コーナンTips ペット 【獣医師監修】犬の適切な散歩時間は?犬種別の目安と注意点 【獣医師監修】犬の適切な散歩時間は?犬種別の目安と注意点 ペット クリップボードにコピーしました 【獣医師監修】犬の適切な散歩時間は?犬種別の目安と注意点 この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました 犬のお世話で欠かせない散歩。一日の楽しみとして、愛犬と近所を歩いている飼い主さんは多いでしょう。 一方で「時間が長すぎて疲れていないかな?」と心配になったり、逆に「短すぎて物足りないかな?」と不安を感じたりしている方もいるのではないでしょうか。 そこで本記事では、犬の適切な散歩時間を紹介します。犬の散歩についてよくある疑問にも答えていますので、愛犬との散歩に悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。 目次 犬の散歩は必要?【犬種別】犬の適切な散歩時間小型犬中型犬大型犬犬の散歩を充実させるための注意点愛犬の呼吸をチェックする季節に合わせて時間帯を変える散歩コースをランダムにする室内遊びも取り入れる犬の散歩時間に関するよくある質問犬は散歩しないとどうなる?犬は散歩しすぎるとどうなる?子犬の散歩はいつから始めるべき?シニア犬の散歩時間と回数の目安は?犬の散歩時間はバラバラでもいい?犬の散歩に毎日行けないけど大丈夫?雨の日も犬の散歩に行くべき?愛犬に合わせた散歩を心がけよう! 犬の散歩は必要? 散歩は、犬の健康を保つためにも欠かせないお世話の一つです。 散歩をしなければ運動不足に陥り、肥満になるおそれがあります。また、筋肉量が減り、弱い体にもなりかねません。 さらに、ストレスがたまってしまい、いたずらなどの問題行動が増えたり、ストレスが原因で病気にかかったりする危険性もあります。 もともと運動量の少ない小型犬は「散歩は必要ないのでは?」と思われがちですが、散歩はすべての犬種に必要です。 ただし、犬種によって適切な時間と回数が異なります。 愛犬に合った時間と回数で楽しみましょう。 ▶犬の散歩用品を見てみる 【犬種別】犬の適切な散歩時間 犬の大きさ別に、適切な散歩の時間・回数を以下の表にまとめました。 犬のサイズ 時間(1回) 回数(1日) 大型犬 30〜60分 2回 中型犬 20〜40分 2回 小型犬 15〜30分 1〜2回 以下で、犬種別にくわしく解説します。 小型犬 トイプードルやチワワ、ミニチュア・ダックスフンドなどの小型犬に適した散歩時間は、1回あたり20〜30分です。回数は、1〜2回が適しています。 ただし、成犬でも体重が4kg以下の小型犬は散歩しすぎに注意しましょう。骨や関節が弱い傾向があり、長時間の散歩は体に負担がかかるためです。 関連記事 【獣医師監修】チワワの特徴は?性格や飼い方、病気対策、注意点などを徹底解説 関連記事 【獣医師監修】トイプードルの特徴と性格|しつけやお手入れなど飼い方のコツを紹介 関連記事 【獣医師監修】ミニチュア・ダックスフンドの特徴|性格や飼い方のポイントを解説 中型犬 柴犬やシェットランド・シープドッグ、アメリカン・コッカースパニエルなどの中型犬に適した散歩時間は30分〜1時間、回数は1日2回程度です。 ただし、ボーダー・コリーやビーグルなど、もともと狩猟犬や牧羊犬だった犬種は、多くの運動量を必要とします。物足りなさそうにしている場合は、ドッグランなどで遊ばせるといいでしょう。 関連記事 【獣医師監修】柴犬の特徴|性格やしつけ方など飼うために必要な知識を詳しく解説 大型犬 ラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバー、セント・バーナード、秋田犬などの大型犬は、ほかの犬種よりも体が大きいぶん運動量も多いため、1日2回、1回あたり1時間前後の散歩が必要です。 