コーナンTips ペット 【獣医師監修】猫のしつけはこれで安心!効果的な方法と褒め方・叱り方のコツ 【獣医師監修】猫のしつけはこれで安心!効果的な方法と褒め方・叱り方のコツ ペット クリップボードにコピーしました 【獣医師監修】猫のしつけはこれで安心!効果的な方法と褒め方・叱り方のコツ この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました 猫を家族に迎えたら、次に考えるのが「しつけ」ではないでしょうか。可愛らしい猫との生活をより豊かで快適なものにするためには、適切なしつけが欠かせません。しかし、「猫にしつけは必要なの?」「どうやって教えたらいいの?」と疑問や不安を感じる方も多いでしょう。この記事では、猫のしつけの基本から具体的な方法、役立つコツまでを分かりやすく解説します。正しい知識を身につけ、愛猫との信頼関係を深めながら、楽しくしつけに取り組んでいきましょう。 目次 猫のしつけを始める前に知っておきたいこと猫にしつけは本当に必要?その理由を解説猫のしつけで大切な心構えとは?犬のしつけとの違いを理解する猫のしつけはいつから始めるべき?子猫のしつけ開始のベストタイミング成猫からでもしつけは間に合う?猫のしつけの基本!効果的な褒め方と叱り方猫が喜ぶ効果的な褒め方のコツやってはいけないNGな叱り方猫に伝わる正しい叱り方とは?【悩み別】猫の具体的なしつけ方法トイレのしつけを成功させるには?爪とぎのしつけで家具を守る方法甘噛みや引っ掻き癖を直すには?食事のマナーをしつけるポイントいたずら(異食・危険な場所への侵入)を防ぐには?名前を呼んだら来るようにするには?猫のしつけをスムーズに進めるためのコツ猫の習性と気持ちを理解する重要性一貫性のあるルールを家族で共有する根気強く焦らずに取り組む姿勢ポジティブリンフォースメントを活用する猫のしつけに役立つおすすめグッズしつけ効果を高めるおやつの選び方適切な爪とぎ器の選び方と設置場所いたずら防止に役立つアイテムクリッカーを使ったトレーニングとは?どうしても猫のしつけがうまくいかない時は?しつけが難しい猫のタイプと特徴プロ(獣医師やトレーナー)に相談するしつけ教室やオンライン相談の活用まとめ:猫との幸せな生活のために正しいしつけを 猫のしつけを始める前に知っておきたいこと 猫のしつけを始めるにあたり、まず理解しておきたい基本的な知識や心構えがあります。これらを事前に知っておくことで、しつけがスムーズに進みやすくなります。猫の特性を理解し、適切なアプローチで接することが、成功への第一歩です。 猫にしつけは本当に必要?その理由を解説 「猫は自由気ままな動物だから、しつけは必要ないのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、猫にしつけを行うことには、猫自身と飼い主さん双方にとって多くのメリットがあります。しつけは猫との共同生活におけるルールを教えることであり、トイレの場所や爪とぎの場所、危険な場所への立ち入り禁止などを理解させます。これにより問題行動を未然に防いだり、改善したりする効果が期待でき、噛み癖や引っ掻き癖などもコントロールしやすくなります。さらに、しつけの過程は猫とのコミュニケーションを深め、信頼関係を強固にする良い機会にもなります。 しつけの目的 具体例 メリット 生活ルールの学習 トイレの場所、爪とぎの場所 人と猫双方の快適な生活、事故防止 問題行動の予防・改善 噛み癖、引っ掻き癖、無駄鳴き ストレス軽減、良好な関係維持 コミュニケーションと信頼関係構築 名前を呼んで来る、簡単な指示に従う 猫の満足感向上、飼い主との絆が深まる 安全確保 危険な場所への侵入防止、誤飲誤食防止 猫の健康と安全を守る、飼い主の安心につながる 猫のしつけで大切な心構えとは? 猫のしつけを成功させるためには、飼い主さんの心構えが非常に大切です。まず、猫は犬とは異なる動物であることを理解し、猫のペースに合わせて気長に取り組む姿勢が求められます。一度で完璧に覚えなくても焦らず、根気強く教え続けることが重要です。体罰や大きな声で叱ることは絶対に避け、猫が安心して学べる環境で行いましょう。できたことはたくさん褒めてあげることが基本です。これをポジティブリンフォースメント(正の強化)と呼びます。家族がいる場合は、全員が一貫したルールで接することも大切です。