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ミモザの育て方を解説!鉢植えで小さく育てるコツや剪定の時期も紹介

ミモザの育て方を解説!鉢植えで小さく育てるコツや剪定の時期も紹介

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春の訪れを告げるように、明るい黄色の小花を無数に咲かせるミモザ。その可憐な姿と、見る人を元気にしてくれるような色合いは、春のガーデニングの主役としても大変人気があります。ふわふわとした可愛らしい花は、切り花やリース、ドライフラワーとしても楽しめます。

一見、育てるのが難しそうに思えるかもしれませんが、いくつかの大切なコツさえ押さえれば、初心者の方でもご家庭で美しい花を咲かせることができます。この記事では、ミモザの基本的な育て方から、大きさをコントロールする剪定の秘訣、鉢植えで楽しむ方法まで、詳しく解説していきます。

ミモザはどんな植物?

ミモザ

ミモザは、オーストラリア原産のマメ科アカシア属の植物の総称です。銀色がかった美しい葉と、春に咲くポンポンのような黄色の花のコントラストが魅力で、庭のシンボルツリーとしても人気があります。まずはミモザがどのような植物なのか、基本的な情報から見ていきましょう。

ミモザの基本情報

一般的に「ミモザ」と呼ばれていますが、これは本来の属名ではなく、花が似ているオジギソウ属(Mimosa)に由来する通称です。育て始める前に、植物としての基本情報を確認しておきましょう。

科名 マメ科
属名 アカシア属
代表品種
  • ギンヨウアカシア
  • フサアカシアなど
英名
  • Cootamundra wattle(ギンヨウアカシア)
  • Silver wattle(フサアカシア)
学名
  • Acacia baileyana(ギンヨウアカシア)
  • Acacia dealbata(フサアカシア)
別名
  • ミモザアカシア(総称)
  • ハナアカシア(ギンヨウアカシア)
原産地 オーストラリア
分類 常緑高木
販売時期 3月~5月(苗)
開花時期 2月~4月
収穫時期 なし
耐暑性 強い
耐寒性 やや弱い

代表的なミモザの種類

日本で「ミモザ」として流通しているものには、主に二つの種類があります。一つは「ギンヨウアカシア」です。名前の通り、銀色がかった美しい葉が特徴で、庭木として最も人気があります。葉の色と花の黄色のコントラストが非常に美しい品種です。

もう一つは「フサアカシア」です。ギンヨウアカシアよりも樹高が高く、葉色が濃くて長い点が特徴です。切り花として花屋さんでよく見かけるのは、こちらのフサアカシアが多いです。どちらの種類も基本的な育て方は同じなので、葉の色や最終的な樹高でお好みのものを選ぶと良いでしょう。

Tips
ギンヨウアカシアとフサアカシアの主な違いは下記のとおりです。

ギンヨウアカシア フサアカシア
銀灰色で短い 濃い緑色で長い
フサアカシアよりも遅く開花する 花の香りが強く、香料として使われる
樹高 5~10m 10~15m

ミモザの成長の速さと大きさ

ミモザを育てる上で最も知っておきたい特徴が、その成長の速さです。環境が合えば驚くほど速く成長し、地植えにするとわずか数年で5m以上の高さになることも珍しくありません。

そのため、植える場所を慎重に選ぶことと、適切な剪定で大きさをコントロールすることが、ミモザを上手に育てるための最も重要なポイントになります。成長が速い分、早くシンボルツリーとして楽しむことができるというメリットもあります。

ミモザの育て方カレンダー

ミモザ
ミモザの健やかな成長のためには、季節に合わせたお手入れが欠かせません。年間を通した作業スケジュールを把握しておくことで、適切な時期に必要なお手入れを行うことができます。ここでは、春夏秋冬の作業内容をまとめました。

季節 主な作業
春(3月~5月) 花後の剪定、植え付け・植え替え
夏(6月~8月) 水切れに注意、病害虫対策、花芽形成期
秋(9月〜11月) 植え付け、種まき
冬(12月~2月) 寒冷地での防寒対策、水やりは控えめに

春(3月〜5月)の作業

春はミモザの美しい花を楽しめる季節です。花が咲き終わったら、できるだけ早く剪定を行いましょう。この時期の剪定は、来年の花付きを良くし、樹形を整えるために非常に重要です。また、気候が安定している春は、苗の植え付けや鉢植えの植え替えにも最適なシーズンです。