ただし、激しい運動は足腰や関節、心臓に負担を与えてしまうため注意しましょう。ゆっくり長く歩かせることが大切です。 犬の散歩を充実させるための注意点 愛犬に散歩を楽しんでもらうためには、以下のポイントに留意することが大切です。 呼吸の早さ ベストな時間帯 飽きないコース選び 散歩以外の遊びをプラス 以下で詳しく解説します。 愛犬の呼吸をチェックする 呼吸の具合で運動量を確認しましょう。犬も人間と同じで、運動をすると呼吸が速くなります。 散歩から30分経っても口を開けずに呼吸をしている場合は、運動量が足りていないかもしれません。 逆に、口を開けて「ハッハッハッ」と短い呼吸をしている場合は、運動量が十分に確保できているといえます。 呼吸が速く苦しそうにしている場合は、運動量が多すぎるサインです。時間や距離を短くするといいでしょう。 体力の程度は、犬種によって異なります。愛犬の体力がどの程度か把握したうえで、呼吸の速さに注意しながら歩を進めてください。 季節に合わせて時間帯を変える 季節や気温に合わせて散歩する時間帯を変えることも大切です。 春や秋は穏やかな気候で過ごしやすいため、1日を通して散歩できます。ただし、朝と夜の寒暖差に注意しましょう。春なら朝夕、秋なら日中がおすすめです。その日の気温によって調節してください。 夏場の散歩は、涼しい早朝と日が暮れた夕方以降におこないます。気温が最も上がる昼間は避けてください。犬の体は地面に近いため日光の照り返しを受けやすく、熱中症にかかるおそれがあります。また、日光で熱くなったコンクリートの上を歩くと、肉球がやけどを負う危険性があるため、なるべく避けましょう。直射日光が当たらず、地面も熱くなりすぎない木陰などが安全です。 一方、冬場の散歩は、日中の暖かい時間帯がベストです。晴れた日はポカポカと気持ちよく散歩できるでしょう。曇りの日や雪がちらつくなど、日中でも寒さが厳しい場合は、服を着せて防寒対策をすると安心です。 関連記事 犬のための暑さ対策6選!エアコンなしはNGな理由とおすすめ対策グッズ 散歩コースをランダムにする 散歩コースはランダムにしたほうが、犬にとって良い刺激となります。 毎回コースが同じだと、見慣れた景色が続き犬も飽きてしまいます。体調が良好で気温も問題ないのに散歩に行きたがらない場合は、コースに飽きているかもしれません。 ただし、いきなりすべてのコースを変えたり頻繁に変えたりすると、新しい道に戸惑い、かえってストレスを感じさせてしまいます。コースを変えるときは元のコースを残しながら、少しずつ変えていきましょう。 以下のポイントを取り入れるだけでも、大きな刺激を与えられます。 いつものコースとは反対の道からスタートする いつもはまっすぐ進む道を曲がって進んでみる 細い道や田んぼ道などに寄り道してみる 犬によって、コースの好みやこだわりは異なります。愛犬の反応を見ながら、楽しんでもらえるコースを見つけましょう。 室内遊びも取り入れる 散歩をしても物足りなさそうにしている場合や、やむを得ず散歩に行けなかった場合は、室内遊びで運動をさせてあげましょう。 室内遊びは外の運動ほど体力を使いませんが、おもちゃ遊びで好奇心を刺激したり、飼い主さんとのコミュニケーションを深められたりと、メリットもたくさんあります。 手軽に始められる定番の室内遊びは以下のとおりです。 引っ張りっこ遊び:おもちゃなどを綱引きのようにして引っ張り合う遊び 取ってこい遊び:おもちゃやボールを投げて取ってくる遊び 宝探し:お気に入りのおもちゃを部屋の中に隠して見つける遊び アジリティごっこ:家にあるものを使って楽しむ障害物競走 室内遊びも散歩コースと同様、やりすぎると飽きてしまいます。