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スナップエンドウの育て方|種まきから収穫までの手順と注意点を初心者向けに解説

スナップエンドウの育て方|種まきから収穫までの手順と注意点を初心者向けに解説

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はじける食感がおいしいスナップエンドウは、家庭菜園でも簡単に育てられる野菜です。この記事では、初めてでも失敗しないスナップエンドウの育て方を、家庭菜園初心者向けにわかりやすくご紹介します。

収穫時期が長くなるように育てれば、1株でたくさんのスナップエンドウを収穫できますよ。水やりのコツや肥料の与え方、置き場所の注意点などを知って、おいしいスナップエンドウに育てていきましょう。

スナップエンドウの基本情報

スナップエンドウの基本情報
まず、スナップエンドウの基本情報について確認していきましょう。

科名 マメ科
属名 エンドウ属
和名 スナップエンドウ
英名 Pea
学名 Pisum sativum L.
別名 スナックエンドウ、スナップピース
原産地 中央アジア~中近東
分類 一年草
販売時期 種:通年
苗:9~11月、2~4月
収穫時期 春まき:6~8月
夏まき:10~11月
秋まき:4~6月
耐暑性 普通
耐寒性 普通

スナップエンドウは「サヤエンドウ」に分類されるマメ科の野菜。春まきと秋まきが可能(温暖地では夏まきも可能)なスナップエンドウの種は通年入手できますが、種まきをするタイミングで新鮮な種を入手するとよいでしょう。苗は9〜11月と2~4月ごろに店頭に並びます。

冷涼な気候を好み、低温で花芽ができる特徴をもつため、初心者の方は栽培が簡単な秋まきからはじめるのがおすすめです。ただし、寒さが厳しい寒冷地では春まきが適しているため、種袋に記載されている種まき時期を確認してください。

主な品種

エンドウは大きく分けてさやごと食べる「「サヤエンドウ」とさやは食べずに実だけ食べる「実エンドウ」の2つに分類されます。

【サヤエンドウ】

  • キヌサヤエンドウ:実が大きくなる前の若いサヤを収穫したもの。薄くてシャキシャキとした食感が特徴。
  • スナップエンドウ:グリーンピースを皮ごと食べれるように品種改良したもの。キヌサヤよりもさやが肉厚で豆も大きい。

【実エンドウ】

  • グリーンピース:さやにしわができ始めた頃に収穫する。甘みがあるが青臭さもある。
  • ウスイエンドウ:グリーンピースを品種改良して作られたもの。グリーンピースよりも皮が薄く、甘みが控えめで青臭さも少ない。
Tips
エンドウが発芽した状態で食べるものが「豆苗」です。

スナップエンドウは、サヤと実の両方を食べることが可能です。また「つるなし」と「つるあり」の2種類に分類され、基本的につるありは収穫量が多くなり、つるなしはコンパクトに育てたい場合に向いています。

初心者の方におすすめの主な品種をご紹介します。

ジャッキー

甘みが強く、歯切れが良い食感を楽しめる、つるありスナップエンドウの定番品種。側枝が発生しやすいため、たくさん収穫したい方におすすめです。

つるありスナック

サクサクとした食感と強い甘みを楽しめるスナップエンドウの人気品種。栽培しやすく、収穫量も期待できます。

つるなしスナック2号

うどんこ病に強く、プランター栽培に向くつるなしスナップエンドウ。つるありと比較して枝の分岐が少なく、コンパクトに育てたい方におすすめの品種です。

スナップエンドウを育てるために必要なもの

スナップエンドウを育てるために必要なもの
スナップエンドウを育てるために必要なものは以下のとおりです。

  • スナップエンドウの種または苗(初心者は苗がおすすめ)
  • プランターや鉢
  • プランター(幅65cm、深さ30cm以上)
  • 培養土
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 肥料
  • スコップ
  • ジョウロ
  • 園芸ハサミ
  • マルチング材(バークチップなど)
  • 不織布などの防寒材
  • 支柱
  • ネットもしくはひも(麻ひもなど)

