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【初心者向け】サンスベリアの育て方|基本情報から水やりの仕方、増やし方まで解説

【初心者向け】サンスベリアの育て方|基本情報から水やりの仕方、増やし方まで解説

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多肉質の葉っぱに模様が入るサンスベリアは、古くから親しまれている観葉植物の一つで、リビングやオフィスに置くインテリアグリーンとして人気があります。

この記事では、サンスベリアの基本情報から育て方、増やし方までを詳しくご紹介していきます。サンスベリアを長く楽しめる置き場所や水やりの仕方を把握して、美しく元気な株に育てていきましょう。

サンスベリアの基本情報

サンスベリアの基本情報
まず、サンスベリアの基本情報についてみていきましょう。

科名 キジカクシ科
属名 サンスベリア属
和名 千歳蘭(チトセラン)
英名 Snake plant
学名 Sansevieria
別名 トラノオ(虎の尾)、サンセベリア
原産地 南アジア、アフリカ
分類 多年草
販売時期 通年
耐暑性 強い
耐寒性 弱い

南アジアやアフリカの乾燥地帯を原産地とするサンスベリアは、高温と乾燥に強く、寒さと過湿に弱い性質があります。10℃以下の温度では生育できないため、冬場は室内で育てるとよいでしょう。

特徴

多肉質でスタイリッシュな印象の葉が特徴のサンスベリア。水やりの頻度が少なく、剪定もあまり必要ないため、初心者でも比較的管理がしやすい植物です。サンスベリアは品種によって印象が異なるため、置き場所に合わせて、葉の模様や大きさを選んでみてくださいね。

主な品種

サンスベリアには約70の品種があり、一般的には基本種である「トリファスキアータ」と、その園芸品種が流通しています。品種改良もされているため、ぜひ店頭でお気に入りのサンスベリアを探してみてください。

サンスベリアの代表的な品種をご紹介します。

サンスベリア・トリファスキアータ・ローレンティー

サンスベリア・トリファスキアータ・ローレンティー
濃い緑色に横縞模様が入り、縁は黄色の斑が入る葉が特徴。別名「トラノオ(虎の尾)」と呼ばれるサンスベリアのなかでもっともポピュラーな品種です。

サンスベリア・トリファスキアータ・ローレンティー・コンパクタ

ローレンティーの矮性種(わいせいしゅ)で、草丈は20〜30cm。最大でも60cmほどに抑えられ、コンパクトに育てられます。

サンスベリア・トリファスキアータ・ハニー

サンスベリア・トリファスキアータ・ハニー
ローレンティーと比べて、葉の横幅が広く、草丈20cmほどの小型種。葉が白くスタイリッシュな印象の「シルバーハニー」、明るい黄色の葉が特徴の「ゴールデンハニー」などがあり、卓上に置く観葉植物としておすすめです。

サンスベリア・キリンドリカ

サンスベリア・キリンドリカ
太い棒状の葉を真っすぐ上に伸ばす見た目が特徴。独特な存在感があり、店舗やリビングに置くメインの観葉植物としてもおすすめです。キリンドリカと似た品種に「スタッキー」があります。

サンスベリアを育てるために必要なもの

サンスベリアを育てるために必要なもの
サンスベリアを育てるために必要なものは、以下のとおりです。

  • サンスベリアの苗
  • プランターや鉢
  • 培養土
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 肥料
  • スコップ
  • ジョウロ
  • 園芸ハサミ
  • 割りばし
  • マルチング材(バークチップなど)

サンスベリアは、そのまま飾れる鉢植えで販売されていることも多いでしょう。しかし、鉢いっぱいに葉が付いていたり、土や鉢底から根が見えたりしている株は、植え替えをして環境を整える必要があります。

サンスベリアの土は、初心者の方には水はけの良い「観葉植物用の土」や「サンスベリア専用の土」がおすすめ。また、サンスベリアの葉は固く、扱いに注意が必要なため、割りばしがあると土のすき間を埋める際に便利です。