飽きる前にやめ、ランダムに組み合わせて遊ぶといいでしょう。 ▶犬用おもちゃの商品を見てみる Tips アジリティとは、犬と人間がペアになって障害物競争をする、イギリス発祥のドッグスポーツです。ハードルを飛び越えたり、トンネルをくぐったりなど、制限時間以内に障害物をクリアしてゴールを目指します。 犬の散歩時間に関するよくある質問 愛犬のお世話に欠かせない散歩とはいえ、天候不良や飼い主さんの都合で行けないこともあるでしょう。毎日同じ時間に行けない飼い主さんもいるかもしれません。 また、肥満や運動不足を防ぐために長めに散歩をしてもいいのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。 ここからは、そんな犬の散歩に関する疑問について、わかりやすくご紹介していきます。 犬は散歩しないとどうなる? 犬が散歩しないとどうなるかというと、最初に運動不足に陥って肥満になることが挙げられます。 肥満は、糖尿病や高脂血症、循環器疾患のリスクを高めます。また、体重が増えることで足腰や関節にかかる負荷が増え、椎間板ヘルニアや膝蓋骨脱臼になるおそれもあるでしょう。 散歩が十分でないとストレスがたまり、咬む・吠えるといった攻撃的な態度が目立つことも少なくありません。家の物を壊したり、フンを食べたりと、飼い主さんを悩ませる行動を起こすこともあります。 さらに、散歩をしないと社会性が身につかないことも難点です。散歩には、ほかの犬や人との出会い、車や電車の音、さまざまな風景などで脳を活性化し、社会性を養う役割があります。社会性が身につかなければ警戒心が強くなり、見知らぬ犬や人に吠えるなどの問題行動につながってしまいます。 以上のことから、散歩は犬の心身を健康に保つために欠かせない1日のルーティンなのです。 犬は散歩しすぎるとどうなる? 多くの犬は散歩が大好きですが、しすぎはよくありません。 犬は、散歩しすぎると関節や筋肉に大きな負担がかかり、ケガや慢性的な痛みを引き起こすおそれがあります。夏場は熱中症や脱水症にも注意が必要です。 以下の様子は、散歩のしすぎのサインです。 呼吸が荒い、苦しそう 舌の色が紫色になっている その場に座り込み動かなくなる 何度もあくびをする 通常、犬の舌はピンク色をしていますが、歩きすぎると体内の酸素が不足し、舌が紫色になることがあります(チアノーゼ)。 以上のサインを見せたときは、すぐに帰宅し、しっかりと休ませてください。 子犬の散歩はいつから始めるべき? 子犬の散歩デビューは、ワクチンプログラムが終了する生後4ヶ月頃が適しています。 ワクチンの接種前は免疫力が低く、この状態で外を歩くと他の犬と接触したり拾い食いをしたりして、感染症にかかるおそれがあるため、散歩デビューはワクチンをすべて打ち終えてからが基本です。 ただし、生後4ヶ月を過ぎると社会性を身に付けるのが難しいといわれているため、生後3ヶ月以内には抱っこ散歩を始め、外の世界に慣れさせておくことが大切です。 また、散歩デビュー時、いきなり外に連れ出し地面を歩かせると、車の音や他の犬にびっくりして散歩を嫌がるようになるかもしれません。デビューする前に、室内で首輪やハーネスをつけ、歩く練習をしておきましょう。 慣れてきたら、自分の足で地面の感覚をつかめるよう、人通りの少ないところで自由に歩かせます。怖がるときはスリングで抱っこし、外の世界に触れさせましょう。 子犬のうちは、地面を歩かなくても、目と耳の情報量だけで疲れてしまいます。長時間の散歩は避け、少しずつ散歩に慣れさせながら、徐々に時間を長くしていきましょう。 