と育てやすい品種

ピーマンの栽培時期と育てやすい品種

ピーマンの栽培時期は春〜秋頃までです。春に植えて成長した株は、夏に入る頃に次々と実を付けるようになります。ピーマンの収穫時期は長く、株をしっかりと育てれば秋ごろまで収穫を楽しめるでしょう。

以下でピーマンの詳しい栽培時期と育てやすい品種をご紹介します。

栽培時期

ピーマンの植え付けは、春の4月下旬〜6月上旬頃におこないましょう。地域にもよりますが、暖かくなりお店に苗が並び始めてから梅雨に入る前までが一般的な植え付けのタイミング。

正しい時期に植え付けることが、初心者でも失敗しないためのコツです。

収穫時期は、6〜10月上旬頃が目安。植え付けのタイミングや品種によって異なりますが、植え付け1カ月後〜秋の涼しくなる頃まで長く収穫を楽しめます。

また、冷涼地や中間地、暖地などでも収穫時期は異なります。ピーマン栽培が初めての場合は、お近くのお店で苗を購入するのがおすすめです。購入する際には、商品のラベルも忘れずに確認しましょう。

育てやすい品種

夏の家庭菜園で人気のピーマンは、毎年ゴールデンウィークの時期になると多くの品種がお店に並びます。

育てやすい品種は多くありますが、なかでも「京みどり」は暑さに強く高温でもかたくなりにくいのでおすすめです。また、「京波」も夏秋型で病気に強く、育てやすい品種です。

違う品種を1本ずつ植えると、味の変化を楽しむことができます。

ピーマンの上手な栽培方法

ピーマンの上手な栽培方法

ピーマンを上手に栽培する手順を詳しく解説します。

初心者でも簡単に育てられるピーマンですが、正しい植え付け準備や管理が大切。上手な栽培方法を知って、たくさんの実を収穫していきましょう。

ここでは、主に鉢植え(プランター)での栽培方法をご紹介します。

手順その1:道具の準備

お気に入りの苗が手に入ったら、ピーマンを植え付けるための道具をそろえましょう。ピーマンは、うまく育てれば高さ1mほどまで成長します。深型のプランターと土を用意してあげることで、根を伸ばすスペースが確保できるので、収穫量が多くなりますよ。

ピーマンの栽培に必要な道具は、以下の9つです。

  • 深型の鉢・プランター
  • 野菜用の培養土
  • 肥料(元肥が既に入っている土を使用する場合は不要)
  • 鉢底石
  • 鉢底ネット
  • 支柱
  • マルチング材(敷きわらやバークチップ)
  • 剪定ばさみ

初めての場合は、1つの丸い鉢に1つの苗を植えて育てていきましょう。長方形のプランターに2本植える場合は、成長したときに株同士が当たらないよう、株間を40cm程度あけてください。

手順その2:植え付け

準備ができたら早速植え付けていきましょう。4月の植え付け適期になったら、なるべく早く植え付けをおこなうことが収穫量を増やすためのコツです。

ピーマンの植え付け手順は、以下のとおりです。

  1. 鉢・プランターに鉢底石を入れる
  2. 肥料を混ぜた野菜用の土を入れる
  3. ピーマンの苗を植える
  4. 割りばしなどで突くようにし、苗と土の間を埋める
  5. 鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをする

鉢底の穴が大きい場合は、土の流出を防ぐために、鉢底ネットを鉢底石の下に敷きましょう。また、水やりで土かさが下がり、根が露出してしまうことがあります。水やり後に根が見えていたら、土を足して根を覆い、再度水やりをしてあげましょう。

手順その3:支柱立てとマルチング

ピーマンの中心の茎が伸びてきたら、支柱を立てていきましょう。

ピーマンは、植え付け後しばらくは支柱がなくても育てられます。しかし、成長すると強風で倒れたり、実の重さに耐えられずに曲がったりすることがあるため、支柱を立てて株が倒れないようにしてあげてください。

支柱立てのタイミングは、植え付けから2週間後が目安です。苗がしっかり根付いてから支柱を立てるようにしましょう。

鉢・プランター栽培の場合は、中心の茎を支えるように垂直に差し込みます。そして、支柱と茎を麻紐などで結び固定させましょう。

また、ピーマンは他のナス科の野菜と比べて根が浅く、表土の環境変化に弱い性質があるため、マルチング材を土の上に敷くと、土の乾燥防止と病気予防につながります。シートや敷きわらはもちろん、バークチップなどを使えば見た目もおしゃれになりますよ。