サンスベリアの育て方

サンスベリアの育て方
丈夫で育てやすいサンスベリアは、初心者の方でも簡単に育てられます。しかし、置き場所や水やりの仕方など、わからないことも多いでしょう。

サンスベリアの葉を健康に育てるためのポイントをご紹介します。

日当たり・置き場所・温度

サンスベリアは日当たりと風通しの良い場所を好みます。以下を参考に、季節に応じて置き場所を変えてあげるとよいでしょう。

春と秋

日当たりの良い場所に置きます。室内の窓際や風通しの良い屋外に置くと、株が丈夫に育ちます。

屋外の半日陰やレースカーテン越しの窓際などに置きます。直射日光や西日による葉焼けに注意してください。

10℃以上を保てる室内に置きます。あたたかい日光を浴びられる窓際が向いています。

植え付け・植え替えの方法

植え付けは5〜9月ごろが適期。サンスベリアは秋〜冬にも入手できますが、植え替えは春まで待ってからおこないましょう。

植え付けの手順とポイントは以下のとおりです。

  1. ポットや鉢から根鉢を取り出します。根が詰まっていたら、傷つけないように注意しながら軽くほぐしてください。
  2. 鉢の縁から3cmほどの高さに植え付けます。サンスベリアの根は横に伸びる性質をも持つため、深植えにして倒れるのを防ぐことがポイント。割りばしなどで土をつついて、すき間を埋めましょう。
  3. 植え付け後は、鉢底から水が流れ出るまで、たっぷりと水を与えてください。

水やり・葉水の仕方

南アジアやアフリカの乾燥地帯が原産地のサンスベリアは、水やりのしすぎに注意しましょう。生育期である5〜9月以外は、極力水を控えて管理することがポイントです。

5〜9月は、土が乾いたらたっぷりと水を与えます。10月以降は、水やりの頻度を月に1回ほどに減らしていき、冬は基本的に水やりは必要ありません。

ただし、冬の室内は暖房をつけているため、乾燥している場所に置くこともあるでしょう。サンスベリアの葉がしんなりとしていたら、霧吹きなどで葉水をして水分を与えてください。

Tips
株元に水が溜まると病気の原因になる場合がありますので、水やりの際は株元にかからないよう注意しましょう。

肥料のやり方

サンスベリアは肥料がなくても育ちますが、生育期に与えることで株の生育が良くなります。5〜9月ごろにゆっくりと効くタイプの「緩効性肥料」を2か月に1回与えるか、2~3
週間に1回を目安に「液体肥料」を与えます。

気温が10℃以下を下回る11~3月は休眠期のため、水やりと同様に肥料も与える必要はありません。冬に肥料を与えると、根が傷む原因となります。

剪定の仕方

丈夫なサンスベリアは、植えっぱなしにしていると葉がどんどん増えます。風通しが悪いときや鉢をこれ以上大きくしたくないときは、剪定をして株を整えましょう。

サンスベリアの剪定の適期は、5〜9月。初心者の方は、新芽が出る5〜6月ごろがおすすめです。古くなった葉や傷んだ葉を根元から取り除いて、株元をすっきりとさせていきましょう。

増やし方

剪定で切り取った葉は、新しい鉢に植えて増やすこともできます。また、葉が込み合っていたら、株分けをして子株を大きく育てる方法もあります。

サンスベリアの増やし方とコツは以下のとおりです。

葉挿し

5〜10cmに切って2日ほど乾燥させたサンスベリアの葉を赤玉土や川砂に挿します。根が出るまでの1か月ほどは、水を与える必要はありません。発根した葉を土に植え付け、水をたっぷりと与えたあとは、通常の育て方と同じく乾燥気味に育ててください。

株分け

剪定や植え替えのタイミングで、根元に付いている子株を優しく切り分けます。1日ほど乾燥させてから土に植え付け、根がしっかりと伸びるまでぐらつかないように注意しましょう。

サンスベリアの葉挿しや株分けは、5〜9月に実施できます。初心者の方は、根が付きやすい5〜6月におこない、発根するまでは動かさないことが成功させるためのコツです。

サンスベリアのトラブルと対策・対処法

サンスベリアのトラブルと対策・対処法
少ない手入れで育てられるサンスベリアですが、根腐れや害虫などが発生するおそれがあります。正しい対策を知ってトラブルを防いでいきましょう。

サンスベリアのトラブルが起こる原因や対処法についてご紹介します。

根腐れ

土が湿ったままの状態であったり、葉の色が茶色っぽくなっていたりしたら、根腐れを起こしていないかを確認してみましょう。

根鉢を取り出し、黒くなっている部分や腐っている部分があれば取り除いてください。元気な部分が残っていれば、清潔な新しい土に植え替えて新しい芽を伸ばしていきましょう。