シニア犬の散歩時間と回数の目安は? シニア犬にも散歩が必要ですが、老化に伴い運動能力が低下するため、散歩を嫌がったり、行ってもすぐに疲れて立ち止まったりすることがあります。 そのため、1回10分程度の散歩を1日2〜3回に分けて行いましょう。30分〜1時間続けて歩くのは、体に負担がかかることがあります。 散歩するときは、適宜休憩を挟みながら、ゆっくりと歩くことが大切です。時間帯や気温にも注意し、水分補給や防寒着などで体温調節をすることも欠かせません。体調があまりよくないときは無理に連れ出さず、家で安静に過ごしましょう。 また、倒れこんだときの首の負担を減らすためにも、首輪からハーネスに換えることをおすすめします。体をしっかりと支えられるタイプのハーネスなら、起こすときのサポーターになります。 自力で歩けなくなったシニア犬の場合は、抱っこしたりカートに乗せたりすることで散歩を楽しむことが可能です。ただし、この場合も無理は禁物です。 犬の散歩時間はバラバラでもいい? 犬の散歩時間が毎日バラバラになっても、問題ありません。 毎日同じ時間に散歩に行くと、犬は体内時計で散歩の時間を覚え、決まった時間になると「散歩に行きたい!」と要求吠えをするようになります。 要求吠えに毎回応えていると、ますます要求がエスカレートし、飼い主さんがストレスを感じてしまうかもしれません。 毎日バラバラの時間に散歩をすることで要求吠えのリスクが減り、散歩の時間になるまで待つストレスを感じにくくなります。 また、時間をバラバラにすることで、人のペースに合わせられるようになるメリットもあります。 犬の散歩に毎日行けないけど大丈夫? 犬の散歩に毎日行けない飼い主さんもいるかもしれません。 基本的に犬の散歩は毎日が理想ですが、やむを得ず行けない場合は、室内で十分に遊ばせましょう。 先に紹介したおもちゃを使った遊びは、好奇心を刺激できるためおすすめです。 愛犬の好みや性格に合わせ、飽きずに楽しめる遊びを取り入れましょう。 雨の日も犬の散歩に行くべき? 雨の日は、無理に散歩に連れて行く必要はありません。雨の日に散歩すると、体が汚れたり、体が冷えて風邪をひいたりするおそれがあるためです。 散歩で排泄する習慣が身についている場合は、小雨や晴れ間など、散歩しやすい状況になったときに行きましょう。 雨の日でも犬が散歩に行きたがる場合は、体が濡れないようにレインコートを着せると安心です。あらかじめ濡れにくいルートを確認しておき、いつもより短い時間で切りあげると、雨の影響を受けにくくなります。帰宅後は、すばやく体を拭いてください。 また、雨の日は室内ドッグランに連れていくのもおすすめです。天候の影響を受けずに思い切り遊べるのはもちろん、ほかの犬とコミュニケーションを取ることで、より良い刺激を受けられるでしょう。 愛犬に合わせた散歩を心がけよう! 犬の適切な散歩の時間は、犬種により異なります。目安の時間は以下のとおりです。 小型犬:20~30分 中型犬:30~1時間 大型犬:1時間前後 運動量に過不足がないか、散歩中は呼吸の速さを確認しましょう。いつものコースを少し変えることで、飽きずに散歩を楽しめます。 雨の日など、やむを得ず散歩に行けないときは、室内遊びで十分に運動させることが大切です。 本記事を参考に、快適かつ楽しい散歩時間にしてください。 関連記事 【獣医師監修】飼いやすい犬13選|選び方のポイントとおすすめの犬種を紹介 犬の散歩用品を見てみる この記事を監修した人 小松 智彦 獣医師。北海道大学大学院獣医学研究科卒。 20年以上獣医師・研究者として勤務する傍ら、学術論文や業界誌への執筆も多数経験。また幼少期からたくさんの動物を飼育してきたことから飼い主に寄り添える動物博士として活躍中。
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