手順その4:整枝とわき芽取り

ピーマンの収穫量を増やすために、整枝の作業は欠かせません。整枝とは、株の形を整えて不要なわき芽を取る作業で、株をしっかりと成長させてピーマンの収穫量を増やすことにつながります。

まず、1番はじめに咲く「一番花」を摘み取りましょう。株がまだ小さいときに実を付けると、実に栄養を取られてしまい株が大きくならないためです。

次に、中心の茎と一番花のすぐ下で分かれている側枝2本を残して、他のわき芽を全て摘み取ります。3本の枝を残すことから、3本立てと呼ばれる一般的な整枝のやり方です。

その後は残した枝からⅤ字型に分かれて増えていきます。枝が不安定になってきたら、支柱を足して倒れないように補強してあげましょう。

手順その5:水やりと追肥

ピーマンの水やりは、土の表面が乾いたらしっかりと与えることが基本です。植え付け直後は苗に対して土の量が十分にあるため、毎日与える必要はありません。植え付け時にたっぷりの水を与えたら、しっかり乾くのを待ってから水やりをおこないましょう。

梅雨が過ぎ、暑さが厳しい時期になると、ピーマンはしっかりと成長して根を張っています。ピーマンが最盛期を迎える夏は、涼しい時間帯の朝と夕方に土が乾いていないかを確認し、乾いていたらたっぷりと水を与えてください。

また、たくさんの実を付けるピーマンは栄養補給も大切。実がなり始めたら、追肥として土の上に化成肥料を与えて、株の成長を促していきましょう。2週間に1度、10gくらいを目安に肥料を与えてください。

肥料不足のサインは「葉の色がうすい」「実が小さい」などで判断できます。収穫時期に肥料不足が見られたら、即効性のある液体肥料を水やりのタイミングで与えるといいでしょう。

ただし、肥料は与えすぎると肥料やけを起こすおそれがあるので、容量をしっかりと守ってくださいね。

追肥の方法に関しては別記事にて解説しています。詳しくはこちらからご確認ください。

手順その6:収穫

ピーマンの実が大きくなったらいよいよ収穫です。ピーマンの収穫時期は開花から2週間後が目安。地域や植え付けたタイミングにもよりますが、早ければ6月頃には収穫できるようになります。

ピーマンの実が6〜7cmくらいになったら、次々に収穫していきましょう。朝の時間帯のほうがみずみずしいピーマンを収穫でき、実が傷みにくくなります。

収穫量を増やすためには、こまめに収穫することがコツです。株の栄養を次の実に与えるためにも、収穫適期になったら1〜2日に1回を目安に、収穫できる実がないかを確認しましょう。

ピーマンはそのままにしておくと徐々に実が赤くなっていきます。赤くなったピーマンは完熟している状態なので食べることができますが、さらに放置すると腐ってしまうので、傷んでいる箇所がないかよく確認してから早めに食べてみてください。

ピーマン栽培の病気と害虫対策

ピーマン栽培の病気と害虫対策

ピーマンは、比較的病気や害虫に強い野菜です。しかし、育てる環境が悪いと、害虫が付いたり病気にかかったりするおそれがあります。適切な予防策を講じるほか、病害虫を見つけたらなるべく早く対処することが大切です。

ピーマンを栽培する際の病気と害虫対策をご紹介します。収穫量を増やすためにも、病害虫に負けない強い株に育てていきましょう。

病気の予防方法

ピーマンにかかりやすい病気には「モザイク病」「青枯れ病」「うどんこ病」などがあります。ピーマンの病気を予防するためのポイントは以下のとおりです。

  • 高温多湿を避ける
  • 肥料の与えすぎ(肥料やけ)に注意する
  • 連作障害に注意する
  • 病気に強い品種を選ぶ

ピーマンは、梅雨時期から夏の高温多湿の時期に病気が発生しやすくなります。ひとつのプランターに数株植えるなど、葉や茎が密集している場合は、梅雨に入る前に整枝をして、風通しを良くしておきましょう。