根腐れの主な原因は、排水性の悪い土や水の与えすぎです。とくに冬の低温期には、水やりをしすぎると根が腐るため注意しましょう。

根詰まり

鉢底や土の表面から根が見えていたら、根詰まりを起こしています。植え替えの際には、成長期に備えて、鉢の大きさに余裕があるものを選んでおくとよいでしょう。

根詰まりしている株は、一回り大きな鉢に植え替えます。そのままの鉢で育てたい場合は、剪定や株分けをして植え直してください。

葉焼け

夏の直射日光や西日に長時間あたると、葉焼けを起こすおそれがあります。葉の色が薄く、一部が茶色っぽくなっていたら、置き場所を替えて対策しましょう。

葉焼けを起こした葉は、残念ながら元の色には戻りません。茶色になった部分をカットして見た目を整えてください。

害虫トラブル

サンスベリアは、風通しが悪いと害虫トラブルが発生するおそれがあります。主に、以下の害虫への対策と駆除をおこないましょう。

アブラムシ

サンスベリアの葉にテカリがあり、触るとベタベタする場合はアブラムシが付いている可能性があります。アブラムシを見つけたら、なるべく早く取り除きましょう。

日当たりや風通しが悪いとアブラムシが発生しやすくなります。剪定や株分けで風通しを良くしたり、置き場所を変えたりして対策してください。

ハダニ

ハダニの主な発生時期は3〜10月ごろ。サンスベリアと同じ乾燥した環境を好むため、大量発生に注意しましょう。見つけたら水で洗い流して取り除きます。

カイガラムシ

サンスベリアの葉にボツボツとした粒が付いていたらカイガラムシの可能性があります。殻を被っているカイガラムシはスプレーで駆除できないため、直接取り除いてください。

カイガラムシも乾燥している環境を好むため、水切れに注意し、定期的に霧吹きで葉水をおこなうとよいでしょう。

サンスベリアのよくある質問

サンスベリアのよくある質問
初心者でも簡単に育てられる観葉植物としておすすめのサンスベリア。手入れが少なくても育てられる性質がある一方で、水やりの頻度に迷ってしまうという声もあります。

また、置き場所に合わせて樹形を整えたい場合もあるでしょう。そこでサンスベリアの疑問を解消し、健康に育てるためのヒントをご紹介します。

サンスベリアの水不足の症状は?

サンスベリアの水不足による症状は、以下を参考にしてください。

  • 葉にしわができる
  • 葉がたるんで垂れさがる
  • 葉が内側に丸まる

葉に水分を多く含むサンスベリアは、水不足になると葉にしわができたり、葉が丸まったりします。乾燥に耐えるサンスベリアですが、水不足の症状が見られたら水やりや葉水をして葉の健康を保ちましょう。

サンスベリアは水耕栽培で育てられる?

観葉植物は、水耕栽培で楽しめることも魅力の一つです。しかし、サンスベリアは湿気に弱いため、残念ながら水耕栽培には向いていません。

サンスベリアは土で栽培する方法が簡単です。土の露出が気になる場合は、クルミチップなどのマルチング材を使ってみてはいかがでしょうか。

土を使うことによる虫の発生が気になる場合は、無機質の「赤玉土」や、水耕栽培でも用いられる「ハイドロボール」を利用する方法もあります。自宅の環境や飾りたい場所に合わせて、最適な方法を見つけてくださいね。

サンスベリアの葉が曲がる・広がる原因は?

サンスベリアの葉が曲がる原因としては、主に以下が考えられます。

  • 日光不足
  • 根腐れ
  • 根詰まり
  • 凍害

日光を好むサンスベリアは、日当たりが悪い場所で長期間育てていると葉が弱々しくなり、折れ曲がる原因となります。また、根詰まりを起こして葉が折れ曲がるおそれもあります。

葉の根元付近から折れたり、横に広がったりしていたら、水の与えすぎや凍害による根腐れが起こっていないかを確認してください。樹形が乱れてしまったサンスベリアは、剪定や植え替えで株を整えましょう。

サンスベリアのなかには「ファーンウッド」のように横へ広がるように育つ品種もあります。置き場所に合わせた高さとかたちに育つ品種を選ぶことも大切です。

お気に入りのサンスベリアを見つけて育てよう!

お気に入りのサンスベリアを見つけて育てよう!
サンスベリアの育て方のポイントや水やりの仕方、増やし方についてご紹介しました。サンスベリアは正しい方法で栽培すれば、観葉植物が初心者の方でも簡単に育てられます。

多肉質で乾燥を好むサンスベリアは、水のやりすぎと冬の断水に注意することが、栽培を成功させるためのコツです。また、さまざまな品種があるため、自宅に合わせた葉やかたちを探す楽しみもあります。

お気に入りのサンスベリアを見つけて、育ててみてはいかがでしょうか。

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