夏(6月〜8月)の作業

ミモザは夏に来年の花芽を作ります。そのため、6月以降の強い剪定は花芽を切り落としてしまう可能性があるので避けましょう。この時期は梅雨の蒸れや夏の乾燥に注意が必要です。土が乾いたらたっぷりと水を与え、風通しを良くして病害虫の発生を防ぎます。

秋(9月〜11月)の作業

厳しい夏が過ぎて涼しくなる秋も、植え付けに適した時期です。春に植え付けができなかった場合は、秋に行いましょう。また、ミモザを種から育ててみたい場合は、この時期が種まきの適期となります。採取した種や購入した種をまいて、新しい苗作りに挑戦するのも楽しいでしょう。

冬(12月〜2月)の作業

ミモザは比較的寒さに弱い植物です。特に若い木や寒冷地では、冬越しのための対策が必要になります。株元を腐葉土やバークチップで覆う(マルチング)などをして、根を霜から守りましょう。冬場は成長が緩やかになるため、水やりは土の表面が乾いてから数日後で構いません。乾燥気味に管理するのがポイントです。

ミモザを育てる前の準備

ミモザの若木
ミモザを家に迎える前に、いくつか準備しておくべきことがあります。どこで、どのように育てるかを決め、必要なものを揃えておくことで、スムーズに栽培をスタートできます。ここでは、育てる環境の準備について解説します。

地植えか鉢植えかを決める

ミモザは地植えと鉢植えのどちらでも育てることができます。地植えは、根を広く張ることができるため大きく成長し、シンボルツリーとして楽しみたい方に向いています。ただし、成長が非常に速いため、十分なスペースと定期的な剪定が必要です。

一方、鉢植えは、根の成長が制限されるため、大きさをコンパクトに保つことができます。ベランダなど限られたスペースで育てたい方や、将来的に移動させる可能性がある方におすすめです。それぞれのメリットを考え、ご自身の環境に合った方法を選びましょう。

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栽培に適した場所を選ぶ

ミモザは日光を非常に好む植物です。日当たりが悪いと、花付きが悪くなったり、ひょろひょろとした弱い株になったりします。一日を通してよく日が当たる、風通しの良い場所を選んでください。また、枝が比較的折れやすいため、強風が直接当たる場所は避けた方が安心です。

育てる土を用意する

ミモザは乾燥気味の環境を好み、過湿を嫌います。そのため、水はけの良い土で育てることが非常に重要です。市販の草花用培養土や、ハーブ用の土などが適しています。もし自分で土を作る場合は、赤玉土7、腐葉土3の割合で混ぜたものなどがおすすめです。

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元気な苗の選び方

良い苗を選ぶことは、その後の生育を大きく左右する大切な第一歩です。園芸店やホームセンターで苗を選ぶ際は、いくつかのポイントをチェックしましょう。まず、葉の色が銀色がかっていて、生き生きとしているものを選びます。幹がぐらぐらしておらず、太くがっしりしていることも重要です。また、病気や害虫がついていないか、葉の裏までしっかりと確認してください。

チェック項目 良い苗の状態
葉の色 銀色がかっていて艶がある
幹の太さ 根本がしっかりしていて、ぐらつかない
病害虫 葉の裏まで見て、虫や病気の跡がない
全体の姿 枝が間延びしておらず、バランスが良い

ミモザの植え付け時期とポイント

ミモザの葉

お気に入りの苗を手に入れたら、いよいよ植え付けです。ミモザは根がデリケートなため、正しい手順で丁寧に植え付けることが、元気に育てるための鍵となります。ここでは、植え付けの時期と具体的な方法を解説します。

植え付け時期

ミモザの植え付けに最適な時期は、春(3月〜5月)か秋(9月〜10月)です。真夏や真冬は、暑さや寒さで株が弱りやすく、根付く前に枯れてしまうリスクが高まるため避けましょう。気候が穏やかな時期に植え付けることで、根への負担を最小限に抑え、スムーズな活着を促します。

植え付けのポイント

植え付けで最も重要なポイントは、根鉢を崩さないことです。ミモザの根は傷つくと再生しにくいため、ポットから出した苗の根鉢は、固くてもほぐさずにそのまま植え付けます。

地植えの場合は、根鉢の倍以上の深さと幅の穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土などを混ぜておきます。鉢植えの場合は、苗の鉢より一回りから二回り大きな鉢を用意します。根鉢を崩さないようにそっと植え、隙間に土を入れていきます。植え付け後は水をたっぷりと与え、若木のうちは倒れないように支柱を立ててあげましょう