家族でしつけの方針を共有し、協力して取り組みましょう。 犬のしつけとの違いを理解する 猫のしつけと犬のしつけには大きな違いがあります。犬は群れで生活しリーダーに従う習性があり、褒められることや飼い主を喜ばせることにモチベーションを感じやすいです。一方、猫は単独で狩りをし、独立心旺盛でマイペースな性格が多いです。飼い主の指示に絶対的に従うより、自分にとってメリットがあるかで行動を判断する傾向があります。そのため、猫のしつけではメリットを提示する方法が効果的です。また、猫は叱られると「怖いことが起きた」と場所や人と結びつけて記憶しやすいため、叱るよりも望ましい行動を強化するアプローチが中心となります。 特徴 犬 猫 社会性 群れで生活、リーダーに従う 単独行動が基本、独立心旺盛 しつけの動機 飼い主を喜ばせる、褒められること 自分にとってのメリット(おやつ、快適さなど) 叱り方への反応 「いけないこと」と理解しやすい 「怖いこと」と認識し、恐怖や不信感を抱きやすい 主な手法 主従関係に基づく訓練、コマンド(「待て」や「よし」といった合図)の反復 ポジティブリンフォースメント、環境整備 猫のしつけはいつから始めるべき? 猫のしつけを始めるタイミングは、多くの飼い主さんが気になるポイントでしょう。ここでは、子猫と成猫、それぞれのしつけ開始時期について解説します。 子猫のしつけ開始のベストタイミング 子猫のしつけを開始するのに最適なタイミングは、一般的に生後2ヶ月から3ヶ月頃と言われています。この時期の子猫は好奇心旺盛で、新しいことをどんどん吸収していく社会化期にあたり、トイレの場所や爪とぎの場所といった基本的な生活ルールを教え始めるのに適しています。ただし、体力も集中力も十分ではないため、しつけは一度に長時間行わず、短い時間で区切り、遊びの延長のような形で楽しく行うことが大切です。無理強いは禁物です。 成猫からでもしつけは間に合う? 成猫からでもしつけは決して不可能ではありません。子猫に比べると新しいことを覚えるのに時間がかかったり、既に身についた癖を直すのに根気が必要だったりしますが、猫は賢いため成猫でも新しいルールを学習できます。大切なのは、まず猫との信頼関係をしっかりと築くことです。そして、子猫のしつけと同様に、根気強く、一貫性を持って教え、少しでもできたらたくさん褒めてあげましょう。おやつや遊びなど、猫が喜ぶご褒美を活用するのも効果的です。 猫のしつけの基本!効果的な褒め方と叱り方 猫のしつけにおいて、褒め方と叱り方は非常に重要な要素です。猫に「してほしい行動」と「してほしくない行動」を理解させるためには、これらの伝え方が鍵となります。 猫が喜ぶ効果的な褒め方のコツ 猫のしつけで最も効果的なのは、望ましい行動をしたときにすかさず褒めることです。これを「ポジティブリンフォースメント(正の強化)」と言います。褒め方のコツはタイミングが重要で、猫が良い行動をした「直後」(数秒以内が理想)に褒めることで、何に対して褒められたのかを理解しやすくなります。優しい声で名前を呼びながら声をかける、猫が喜ぶ場所を撫でる、特別なおやつを少量与える、といった方法を組み合わせましょう。 褒め方の種類 具体的な方法 ポイント 声で褒める 優しい声で「いい子」「上手」などと声をかける 高めのトーンで、愛情を込めて スキンシップで褒める 顎の下、耳の後ろなどを優しく撫でる 猫が喜ぶ場所を把握しておく おやつで褒める 特別な美味しいおやつを少量与える タイミング良く、与えすぎに注意 植え付け時期(苗) 遊びで褒める お気に入りのおもちゃで少し遊んであげる しつけの後に楽しい時間を作ることで意欲を高める やってはいけないNGな叱り方 猫のしつけにおいて、間違った叱り方は逆効果です。大声で怒鳴ったり、叩いたりする体罰は厳禁です。猫は恐怖を感じ、飼い主さんを警戒するようになります。時間が経ってから叱るのもNGです。猫は何故叱られているか理解できません。猫を追いかけ回したり、長時間拘束したりするのもストレスになります。名前を呼びながら叱るのも避けましょう。名前と嫌な経験が結びついてしまいます。 猫に伝わる正しい叱り方とは? 猫に「いけないこと」だと伝える必要がある場面では、その場で短く伝えるのが基本です。猫がいたずらをしているその瞬間に、低く、毅然とした声で「ダメ」「ノー」など、短い言葉で注意します。感情的にならず、冷静に伝えましょう。