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スナップエンドウは、つるなしタイプでも草丈60cm以上に育ちます。プランターで育てる場合は、幅65cm×深さ30cmのプランターに、スナップエンドウ2株を目安に植え付けるといいでしょう。

つるが伸びてきたら、支柱と誘引するためのひもが必要になります。冬越しの防寒対策として、不織布やビニールなどを用意しておきましょう。

スナップエンドウの育て方

スナップエンドウの育て方
秋に植えて翌春に収穫時期を迎えるスナップエンドウは、適切なタイミングを守って育てることが大切。ポイントを押さえれば、初心者の方でも簡単に栽培できますよ。

植え付けから収穫まで、スナップエンドウをおいしく育てるための方法をご紹介します。

日当たり・置き場所・温度

スナップエンドウの栽培では、日当たりと風通しの良い場所を選んでください。生育適温は15〜20℃で、冷涼な気候を好みます。

比較的寒さに耐えるスナップエンドウですが、冬は防寒対策が欠かせません。ただし、低温にあたると花芽がつく性質をもつため、屋外の日当たりが良い場所で育てていきましょう。

植え付け方

秋まきのスナップエンドウの植え付け時期は11~12月です。植え付ける株間の目安は、プランター栽培で20cm、地植えでは30cmです。つるが伸びるため、風通しが良くなるように植え付けをおこなってください。

種から栽培する場合は10~11月頃が適期。プランターや畑に2〜4粒ずつ直まき(じかまき)し、生育の良い芽を残して育てます。苗を購入する場合は、つるが間延びしておらず、葉の色が濃くツヤのある株を選んでください。

水やりの仕方

スナップエンドウを植え付けたあとは、水をたっぷりと与えてください。プランターの場合は、土がしっかりと乾いたタイミングで与えて、やや乾燥ぎみに育てていきましょう。

冬越し後の春は気温が上がるため、水切れに注意が必要です。花がつきはじめたスナップエンドウは水分を多く必要とするため、毎日1回を目安に水を与えるといいでしょう。

地植えの場合は、植え付け時に水をたっぷりと与えたあとは、基本的に水やりは必要ありません。ただし、開花〜収穫時に土が乾燥している場合は水を与えてください。

肥料のやり方

マメ科の植物は、根粒菌などの働きによりやせ地でも育つ性質をもっていますが、エンドウは例外で、生育に応じた肥料が欠かせません。

ただし、肥料を与えすぎると病害虫が発生しやすくなります。以下を目安に、適切なタイミングで肥料を与えましょう。

元肥

植え付け時には土に元肥として化成肥料を混ぜ込みます。初心者の方は、元肥の入った野菜用培養土がおすすめです。

追肥

つるが伸び始め支柱を立てるころ、花が咲き始めるころ、収穫が始まるころの3回を目安に、化成肥料を株のまわりにまきます。このとき、かさが減った分の土を足して、株が倒れないように支えてあげましょう。

摘心の仕方

スナップエンドウは、芽の先端を切り取る「摘心」をおこなうことで、側枝の生育が良くなり収穫量を増やせます。根元から伸びる「親づる」と、そこから伸びる「子づる」を残し、子づるから「孫づる」が伸びたら摘心のタイミングです。

花が咲いていても、孫づるはハサミで切り取ってください。摘心をおこなうことで、親づると子づるに栄養が向かい、実つきが良くなります。

支柱の立て方

つるを伸ばしながら生育するスナップエンドウは、支柱と誘引で株を支えることが成功させるためのポイント。草丈20cmほどを越えたタイミングで、鉢を囲むように支柱を立ててください。

支柱は、65cmのプランターで6本が目安です。つるありは2m、つるなしは1.2mの長さを目安に支柱を立て、つるが絡みやすくなるようネットを張ります。ひもの場合は30cm間隔の高さに巻きつけましょう。

生育の初期段階でつるの先端を支柱やネットに誘引してください。その後は自然と上へつるが伸びていきますが、生育に応じて適宜誘引することで風通しが良くなり、病害虫に強い元気な株を育てることができます。