ミモザの日常のお手入れ方法

ミモザ

植え付け後のミモザが元気に成長するためには、日々の管理が大切です。特に水やりと肥料は、生育に大きく影響します。ここでは、ミモザの日常的なお手入れの基本をご紹介します。

水やりの頻度と量

ミモザは乾燥に強く、多湿を嫌います。水のやりすぎは根腐れの原因になるため注意が必要です。鉢植えの場合は、土の表面が完全に乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えるのが基本です。                     

地植えの場合は、一度根付いてしまえば、基本的に雨水だけで十分です。夏場に日照りが続いて土がカラカラに乾いている時以外は、特に水やりの必要はありません。季節や土の乾き具合をよく観察して、メリハリのある水やりを心がけましょう。

肥料を与える時期と種類

ミモザは痩せた土地でも育つ丈夫な性質を持っているため、たくさんの肥料は必要ありません。むしろ、肥料の与えすぎ、特に窒素分が多い肥料は、葉ばかりが茂って花付きが悪くなる原因になります。

肥料を与える場合は、花が咲き終わった後のお礼肥として、リン酸やカリウムが多めの緩効性化成肥料を少量施す程度で十分です。地植えで元気に育っている場合は、特に肥料を与えなくても問題ありません。

栽培方法 水やりの目安 肥料の目安
鉢植え 土の表面が乾いたらたっぷり 花後に緩効性肥料を少量
地植え 基本的に不要(夏場の乾燥時のみ) 基本的に不要

失敗しないミモザの剪定方法

ミモザの葉

ミモザを育てる上で、剪定は避けて通れない重要な作業です。成長が非常に速いため、放置しておくとあっという間に大きくなりすぎてしまいます。適切な剪定を行うことで、大きさをコントロールし、毎年美しい花を楽しむことができます。

剪定が必要な理由

ミモザの剪定が必要な一番の理由は、その驚異的な成長スピードを制御するためです。放置すると数年で大木になり、手に負えなくなってしまいます。また、ミモザは幹がそれほど太くならない割に成長が速いため、枝葉が茂りすぎると頭でっかちになり、強風などで倒れやすくなる危険もあります。剪定によって風通しを良くし、病害虫の発生を防ぐ目的もあります。

剪定に適した時期

ミモザの剪定は、花が咲き終わった直後、遅くとも6月上旬までに行うのが鉄則です。なぜなら、ミモザは夏に来年の花を咲かせるための花芽を作るからです。夏以降に剪定をしてしまうと、花芽ごと枝を切り落としてしまうことになり、翌春に花が咲かなくなってしまいます。花が終わったらすぐに剪定する、と覚えておきましょう。

目的別の剪定方法

ミモザの剪定には、目的に応じていくつかの方法があります。まず、高さを抑えたい場合は「芯止め」を行います。これは、木のてっぺんにある主幹を切り、それ以上高く伸びないようにする方法です。次に、枝が込み合って風通しが悪くなっている場所は「透かし剪定」で不要な枝を根元から切り取ります。そして、樹形を整えたり、サイズを小さくしたりしたい場合は、枝の分岐点などで切り詰める「切り戻し」を行います。これらの方法を組み合わせて、理想の樹形に整えていきましょう。

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剪定方法 目的
芯止め 高さを抑える
透かし剪定 風通しを良くし、病害虫を予防する
切り戻し 樹形を整え、サイズを調整する

ミモザの増やし方

ミモザの葉

お気に入りのミモザを、挿し木や種まきで増やしてみませんか。自分で育てたミモザから新しい株が生まれ育つ過程は、ガーデニングの大きな喜びの一つです。ここでは、代表的な二つの増やし方をご紹介します。

挿し木の時期と手順

ミモザは挿し木で増やすことができます。適期は6月〜7月頃です。その年に伸びた新しい枝を10cmほどの長さに切り、先端の葉を数枚残して下の葉は取り除きます。切り口を斜めにカットして1時間ほど水に浸け、発根促進剤を付けてから清潔な挿し木用土に挿します。土を乾かさないように明るい日陰で管理すれば、数ヶ月で発根します。

種まきの時期と発芽のコツ

ミモザは種からでも育てられます。花後にできたさやが茶色く乾燥したら種を収穫し、秋の9月〜10月頃に種まきをします。ミモザの種は皮が硬いため、発芽しやすくする一工夫が必要です。熱湯に一晩浸けておくか、種の表面をヤスリなどで少し傷つけてからまくと、発芽率が上がります