手をパンと叩くなど大きな音を立てて行動を中断させるのも一つの方法ですが、猫が飼い主自身を怖がらないように注意が必要です。また、飼い主の気を引こうとする問題行動には無視が有効な場合もあります。叱ることよりも「どうすればその行動をしなくなるか」という視点で、環境を整えることも重要です。 【悩み別】猫の具体的なしつけ方法 猫との生活では様々なお悩みに直面します。ここでは、代表的なお悩み別に具体的なしつけ方法を解説します。 トイレのしつけを成功させるには? 猫はきれい好きなためトイレのしつけは比較的スムーズですが、時には失敗もします。成功のポイントは猫が快適に排泄できる環境です。静かな場所に猫の数+1個のトイレを設置し、猫が好む大きさの容器と猫砂を選びます。子猫は食後や寝起きにトイレへ連れて行き、成功したら褒めましょう。粗相は叱らず片付け、臭いを残さないように消臭します。成猫の突然の失敗は、トイレ環境への不満やストレス、病気の可能性も考慮します。 項目 ポイント 備考 トイレの場所 静かで落ち着ける場所、食事・寝床から離れた場所 猫がアクセスしやすいことも重要です。 トイレの数 猫の数 + 1個 多頭飼いの場合は特に重要です。 トイレ容器 猫が方向転換できる十分な大きさ、出入りしやすい形状 カバー付き、オープンタイプなど、猫の好みに合わせます。 猫砂の種類 無香料で細かい粒が好まれる傾向あり、様々な種類を試す システムトイレ用、鉱物系、紙系、木系などがあります。 清潔さ こまめに掃除し、常に清潔な状態を保つ 猫は汚れたトイレを嫌います。 粗相した場合の対処 叱らずに黙って片付け、徹底的に消臭する アンモニア臭が残ると繰り返す原因になります。オレンジ系の消臭剤も有効です。 ▶猫のトイレ用品を見てみる 関連記事 猫用トイレの種類|おすすめの選び方と設置時の大切なポイント 関連記事 猫砂はどの種類がおすすめ?タイプ別の特徴と猫の好みで選ぶ方法を解説 爪とぎのしつけで家具を守る方法 猫の爪とぎは本能行動なのでやめさせられません。「どこで爪とぎをしても良いか」を教えます。猫が好む素材(段ボール、麻縄など)や形状の爪とぎ器、キャットタワーなどを用意し、猫がよく過ごす場所や既に爪とぎをしている場所の近くに設置します。そこで爪とぎをしたら褒めましょう。またたびの粉も有効です。してほしくない場所でしようとしたら低い声で注意し、爪とぎ器へ誘導して褒めます。これを根気強く繰り返します。家具を保護したい場合には猫が嫌がる臭いのスプレーや爪とぎ防止シートも役立ちます。 ▶爪とぎグッズや保護シートの商品を見てみる 関連記事 キャットタワーはいらない?いる?猫に必要な理由と選び方を解説 | コーナンTips 甘噛みや引っ掻き癖を直すには? 子猫の頃から「人の手足はおもちゃではない」と教えます。手や足で直接遊ばせず、おもちゃを使います。噛まれたり引っ掻かれたりしたら、低い声で「イタッ」と短く言い、遊びを中断してその場を離れます。これを繰り返すと「強く噛むと遊びが終わる」と学習します。成猫でも続く場合は、運動不足やストレスも考えられるため、十分に遊ばせエネルギーを発散させたり、落ち着ける隠れ家を用意したり環境を整えましょう。攻撃的な場合は専門家に相談も検討します。 ▶猫用のおもちゃを見てみる 関連記事 【獣医師監修】猫の爪の切り方|爪切りの頻度や嫌がるときの対策を徹底解説 食事のマナーをしつけるポイント 食事のマナーは「人の食べ物を欲しがらない」「決まった時間に決まった場所で食べる」が中心です。人の食事中にねだられても絶対に人の食べ物を与えないようにします。猫に有害なものも多く、一度与えると癖になります。食事は毎日決まった時間に決まった場所で与え、安定した食生活を促します。置き餌は肥満や風味劣化の可能性があるので基本的には推奨されません。早食い防止食器の使用や、食事前の「待て」「よし」のコマンドも有効です。 ▶キャットフードの商品を見てみる 関連記事 キャットフードの基本は総合栄養食!正しい選び方と猫の食いつき対処法 いたずら(異食・危険な場所への侵入)を防ぐには? 異食を防ぐには、猫が口にしそうな小さな物(輪ゴム、紐など)や薬は猫の手の届かない場所に片付けます。電気コードはコードカバーで保護します。有毒な観葉植物にも注意が必要です。危険な場所への侵入は、キッチンや浴室などのドアを常に閉めます。