また、新しい土を使う場合は問題ありませんが、前年の土を再利用する場合、同じ「ナス科」で育てた土を使うと「連作障害」により病気にかかりやすくなるため注意が必要です。ナス科の野菜には、ピーマンのほかにシシトウ、ナス、トマト、じゃがいもなどがあります。

病害虫を防ぐためには、「接ぎ木苗」を植えるのが有効です。接ぎ木苗とは、丈夫な台木にピーマンの苗の上部を継ぎ合わせた苗を指します。価格は少し上がりますが、接ぎ木苗は病害虫に強いので初心者でも育てやすいのが特徴です。

害虫の予防方法

ピーマンに付きやすい害虫としては「アブラムシ」「タバコガ」「ハダニ」「カメムシ」などが挙げられます。

特に、アブラムシが大量につくと、モザイク病が発生しやすくなるため注意が必要です。害虫を見つけたらなるべく早く駆除していきましょう。

ピーマンの害虫予防のポイントは以下のとおりです。

  • 植え付け時に粒状の殺虫剤(オルトランなど)を株元にまく
  • 発生初期に殺虫剤をまいて早期に退治する
  • 風通しの良い場所に置き、整枝をこまめにおこなう

アブラムシ対策として、植え付け時には粒状の殺虫剤をまいておくといいでしょう。また、害虫を見つけたらなるべく早く駆除することがポイントです。また、アブラムシの駆除には、ガムテープやセロハンテープを用いて捕殺する方法もあります。

害虫対策については、こちらの記事からご確認ください。

栽培したピーマンの調理と保存方法

栽培したピーマンの調理と保存方法

自宅で栽培したピーマンのおすすめの調理方法と、新鮮な状態で保存する方法をご紹介します。

収穫したばかりのピーマンには栄養がたっぷりと含まれています。最盛期にはたくさんのピーマンが採れますが、すぐに食べきれないこともありますよね。ピーマンの正しい調理方法や保存方法を知り、食卓を彩りましょう。

栄養を摂りやすい調理方法

ビタミン類や食物繊維が豊富なピーマンは、夏バテを防ぎ、疲労回復にも役立つ食材といわれています。栽培したピーマンの栄養をしっかりと摂るためには、油を使う調理方法がおすすめです。

油で調理することで、抗酸化作用や免疫を強くする効果が期待できる「カロテン」の吸収力がアップします。ピーマンの葉緑素は油を浄化してくれるため、炒め物やピーマンの肉詰めにしてもいいでしょう。

また、ピーマンはサラダとしても食べられます。サラダにする場合は、さっと湯通ししてから加熱すると、独特の香りが和らいで食べやすくなりますよ。

上手な保存方法

ピーマンをより新鮮な状態で保存するためには、いくつかのポイントがあります。

まず、ピーマンの保存温度は10℃が最適。冷蔵庫では温度が低すぎるため、穴の開いた野菜保管用のポリ袋などに入れてから野菜室に入れて保存しましょう。茎(ヘタ)が乾燥しないように注意し、傷や汚れがあるものは先に使用するようにします。

夏を過ぎた秋の収穫は常温でも保存が可能。ただし、ピーマンは風味や栄養価が低下することがあるため、長期保存する場合でも、できるだけ早めに食べるように心がけましょう。

ピーマンの栽培をして栄養豊富な野菜をおいしく食べよう

ピーマンの栽培をして栄養豊富な野菜をおいしく食べよう

ピーマンは、ビタミンCやカリウム、食物繊維などの栄養素が豊富な夏野菜のひとつ。調理がしやすく、油と一緒に調理すると免疫力がアップするため、夏バテ防止効果も期待できます。

多くのメリットがあるピーマンは、自宅でも簡単に栽培できます。ピーマンを簡単に育てるポイントは、苗が流通し始めたら正しいタイミングで植え付け、収穫時期の夏までにしっかりとした株に成長させてあげること。

鉢・プランター栽培の場合は、大きめの鉢を使用することも大切です。ピーマンの植え付け時期には、店頭にたくさんの苗が並びます。ピーマンの苗が手に入ったら、ぜひ自宅での栽培にチャレンジして、おいしいピーマンを育てていきましょう。

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