スナップエンドウを育てるときの注意点

スナップエンドウを育てるときの注意点
比較的育てやすいスナップエンドウですが、環境が合っていないと、株の勢いがなくなり実つきも悪くなってしまいます。スナップエンドウの栽培では、連作障害を避けること、冬は防寒対策をおこなうことで失敗を防げます。

注意点を押さえて、おいしいスナップエンドウを育てていきましょう。

連作を避ける

エンドウは、マメ科のなかでも連作を嫌う野菜です。一度育てた場所では3〜5年の間隔をあけてから、栽培をおこなってください。

プランター栽培では、新しい培養土を使用するのがおすすめです。地植えでは、エダマメをはじめとしたマメ科の野菜と連作にならないように注意して栽培計画を立てていきましょう。

冬は防寒対策をおこなう

寒さに比較的強いスナップエンドウですが、株が大きくなると寒さに弱くなる性質があります。12~2月の冬時期は寒冷紗やビニールで保温して、冬越しを成功させましょう。

鉢を移動させる方法もありますが、低温に当てることも必要なため、屋外で管理してください。また、20cm以上に育った株は凍害を受けやすいため、地域に合った植え付けタイミングを守ることがポイントです。

コンパニオンプランツを取り入れるのもおすすめ

スペースに余裕がある場合は、一緒に栽培することで元気に育つ「コンパニオンプランツ」を取り入れる方法がおすすめです。スナップエンドウと相性の良いコンパニオンプランツをご紹介します。

ルッコラ

ゴマの香りが特徴で、サラダやパスタ料理に活躍する葉物野菜。エンドウの株元に植え付けることで、直射日光を避けてよく育ち、土の乾燥を防いでくれます。

パセリ

パセリの香りは、害虫を寄せつけない「忌避効果(きひこうか)」があるとされています。エンドウの近くに植え付けると、害虫対策として活躍します。

ナス

ナスが育ったあとの土は、肥沃な土を好むスナップエンドウに向いています。ナスの株元にスナップエンドウの種をまくことで、苗が育ちやすくなり、冬の風除けになってくれます。

相性の良いコンパニオンプランツに対して「ネギ類」はエンドウとの相性が悪いため注意してください。酸性土壌に弱いスナップエンドウを畑で栽培する場合は、植え付け前の土づくりをしっかりとおこなうことが大切です。

 

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スナップエンドウの病気・害虫対策

スナップエンドウの病気・害虫対策
スナップエンドウの病害虫対策では、枝や葉が密集しないように誘引や摘心をして、うどんこ病の発生を抑えることがポイント。春〜初夏は、新芽や葉につく害虫を早期発見して対処することが大切です。

主に、以下の病害虫への対策と駆除をおこないましょう。

うどんこ病

うどんこ病は、春と秋の涼しい季節になると発症するおそれがあります。病気が広がるとスナップエンドウの葉やサヤまでが白いうどん粉(小麦粉)をまぶしたような状態となります。風通しが悪く、枝が混みすぎている場合に発生しやすいため注意しましょう。

アブラムシ

アブラムシは、1〜2mmほどの害虫で、スナップエンドウの新芽やサヤにつきやすい点が特徴。見つけたらできるだけ早く取り除きましょう。窒素成分が多いと多発するため、肥料を与える際は注意してください。

ハモグリバエ

別名「絵描き虫(えかきむし)」といわれる害虫で、幼虫が葉に穴をあけて食害し、絵描き状の症状があらわれます。絵描きの先に潜伏している幼虫やさなぎを取り除くか、薬剤を散布して駆除します。

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スナップエンドウの育て方のポイントや苗から育てる手順、注意点についてご紹介しました。スナップエンドウは正しい方法で育てれば、家庭菜園が初めての方でも簡単に栽培できる野菜です。

適切なタイミングで植え付けて、しっかりと育った株で春を迎えることが、スナップエンドウ栽培を成功させるためのポイント。追肥や摘心をうまくおこなえば、おいしいスナップエンドウを繰り返し収穫できますよ。

今年の秋は、春の収穫が楽しみになるスナップエンドウ栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

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