猫が嫌がる音や臭いのスプレーを一時的に使用することも検討できます。根本的には、退屈させないよう十分な遊び時間を提供し、安心して過ごせる安全な場所を用意することが大切です。 関連記事 ペットがいても置ける観葉植物10選|危険な種類や安全に飾る方法を紹介 関連記事 猫の脱走防止はホームセンターで対策!3つのアイデアとDIYのポイントを紹介 名前を呼んだら来るようにするには? 名前を呼んで来るようにしつける基本は、「名前を呼ばれると良いことがある」と猫に学習させることです。リラックスしている時に優しい声で名前を呼び、こちらを見たり耳を向けたりしたら、すぐにおやつを与えたり撫でたりして褒めます。これを繰り返します。叱る時や嫌なことをする時には名前を呼ばないようにしましょう。慣れてきたら少し離れた場所から呼び、来たらご褒美をあげます。根気強く、楽しい雰囲気で行いましょう。 猫のしつけをスムーズに進めるためのコツ 猫のしつけは一朝一夕にはできません。いくつかのコツを押さえることで、しつけをよりスムーズに進められます。 猫の習性と気持ちを理解する重要性 猫のしつけを効果的に行うには、猫の習性や気持ちを深く理解することが不可欠です。猫は縄張り意識が強く、高い場所や狭い場所を好みます。爪とぎも本能的な行動です。これらの習性を無視して人間の都合だけを押し付けると、猫はストレスを感じ、問題行動が悪化する可能性があります。「なぜこの行動をするのか?」と猫の視点で考え、習性を尊重した上でルールを見つける姿勢が大切です。 一貫性のあるルールを家族で共有する 猫のしつけにおいて、一貫性のあるルールを家族全員で共有し守ることは非常に重要です。家族の中で対応が異なると、猫は何が良いことで何が悪いのか混乱してしまいます。しつけを始める前に家族全員で話し合い、教える内容や対応方法(褒め方、叱り方など)について共通の認識を持ち、決めたルールは全員が一貫して守りましょう。 根気強く焦らずに取り組む姿勢 猫のしつけはすぐに結果が出るものではありません。特に成猫や一度身についた癖を直す場合は時間がかかります。飼い主さんには根気強く、焦らずに取り組む姿勢が求められます。「何度教えても覚えない」「昨日できたことが今日はできない」といったことはよくあります。感情的にならず、愛猫のペースに合わせてじっくり向き合い、少しの進歩でも見つけて褒めてあげることが大切です。 ポジティブリンフォースメントを活用する 猫のしつけで最も効果的で、猫との良好な関係を築ける方法が「ポジティブリンフォースメント(正の強化)」です。猫が望ましい行動をしたときに、猫にとって「良いこと」(おやつ、褒め言葉、撫でるなど)を与えることで、その行動を自ら進んで行うように促します。タイミングが重要で、望ましい行動をしたら「すぐに」ご褒美を与えます。ご褒美は猫が本当に喜ぶものを選びましょう。 猫のしつけに役立つおすすめグッズ 猫のしつけをサポートし、より効果的に進めるためには、様々なしつけ専用のグッズが役立ちます。ここでは、愛猫とのコミュニケーションを助け、日々のしつけを楽しくするアイテムを紹介します。 関連記事 猫を飼うときに必要なものリスト|部屋にお迎えする準備と注意点 | コーナンTips グッズの種類 用途・目的 選び方のポイント・注意点 しつけ用おやつ ポジティブリンフォースメントのご褒美として 低カロリーで嗜好性が高いもの、少量ずつ与えられるもの 爪とぎ器 適切な場所での爪とぎを促す 素材(段ボール、麻など)、形状(縦置き、横置きなど)で猫の好みを探す いたずら防止スプレー 入ってほしくない場所や触ってほしくない物へのマーキング 猫が嫌がるが安全な成分(柑橘系など)のもの、効果には個体差あり クリッカー 特定の行動と「良いこと」を結びつけるための音の合図 音に慣れさせる練習が必要、タイミングが重要 知育トイ 遊びながら学習を促し、退屈を紛らわせる 猫の興味を引く形状や難易度のもの、誤飲しないサイズであること ペットゲート 危険な場所や入ってほしくない場所への侵入防止 設置場所のサイズに合うもの、猫が飛び越えたりすり抜けたりしない高さ Tips クリッカーとは、ペットのしつけに用いるトレーニング道具の一つです。カチッと音が出るため、ペットが正しい行動をした瞬間にその音を聞かせ、ご褒美と結びつけることで、行動を学習させすくします。 