鉢植えでミモザを小さく育てるコツ

鉢植えで飼育中のミモザ
「ミモザは好きだけど、大きくなるのは困る」という方は、鉢植えでコンパクトに育てるのがおすすめです。ベランダなどの限られたスペースでも、ポイントを押さえれば十分に楽しむことができます。

植え替えの頻度と手順

鉢植えで育てていると、鉢の中で根がいっぱいになる「根詰まり」を起こします。根詰まりすると、水の吸収が悪くなったり、生育が衰えたりするため、1〜2年に一度は植え替えが必要です。

植え付けと同様に、春か秋の気候の良い時期に行います。根鉢を崩さないように注意しながら、一回り大きな鉢に植え替えます。これ以上鉢を大きくしたくない場合は、根鉢の周りを少しだけほぐして古い根を整理し、同じ大きさの鉢に新しい土で植え直します。

ひょろひょろにさせない対策

鉢植えで育てると、幹が細くひょろひょろとした姿になりやすいことがあります。これを防ぐためには、まず若木のうちは必ず支柱を立てて、幹がまっすぐ育つように支えてあげましょう。そして、適切な時期に「芯止め」の剪定を行い、高さを抑えて横に枝が張るように促します。日当たりと風通しの良い場所で管理することも、がっしりとした株を育てるための重要なポイントです。

悩み 対策
根詰まり 1~2年に一度、根鉢を崩さず植え替える
ひょろひろになる 支柱を立てる、芯止め剪定で高さを抑える

ミモザに発生しやすい病気と害虫

ミモザの葉

ミモザは比較的丈夫な植物ですが、風通しが悪いなどの条件下では病気や害虫が発生することもあります。早期発見と適切な対処で、被害を最小限に食い止めましょう。日頃から植物の様子をよく観察することが大切です。

注意すべき病気

ミモザで注意したい病気の一つが「うどんこ病」です。葉の表面に白い粉をまぶしたようなカビが生える病気で、光合成を妨げて生育を悪化させます。湿度が低く乾燥した時期の、風通しが悪い場所で発生しやすいです。症状が出た葉は取り除き、専用の薬剤で対処します。

また、カイガラムシの排泄物が原因で葉が黒くなる「すす病」が発生することもあります。これは見た目が悪いだけでなく、光合成を妨げます。原因となるカイガラムシを駆除することが根本的な対策になります。

注意すべき害虫

ミモザには「カイガラムシ」がつきやすいです。成虫になると硬い殻に覆われて薬剤が効きにくくなるため、幼虫のうちに駆除するか、歯ブラシなどでこすり落とすのが効果的です。

また、新芽などの柔らかい部分には「アブラムシ」が発生することもあります。植物の汁を吸って弱らせるだけでなく、病気の原因にもなるため、見つけ次第、薬剤などで駆除しましょう。どちらの害虫も、風通しを良くすることで発生をある程度予防できます。

剪定したミモザの楽しみ方

ミモザのリース

ミモザは剪定が欠かせない植物ですが、切り取った枝も無駄なく楽しむことができるのが大きな魅力です。鮮やかな黄色の花は、お部屋をぱっと明るく彩ってくれます。ここでは、剪定した枝の活用アイデアをご紹介します。

リースにして飾る

ミモザのしなやかな枝は、リースの材料にぴったりです。市販のリース台に、短く切ったミモザの枝をワイヤーで巻きつけていくだけで、簡単に素敵なリースが完成します。フレッシュな状態から、徐々にドライになっていく色の変化も楽しむことができます。

 

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スワッグにして飾る

スワッグは、花や葉を束ねて壁にかける飾りのことです。剪定したミモザの枝を数本束ねて、麻ひもなどで根元をきつく縛るだけで、おしゃれなスワッグが出来上がります。ユーカリなど、他のグリーンと組み合わせるのもおすすめです。

ドライフラワーにする

ミモザはドライフラワーにしても、美しい黄色の花色を長く保つことができます。剪定した枝を、風通しの良い日陰に逆さに吊るしておくだけで、1〜2週間ほどで綺麗なドライフラワーになります。乾燥すると花がポロポロと落ちやすくなるので、優しく扱いましょう。

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まとめ

ミモザのリース
ミモザの育て方について、準備から剪定、楽しみ方まで幅広くご紹介しました。成長が速く剪定が必須という特徴はありますが、ポイントさえ押さえれば管理は難しくありません。ぜひご家庭でミモザを育てて、春の訪れを告げる幸せの黄色い花を楽しんでください。

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