しつけ効果を高めるおやつの選び方 しつけ用のおやつは、嗜好性が高く、少量ずつ与えられ、すぐに食べ終わるものが適しています。カロリーが低く、健康に配慮したもの(無添加・無着色など)を選びましょう。普段の食事とは違う特別なおやつは、しつけへのモチベーションを高めます。愛猫が一番喜ぶおやつを見つけてあげてください。 ▶猫用おやつの商品を見てみる 適切な爪とぎ器の選び方と設置場所 猫の爪とぎ対策には、適切な爪とぎ器の選択と設置場所が重要です。素材(段ボール、麻縄など)や形状(床置き、ポールタイプなど)は猫の好みに合わせ、いくつか試してみるのが良いでしょう。設置場所は、猫がよく爪とぎをする場所やリラックスしている場所の近くが効果的です。寝床の近くや、既に爪とぎをしている場所のそばに魅力的な爪とぎ器を置くと誘導しやすくなります。複数箇所に設置するのもおすすめです。 いたずら防止に役立つアイテム 猫のいたずら防止には、猫が嫌がる臭いや味のするスプレー(柑橘系など、猫に安全なもの)、物理的に侵入を防ぐペットゲートやチャイルドロック、電気コードカバーなどが役立ちます。猫が乗ってほしくない場所に敷くトゲトゲシートもあります。これらは補助的なものと捉え、猫がなぜいたずらをするのか(退屈、ストレスなど)という根本原因にも目を向け、遊びや環境で満たしてあげることが重要です。 クリッカーを使ったトレーニングとは? クリッカートレーニングは、「カチッ」という音が出るクリッカーを使い、猫が望ましい行動をした瞬間に音を鳴らし、直後におやつなどのご褒美を与える手法です。まず猫に「カチッという音=良いことがある」と学習させ(チャージング)、次に特定の行動をとった瞬間にクリッカーを鳴らしご褒美を与えます。クリッカーの音は言葉より常に一定でタイミングを正確に伝えやすく、猫は特定の行動を覚えやすくなります。トイレのしつけからトリック(芸)まで幅広く応用でき、楽しく学習意欲を引き出せます。 どうしても猫のしつけがうまくいかない時は? 一生懸命しつけに取り組んでも、うまくいかないこともあります。そんな時は一人で抱え込まず、他の方法を試したり専門家の助けを借りたりしましょう。 しつけが難しい猫のタイプと特徴 非常に臆病で警戒心が強い猫、過去にトラウマを経験した保護猫、独立心が非常に強い猫などは、しつけが難しい場合があります。臆病な猫には安心できる環境と時間をかけた信頼関係構築が最優先です。トラウマを持つ猫には特に忍耐と愛情が必要です。マイペースな猫にはメリットを意識させ、遊びの要素を取り入れると効果的です。病気や加齢による認知機能低下も考えられるため、行動に急な変化があれば獣医師に相談しましょう。 プロ(獣医師やトレーナー)に相談する 猫のしつけがうまくいかない、問題行動が深刻な場合は、プロに相談しましょう。かかりつけの獣医師は健康状態を確認し、必要なら行動診療専門の獣医師やキャットトレーナーを紹介してくれます。キャットトレーナーは猫の行動学に基づき、個々の猫に合わせたトレーニングプランを提案し、具体的なしつけ方法や環境改善のアドバイスをします。専門的な知識と経験から客観的な視点で問題を見てもらえ、早期相談で猫と飼い主双方のストレス軽減につながります。 しつけ教室やオンライン相談の活用 専門家への個別相談以外に、しつけ教室やオンライン相談も活用できます。猫のしつけ教室は数は少ないですが、開催している動物病院や専門施設もあります。オンライン相談はビデオ通話で自宅にいながら専門家のアドバイスを受けられ、遠方の場合や猫の移動が難しい場合に便利です。利用の際はトレーナーの資格や実績、専門分野、料金体系を確認し、自分と愛猫に合ったものを選びましょう。 まとめ:猫との幸せな生活のために正しいしつけを 猫のしつけは、猫と飼い主さんが共に快適で幸せな生活を送るために非常に大切です。猫の習性や気持ちを理解し、根気強く愛情を持って接することが成功の鍵となります。正しい知識と方法で、愛猫との絆を深めながら、楽しくしつけに取り組んでいきましょう。 猫用品を見てみる この記事を監修した人 小松 智彦 獣医師。北海道大学大学院獣医学研究科卒。 20年以上獣医師・研究者として勤務する傍ら、学術論文や業界誌への執筆も多数経験。また幼少期からたくさんの動物を飼育してきたことから飼い主に寄り添える動物博士として活躍中。
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